オードリー若林 ミニ四駆コースデビューを語る

オードリー若林 ミニ四駆コースデビューを語る オードリーのオールナイトニッポン

(若林正恭)ないでしょう? それで、思い出したのよ! ウンナンさんがMCの曜日で、ミニ四駆の大会をやるっていうのがあったの。それでさっき青銅さんとしゃべっていたら、青銅さんはもう『パオパオチャンネル』の時にテレビ局にいたんだって。作家として、20代で。

(春日俊彰)『パオパオチャンネル』をやっていたんですか?

(若林正恭)で、『パオパオチャンネル』に呼ばれて。「行こうかな、どうしようかな?」って優柔不断でいたら呼ばれなくなったんだって(笑)。で、そんなのね、青銅さん……。

(春日俊彰)いや、『パオパオチャンネル』、見ていたよ。

(若林正恭)それでウンナンさんの日にミニ四駆大会の企画があって。たぶん俺の築地の……俺、築地出身だから。

(春日俊彰)隣の街ね。

(若林正恭)築地の友達がたぶん、予選かなんかに応募したんだよね。きっと。それで友達3人、4人で六本木まで築地から日比谷線で行って。当時、六本木のアークでやっていたっぽいんだけども。六本木のテレ朝だ。当時。俺がだから小学3、4年生だよ。みんなで行ったのよ。それで、六本木をはじめて歩いたのを覚えているのよ。小学生3年か4年。

(春日俊彰)出たっていうこと?

(若林正恭)それで、予選に出たの。そしたら、ニセモノじゃないんだけども、俺、忍者みたいなやつしか持ってなくて。よくわかんないけど。流れで。

(春日俊彰)ああ、タミヤじゃないミニ四駆みたいなの、あったね。

予選1回戦で敗退

(若林正恭)たぶん誰かのお下がりをもらって。遅いんだけど、楽しそうだから出て。それで圧倒的に負けたの。予選の1回戦で。でも、テレビ局のスタジオだし、カメラとかもあったんだよね。それで今、思えばさ、オンエアーされるわけがないんだけど。カメラとか、大人が動かしてるから。それを小3ぐらいで見て。それで「はい、次のグループ。次のグループ」って1位の子だけが残っていって。俺は1回戦の負けてるんだけど。それをコースで走らせて「遅っ!」って思ったことを飯塚のマシンを見て、思い出したのよ。遅いから。だから飯塚のを走らせたらさ、全部のレーンを走るように組み立てられているから、みんな飯塚のに追いついちゃうのよ。

(春日俊彰)なるへそ。周回遅れみたいな。

(若林正恭)本当、超問題になっているあおり運転みたいな感じで。ずっと飯塚の車の後ろから押すみたいな感じになっているのよ(笑)。みんなで……本当、プラレールみたいになっていたんだよ(笑)。

(春日俊彰)なんでそんなになるんだよ。モーターを変えているのに。

(若林正恭)それで「不服じゃないっすよ」って……。

(春日俊彰)不服だよ!

(若林正恭)「台本、書くんで」って上にあがっていっちゃって。

(春日俊彰)不服だから行くんだろ?

(若林正恭)それで俺、『パオパオチャンネル』に行って放送される……そのカットとか、わかんないじゃん。子供って。「テレビカメラに映されている」とか思いながら。それで家に帰って「どうだった?」って姉ちゃんに聞かれたの。で、姉ちゃんに「いや、カメラがあってすごかったよ」って。それで「テレビに出れるの、嬉しいな」とか言っていたの。そしたら、姉ちゃんが「いつ放送なの?」みたいな。それで放送日みたいなのの紙をもらっていたから。それでオンエアー、固唾を飲んで見ていたのを思い出して。1回も映ってなくて。まあ、当然じゃん。予選1回戦なんて。

何回も見たけどダイジェストとしても映ってなかったの。で、「映ってなかったね」とかって言って次の日、学校に行って。「そりゃそうか」みたいな。そしたら、給食の後の昼休み、俺のもとに上級生から一報が届いて。うちの姉ちゃんって2個上なんだけども。「お前の姉ちゃん、弟が『パオパオチャンネル』に出るって1週間、ずっとみんなに言っていて。『出てなかったじゃねえか』って言われて今、泣いてるよ」って言われて。

(春日俊彰)うーわっ! これはちょっと切ないお話だぞ……?

(若林正恭)えっ、ちょっと……「切ないお話だよ」って言ってめっちゃ笑顔じゃん?

(春日俊彰)いや、笑うところじゃないから。別に(笑)。

(若林正恭)いや、その「笑うところじゃないから」は俺のセリフだから。めっちゃ笑顔じゃん。

(春日俊彰)ラジオだからって変ないじり方しないでくれよ(笑)。

(若林正恭)お前、ここのところ見たことないぐらいの笑顔だよ(笑)。

(春日俊彰)本当、切ないねえ!(笑)。

(若林正恭)俺のジョーダン6がニセモノだった話以来の……。

(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!

(若林正恭)笑ってるじゃねえかよ!(笑)。俺、なんか昼休み、ドッジボールかなんかやっていて。「ウエーイ!」みたいに。俺、友達たちみんな、映らなかった同士だから。「映らなかったなー!」みたいな。

(春日俊彰)まあ、そんなもんでしょうよ。

(若林正恭)そしたら「おい、若林。お前の姉ちゃん、泣いてるぞ」「なんでですか?」「なんかうちの弟が『パオパオチャンネル』に出るって何日も言っていてよ、出てねえから『なんだよ、出てねえじゃねえかよ』って言われて。それで今、泣いてるよ!」っつって。

(春日俊彰)くぅーっ!

「お前の姉ちゃん、泣いてるぞ」

(若林正恭)で、「姉ちゃんが言いふらしてたプラス今、泣いてるんだ」と思って。「なんか申し訳ないな」ってすごい思ったの。胸がキューッとした。その時に。

(春日俊彰)まあ、そうだね。誰が悪いって言うわけでもないんだけどね。

(若林正恭)でも、なんか教室に入り込んで「姉ちゃんをいじめるな!」って言うほどの気持ちもないし。

(春日俊彰)まあ、そうね。実際に本当に映っていなかったわけだし(笑)。

(若林正恭)で、「姉ちゃんの申し訳ないことをしたな」って思って家に帰ったのよ。で、姉ちゃんに責められると思っていたの。「あんたのせいで言われた!」って。

(春日俊彰)たしかに。なんか「恥ずかしい思いをしたわよ!」とかね。

(若林正恭)そしたら姉ちゃん、一切俺にそのことを言わないの。で、「自分から振るのも違うな」って子供ながらに思って。「まだ姉ちゃん、振ってこないな」って。で、とりあえずミニ四駆は見せないようにしていたの。その日は。自分で遊ばないようにして。ブームだったけど。その後、「食卓で言うのかな?」と思ったら、食卓でも一切、『パオパオチャンネル』のことを言わずにいて。その後、姉ちゃんが風呂に入って、テレビを見て。そのまま寝たのよ。

(春日俊彰)ええっ? おかしいな……。

(若林正恭)それで俺、「姉ちゃん、かっこいいな!」ってその日、思ったんだよね。「こういうことを言わないって、いいな」って思ったんだよね。

(春日俊彰)そうか。ミニ四駆で……。

(若林正恭)俺、それ以来はじめて言った。この話(笑)。

<書き起こしおわり>

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