安住紳一郎 海外の視力検査で鏡を使う理由を語る

安住紳一郎 海外の視力検査で鏡を使う理由を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2022年2月27日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で海外の視力検査についてトーク。前週、話題になった鏡越しで行う視力検査の方式について、なぜそのようなやり方をするようになったのか、リスナーから届いたメールをもとに紹介していました。

(安住紳一郎)さて、日に日にワールドワイドになってますけれども。そしてね、毎日なんとかユーモアを持ちながら過ごしていきたいというところもありますね。イギリスからいただいています。イギリスの方はウクライナ情勢に関してはなく、視力検査に関しての続報ということですね。視力検査の話も先週、随分ご紹介しましたけれども。視力検査で鏡を使うのはなぜかということでですね。「私はイギリスに在住しています。目が悪く、定期的に眼科に通っているため、毎回視力検査チャートを見ますのでぜひ、メールしようと思いました。結論から言うと、表示の文字は眼科でも眼鏡屋さんでもアルファベットです」。ねえ。あの「C」をひっくり返した記号は使わない。

(中澤有美子)ランドルト環は使わない。

(安住紳一郎)「そして、狭い検査室に通され、実際のチャートに背を向け、正面の鏡に映ったチャートで検査されるのでいつも疑問に思っていました」。やっぱりイギリスはね。

(中澤有美子)それが標準スタイルなんだ。

(安住紳一郎)「次の定期検診で医師に質問してもよかったのですが、話題に乗り遅れるかと思い、ググッてみました」。ネットで調べればすぐ出る話なのね。すいませんね。そんな話を2週も3週も4週も引っ張っちゃって。「イギリスの検査チャートは正確な検査結果を出すために通常20フィート(約6メートル)離れなければならないそうです。6メートルの長さの検査室を作るのは難しいので、鏡を使い画像を反射させ、チャートと被験者の間が正確な距離になるようにしているようです。鏡に映って6メートルになるってなんか納得いくような、いかないような不思議な感じですね。

こうなると、じゃあ部屋の長さに合わせてチャートの文字を小さくすれば……とも思いますが、条件もまちまちになるし、どうやら目の仕組みでうまくいかないようです。このあたりの説明は専門用語が多すぎて、私の手にはおえませんでした。コロナ禍の折、大変だとは思いますがどうかご自愛ください」という。イギリスからいただきました。ありがとうございます。

(中澤有美子)ありがとうございます。

(安住紳一郎)日本ではあんまりないですよね。要は視力検査表の自分の反対側、後ろ側に鏡があって。それを振り返って見て……。

(安住紳一郎)前側に鏡があって、後ろの表を映すんですよね。

(安住紳一郎)ああ、そうですね。自分の前に表があって、椅子でひっくり返って……時計を見るような感じで。「後ろの時計、見てくれ」みたいな感じ見て、そこの鏡に検査表が映っているということですね。それで距離、稼いでいいんですね。

(中澤有美子)ねえ。

20フィートの距離を取れない時に鏡を使って距離を稼ぐ

(安住紳一郎)カナダのバンクーバーの方です。「バンクーバー在住です。先週のイギリスの視力検査の話を聞き、メールしました。先日、眼科に行く機会があったのですが、診察室に入り椅子に座ったところ、目の前に大きな鏡が。しかも大きなKの文字が映っているのです。その瞬間、『これか!』と思い、その後診察の間、先生に『理由を聞かなくては!』とそわそわしていました。無事診察が終わり、先生にさっそく鏡越しである理由を聞いてみると『視力表からの距離が6メートルと決まっているけれど、そんな長い診察室は用意できないので鏡で距離を稼いでいる』とのことでした」。カナダも鏡式なんですね。

(中澤有美子)そうなんですね。

(安住紳一郎)これは今、中澤さんが言ったみたいにそういうことなんじゃないですか。自分が座った正面に鏡が置いてあって、後ろの検査表のポスターを映しているみたいな。ねえ。アメリカからいただきました。ありがとうございます。この方は「持病があり、私はアメリカの病院に定期的に通っています。視力検査も何度か受けましたが、毎回アルファベットでした。アルファベットだと語呂合わせのように何となく意味を見出してしまい、覚えてしまいます・『これじゃ意味がないな』と思いながら毎回受けていました。アメリカは鏡は使わず、長い廊下を使っての検査でしたが、その立つ位置もかなり適当。線を踏んでも線から出ても明るく『ノープロブレム!』と言われていました。

身長は靴を履いたまま測るし、体重は靴を脱いでも脱がなくてもよしという全体的に何ともざっくりした計測なので、視力もおおよそなのかもしれません。検査ひとつとっても文化の違いを感じ、楽しく過ごしたのを思い出します。渡米前は自分のことを細かい人間だと思っていましたし、周りからもそう言われていましたが、アメリカの雑な感じ。人目を気にしない雰囲気に速攻馴染み、とても楽だと感じる自分がいました。自分が思っている自分の性格って一体何だろうと思いつつ、帰国後2ヶ月で急速に日本化している今日この頃です」。

(中澤有美子)ああ、やっぱり戻るんだ。へー!

(安住紳一郎)ねえ。郷に入れば郷に従えというか。まあ……。

(中澤有美子)そのまま行かないんですね。戻ってくるとね。へー!

(安住紳一郎)いろいろ勉強になるね。

(中澤有美子)なりますですね。

(安住紳一郎)この話、まだまだ続きますよ。なんだか、うん。

(中澤有美子)私はあのランドルト環を海外で使わないと今聞いて、驚いています。海外で運転すると、そういう交差点があって。標識に「C」のどっちかが開いてるみたいなのが時々出てきますから。「ああ、こういうところで使うためのあれだったんだ」って思ったことがあるんです。

(安住紳一郎)それはどちらでご覧になったんですか?

(中澤有美子)イギリスとかフランスとか。

(安住紳一郎)イギリスで街中にランドルト環があるんですか?

(中澤有美子)ランドルト環風の標識があって。「こっち側とこっち側に道が通じてます」というような。「C」が、どっちかが開いてるんですね。ラウンドアバウト、環状交差点っていうんですか? 日本みたいに十字路じゃなくて、丸い中に入って行きたい方向に行く時の標識がとてもランドルト環風なんです。それで「ああ、ここで使うんだ。こういう検査表はあっち由来だから……」って。

(安住紳一郎)ああ、なるほど。円形交差点の標識がランドルト環由来のものということですね。ここにも1人、とんちんかんがいましたね。違うでしょう、それは。偶然似てたんじゃないですか?(笑)。

(中澤有美子)だからアルファベットだけでしか調べないっていうのはとても今、おかしなことだなって思ってました。

(安住紳一郎)ああ、そうですか。韓国はハングルでやってるところがいくつかあるって言ってましたもんね。へー! ああ、そうですか。

(中澤有美子)すいません。余計なことを言いました。

(安住紳一郎)いえいえ、すいません。申し訳ございません。なんかスタジオがまた変わっちゃったんで、アシスタントへの当たりが強くなっちゃって。やめなさい。また炎上する。またラジオを聞いてない人たちがネットの記事を見て炎上する。やめなさい。

(中澤有美子)本当にすいません(笑)。

インド・ネパールの視力検査と眼鏡調整

(安住紳一郎)いいえ。続いて。「こんにちは。私はインドとネパールに住んでいたことがあります。眼鏡を作った時はどちらも鏡越しの視力検査でした」。やっぱりインドとネパールも鏡越しなんですね。「インドの視力検査は印象的でした。鏡越しの視力検査で視力を測り、それを元にレンズを取り出し、眼鏡を作りました。案外見えるものです。ただ、鼻あてのところが合わないのです。金具を合うようにしてほしいとお願いすると、店主はなぜかちょっと驚きながら店のごちゃごちゃした工具箱からペンチを取り出し、少し曲げては私の顔に眼鏡を当て、何度も何度も調整します。

どうもインド人に比べて私の鼻に合わせるのが難しいようです。店主は普段、見慣れない平たい顔族の鼻の根本のつくりを目を凝らしたり、眼鏡をかけ直ししながら何度も確認します。私の顔の平たさが珍しいのか、『目元をちょっとつまんでもいいか?』と聞かれて私は『いいよ』と言い、つままれると『ワオッ!』と大きい目を白黒させる店主。予想以上に日本人の顔が平たかったようでした。『ねえねえ、ちょっと私をつまんでみて』とインドの眼鏡店店主が言うので私がつまませてもらったら、人生で知らない深さの目元渓谷がそこにありました」。

(中澤有美子)渓谷(笑)。

(安住紳一郎)出来上がった眼鏡は鼻あての金具は試行錯誤の結果、ぐにゃぐにゃで傷が入り、私の大きい顔に合わせてツルを広げまた傷が入り、新品を作ったとは思えない傷だらけの眼鏡が出来上がりました。インドでの出来事でした」。そうね。まあ……インドの眼鏡屋さんもこんなに平たい顔の人がいるとは思わなかったでしょうね。

(中澤有美子)そうでしょうね。

(安住紳一郎)そうですよね。目元渓谷。いいですね。なんかね。等々力渓谷みたいな感じで。いや、本当顔の作り、違いますからね。私、ギリシャだっけ? ギリシャなんかも本当に顔が深いですよね。凹凸がね。

(中澤有美子)とても深い。

(安住紳一郎)とても深いですよね。私、だからギリシャに仕事で行った時に……結構日用品を現地で調達するっていうのを私、楽しみのひとつにしていて。荷物を少なくするということもひとつなんですけど。現地に行って歯磨き粉とか歯ブラシを買ったりするんですよね。で、ギリシャのスーパーマーケットというかドラッグストアで買った歯ブラシがもう、「これ、人用なのかな?」って思うような。もうギザギザビトウィーンなんてレベルじゃないんですよ! もう、すごいんですよ!

(中澤有美子)「ワニさんのやつかな?」みたいな(笑)。

(安住紳一郎)ええ! もう、すごい。お弁当のバランみたいな感じが出てくるわけですよね。もうね。ギザギザのギザですよ! 「ええっ? こんなの、歯周ポケットに100ミリ入るわ!」みたいな感じの。きっと歯も長いし、縦に口が……イメージね。大きいでしょうね。たぶん犬歯なんかも長いんでしょう? ちょっとわかんないですけど。縦に長いイメージがあるもんね。

(中澤有美子)そうです、そうです。奥行きもすごいあるし。ねえ。

(安住紳一郎)そうでしょう? びっくりしたもんね! 「ええっ?」みたいな。もう、あれですよ。プラスチック繊維のブラシ以外のものも入っちゃってるの。なんか真ん中に。なんか洗濯板みたいなのが入ってるわけよ。

(中澤有美子)ああ、ゴム?

(安住紳一郎)ゴム。たぶんあれは、あれでしょう? 毛足が長過ぎるから、途中で中折しちゃうから。真ん中に中折しないようなその板みたいなのが入ってるんだよね?

(中澤有美子)あれ、なんなんですかね? ステインを取るとか、そういう効果もあるらしいですよ。

(安住紳一郎)ああ、そうなの? その歯の表面の? ああ、そう?

(中澤有美子)たしかに、そういう芯みたいなのが必要そうに見えますよね。

(安住紳一郎)「なんなのかな? 取っちゃおうかな」と思って。「おかしいよ。この厚紙、いらないでしょう?」って思って。びっくりしましたよ。もう本当に。優しく磨いても血が出ちゃうの。

(中澤有美子)血が出ちゃう(笑)。

(安住紳一郎)いや、本当にね、歯ブラシ。国産メーカーを大事にしてください。皆さん、本当に。大変ですよ。本当に日本の歯ブラシ、素晴らしいと思った。びっくりしたよ! 最終的にはだから、あれだよね。ギリシャの乳児が使う歯ブラシをね、大事に使わせていただきましたよ。

(中澤有美子)ああ、そうですか(笑)。

(安住紳一郎)「ええっ? ギリシャの乳児でもこんなギザギザ? すごいな……」なんて思いながら。

(中澤有美子)ああ、そううなの? 幼い時からそうなんですね。

(安住紳一郎)ねえ。びっくりした。もう。で、よくほら、書いてある字がわからないからさ。いろんな……間違っちゃって。「これは本当に歯磨きの歯磨き粉か?」なんて思ってね。全く違うさ……なんか、そのイラストとか雰囲気で買うじゃない? 大きさとかね。で、これは違う国だったと思いますど。「これは絶対歯磨き粉だろうな」と思って。それ以外の用途が思いつかないから。売ってる売り場の雰囲気もそうだったから。「絶対、これ歯磨き粉だろうな」と思って。また、ちょっとほら、「いい歯磨き粉を買いたい」っていう気持ちもあるから。全世界で売っている歯磨き粉とかには目もくれず。地場商品を買いたいみたいな。

(中澤有美子)ああ、地場商品ね。はいはい。

なるべく地場の商品を使ってみたい

(安住紳一郎)で、買って。「これ、大丈夫かな?」と思ってホテルに戻って歯を磨こうと思ったら、やっぱり違うんですよね。で、そこは本能的に反応して。「これは違う」と思ったから使わなかったんだけども翌日、やっぱり気になっちゃったからコーディネーターの人に「昨日、歯磨き粉だと思って買ったんですけど、これ何ですか?」って言ったら「ああ、ミスター安住。これはですね、大変なものをp買いになりましたね」ってコーディネーターの方がおっしゃって。たぶんイタリアだと思うんですけどね。

(中澤有美子)なんだろう?

(安住紳一郎)「これはミスター安住、絶対にわかりません」「なんですか?」「これは、女性の脇の下のにおい止めです」なんて言われて。「なにそれ!?」みたいな(笑)。「ええっ? そもそもそんな商品、日本にはないと思う!」って思って。「私もこれ、はじめて見ました」なんてしげしげと眺めて。「どうやって使うんですか?」「ちょっとお待ちください。今、読みます。ああ、これは適量を取りましてですね、脇の下に塗るんですね。そうすると、汗とにおいが止まります」なんて。危ない、危ない。そんなのを歯磨きに使うところだった……。

(中澤有美子)チューブに入って?

(安住紳一郎)チューブに入って。歯磨き粉然としているから。「危なかった!」と思って。どうですか?

(中澤有美子)いいですねー(笑)。強いエピソード(笑)。

(安住紳一郎)私の歯茎、世界と戦ってるから!

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

<書き起こしおわり>

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