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吉田豪と清野茂樹 ももいろクローバーZのプロレス性を語る

吉田豪と清野茂樹 ももいろクローバーZのプロレス性を語る SHOWROOM
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清野秀樹さんが2021年3月2日放送のSHOWROOM『豪の部屋』に出演。吉田豪さんとももいろクローバーZのプロレス性について話していました。

(清野茂樹)それが一発目の日本青年館につながっていくということですね。

(吉田豪)そうですね。そして、中野サンプラザにつながっていくという流れですね。

(清野茂樹)で、その日本青年館が行われる数日前に佐々木さんもテストケースっていうのもあったと思うんですが。有明コロシアムであったK-1ワールドグランプリっていう。12月の。そこにももクロを呼んでパフォーマンスさせているんですね。

(吉田豪)アリスター・オーフレイムの時ですかね?

(清野茂樹)そうです!

(吉田豪)これは僕の見た中でのももクロのベストパフォーマンスのうちのひとつですよ。どアウェーな場でやるももクロ、最高っていう。あれ以降、結構受け入れられちゃって。そんなにどアウェーな場がなくなっていくじゃないですか。

(清野茂樹)たしかに。あれは相当なアウェーでしたね。

(吉田豪)だからあれが最後のどアウェーだと思うんですよ。

(清野茂樹)だと思います。あの時は僕もリングサイドで見ていましたけども。全くお客さんは受け入れてなかったというか、受け入れる準備がなかったというか。

(吉田豪)「知らない」っていう状態ですよね。でも、あの流れは最高でしたけどね。突然、ももクロのライブにアリスター・オーフレイムが来るやつとか(笑)。

(清野茂樹)ありましたね(笑)。

(吉田豪)最高でしたよ。ももクロのライブに来て1時間ぐらいアリスター・オーフレイムをいじるっていう(笑)。

(清野茂樹)腕に抱っこするやつとか。ありましたよね。

(吉田豪)超よかったですよ。

ももクロ×アリスター・オーフレイム

(清野茂樹)2010年の暮れですね。で、2011年の年が明けて中野サンプラザにつながっていくという。それがなんとなく、僕とももクロの接点が吉田豪さんが深く関わっているっていうのがおわかりいただけましたか?

(吉田豪)で、気がついたら中野サンプラザで映像を見ていたら、清野さんが玉井詩織さんにビンタをされてメガネが吹っ飛んでいたっていうやつですね。

(清野茂樹)そうですね。あのへんはもう川上さんと佐々木さんの演出ですよね。そうです、そうです。

(吉田豪)そして、どうでもいい話を1個、差し込むと。そのちょっと後ぐらいですかね? なんとなくももクロが盛り上がってるらしいぞ、アイドルが盛り上がってるらしいぞって聞いた僕の紙のプロレス時代の上司の山口日昇、柳沢忠之っていう……この2人は当時、PRIDEとかK-1の中の人だったり、それをちょっと辞めたぐらいの時期なのかな? 要は旧紙プロのトップ陣が集まって。「今、アイドルっていうのが熱いらしいから、豪ちゃん、来て俺たちにアイドルを教えてくれ」って言われて。

(清野茂樹)そんな講習会があったんですか?

(吉田豪)いや、そう言われたけども。「絶対嫌だ!」って逃げたんですよ(笑)。

(清野茂樹)フハハハハハハハハッ!

(吉田豪)「こんな、何の興味のない人たちに荒らされたくない」って思って。

(清野茂樹)ああ、でもそういう人たちって他にもいっぱいいたんでしょうね。お金の匂いを嗅ぎつけてというか。

(吉田豪)確実に(笑)。そして「なんかプロレスっぽいんでしょう? 知らないけど」みたいな(笑)。「やだやだやだ!」っていう(笑)。

(清野茂樹)フフフ、それは本当に賢明だと思います。そうだ。でも、当初はやっぱりあれですよね。アイドルに関わるっていうのはちょっと怖いというか。何て言えばいいんでしょうね? やっぱりアイドルを見てる人って「近くに行きたい」と思っているわけじゃないですか。そこで自分が近くに行って、その距離の近さみたいなものをアピールするのは絶対にいけないと思って。そこはすごい注意してましたね。

(吉田豪)「『お前、タダでビンタされてズルいぞ!』って言われたらどうしよう?」ってまず思うわけですね。

(清野茂樹)そうです。そうです。それは思っていましたね。

(吉田豪)わかりますよ。僕が常に考えているやつですよ。

(清野茂樹)そうですよね。豪さん、そのへんすごいですよね。コンタクトとかもされないじゃないですか。

(吉田豪)向こうから「写真を撮ってくれ」ってと言われれば撮るけれども、こっちからいろいろ頼むことはないっていうことですね。

(清野茂樹)だからももクロの七番勝負。キネマ倶楽部の。あれに行った時も全然握手とかしませんでしたよね?

(吉田豪)そうですね。それでちゃんと勉強をしなきゃいけないっていうか。僕だけだったと思うんですよね。全日、全ての日をちゃんと見て。そこのネタも全部インプットして。バックステージも見て。そういうのも全てフィードバックして。しかも、もっと言うとあれは元々、佐々木敦規さんから僕に提案をされていたのは「有識者がももクロにいろんなものを教えるという企画だから、吉田豪さんにはサブカルを教えてほしい」って言われて。それに対して、僕は「NO」って言ったんですよね。「彼女たちにはサブカルなんか知ってほしくない。

そして僕が彼女たちにサブカルを教えるという図もファンたちは喜ばない。でも、僕がこの仕事を断ったら、他の人がサブカルを教えるだけだから、僕が引き受けた上で違うことを教えるみたいなやり方をしなきゃいけない」と思って。それで引き受けて、「僕が彼女たちを掘る方がファンは喜ぶので。だから僕がプロファイリングっていうことで、彼女たちはブログとかをいじるみたいな企画をやりたい」って言ってあの企画にして……っていうのがまず1個。プラス、あと「入ってきた時にハイタッチをお願いします」って言われて。でも、やっぱりね、「ファンの人が握手とかをしたいのに、僕がそれをやるのはよくないから」って言って、お辞儀でスルーするっていうね。そういうやり方をしたっていう。

(清野茂樹)僕もそれを見ていたんで。ああいうところはちゃんとお手本にしています。「こういう風にするべきなんだな」って思って。

(吉田豪)その後もアイドルのライブとかで「最後にみんなで手を繋いでお辞儀とかしたい」とか言われると、僕の間にバンドの人とかを挟むとか。とにかく直で手は繋がないようにとかしますよね。

(清野茂樹)はいはい。でも時々、なんかすごく距離を縮めてくるアイドルの方、いらっしゃいませんか?

(吉田豪)まあ比較的、ももクロもそういうタイプだと思いますけどね。

(清野茂樹)たしかに。その時はけっこう困りませんか?

(吉田豪)だから「こっちからやってるわけじゃないですよ」感が出ればいいかなと思ってやってますけどね。

(清野茂樹)ああ、たしかにそうですね。

(吉田豪)それこそだから今、僕が仲がいい眉村ちあきとかは普通に他の、そういう木下百花っていうアイドルと遊んでる時に「今から豪さんの家に遊びに行っていい?」って家に来たりするわけですよ。でも、それは1対1じゃないし、そういう状況ならいいかなって思ってやってはいるけども。そして、そんなに彼女のファンはジェラシーとかもないっていうか。「キーッ!」っていう風にはならないしっていう。人を見つつとか、いろいろ考えてやってますね。

(清野茂樹)やっぱりそうですよね。いや、そういう姿勢は本当にお手本にさせていただいてます。

(吉田豪)今まで、多少はあったんですか? 「清野、ズルいぞ!」みたいな。

(清野茂樹)いやいや、幸いにも今のところはないです。たぶん1回もないような気がしますね。だし、ああいうビンタのくだりとかも……あれもでも、結構ガチなんですよね。つまり、別にきちんと決まっていないんですよね。決まっていないんですよ。あれはよく言われるんですけども。「なんとなく、そうなるんじゃないかな」っていうお互いの呼吸でやっているところがあって。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(清野茂樹)これ、ももクロのコンサートって、今はもう、そういう余計なところってあんまりなくなったと思うんですけど。当時、リハーサルとかそういうのを確認するのはもちろん歌の部分が一番だし。それから照明とかそういう本編の部分がほとんどで。

(吉田豪)マストでやらなきゃいけないことがありますからね。

(清野茂樹)僕のはそういうのじゃないですから。そんなに時間を取ってもらえないんですよ。だから「今日、よろしくお願いします」みたいなあいさつも全くないです。ステージで会うのがいきなり、それがはじめだったりとか。楽屋で会うのがはじめだったりとか。そういう割とざっくりした発注なんですね。あれはね。

(吉田豪)だから、そうなんですよね。このへん、誤解が多いから言っておくべきだと思うのが、僕もちょうど昨日、TBSラジオに出た時に話したんですけど。僕は紙プロに入って早々に、僕の原稿がきっかけで新間寿親子に呼び出されて。いきなり新間ジュニアの膝蹴りを食らうという事件があったっていう話をラジオでしたんですよ。その時に、そのトラブルの転がし方とかを学んだって言ったんですけど。あれで思ったのは、やっぱり最近よく「『プロレスを仕掛ける』という言葉は間違ってる」みたいな言われ方をしているのをTwitterとかで見たことがあって。

「プロレスを仕掛ける」

(吉田豪)「プロレスの中で『仕掛ける』っていうのは『ガチを仕掛ける』とか『シュートを仕掛ける』とかあるけども。『プロレスを仕掛ける』という言葉はない」みたいな言い方をしてる人がいたんですけど。僕は「プロレスを仕掛ける」っていうのはあると思うんですよ。わかりやすく言うと「プロレスという底が丸見えの底なし沼の世界に引きずり込む」みたいな。単なる「ガチを仕掛ける」ではない謎の展開というものがあって。それが僕の場合はその新間さんとかがそうだと思うんですよね。

(清野茂樹)その膝蹴りを食らったっていうのは何が向こうの気に障ったんですか?

(吉田豪)僕がそのプロレス用語大辞林という連載をしてた頃、当時グレート・サスケ社長とかがユニバーサル時代の新間寿恒社長のこと「バカツネ」って呼んでたので、「バカツネ」っていう項目をその連載の中で作ったら、それで新間さんが激怒して呼び出しをしてきて。たぶん、こういうのって僕、その後もいろんな人と接していて思ったんですけども。最初にガツンとカマして人間関係を作っていうことをやりがちなんですよ。いろんな人たちが。で、新間さんもそれをやろうとしたんだと思うんですよね。で、いきなり呼び出して、ひざ蹴りして。新間さんが後ろから「やめるんだ、ツネ!」って押さえて。で、隣には新間さんの奥さんもいて。

奥さんが「もう……あれを読んでから私はショックで夜も眠れない日をすごして。今、だから夜に寝れないから昼間に寝てるんです」とか言われて。「何の話をしてるんだろう?」みたいな。そして、新間さんがあのいつもの新間節で。演説とか始めるわけですよ。「俺は目の前で何を見せられてるんだ?」っていう風になるんですよね。それこそ、昭和の新日本プロレスで見てきたものとか。そして猪木さんのスキャンダルで、当時の秘書が議員会館のトイレで襲われたりとかして。

(清野茂樹)ありましたね。

(吉田豪)あれとかも完全に「プロレスを仕掛けた」っていうことだと思っていて。ガチというよりは、プロレスの泥沼の世界に無理やり引きずり込んだ……何の筋書きもないんだけども、プロレスとしか言えないような……(笑)。

(清野茂樹)そうそう。そうなんですよね! そういうものがあるんですよ。

(吉田豪)だから僕がたぶんプロレスっていうものに対して変な偏見というか、要するに「プロレスっていう言葉の使い方がおかしい」っていうのは、よくあるじゃないですか。「茶番」とか「八百長」とか「筋書きあり」みたいな意味で使いがちなんだけれども。プロレスっていうのはそんなもんじゃないだっていうのを思ったのが、新間さんのそういうのとかで。「プロレス、怖え。でも、すげえ! 面白え!」みたいな。とんでもない世界を見せられたっていうのがあるんですよね。

(清野茂樹)ああー、わかります、わかります。でも今、僕はプロレスの仕事をやっていて。プロレス関係者でやっぱりその「プロレス」っていう言葉を軽々しく使われることに関してのアレルギーってものすごい強いですし。直接もう言われますね。具体的に名前を出して。「あいつ、この間、『プロレスできねえじゃん』みたいなことを言っていたけども。あれはどういうことなんだ?」みたいに言われたりとか。なんでしょう? プロレス関係者の方がものすごい……。

(吉田豪)想像以上に厳しいですよね。最近、僕はTwitterでも書いたんですけど。比較的、間違ってない使い方でも怒るっていう。「これ、全然悪口として使ってないですよ?」っていうやつでも「許さない!」って。

(清野茂樹)むしろ、いい意味で使っているのに「許さない!」っていう。いやー、本当にデリケートですね。

(吉田豪)デリケートです。やっぱりバンプを取ったことない人間が気軽に使ってはいけない言葉っていう。

(清野茂樹)そうですね。ありますね。うん。

(吉田豪)あと、だから基本的に「得体のしれない、すごい面白いもの」みたいで意味がないと使っちゃいけないんだなと思いますね。その含みがないと。

(清野茂樹)うんうん。

(吉田豪)最近、TKO木下さんが「プロレス」という言葉を使ってTwitter上で怒られてましたよ。

(清野茂樹)それはどういう使われ方をしたんですか?

(吉田豪)要は、その結婚パーティーのお金を使い込んだわけじゃないのに「あれ、使い込んだですか?」みたいなことを後輩芸人にいじられて。「これはどういうプロレスを仕掛けてきたんだ?」と思って怒っちゃってペットボトルを投げて……みたいな話だったんですけど。でも、この場合の「プロレスを仕掛ける」っていうのはわかるんですよ。その得体の知れない何かの世界に引きずり込んだみたいな意味としては正解だと思うんですよ。ハナから筋書きとかがあるわけでも何でもない、わけのわからないものっていう。

(清野茂樹)そうそうそう(笑)。そうなんですよ!

(吉田豪)そういう意味では、使い方としては間違ってない気がするんだけど。やっぱりでも木下さんのイメージの悪さゆえか、「お前が使うな!」みたいなのもあったみたいですね。

(清野茂樹)ああー。これ、だからやったことある人が使ったら、どうなるんですかね?

(吉田豪)どうなんですかね?

(清野茂樹)まあ、そもそもやったことがある人は使わないですかね?

(吉田豪)清野さんはまあガチ関係者なわけじゃないですか。僕は一応、プロレス雑誌の編集者ではあったけども。清野さんの方がよりインサイダーなわけで。より使い方とか気をつける感じになるんですか?

(清野茂樹)そうですね。でもまあ、「半ばインサイダーだから大丈夫でしょう?」って気持ちも半分、持ってたりするんですけど。たまに、割とつい最近も言われたんですよね。あるレスラーがたまたまラジオを聞いてたっていう。僕のじゃないですよ。「ラジオを聞いてたら、そのラジオの中から『プロレスをしようと思ったら、どうのこうの……』みたいなのが聞こえたんだけど。あれ、なんだ?」みたいなことを言われて。「ええっ、やっぱりダメなんだ?」と思って。そう。だから、うん。難しい。これはやっぱり使わない方がいいんだろうなって。

(吉田豪)なるほどな。

(清野茂樹)あれ、なんか別の言葉でいい言葉、ないんですかね?

(吉田豪)でも、そのさっきの清野さんと玉井さんのお話とかは、僕の中ではかなりいいプロレスだと思いますよ。単純なショーでも単純な真剣勝負でもない、得体のしれないものっていう意味でいいプロレスっていう。

ももクロの「プロレス」

(清野茂樹)そうですよね。だから全然なれ合いじゃなくて。しかも、終わった後……パン!って叩かれて。「さっきはごめんね」とか、そんな会話は一切ないですからね。一度もない。だから本当にその余興というか、そういうのが終わったら、もちろん彼女は本分である歌と踊りの方に行くわけで。こっちに割いている時間はないわけですよ。まあ、別に彼女が気を遣うとか遣わないとか、そういう話ではなくて。僕は僕でもうそれで出番は終わりだから。それで解散っていうのが普通なんですね。

(吉田豪)なるほど、なるほど。

(清野茂樹)だから緊張感はありつつ、段取りは別に決まっていない。なんとなく、こういう風にやっていくんだろうという、得体のしれない仕事ですよね。

(吉田豪)特にだから僕がそういうバックステージ見てたような頃のももクロっていうのは本当にダマでやるようなことが本当に多かったじゃないですか。メンバーにも伝えないみたいな。

(清野茂樹)そうですよね。多かったですよね。松崎さんが出てきてシークレットで何かを発表するみたいな。

(吉田豪)それこそ改名もそうだし。全てが何も知らされない、ドッキリみたいなことを日常的にやっていたっていう。

(清野茂樹)すごいですよね。やっぱりあのへんはかなり豪さんからご覧になってもグッと来るものでした? 一番グッと来たのはどのへんなんですか?

(吉田豪)やっぱりでも、単純に見ていて面白かったですよね。本気で振り回されてるけども、メンバーの人間性がいいから、そこにダークなものが何も出てこないっていうか。ブーブー言いながらも面白がってそこに乗っかっていく感じっていうのがとにかく心地良かったんですよね。改名とかでも目の前で「知らないよ!」って言いながら、なんとなく「かっこいいじゃん」って言われるとその気になっていっちゃうみたいな(笑)。「単純!」っていう(笑)。

(清野茂樹)たしかにね(笑)。

(吉田豪)やっぱり通常、やらされてる系のアイドルの子とかはもうちょっとパワーバランスとかがはっきりあって。上の圧に対するつらさみたいなのが見えてきたりとかするじゃないですか。言っちゃうと、スマイレージも面白かったけど、やっぱりあそこはもうちょっと軍隊の匂いがして。もうちょっと上が絶対的な圧があった感じがして。それを忠実に実行する人たちみたいな感じだったのが……もっとだからももクロは呑気だったんですよね。人間関係が面白かったんだと思うんですよ。それこそ僕が見て驚いた、普通に川上さんがメンバーに蹴られてるとか(笑)。「えっ? こういう上下関係、ありなの?」みたいな(笑)。

(清野茂樹)だって川上さんとメンバーでもプロレスを楽屋でやってたみたいな……。

(吉田豪)やってますよね。

(清野茂樹)ジャイアントスイングで回したみたいな。

(吉田豪)そう。「回してー!」みたいな。古屋さんを回しているなと思ったら「私も回して!」ってなっていて。「これはなにをやっているんだろう?」みたいな。

(清野茂樹)なんか、そんな話を聞きました。加藤いづみさんから聞いたんですけども。ガチャッと楽屋を開けたら川上さんが高城さんか誰かにプロレス技をかけているのを見かけて仰天したって言っていましたよ。

(吉田豪)そう。下手したら問題になるやつですから(笑)。

(清野茂樹)そう。それも信頼関係がある上でやっているから。だからこれも「プロレス」ですよね。いい意味で得体のしれないというか。

(吉田豪)不思議な関係性だなと思って見てて。その面白さを伝えてた時代があったっていうことですよね。「とんでもないぞ、ここ!」っていう。

(清野茂樹)たしかに。そうですね。本当に悲壮感とか、そういうのが全然出てこないのはすごいなと思いますよね。

(吉田豪)うんうん。それこそ、よく当時ネタにしてましたけど。7番勝負の最終日がリリー・フランキーさんの『ザンジバルナイト』で。言われるがままに小川直也のマイクのパロディーをやらされて。「ロックファンの皆さん、目を覚ましてください!」って言うっていう。

(清野茂樹)その時は飛行機ポーズもやっていたんですか?

(吉田豪)なんか、そういうモードで。「あれ、意味をわかってますか?」って僕がその直後のインタビューで言って。「知らない」って言うから「あれはこういうような挑発的な行為で。要はあの時のお客さんに喧嘩を売ってるようなやつなんですよ」って言ったら本当にショックを受けて。百田さんが「知らなかった! なにそれ、ひどい!」って言って。椅子から崩れ落ちたですよね。「ええっ、最悪!」って言って完全に崩れ落ちて。でもその後で「あれはすごいよかったし、かっこよかった」みたいに言った瞬間に「イエーイ!」みたいになるっていう。「うわあ、バカ!」っていう(笑)。

(清野茂樹)そのへんがやっぱりいいですよね。ももクロはやっぱり。その切り替えの速さというか。急転するところがいいんですよね。

(吉田豪)みたいな感じで見ていて。そして気がついたら本当に清野さんががっつりと仕事をするようになっていくという。

(清野茂樹)いやー、こんなことになるとは……本当に思わなかったですね。まあ、ありがたいですけどね。使っていただけるっていうのは。なんで使っていただけているのか……ほどよく暇っていうのはあると思うんですよ。これはリアルな話。そんな、めちゃくちゃ忙しい人だとスケジュールがつかないじゃないですか。ある程度、ほどよく暇っていうのはあると思うんですよね。なんなんでしょうね。 まあ、あんまりアイドルに興味がないっていうところがいいんですかね? いいのかなと自分では思ってますね。特にファンというわけじゃないっていうか。

(吉田豪)コメントでも来ていますよ。「最近だよね。清野さんがももクロメンバーに心を許したのは」っていう。

(清野茂樹)ああ、ラジオ一緒に……ここ5年ぐらいですかね。一緒にやるようになって。あれは結構大きいですね。さっきお話ししたように、コンサート会場の本番の時ぐらいしか会わなかったのが……。

(吉田豪)要するにビッグマッチっていうのは本当それどころじゃない時ですからね。

(清野茂樹)それどころじゃないですよ。本当にもう鉄火場ですよ。殺気立ってますからね。

(吉田豪)それがようやく、なんかリラックスしたモードでしゃべれるようになった?

(清野茂樹)そうですね。やっぱり豪さんがおっしゃるように割とメンバーも距離を詰めてくるタイプの人たちじゃないですか。で、そういうのにやっぱり自分も影響というか、柔らかくなってきたのかなと思うのと。あと、メンバーが年齢を重ねたのが大きいと思いますけどね。やっぱり前はちょっと年齢が若すぎて、どう接していいかもよくわかんなかったですけども。

(吉田豪)まあ15、6歳と何を話すんだっていうのはまずありますよね。

(清野茂樹)そうなんですよ。でも今はもう20代後半で。自分が40代後半で。なんとなく、大人の普通の話もちょっとできるようになってきて。でも別にそんな真面目な話はしてないですけど。ちょっと距離が縮まったような気はしますね。でも本当に偉いなと思うのは全然、そのさっき仰っていた悲壮感みたいな……忙しいんでしょうけど。全然出さないんですよね。大変だとか、しんどいとか。そういうのを全然言わないんですよね。

(吉田豪)まあ、たぶんあれですよね。初期に相当しんどい思いをしてるから。それと比べたらまだ楽っていうのがあるんでしょうね。

(清野茂樹)ああ、基礎体力が違うんでしょうね。

(吉田豪)追い込まれ方のレベルが違ったから(笑)。ぶっ倒れるレベルまでライブやってた頃と比べたら全然まだなんとかなるみたいな(笑)。

(清野茂樹)そうかもしれないですね。でもそういう、なんか仕事に対する姿勢みたいなものはすごく僕もお手本にしてるし、影響は受けてますし。だいたいバカ話ばっかりしてるんですけど、時々仕事の話が僕ではない誰かとしているのを耳にすると、やっぱりそこはちょっとキャッチしちゃいますよね。「ああ、すごいいいこと言ってるな」って思って。そうなんですよ。

変わらないももクロ

(吉田豪)(コメントを読む)「川上さんの教育の賜かな」。それですかね。本当、衝撃でしたからね。あれはなんだったっけな? ミュージックマガジンの特集の時かな? 川上さんインタビューでメンバーの稼働がないっていう時だったのに、川上さんの写真を撮っていたらメンバーが絡んできて。川上さんをボコボコに蹴りながら「夏休み、どっか連れてけよー!」って(笑)。

(清野茂樹)アハハハハハハハハッ!

(吉田豪)「自由だなー」っていう(笑)。

(清野茂樹)でも、その感じを今も続けてるってすごくないですか?

(吉田豪)そうなんですよね。あの感じがまだ保たれてるっていう。

(清野茂樹)しかも20代後半ですよ。まだそんな感じを残してるってすごい。

(吉田豪)たまに会っても、ちゃんとあの感じがありますもんね。

(清野茂樹)あります、あります。本当にそこはもう変わってなくて。すごいですよね。

(吉田豪)それこそ当時、バチバチに戦ったスマイレージの和田彩花さんとかが、あれぐらいのちゃんとした大人になっているのに比べると本当にびっくりしますよ(笑)。

(清野茂樹)そうですよね。まあ、これは別に言ってもいいと思うけど。金銭感覚っていうか。この間も、なんだろう? たとえばちょっと高級なモンブランが番組の中で振る舞われましたみたいな。そうすると「イエーイ!」って本気で喜ぶんですよね。

(吉田豪)わかります、わかります(笑)。

(清野茂樹)あの感覚ってすごいですよね。

(吉田豪)僕が『東京カレンダー』っていう雑誌で百田夏菜子さんをソロインタビューしたのも、あれは6、7年前なのかな? もう結構売れた後にそれをやって。たしか高級なトリュフ入りのラーメンを食べるっていうやつだったんですよね。もう異常な興奮の仕方をして。「えっ、えっ、トリュフ!? この口の匂い、今すぐメンバーにも嗅がせたい!」って言っていて。

(清野茂樹)ああ、言いそう(笑)。

(吉田豪)「これを嗅がせないと!」ってずっとやっていて(笑)。

(清野茂樹)それ、たぶん今でも同じテンションで言うと思うんですよね。あとは、ラジオを一緒にやらせてもらっていて、いつも感じるんですけど。2ヶ月に1回、レーティングがあるじゃないですか。で、番組でよくアマゾンギフトカード1万円分プレゼントみたいなことを告知するんですが。あれとかも本気で喜んで。「私が当たったらこれを買うな」とか。本気で考えてますもんね。

(吉田豪)教育がいいんでしょうね。事務所プラス家庭も含めての。

(清野茂樹)金銭感覚とかがすごい素敵だなって思いますね。そうやって今も仕事を一緒に……もう11年ですか。させてもらっているのは本当に吉田豪さんのおかげです。ありがとうございます。

(吉田豪)でも、それはきっかけはそうだったかもしれないけど(笑)。

<書き起こしおわり>

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