宇垣美里『野球少女』『ソウルフル・ワールド』を語る

宇垣美里『野球少女』『ソウルフル・ワールド』を語る アフター6ジャンクション

宇垣美里さんが2021年1月18日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で『野球少女』と『ソウルフル・ワールド』について宇多丸さんと話していました。

(宇垣美里)「それが仕事で」というものもあって。いくつか見たんですけど。まず、『映画秘宝』の方々がおすすめされていた『野球少女』をを見たんです。イ・ジュヨンさんという『梨泰院クラス』にも出ていた方が主演の作品なんですけど。これがめちゃくちゃよくて! まあ、女の子だけど野球が大好きで。実際、130キロぐらいの球も投げていて。「天才少女」って言われた女の子が「プロ野球選手になりたい」って目指すという作品で。

(宇多丸)言っていましたね。女子リーグとかではなく……っていうね。

(宇垣美里)そうなんです。プロ野球選手になる。「なぜ、女性じゃダメなのか?」っていうことで目指す話なんですけど。これって何か本当に「女性だから」っていうのももちろんあるんですけど。それ以上に「できない」って言わない人が夢を叶えて。自分の心の中に壁のない人が新しい世界を切り開いていくんだなっていうのをすごく見せつけてくれるというか。勇気をくれる作品で。

(宇多丸)そうか。

(宇垣美里)それって、もちろん女性の話もそうなんですけど。じゃあ、たとえば日本語ラップって昔はそんなに……「本当に日本に根付くの?」って言われていたものが今、これだけ皆に愛されるようになっていてっていう。その道を切り開いてきたRHYMESTERの皆さんがいたからじゃないですか。

(宇多丸)私どもの領域もそうだしね。

(宇垣美里)というのが……「ああ、そういうものがいっぱいあって。それで今の私たちの世界があるだな」っていうことをすごく感じて。素晴らしい。何がすごいって、やっぱりイ・ジュヨンの目と声が素晴らしくて。これは皆さんに見てほしいなって。3月5日上映です。ぜひ見ていただきたい!

(宇多丸)もう完全にね、次世代スーパースターの座が約束されたってね、『映画秘宝』のお二人も太鼓判を押していましたけども。

(宇垣美里)これがよかった!

(宇多丸)『野球少女』。3月ですね。楽しみだな。

『野球少女』

(宇垣美里)で、これを見た後に『ソウルフル・ワールド』を見たんですけども。2つの共通点っていうのはお母さんが「現実を見なさい」って言ってくるの。

(宇多丸)割とね、そっちの親心……まあ、気持ちはわかるよね。

(宇垣美里)わかる。正しいんだが……2連荘だったのでとても、「そんなこと言ったって、そういう風には生きていきたくないの!」って思いながら見ていました。でも『ソウルフル・ワールド』はやっぱり宇多丸さんがおっしゃっていた通り、黒の使い方がとてもきれいというか。絵としての美しさがありましたね。

(宇多丸)そうですよね。だからこれはね、ぜひ……ディズニープラスで今、公開されてるから。だったらディズニープラスよ、4K対応してください!っていうね。

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(宇垣美里)真っ暗にして、なるだけ自分の影とかが入らないようにして見てほしいなって思いましたね。

(宇多丸)本当ですね。ディズニープラスね。今、『ワンダヴィジョン』も話題沸騰。MCUのね、昨日もチラッと話しましたけども。だから『ソウルフル・ワールド』もあって。ぜひ。よかったですね。でも特に今、宇垣さんがおっしゃった、お母さんが言うところで主人公が自分の意思をはっきりと言うところ。あそこ、すごいよかったですよね。

(宇垣美里)泣ける。「そうだよね!」って。あれは彼にとってはジャズだけど、みんなにとっての何か……そのきらめきがあってっていうのをすごく考えさせられましたね。

(宇多丸)両方の言い分が……親御さんとして、当然「冒険をするな」と言ってるわけじゃないけども。やっぱり将来、困らないように……という親心。これも非常に分かるし。でも一方で、「ただ生きてるだけだったら、生きていることにならないんだよ、俺は!」っていう。

(宇垣美里)「生きているために生きるなんて、そんな……」っていう。

(宇多丸)そうそう。っていうね。で、それをまさに、本当に生きる意味みたいな。実際に『ソウルフル・ワールド』ってこの世に生きる意味みたいなものを問うようなすごい作品だったけども。

(宇垣美里)「こんな深い映画だったんだ! ピクサーよ……」って思いました。

(宇多丸)いや、ピクサーは怖いですよ。いわゆる俺の用語で言う「ピクサー怖い」。

(宇垣美里)「めちゃめちゃ考えさせられちゃったわ」って思って。

いわゆる「ピクサー怖い」

(宇多丸)さすが、『インサイド・ヘッド』からのね。脳の次は心か!っていうね。

(宇垣美里)あと、「自分は何の館を通ってこの世界に生まれてきたんだろう?」ってすごい考えさせられました(笑)。

(宇多丸)これね。やっぱり人間のパーソナリティーって環境が作っていくところ大だけど。でも同時に、やっぱりちっちゃい子ね。赤ちゃんとか生まれてたのを聞くとさ、やっぱりごく初期段階から結構そのキャラクターというのがあるという。

(宇垣美里)ありますよね。で、なんかわかんないけど親に似ていたりとか。ありますよね。

(宇多丸)当然、そういう遺伝してる部分とかもあるだろうし。宇垣さんだったらね、最初から総裁としての資質を……。

(宇垣美里)生まれた時から私でございます(笑)。

(宇多丸)ねえ。ちょっとそういうのとかを考えるような作品、『ソウルフル・ワールド』。あと、その『野球少女』、めちゃめちゃ楽しみですね。

(宇垣美里)ぜひ見ていただきたいです。

<書き起こしおわり>

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