星野源さんが2021年5月18日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でバナナマン設楽さんのエピソードにインスパイアを受けた楽曲『そしたら』の制作について話していました。
星野源がTBSラジオ「バナナムーンGOLD」に生出演!
日村さんのお誕生日をお祝いしつつ…今回は新曲として設楽さんのエピソードにインスパイアを受けた楽曲「そしたら」をオンエアしました!
日村さん、そして設楽さん、オークラさんもお誕生日おめでとうございます!#bananamoon #星野源ANN #そしたら pic.twitter.com/bAAV4cP03e— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) May 14, 2021
(星野源)先週、TBSラジオの『バナナムーンGOLD』に生出演しまして。そこで年1回の、いつも日村さんの誕生日に……あれは2010年からか。その時から、日村さんに誕生日ソングをプレゼントするというのをもう10年、続けたです。で、それがその日のためにオリジナルを、歌詞も含めて曲も作って、それを生で弾き語りするっていうものだったんですけど。
で、それが最初はいい歌なんだけど、後半はもうボロクソに日村さんを言うっていう。それで日村さんが怒るっていう一連の流れを10年、続けたんです。改めて考えると、偉いなと思って。その……なんか、10年同じことを続けられるっていうのもないし。で、なんだろう? 俺も偉いけど、怒り続けた日村さんも偉いっていうか(笑)。その、新鮮に怒り続けるっていう。「この野郎!」みたいな。
で、そういうのもあって、10年でキリがいいんで、それはもうやめましょうっていう感じで。それで去年は……とはいえ、去年からやめるっていうつもりだったんですよ。全員が。あと、もう『バナナムーンGOLD』のスタッフの皆さんプラス、バナナマンのお二人がそもそも2016年ぐらいから、「本当に作ってくれるんですか?」っていう。なんていうか、「もう作ってくれなくて大丈夫ですけど、万が一作ってくれたら嬉しいです」みたいな状態になってきていたんです。
なので、「本当に作らなくて大丈夫ですよ。でも、ゲストでは来てもくださいね」って言ってくださっているような状況だったので。でも、「やっぱり作りたいな」と思って作ってたんですけど。それが10年あって。それで去年もですね、「今年は本当になくて大丈夫なんで」っていうのがありつつ、僕もそう思ってたんですけど、とはいえなんか「やっぱり何もなしで行くのは寂しいな」と思って。それで、じゃあちょっと発想を転換して。誕生日ソングではなく……そもそもやっぱり、なんというか、バカにするっていうか。バカにして、日村さんに怒ってもらうっていうのがもう、日村さんも限界っていうか(笑)。
やっぱり、さっき「怒り続けて偉い」って言ったけど、後半はもう怒ってなかったから(笑)。なんというか、一生懸命怒ってもらうためのネタを考えるわけじゃん? かつ、面白いものを……みたいに考えて歌うんだけど、普通に「いやー、嬉しいね!」って喜んじゃうから。「ああ、もうこれはダメだ」と思って(笑)。まあ日村さん、いい人だからね。だから、去年は日村さんのエピソードからインスパイアされた新曲を作るという。
それがちょうどコロナ禍になって先が見えない時でもあったので、自分がDTMというか、パソコンの打ち込みをするっていうのを始めてから、自分の……「この日にもう、これを出す」って決めちゃうと、人間ってそれに向けて頑張るじゃないですか。自分の成長のためにもいいなと思ったので、自分で打ち込みで全部作るっていうのをちょっとやってみたんですよね。新曲を作るっていう。『そしたら』、それがすごく評判が良くて。ありがたくて。それで急遽、『折り合い』という曲をリリースするっていうようなイレギュラーな形になったんですけど。
(星野源)それもあって、それで今年という。で、今年はスタジオにお邪魔できそうということだったので、お邪魔してきました。はい。メール、来てます。埼玉県の方。「源さん生出演の『バナナマンのバナナムーンGOLD』、聞きました。日村さんのバースデーに日村さん要素ゼロの設楽さんエピソードにインスパイアを受けた新曲を持ってくるという最高に面白い流れの後に流された楽曲『そしたら』、最高にしみる曲じゃないですか! 『何だよ、この歌。最高だな! 夕方みたい』と表現された日村さん」。これ、よかったよね、この感想ね!
「……全部が素敵で温かくて泣きそうになりました。曲を聞いた後、日村さん要素だけ入ってないことに『おかしいだろっ!』と絶叫しまくるキレっぷりには腹がよじるくらい笑い泣きしました。今回は初めて録音で源さんがピアノを弾かれたとのこと。新曲の制作について、お話をお聞かせいただけたら嬉しいです」。ありがとうございます。そうですね(笑)。そもそも何で日村さんインスパイアじゃないかっていうと、僕が10周年記念の『GRATITUDE』というCDボックスセットを出した時に、その中に『Non Stop』っていう曲が入っていて。ボーナスディスクに。
で、これは設楽さんが司会、MCをしている『ノンストップ!』っていう番組のテーマ曲ということもあって。それで『ノンストップ!』で特集を組んでくださったんですよ。で、僕と設楽さんの対談。じっくり……みたいな。その中で、「お互いに今まで思っていたけど、言えなかったこと」みたいなお題が1個あって。それをお互いに言うっていうのがあったんですけど。
その中で設楽さんが「実はずっと思っていて、言えなかったんだけど。俺は10年間、日村さんにバースデーソングを作ってるのを羨ましいと思っていた。俺も作ってほしかった」って言ってたんですよ。で、それを聞いた瞬間に、「ああ、来年のバースデーソングは設楽さんだ」って思ったんですよ。
バナナマン設楽との対談で制作を決意
本日放送のフジテレビ系「ノンストップ!」にて星野源のインタビューが放送されます!
番組MCのバナナマン・設楽さんと、ソロデビューからこれまでの10年の振り返りを中心にお話しします。
※放送局に関しては各局の番組表をご確認ください。https://t.co/Pqj5koFBRq#星野源10周年 #GHXA pic.twitter.com/nc1xlUQrbz— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) October 22, 2020
(星野源)で、なぜ日村さんのバースデーに設楽さんかというと、さっきも話したけど、10年の中で怒らなくなっていった日村さんっていうのがあって。で、やっぱり最初の3年ぐらいまでは、僕もその芸人さんがどこまで本当で、どこまでその演技というか芸なのかがわからないから。「日村さん、マジギレしてるんだな」と思っていたの。本当に怖かったから。マジで最初の3年ぐらい(笑)。それを耐えながら「いやー」とか言いながら。で、それを「いやー、おめでとうございます」とか言いながらひどい曲を歌って。で、設楽さんとリスナーが援護してくれるっていう構図だったんだけど。
最初の方は日村さん、本当にキレてる感じがして、めちゃめちゃ怖かったんだけど。でも、それは後に芸だということがわかるんだけど(笑)。で、やっぱりもう、そのいわゆるキレ芸みたいなことを見れることはないだろうなって思ってたんだけど。「設楽さんの歌」っていうことにすることによって、「あっ、これはキレる日村さんを見れるぞ!」って思ったんだよね。で、たぶん心置きなく日村さんがキレれるだろうって。「あの芸を今一度」っていう風に思って。それで実際に流さしちゃったら、いやー、見れましたね。久しぶりにね! あれは懐かしかったです(笑)。
だからなんか、全力を出してくださっていて。「ああ、よかった。芸人・日村さんを見れた」っていうのがすごくよかったですね。で、そもそも……設楽さんも僕にプレゼントをくださったりとか。あと、作家のオークラさんもいつもプレゼントをくれていて。そもそも、僕がそのプレゼントを日村さん以外にしたことがなかったなと思って。それはちょっと失礼だと思って。今年はちゃんと、設楽さんにも日村さんにも……日村さんには歌のプレゼントはしていたけど、物をプレゼントしたことはほとんどなかったから、物をプレゼントして。あと、オークラさんにもちゃんとして。
それでかつ、曲は自分の曲で設楽さんのエピソードからインスパイアっていうのが面白い形かなということで。それで「今回はそうしたいです」っていうのをオークラさんに。その「オークラさんにもプレゼントがある」っていうことは言わず、「こうしたいです」っていうのを僕の誕生日の時に、日村さんやオークラさんにここに来てもらった日の終わった後にオークラさんにLINEで「今年の日村さんのバースデーは設楽さんの曲にしたいんです」っていうのを連絡して。「ああ、すごくいいと思います」ということで。
で、いつもその1年の日村さんのエピソードみたいなのをオークラさんが送ってくれるんですよ。で、それを見て僕は1から歌詞と曲を作るんですけど。今回は設楽さんのエピソードをもらって……っていう。で、その中で奥さんがいない日に久しぶりに設楽さんが娘さんにトマトパスタを作ったっていう。で、そのトマトパスタは昔、オークラさんが作っていたパスタで。それを設楽さんに教えたっていう、そういうエピソードがあって。で、それを設楽さんの奥さんが帰ってきて見て、「珍しい」って言われたっていうエピソードが素敵だなと思ったので、そこからインスパイアで『そしたら』という曲を書きました。はい。
そうなんですよ。で、オンエアーしたらですね、娘さんがいるお父さんから激烈な反応がありまして(笑)。「なんであなたは俺の気持ちがわかるんだ?」っていう連絡、激烈な反応がありまして。「ああ、よかった」と思って。なんとなく、こんな気持ちなんじゃないかと思って。まあ、そのお父さんに限らず。とか、娘とか息子とか、そういうのは限らず。「親が思うことっていうのはなんとなくこんな感じなのでは?」っていうのを想像しながら作った曲です。それではじゃあ、聞いてみましょうか。では、聞いてください。星野源で『そしたら』。
星野源『そしたら』
星野源のオールナイトニッポン | ニッポン放送 | 2021/05/18/火 25:00-27:00 https://t.co/EV3sA4fDVl #radiko
星野源『そしたら』— みやーんZZ (@miyearnzz) May 19, 2021
(星野源)お送りしたのは星野源の新曲になりますね。『そしたら』でした。この曲、新曲についてということだったんですけど。制作は僕、いつもギターで作曲をしてて。で、『創造』と……まあ、『折り合い』からではあるんですけど。『折り合い』『創造』、そして『不思議』とキーボードで作曲をするようになって。で、今回のこの『そしたら』という曲は、これまでもキーボードで自分で打ち込んでいったっていうのはあるんですけど、いわゆるピアノを自分で演奏ししているっていうもので。僕、それは初めてなんです。今回のこの『そしたら』っていう曲は。
今まで、シンセを演奏したのを入れたりっていうのはあったけど、ピアノを演奏したものを入れるっていうのは初めてで。で、自分が歌とピアノとオルガン、あとギターを弾いていて。ベースがmabanua。マバちゃんが弾いていて。ドラムもマバちゃんが叩いているっていう。で、それを一緒にというか、メールでやり取りして。マバちゃんが自分の家というか、自分のスタジオで録って。僕は自分の家でやったという、そういう感じで作っていきました。なので、そんな感じですかね。
いやー、なんかね、なんて言うんだろう? 自分の手癖みたいな感じが濃い曲ではあると思うんですけど、自分でピアノを弾くっていうことがなんかすごく新鮮で。たぶん、これをギターで弾いてるんだったら世の中には出していないと思うんですけど。ピアノで弾いてるっていうことが結構、なんか自分の中ではすごく新しいフェイスな感じがしてですね。なんか面白いなと思っております。これ、ちょっとここでもかけさせていただきました。ありがとうございます。
<書き起こしおわり>