渡辺志保 Double『For me』を語る

渡辺志保 Double『For me』を語る MUSIC GARAGE:ROOM 101

渡辺志保さんが2020年11月6日放送のbayfm『MUSIC GARAGE : ROOM 101』の中で亡くなった作曲家の筒美京平さんの手掛けた作品、Double『For me』を紹介していました。

(渡辺志保)ここで、いつも私からオープニングチューンをお届けしているですが、少し前のニュースになってしまいますが。今年の10月7日にあの有名作曲家・筒美京平さんが亡くなったというニュース、皆様もご存知かと思います。私もですね、筒美京平さんが作られた曲でもう間違いなく自分のベスト1だなっていう曲がありまして。今日はその曲を最初にかけようと思うんですけれども。

なぜ、このタイミングでかと言いますと、今日のゲストの市村康朗さん。これからご登場いただいて彼の思い出話などを聞くことができると思うんですけれども。私もちょっと簡単に思い出話をこの曲に絡めて紹介したいなと思っていて。ダブルという日本の姉妹のR&Bデュオの方がいらっしゃいますけれども。今からかける『For me』という曲は彼女たちが1998年にリリースしたデビュー曲なんですね。

ただ、このニュースも皆さん、既にご存知の方もたくさんいらっしゃると思うんですけれども。ダブルというのはお姉さんのSACHIKOさん、そして妹のTAKAKOさんによるR&Bデュオだったんですけども、98年のデビュー曲をリリースしてからその翌年、99年5月にお姉様のSACHIKOさんがくも膜下出血によって25歳という若さで急逝されてしまったということがありました。

で、皮肉にもその翌月に彼女たちのデビューアルバム『Crystal』が発表されたっていうことがあるんですけれども。私は当時からそのダブルの大ファンで。99年、本当にお姉様のSACHIKOさんが亡くなる直前に私の地元である広島にHMVがオープンしたんですね。その開店記念にシングル『Shake』をリリースしたばかりのダブルのお二人が広島のHMVでトークショーとサイン会をやるということで。

もう当時私は中学校2年とか3年とか、それぐらいだったと思うんですけれども。喜びいさんでHMV広島店、オープンしたばかりのお店に行ったらそこにダブルを手がけていらっしゃったプロデューサーの松尾潔さんがいらっしゃったんですね。

プロデューサー・松尾潔と出会う

私も兼ねてから松尾潔さんのテキスト、雑誌の連載などを拝見していて。「こんな職業があるんだ。自分の好きな音楽を文字にして発信してる人がいるんだ!」というのにすごく感銘を受けて。その後にその広島のHMVで初めて、生身の松尾潔さんにお会いするということがありまして。それが結構私のキャリアを形づくったエピソードとなっております。

この話、実際に松尾潔さんにもお話したことがありまして。「あの時の広島の中学生は今はこうして、僭越ながらラジオをやっています」ということをお話したこともあるんですが。まあ、そんな意味でもですね、非常に思い出深い1曲です。亡くなった筒美京平さん、そして何よりSACHIKOさんにもへ届けばいいなと思いながら、この曲をかけさせていただきたいと思います。ダブルで『For me』。

Double『For me』

<書き起こしおわり>

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