田中康夫 東京五輪開催まで2ヶ月の日本を語る

田中康夫 東京五輪開催まで2ヶ月の日本を語る ナイツのちゃきちゃき大放送

田中康夫さんが2021年5月22日放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』に出演。東京五輪開催まで約2ヶ月となった日本の状況について話していました。

(土屋伸之)さあ、田中康夫さん。気になるニュース、なんでしょうか?

(田中康夫)この番組でずっと「日本の頭は大丈夫か? 『あたおか』じゃないか?」って言っていたけども、あとおかは日本だけじゃなかったっていうことが今週、判明したよね? だって、ジョン・コーツさんとか、あとは「ぼったくり男爵」ってワシントンポストに書かれちゃったトンマス・バッカちゃんっていう人が……。

(土屋伸之)トーマス・バッハさんです(笑)。

(田中康夫)あの人たちもだって、トンマス・バッカちゃんはフェンシングで、ジョン・コーツさんはボート。日本の会長(橋本聖子)もスケートで。「アスリートがかわいそう」って言うけど、本当にアスリートのことを考えるなら、「緊急事態宣言が出ていてもオリンピックはやります」なんて、まるで昔の日本陸軍みたいな話で。

(田中康夫)そうやって考えると、前回言い忘れちゃった話なんだけども。「たぶん6月1日の東京都議会の冒頭で『オリンピックは延期か中止にしましょう』っていう風に自分ファーストさんの知事が言うのかな?」って思っていたんだけども、ここまで来ちゃうと言えなくなっちゃったね。だから、策士策に溺れるで。ちょっと機を逸しちゃったよね。

(塙宣之)7万8000人ぐらい、日本に来るって書いてましたね。

(出水麻衣)関係者とプラス、選手ですから。結局、10万人ぐらいはおそらく……。

(塙宣之)それぐらい、海外から来るわけですからね。うん。

緊急事態宣言下でも五輪を開催

(田中康夫)スポーツは感動を与えるっていうんだけども、この状況でやって「日本選手がメダルを取ったら政権の支持率が上がる」って言っている人たちも、すごい頭の構造だなっていう風に思うけどさ。そういう意味では、JOC理事の山口香さんって私もよく存じ上げているけども。やっぱり彼女のような人がオリンピックの会長とか、そういうものになるべきなのに。ある意味では、そういう人は「聞きわけの悪い人」って思われているわけじゃない? でも、山口香さんが言ってるようなことこそ……「平和構築の基本は対話であり、それを拒否する五輪に意義はない」って。

(田中康夫)だって北野武さんだって「東京五輪は平等で友好的であるはず。あらゆる人の命も大事」って言っている。「もうギリシャに戻そうよ。本家にお返しにするのが一番いい」とも言ってるし。経営者だって三木谷浩史さんとか孫正義さんとかも「自殺行為だ」って言ってるわけじゃない? なのに前も言ったかもしれないけども。一応、組織委の理事をやってる秋元康さんとか蜷川実花さんはなんで黙っているのかな?っていうことだし。逆にそこに「どうですか?」って聞きに行かないマスメディアってのもさ。

(塙宣之)報道をしないですもんね。こういうニュースね。

(田中康夫)逆に河瀨直美さんっていう、「日本のレニ・リーフェンシュタールだ」と最近言われている人……「確実に私がこの時代を記録する」って奈良県で聖火ランナーをやったんだよね。で、この人が今回の公式映画を撮るんでしょう? でもまあ、市川崑さんのような映画を撮れるかどうかだよね。私がレニ・リーフェンシュタールって……レニ・リーフェンシュタールはご存知、ベルリンオリンピックの記録映画を撮ってアドルフ・ヒトラーの寵愛を受けた人なんだけども。和製レニ・リーフェンシュタールって書いたら即、ブロックされましたけどね。私、存じ上げないのに。問答無用っていう。まあ、いいんだけど……よくないんだけどさ。

(塙宣之)緊急事態宣言の延長も関係あるんですかね? このオリンピックの……。

(田中康夫)でも「オリンピック中に緊急事態宣言が出ていてもやります」って言っているわけでしょう? すごい話なんだけども。でも、もう1個はこの二階俊博さんや甘利明さんが河合案里さんの陣営に1億5000万円支給された件について「私が関与していたわけではない」って言っているんだけども。これって昔、戦後にダグラス・マッカーサーのGHQ占領時代にその部下のウィリアム・マーカットっていう人が敗戦した日本の金銀財宝とかをいっぱい持っていってしまって。「それは政府に返しました」って言っているんだけども、それがどこかに埋蔵されているっていうことで「M資金」って言われていて。いまだにそのM資金の詐欺に引っかかっちゃう経営者とかがいるんだけども。こうなると、この1億5000万円は「M資金」じゃないとなると、官房機密費の「K資金」なのか、あるいはもしかしたらこれを指示をした人というのが、二階さんは「違う」って言っているんだから。「A資金」なのか……。

(土屋伸之)A資金……甘利さん?(笑)。

ワクチン接種をめぐる混乱

(田中康夫)いやいや、甘利さんは「私は知らない」って言っているわけだから。まあでも、このワクチンもさ、モデルナとアストラゼネカの2社のものを認めたっていうんだけども。厚労大臣が「アストラゼネカとモデルナを認める」って言っているのに、厚労省は「いやいや、アストラゼネカは血栓症が出るおそれがあるので、当面使いません」って言ってるんでしょう? これって組織としての体をなしていない、液状化じゃないですか。ましてや、防衛省がワクチンを打ちますとかなっているし。これそこ、河野太郎さんっていう方の出番だよね。だって、「脱縦割り行政」って言っていたわけじゃない? そうじゃないの? ましてやこれ、いろんな自治体の人が言ってるけど。メールでもなくて、エクセルファイルでデータを送られるわけでもなくて、紙で送られてくるんだって。だって、そんなFAXで紙を送るんだったら、糸電話の子供の方がうまく行くんじゃないの?って思うしさ。

(塙宣之)なんか6月いっぱいには全部終えるみたいな話になっていますよね?

(出水麻衣)高齢者の方の接種は6月中には終えたいという意向を政府は示していますけども。

(田中康夫)「終えたい」っていう願望って……我々も受験勉強の時に「この日までには歴史の教科書を○ページまで終える」みたいな、そんな話じゃん? これっていいのか?っていう。それでまたほら、大手町に自衛隊の大規模接種センターって、それこそ密じゃないんですか? しかもあれ、大手町合同庁舎3号館って今は使っていないところでやるんだけども。若い人だって大手町に行き慣れていない人は地下鉄の出入り口は迷路で。大手町なんてラビリンスじゃないですか?

(田中康夫)で、新潟の上越市が混乱が起きてないっていうのは、もういい意味で一方的に「あなたは○月○日の○時に来てください」ってやって。それで「第2回目も同じ曜日の同じ時間です」みたいな。そんな、当たり前のことなのに、なんでそれができていないのかな?って。

(塙宣之)そうですね。そう考えると、東京の大手町なんか、僕らでもよくわからないですよね。けど、しょうがないのかな? わかる人から先にやるみたいなことなんですかね? だってネットだってわからないっていう……。

(田中康夫)だから、分散型社会なのに、わざわざそこに密になる形で集めるっていうさ。だから大手町で迷子が続出するよ? ということを想像しないというのが俺はすごいなって思っていてさ。

(塙宣之)区によってもやっているじゃないですか。練馬とか。板橋もなんか、あれでしたもんね。わかりづらいとか……。

(田中康夫)あともう1個、最後に政治家があたおかだっていう話をしていたけども。俺はね、専門家って言われてる人たちも……もう1回、繰り返して言います。去年の7月16日の経団連のフォーラムで「旅行自体が感染を起こすことはない。もしそれが起きるんだったら日本中は感染者だらけ」っていう風に言ったのが皆さんが、立派な専門家だと言っている尾身茂さんという方なんだよ。

「専門家」の過去の言動

(田中康夫)そして去年の3月18日に朝日新聞で「コロナ、そこまでのものか」と。「8割ぐらいは風邪のように3、4日で治りますし、退院してる人が現に増えていることに皆さんは目を向けてください」って言ったのが岡部信彦さんという内閣官房参与で感染症研究所の出身者の方なんだよ。

(田中康夫)そしてその人たちのところに今、「積極的疫学調査」ということで、31億1758万円、国はお金をあげているの。それだったら俺はもっと現場の医療に……疫学的調査っていうのは病気にかかった人がどこでかかったのかとか、そういう後付けの調査をしてるわけ。で、これが専門家と呼ばれていて内閣にいるってのが……これ、切歯扼腕しない官僚や政治家って。

(塙宣之)もうどれを信じたらいいんですかね?

(田中康夫)もう自分を信じるしかないっていう。夜警国家になっちゃっていて。しかも小池百合子さんと丸川珠代さんが「五輪のお金はお前が払え」「うちじゃねえ」って言っていて。なんか、そんなケンカしている場合じゃねえだろ?っていう。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました