佐久間宣行『共感百景』『ご本、出しときますね?』『相談バカ一代』を語る

佐久間宣行『共感百景』『ご本、出しときますね?』『相談バカ一代』を語る ラジオビバリー昼ズ

佐久間宣行さんが2021年6月18日放送のニッポン放送『ラジオビバリー昼ズ』に出演。機会があったら復活させたい番組として『共感百景』『ご本、出しときますね?』『相談バカ一代』を紹介していました。

(磯山さやか)ではここでビバリーなんでもベスト3。今日はフリーになった佐久間さんに昔はやっていたけど機会があったら復活させたい番組ベスト3をうかがいたいと思います。

(佐久間宣行)これ、なんでかっていうと、要はテレビ東京を辞めたじゃないですか。テレビ東京でやってたけど、テレビ東京的には「もうやらないよ」っていう番組なので。各局の方が買ってくれないかなって(笑)。

(磯山さやか)なるほど(笑)。これを聞いてね。

(高田文夫)テレビ東京はもうやらないわけだな。じゃあ、聞いてみましょう。

(磯山さやか)まず、第3位は?

(佐久間宣行)『共感百景』です。

(高田文夫)これは、どういうの?

(佐久間宣行)これはですね、あるあるネタを詩にして発表する番組で。元々、イベントなんですけど。毎年正月にやっていて、ギャラクシー賞もいただいた番組なんですよ。

(高田文夫)これ、お正月にやっていたの?

『共感百景』

(佐久間宣行)で、だから芸人さん……博多大吉さんとか麒麟川島さんとか日村さんとかに混じって、西加奈子さんとか。小説家の方とかミュージシャンの方とかも出るし。で、詩を大喜利的に発表するんですけど、その中にミュージシャンのトリプルファイヤー吉田くんっていうのがいて。これがめちゃくちゃ面白いんですよ。めちゃくちゃ面白いからこの人といろんな番組を作りたいなって思っていたんだけど、『共感百景』がお休みになっちゃって。「どこか、誰かにハマらないかな?」って思ったら、めちゃくちゃ『タモリ倶楽部』にハマってました(笑)。

(高田文夫)その人が出ているの?

(佐久間宣行)『タモリ倶楽部』でタモリさんが大好きになっちゃって。

(高田文夫)トリプルファイヤー吉田くん?

(佐久間宣行)トリプルファイヤー吉田くん。トリプルファイヤー吉田で30分、『タモリ倶楽部』やってましたから。

(高田文夫)えっ、その子で? そんなに行けるんだ、これ(笑)。

(磯山さやか)やっぱりね、好きな人は好きなんだな。

(高田文夫)これ、だから何をやるの? ミュージシャンで。

(佐久間宣行)たとえばトリプルファイヤー吉田くんで面白かったのは、「学校生活で共感。みんながあるあるだなと思う詩を書いてこい」っていう時に、これは短いんですけども。「塾の俺が本当の俺」っていう詩を書いてきたんですよ。これ、よくないですか?

(高田文夫)詩人なんだ。詩を書いてくるんだね。いいねえ。

(佐久間宣行)とか、あとは「肩パンをやめさせるために、わざとリアクションを取った」みたいな。ヤンキーに肩パンをされるんだけども、リアクションを取らないと終わらないから。わざとリアクションを取った、みたいな。そういう詩を書いてきて。それでみんなで「わかるわー!」っていう。そういう番組で。

(高田文夫)現代の種田山頭火なんだな。要はな。

(佐久間宣行)そうなんです。そういう自由律俳句に近いですね。

(高田文夫)自由律で書いて共感されるっていう。

(佐久間宣行)これは元々はイベントなんですけども。

(高田文夫)『共感百景』っていうの?

(佐久間宣行)司会が劇団ひとりで。

(高田文夫)劇団ひとり、好きだよね。いいよな、あいつ。

(佐久間宣行)なんでもできるんでね。クレイジーなことから真面目なことまで。

(高田文夫)そうだな。おかしいことも、真っ当なこともな。好きだよね。

(佐久間宣行)ただ、深夜でめちゃくちゃなことをやるじゃないですか。だから昼の番組で会うと……なんて言ったらいいんだろう? 昔、付き合ってた女に会ったみたいな(笑)。

(高田文夫)ギクシャクしちゃう?(笑)。

(磯山さやか)ちょっと恥ずかしくなっちゃう(笑)。

(佐久間宣行)あんなに深夜でめちゃくちゃやっていたのに、ここではちょっと真面目な顔でよそよそしくて……(笑)。

(松村邦洋)「ああ、どうも……」みたいな(笑)。

(高田文夫)ちょっと他人行儀になっちゃう(笑)。

(松村邦洋)「ご無沙汰してます」みたいな。

(高田文夫)そうなっちゃうよな。夜中、深夜に一緒にやっていると。そうか。『共感百景』。これはどこも手をつけてないわけだな。

(佐久間宣行)そうなんですよ。やらせていただければ。

(松村邦洋)再生工場、できますね。他局で再生……野村克也!

(磯山さやか)また、たとえが(笑)。では続いて、第2位は?

(佐久間宣行)『ご本、出しときますね?』。

(高田文夫)ああ、これ、やっていたよね。

『ご本、出しときますね?』

(佐久間宣行)そうなんですよ。BSでやっていたんですけども。『あちこちオードリー』の前身の番組で。オードリーの若林くんと小説家の皆さんのトーク番組だったんですよ。

(高田文夫)彼が本を読むからね。

(佐久間宣行)で、トークテーマが人生のマイルールとかを持ってくるものなんですけど。とにかく小説家の人が本当にクレイジーな人が多くて。めちゃくちゃで。『コンビニ人間』を書かれた村田沙耶香さんとかは人生で1回も「怒り」という感情がわいたことがないらしくて。だから全部「あれ? これ、なんか私のせいなのかな?」と思って生きてきたっていう。喜怒哀楽の「怒」がないとか。西加奈子さんとか角田光代さんも面白かったですし。

(高田文夫)じゃあ、そういう人を見つけてたのんで若林くんとしゃべらせるんだ。

(佐久間宣行)そうそう。若林くんが引き出すのが上手いんですよ。

(高田文夫)あいつ、上手いんだよな。

(佐久間宣行)だからそれがすごく面白くて。で、小説家の方の人生のルールがめちゃくちゃなんですよ。「どうやって生きているの?」みたいな感じで。それを聞くのも楽しかったんで。まだまだ……これ、お試しで1クールしかやらなかったんで。本になったんですけども。その本も面白いですし。小説家の方をまだまだ掘りたいなっていう気持ちがあって。

(磯山さやか)まだいますもんね。

(佐久間宣行)変わった人がいるんで。

(磯山さやか)新しい人も出てくるし。

(高田文夫)じゃあ、これも機会があったら復活させたいと。

(佐久間宣行)でも、高田先生も作家っていう範疇だったら……作家としてオードリーと一緒にやってほしいですよ。だって本当、『ビバリー』でしかオードリーとのトーク、聞いたことがないんだから(笑)。

(高田文夫)本当だよな(笑)。

(磯山さやか)恥ずかしくなっちゃうから。先生(笑)。若様に会ったら。

(高田文夫)ただのファンとして見ているから(笑)。

(松村邦洋)いいですね。お願いします。ぜひ。

(高田文夫)はい、はい。

(磯山さやか)ほら、次に行こうとしてる。恥ずかしくなっちゃうから(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! ちょっと待ってくださいよ? オードリーの話になったら頬を赤らめるの、なんなんですか?(笑)。ちょっと待ってくださいよ!

(高田文夫)春日ではないんだよ(笑)。

(佐久間宣行)春日ではないんですね(笑)。なんかさっきの若林の話になると頬を赤らめるの、なんなんですか?(笑)。

(磯山さやか)若様が好きなんで。しょうがないですよ(笑)。

(高田文夫)うちの若様だから(笑)。

(佐久間宣行)「うちの若様」じゃないですよ(笑)。

(高田文夫)築地の若様だから。

(佐久間宣行)そうそう。築地出身ですからね。

(磯山さやか)もう、好きすぎるわー。

(高田文夫)じゃあ、1位に行くか?

(磯山さやか)では、佐久間さんが機会があったら復活させたい番組、第1位をお願いします。

(佐久間宣行)『相談バカ一代』。

(高田文夫)えっ、こんなの、あった?

(佐久間宣行)これは深夜、2回ぐらいやって。2回しかやってないんですよ。

(高田文夫)2回じゃわからねえよ(笑)。

(佐久間宣行)2回じゃわからないから、なんですけども。これは有吉さんとやっていた番組で。有吉さんが人生相談を空手着を着て。道場にして、100人並んでいて。それで、来るんですよ。『空手バカ一代』パッケージで。で、これが画期的なシステムなのは、相談してきた方じゃなくても、有吉さんが打ち切っていいんですよ。だからもうわからない悩み相談だと「わからねえ、わからねえ!」っつって切っちゃうっていう番組で。それでとにかく100人、行くっていう番組でめちゃくちゃ面白かったんですよ。

『相談バカ一代』

(高田文夫)100人、行ったの?

(佐久間宣行)面白かったんですけど。で、しかも評判もよくて、数字もよかったんですけども。テレビ東京から「お前と有吉が組むんだったらゴールデンを目指してくれ」と言われて。

(高田文夫)ああ、会社としてはな。

(佐久間宣行)で、有吉さんとニュース番組をやって、ゴールデン特番になって、この番組をやれなくなっちゃったんですけども。深夜ではやれなくなっちゃったんですけども。今だったらまたやりたいっていう。チャンスがあれば。

(高田文夫)『相談バカ一代』。

(佐久間宣行)全員が空手着を着て。ケンコバさんとか森三中の大島とかバカリズムが着て。

(高田文夫)道着を着てるの?

(佐久間宣行)はい。それで「押忍!」って。来るやつら、来るやつらの人生相談をしていくっていうだけなんですけども。太鼓を鳴らして(笑)。

(磯山さやか)最高ですね。「ドドン!」って(笑)。

(高田文夫)画が面白いよな(笑)。

(佐久間宣行)面白かったですよ。最初に悩み相談に来たのが長井秀和さんだったんですけども(笑)。もう悩みが多すぎて。「多すぎる!」って切ったんですけども(笑)。

(高田文夫)これ、2回しかやってないの?

(佐久間宣行)2回しかやってないんですよ。これ、めちゃくちゃ面白かったんで。

(高田文夫)じゃあ、みんな知らないよな。

(佐久間宣行)皆さん、知らないんでね。どこかでやりたいなと。

(高田文夫)じゃあ、『共感百景』『ご本、出しときますね?』『相談バカ一代』。この3本、ぜひとも。

(佐久間宣行)他局の皆さん、もしよかったら。

(高田文夫)これを聞いていたら、手をつけてもいいよと。

(佐久間宣行)リプライをくれれば(笑)。

(高田文夫)でもそういうのって、フリーになるじゃん? 自分でプロデュースしていた番組で、フリーになるじゃん? そういうのの権利ってどうなのかね? 変な話。

(佐久間宣行)だから過去の素材をそのまま使ったら問題ですけど。「これ、やりませんよね?」っていう風に。

(高田文夫)確認を取らなきゃいけないんだな。

(佐久間宣行)そうそう。もちろん。テレビ東京でやる可能性があったらあれですけど。「当面、やりません」っていうことだったら、「じゃあ、たとえば企画のこのエッセンスは使ってもいいですか?」とか。そういうのは一応、聞いたりはしますね。

(高田文夫)それでOKが取れればいいわけだね。自分でスタートできるんだね。

(松村邦洋)タイトルを変えたりとか。

(高田文夫)そういうやり方は考えられるわけだもんな。

(松村邦洋)でも佐久間さんが「やる」って言ったら急にテレビ東京が「うちももう1回、やろうかな?」ってなっちゃいません?

(佐久間宣行)いや、そしたらそれはそれでラッキーですよ。なんかね、そういう気持ちもあってここに出しています(笑)。

(高田文夫)そういうスケベ根性があって(笑)。策士、策士!

(松村邦洋)軍師官兵衛だ!

(高田文夫)で、人に噂が行って、局の人に伝わって。「佐久間、こんなのやりたがってますよ」ってなるかもしれない。

(佐久間宣行)そうなるかもしれない。

(高田文夫)そういうのを蒔いとかないとさ。フリーだから。

(松村邦洋)他局に蒔いているようで、実はテレビ東京にも。

(佐久間宣行)フリーっていうのは何が大事ですかね?

(高田文夫)そうやってネタを蒔いておくことだよ。なんでも。いろんなところに。どこから芽が出るかわからないからさ。こんな畑、あんな畑、いろんな畑があるんだから。とりあえず、若い時に蒔き散らかしておくんだよな。そしたら「あの話だけどさ、高田さん。あれ、やらない?」とかなるじゃん?

(佐久間宣行)これ、毎回僕、フリーになってからいろんな人に聞くんですよ。「フリーになったらなにが大事ですか?」って。で、ジェーン・スーにも聞いて。ジェーン・スーは「真面目な納品」って言ってたんですよ。「締め切りに遅れないように」って。で、高田先生は「種を蒔くこと」って言われたんで。俺、この2つでがんばります(笑)。

(高田文夫)フハハハハハハハハッ! とりあえず?

(佐久間宣行)「種を蒔いて真面目に納品」で(笑)。

(高田文夫)そしたら完璧だよ。

(佐久間宣行)完璧ですね。

フリーの心得「種を蒔いて真面目に納品」

(高田文夫)いろんなところに芽が出てな、それをちゃんと納品すればいいんだから。

(佐久間宣行)「二大昼の番組から聞いた」っていう(笑)。

<書き起こしおわり>

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