東野幸治さんが2021年5月7日放送のABC『東野幸治のホンモノラジオ』の中で「紀州のドン・ファン」の元妻との写真が写真週刊誌に掲載された件について話していました。
(東野幸治)写真が、流出しちゃいました。『東野幸治のホンモノラジオ』。どうも、こんばんは。今週も始まりました『ホンモノラジオ』でございますけど。本当に申し訳ございません。「申し訳ございません」というか、あのドン・ファンが亡くなって。謎の死。なんか胃から覚醒剤が検出された。ドン・ファンはそんな覚醒剤なんかしていない。一体誰がドン・ファンに覚醒剤を飲ましたんだ?っていうところで、3年ぐらい経って奥さん。若妻が逮捕されて現在、容疑者なんですけれども。
そのニュースをこの間の『ワイドナショー』。日曜日に流れるんですけれども。金曜日に収録してまして。で、もちろん話題になったニュースですからやらなきゃいけなくて。真面目にその奥さん、容疑者。いろんなねワイドショーではちょっと「やっぱり奥さんがやってるで!」みたいなことをね、「実はホストが好きだった」とか「すぐブランド物を買って」とか「お金をたくさん使う」みたいな全く事件と関係ないことばっかり言ってて。それはまた、「そういう報道の仕方はどうやねん?」みたいな感じで真面目しゃべってたんですけれども。
その収録が終わって楽屋へ帰ったら、チーフマネージャーから「一緒に写真を撮ったっていう風に言われてるんですけど、本当ですか?」って詰め寄られて(笑)。「えっ? ええっ?」ってなって(笑)。先ほど、5分前まで一言もそんなことをスタジオでしゃべってないけど。「ええっ?」ってなって。「ああ、それはホンマやねん」っていう話になって。それはなぜかというと、今から何年前? 3年、4年、5年前。『アメトーーク!』で「読書好き芸人」で呼ばれて。その中で僕ね、『紀州のドン・ファン』をこの本が面白いって紹介したんですよ。
そもそも言うとこれ、シャンプーハットのてつじくんが「東野さん、この本絶対に好きやと思うんで、読んでください」って言って。どういう本かというと、とにかくそのドン・ファンさん。「いい女を抱くためだけに私は大金持ちになった」っていう本なんですよ。50歳下の愛人に大金を持ち逃げされてワイドショーで有名人になって。そこからいろいろ、お金で……言うたら、たとえばキャビンアテンダントの人とかに、ちょっとこっちを見てなんか愛想がいいなと思ったら「私、こういうもんです」って名刺を渡すんですけど。その名刺には細工があって。裏側に1万円札が入っていて。「今度、食事どうですか?」とか……いや、もうそんなのを平気でする人なんですよ。
で、読んでいたら「戦後、鉄くず拾いから身を起こした大富豪、75歳の人生哲学」っていうことで。これが面白くて。とにかくコンドームの実演販売をね、農村部に行って。旦那が畑に行っている間にそれを実演販売したりとか。で、とにかくそれで金を稼いで。そのお金を持った理由は「とにかく女を抱きたい」みたいな。「もうあっぱれや! 面白い!」って言って『アメトーーク!』で紹介したです。
『アメトーーク!』で本を紹介
(東野幸治)で、それを紹介したらなんか反響があって。本もすごく売れたみたいで。それですぐにドン・ファンさんが亡くなったのかな? それに前後して、その本を書いた方からお手紙いただいて。ドン・ファンさんがその『アメトーーク!』を人から聞いてご覧になって。めちゃくちゃ喜んでいて。「東野さん、できれば食事に1回、行かせてください」って言われてて。「えっ、そうなんや」と思って。で、実はこの『紀州のドン・ファン』の本を作った出版社の代表の方が僕の幼なじみのいとこなんですよ。
で、その関係もあって。「ああ、じゃあみんなで行きましょう、行きましょう」って言っていたんやけどドン・ファンさんが亡くなった。で、「こういうことになりました。残念ですね。ホンマにご飯、行きたいって言ってたんです」っていうのがあって。「じゃあ、時期を見て合えば……我々、お線香を上げに行きますけども。どうですか?」「俺、スケジュールが合えば行きますよ」って言って。ただ、その亡くなった直後は謎の死で。ワイドショーがいっぱいやってたから、ちょっと行けないんで。「ほとぼり冷めた時に我々、行くんですけど。合えば、行きましょう」みたいなことを言って。それで「いつごろ行くんです」って言われたんですよ。
だから亡くなって3ヶ月、4ヶ月ぐらい経ってからぐらいですかね。で、「ほんだら行きましょう」ってなって。その幼なじみのいとこにも会いたいし、話もしたいじゃないですか。「どうやったんですか?」とかね、ドン・ファンの話も聞きたいし。そう思って「行きます、行きます」って言って和歌山、南紀白浜空港に着いて。そこでみんなでレンタカーを借りてドン・ファンの家に向かったんですよ。ほんだら、ドン・ファンの家に行ったらドン・ファンの会社の番頭さんかな? その方がもうそこの近くに住んでいるから。鍵も持っているから。その方が鍵を開けてくれて、入って。で、お線香を上げて。「生前に会いたかったですね。ご飯、行きたかったですね」みたいな話をしてて。
で、このタイミングで我々が来るっていうのを聞いてて、別で……だからその奥さんが。容疑者の方が来てるって聞いて。「えっ、来てるの?」みたいな。ほんで、その家に来るっていうから。それに「来るな」とも言えないじゃないですか。だってその人の家やから、「来るな」とも言えないから。「ああ、そうなんや」と思って。それでいらっしゃったわけですよ。で、「ああ、この方か」って思って。若くして結婚されたっていうのも分かるし、言うたらドン・ファンさんが2階でビールを飲んでなんか泡くって倒れているところの下にいたっていう風な状況というのは聞いてるから。「ええっ?」って。でも、そんなの聞けないでしょう? 俺もそんな、アホやないねんからさ。「なんかいろいろ言われてますけど、どうなんですか?」とか聞かれへんしさ。こっちも黙っておかな、しゃあないし。
それで、まあ、みんなでお線香を上げてっていう時に、その番頭さんの方とかが出版の方とかに「写真を撮りたいです」って言って。「ああ、いいですよ」って言って。写真を番頭さんとも撮り。ほんで、奥さんとも撮り。で、番頭さん、奥さん、俺とも撮ったその写真が、誰が流したか知らんけど、どっかの出版社に流れ流れ着いて、記事になったんですよ。だから俺、たぶん……幼なじみのいとこだやと思うんですよ。俺、あいつ流してると思うんすよね。いや本当に(笑)。
一番ドキドキした瞬間
(東野幸治)ただ、一番ドキドキしたのは、そこで線香を上げたりしている時に、容疑者の若妻もいらっしゃって。その時に番頭さんが「お茶、いります?」って。ほんで、なにも別に言えへんけども……「なんで番頭が入れるねん?」って(笑)。そこはわからんけども、若妻の方が入れた方が、なんか後々どこかでしゃべれるのになとは思ったけども(笑)。残念ながら、若妻さんが気が利かなかったのか、「私が入れたら変な空気になるから」なのか知らんけど。全く動かなくて。番頭さんがお茶を淹れてました(笑)。
なんかわかんないけど「残念やな」みたいには思いましたけど(笑)。ただ、それがネットニュースになって。「わちゃー」って思って。申し訳ないじゃないですか。その、言うたらタイムラグで。その日曜日に『ワイドナショー』で写真が流出しているのにさも、そんなことをコメントをせんとしゃべっている感じも嫌やし。で、ネットニュースになっていて書き込みを見たら、なんかすごいみんなが「いや、別に全然これは逮捕される前だし。問題ないし。なんなら律儀ないいやつじゃないか」みたいな感じのコメントが多いから。これだけは言わせてくれ。俺、そんなええやつやないねん(笑)。
俺はそんないいやつじゃないんだ! これは言いたかった。佐藤くん(笑)。知っているやろ? 俺がまるですごい義理堅くて……そんな男じゃないんです。本当に。あと、唯一ごもっともだと思ったのは、「お線香を上げに行くのにダメージジーンズはないだろ?」っていう。おっしゃる通り! あれはアカン! ダメージジーンズはアカンなと思ったりもしました。これをだから早く言いたかったけど、とにかくゴールデンウィーク、暇で暇で。しゃべる機会がないんですよ。ただこの後、まだ話が続くんですけども、すいません! 『ワイドナショー』に残していいですか?(笑)。申し訳ない、佐藤くん! 『ワイドナショー』でまた残りをしゃべらせてもらいます。すいません、ホンマに!
<書き起こしおわり>