麒麟川島 伊集院光にガヤを褒められた話

麒麟川島 伊集院光にガヤを褒められた話 川島明のねごと

麒麟川島さんが2021年5月2日放送のTBSラジオ『川島明のねごと』の中で伊集院光さんが『酒のツマミになる話』で川島さんのガヤやフォローを褒めていたという話をしていました。

(川島明)知ってる?

(向清太朗)なんですか?

(川島明)伊集院光さんが俺のことを褒めてたの。

(向清太朗)アハハハハハハハハッ! ああ、そうなんですか?

(川島明)知らない?

(向清太朗)いやいや、それはそれはすごいいいことですけども。

(川島明)ダウンタウンさんの番組で『酒のツマミになる話』っていうのがあるんですよ。で、ちょっと前ですけど、なんかいろいろ酒の席でしゃべるようなことを……別に『すべらない話』じゃないからね。ざっくばらんに。僕も出していただいたことあるんですけど。「普段、こんなの思っているけど、こんなのどう?」とか。「誰々に憧れて……」とか。なんかそういうちょっとプライベートなトークするところで、伊集院さんが……僕もホンマにそんなことをしゃべられるとは知らなくて。オンエアーで見てたら、たまたま名前が出てきたんですけど。

(川島明)まず、その入りが「ガヤとか、相手のトークのフォローをしてドヤ顔をする中堅芸人が嫌いだ」っていう。「ドヤ顔をするやつはちょっと『私の手柄ですよ』感を出していて。絶対そんなやつは嫌なんですよ。補足になっていない。それは自分が目立ちたいだけじゃないか。そういう芸人が多いよ」みたいなことを言っていて。で、「誰のこと言ってんねん!」みたいな。めっちゃ盛り上がってたんですよ。で、そこで「逆に、それがめちゃくちゃ上手いのが麒麟の川島くんだ」って言ってくれたんですよ。

(向清太朗)へー! すごい!

(川島明)で、伊集院さんが分析した僕のすごいところは「川島くんはその言われてる人、フォローする人が画面に映っていて。川島くんが映っていないのに、そのガヤだけで成立をさせる。自分にカメラをぐっと寄せないで、パンと一言フォローしてあげて、補足して笑いに変えてあげる。それは絶対その人のためだし、自分が目立つと思ってやってない。本当、好きになっちゃうぐらい。惚れ惚れするよ!」みたいな。めっちゃべた褒めしてくたんですよ。「逆に、それができてないのがNON STYLEの井上くんだ。ドヤ顔しすぎ。『わかっているよ』みたいなフォローをして、さも『俺が救いましたよ』みたいなドヤ顔をするのがNON STYLEの井上くんです」みたいな。シソンヌの長谷川くんも出ててんけど、長谷川くんも「それは若手の間でも議題に上がっていますよ。問題視されています」みたいなのでめっちゃ盛り上がって。

(向清太朗)いいですね。

(川島明)だから、すごいですよね。俺、伊集院さんのことは尊敬をしています。本当に、ラジオもやらせてもらっていますけども。ラジオといえば伊集院さんやし。お仕事でもご一緒した時、伊集院さんってカンペが出てても、ご自身の納得いくことを絶対に言わはるし。なんかプレゼンする時も、局が用意した台本じゃなくて、自分で足で稼いだ台本で絶対それをプレゼンされる。熱をもってお話をされる。「僕、ここが空いてるんで。ちょっとその日、工場まで行きます」とか言ってやらはるんですよ。ホンマに。で、絶対に嘘のない、混じりっけのないトークに仕上げてしゃべられる。だからほとんど伊集院さんがしゃべっている時ってカンペは出ていないんですよ。

(向清太朗)すごい!

(川島明)よく見るとわかると思うんですけども。目線がうろうろしないんですね。しゃべってる相手の方を見てやるっていう。絶対に嘘偽りないことをこの世界に入ってからずっとやられていると思います。本当にすごい人だと思います。そのすごい人が、川島を褒めてるっていうことをこれ、ご理解いただきたいですね(笑)。

(向清太朗)フハハハハハハハハッ!

(川島明)すごくいろんな方、厳しい目で見られる時もあるでしょう。それをでも、褒めてくれるっていうのはすごいなと思ったんですよ。で、ホンマにその時、お酒を飲みながらオンエアーを見てたんで。まあ本当に酒を……「浴びるように飲む」っていうか、あれは浴びましたよね。もう。

(向清太朗)浴びちゃダメですよね(笑)。

酒を浴びるほど嬉しかった

(川島明)もう浴びるぐらい嬉しかったんですよ。そんなところに名前を出してもらえるなんて……っていうのがあるんですけども。で、自分なりにちょっと冷静に思い直したんですよ。たしかに自分がガヤしてる時って、その人、対象者の人が映っている時やなと。タレントさんが映っていて、「ちょっとこれを言っといた方がオチが効くよ」っていう時になんか一言、足したりさせてもらう時はありますよ。裏回しじゃないけども。でも、たしかに僕が映ってないんですよ。で、もうスッとオンエアーされている。『向上委員会』とかもそんな感じになっている。で、自分はそれがすごい好きで。「相手を絶対に助けるんだ!」とかっていう気持ちもなくて、それが好きでやってるだけなので。「この気持ち、なんでなんだろうな?」って思ったんですね。

(向清太朗)はいはい。

(川島明)なんでだと思います?

(向清太朗)ええーっ? 嘘やん……。

(川島明)はい、向さん。手を挙げたんで。

(向清太朗)最悪だ。手を挙げた風にされた……。まあ、でもやっぱり土地柄じゃないですか? やっぱり京都という、なんというか、奥ゆかしいと言いますか。そういう土地柄なんで。自分が目立つというよりはここは完全にこの人の手柄なんだから、自分のところなんていらないっていう。

(川島明)ううん。違う、違う。

(向清太朗)違うんかい! なんや……。

(川島明)全然違う。そんなんじゃあ、京都の人がみんなガヤが上手いんか?っていう話になるから。それを考えたら今の発言はダメ。聞いてられない。

(向清太朗)嘘や(笑)。そこまで……?

(川島明)退場。

(向清太朗)うわっ、退場。一発レッド?

(川島明)本当に思いました。で、ホンマに思うたんは、むちゃくちゃナレーションの仕事をやってたからなんですよ。

(向清太朗)ナレーション?

(川島明)ナレーションの仕事と天の声の仕事が圧倒的に若手の時に多かったからなんですよ。絶対に。

(向清太朗)なるほど! たしかに。ああ、それはすごく腑に落ちますね。

(川島明)だから、その人しか映っていない。僕の姿が映ってへん時にガヤをするのが得意だったんですよ。テレビも出られない。相方が本でバーンと売れてる時、僕はテレビに出られない時、天の声とかナレーションの仕事をめっちゃやってたっていうのが、今になってたぶんそれが生きてるんですよ。

(向清太朗)へー! すごいな!

(川島明)どう思うよ?

(向清太朗)えっ、またかよ……なんだよ……これ?

(川島明)聞いてまっか?

(向清太朗)聞いてますよ。そら。

若い頃のナレーション仕事で培われた力

(川島明)すごい自分の中で夜中、納得したんですよ。「自分の顔も出せへん。何をしてるんだ、俺は?」って思った時期もあったけど、やっぱり今、その筋肉を使う時期になったんだっていうことで。まあ、ありがたい話、ちょっとMCもさせてもらいますから。そういう時もね、回答者が間違えたりした時も、声だけでこうやってオンエアーさせてもらっているっていう。それは強いと思いますけども。どうですか?

(向清太朗)えっ、なんなん? 本当にMCしてんの? こんな振りする人、朝の帯を本当にできるの?(笑)。いや、でもわかりますよ。川島さんの性格もあるし。

(川島明)なんですか? じゃあ、今まで、褒められて嬉しかったことっていうのは?

(向清太朗)それこそね、その飲みの席とか大吉さんとご一緒した時に桂三度さん。元世界のナベアツさんがおられて。僕は初めて飲む席だったんですけど。そのナベアツさんが落語家に転身するっていうのを大吉さんが聞いた日で。「いや、素晴らしい」っていうことだったんですけど。僕が呼ばれて飲んでいたら、まあ大吉さんはいつも僕といる時は黒大吉。ブラック大吉が出るんですけども。それが、その日はすごかったんですよ。とにかく出る日で。僕がたとえばなんかしゃべる、エピソードトークをするともう大吉さんが「えっ、何それ? それ、面白いと思ってるの?」って。

(川島明)桂三度さんもいるところで?

(向清太朗)三度さんのいる前で。「いや、こんなもん……ナベアツくにハマりたいの?」みたいなことをずっと言われて。「いや、そんなことないじゃないですか」って。何を返しても「ああ、なんだ。そんな返しでいいんだ」みたいなことをずっと、もう2時間ぐらいずっとやられて。

(川島明)マジでありますからね。ホンマに。

(向清太朗)「これはなんだ?」と思って。本当に初めてトイレに行って「俺、今どんな顔してる?」って思って鏡を見たんですよ。「俺、笑えている? どう?」って思いながら行って。それでも飲んで。なんか言ったら大吉さんがそういうような返しをするっていうのが延々2時間あって。最後はもう大吉さん、ベロベロになって。で、「ナベアツくんも落語、頑張ってね。今日、初めて来たこの向くんって子さ、僕がさ、とんでもない嫌なコメントをずっとやってるのに、とにかくめげずに2時間、返し続けたでしょう?」って。ベロベロでもう全然、ソファーに寝転びながらですけども。「彼ね、面白いんだよ……」って言ってくれて。このツンデレ! これはしびれましたね。

(川島明)はー! それをナベアツさんに見せていたんだ。どうやっても立ち上がってくる向を。

(向清太朗)それで「面白いんだよ」っていうプレゼンをしてくれたっていう。

(川島明)それが後の、向清太朗である……それではまいりましょう。

(向清太朗)えっ、行けますかね?

(川島明)ブレインスリープpresents川島明のねごと。

<書き起こしおわり>

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