宇多丸・Creepy Nuts・サ上 RHYMESTER『ユニフォーマーズ宣言』を語る

宇多丸・Creepy Nuts・サ上 RHYMESTER『ユニフォーマーズ宣言』を語る AbemaTV

(R-指定)実は今日ね、放送された『有吉の壁』という番組にCreepy Nutsがちょっと出させてもらった時に、日テレで収録があって。その時、空き時間に喫煙所に行ったらそこにね、Dr.LOOPERさんがいらっしゃって。それで最初は僕も気づかなくって。それで「あれ? R-指定くんだよね?」みたいな感じで来てくれて。「どうも、はじめまして」って言ったら「Dr.LOOPERです」って言われて。「ええっ!? ウソ? マジっすか!」って。

(DJ松永)「日テレでタバコを吸っていたら、Dr.LOOPERがいた!」っていう(笑)。

(宇多丸)やつはね、テレビの制作会社というかね、そういう……。

(R-指定)今、そういう仕事をされているって聞いて。「いや、めちゃめちゃライムスターに影響を受けていて……」「いや、それも知っているよ。いろいろと見ているよ」って言ってくださっていて。今のルーパーさんのお仕事のお話とかもしながら「まあさ、士郎とかDもいろいろと頑張っているから。俺は別の道を選んだけど、ちょっと負けてらんねえなって思うよね」みたいなことをね、その日テレの前面窓張りみたいな、ちょうど東京の夜景がブワーッと見えるような喫煙所で聞いて。

そこでそういう夜景を見ながら「まあ、あいつらとは違う道を選んだけど、俺もやっぱり……ライムスターもいまだにガンガンやってるじゃん? ZEEBRAとか同じ世代のやつもいろんなやり方で戦ってるじゃん? だから俺も絶対負けらんねえなと思うよ。だから俺は別の道を選んだからこそ、音楽番組の制作とかはしなかった。あいつらで金を稼ぐのは嫌だったから、全然関係ない番組を作ってるんだけど。でも、やっぱり負けられねえと思うよね」みたいなことを夜景を見ながら言ってくださって。「なんかいいな……」みたいなね。

(宇多丸)いまだにすごいディグとかしてるみたいですけどね。

(R-指定)いまだにめっちゃ聞いてくれているみたいで。なんか俺らのことも知ってくれていて。

(宇多丸)だってルーパーはあれですから。ぶっちゃけ俺の巣鴨プリズンの同級生ですから。中1の時からの……もう腐れ縁もいいところですからね。

(R-指定)フフフ。「士郎とは最近はあんまり会っていなくて。昔からいすぎているから。逆にDとかとはたまに会ったりするぐらいで」って言っていて。

(宇多丸)ねえ。飲みとかあるらしいけどね。

(サイプレス上野)すごいなー。

(R-指定)もう、だからそこでお話をして。「ありがとうございました!」ってなってからブワーッて楽屋まで走っていって。「松永さん! Dr.LOOPERと会った!」みたいな(笑)。もう大ニュース!

(DJ松永)「おお、神よ……」って(笑)。「お前、引きすげえな! すげえよ、それ!」っつって(笑)。

Dr.LOOPER(藤田飛鳥)と日テレの喫煙所で出会う

(宇多丸)ルーパーね。俺は「飛鳥」って呼んでいますけどもね。飛鳥はいろんなエピソードがありますよ。だって、あいつの家に集まってプリプロをしていたんですよ。それこそ。

(サイプレス上野)ええっ、これを?

(宇多丸)『俺に言わせりゃ』時代の……そのプリプロの後のサウンドはPMXさん、パブさんの家で作ったけども。最初のデモとかいろんな練習は全部、あいつの家でやっていて。だからあいつの家に雑魚寝をして。それでそのまま学校に行ったりとか。やれ、バイトに行くみたいなのがあって。1回、これはラジオでも話しましたけど。その曲づくり、夜中にみんなでプリプロみたいなのをやって。「もう寝るべ」って同じ部屋ですよ。こうやって雑魚寝で。俺とDとルーパーで寝てて。その時、まだそのギャラクシーっていうサークルだから。そんな中でしょうもない……ルーパーが「あのさ、サークルの女の子でさ、誰がかわいいと思う?」みたいな(笑)。

(サイプレス上野)フフフ、修学旅行じゃないですか、マジで(笑)。

(宇多丸)みたいな話を始めて。で、俺らもさ、寝る前だから。「でも○○ちゃん、やっぱりかわいいよね」とかさ、「いい子だよねー」とかさ。そういう話を30分ぐらいしていたんだよ。そしたらルーパーが突然、ムクッと起きだして。ガチャッてやって。「今までの30分間、会話を録音してました」っつって。

(一同)おおおーっ!

(宇多丸)「録音していました。なので、その30分間の会話を今から聞いてみましょう」っつって(笑)。その30分間、俺らがしていた「○○ちゃん、かわいいよね」みたいな会話をもう1回聞いたらもうね、笑い死ぬかと思うぐらいで(笑)。もうほんの30分前の自分なのに「こいつ、バッカじゃねえの?」みたいな(笑)。

(R-指定)最高や(笑)。

(宇多丸)もう最高の遊び!

(DJ松永)その遊び、天才っすね! 正直、天才っす!

(サイプレス上野)それ、プロデューサーっぽいですね(笑)。

(DJ松永)たしかに(笑)。

(宇多丸)俺らも「お前、バカじゃねえの? なんなの?」っつって(笑)。

(サイプレス上野)それが『星に願いを』とかに使われてるんじゃないですか?(笑)。「やらせて、やらせて、やらせて……」みたいな(笑)。

(R-指定)フハハハハハハハハッ!

(宇多丸)それはないんですけど。でも、それは皆さん、普通のバカ話を無意識でしているのを録るとめちゃくちゃおかしいと思うので。

(R-指定)でも、ホンマにその時からの才能が今のDr.LOOPERさんの仕事にもつながっているっていうね。企画とかの。

(DJ松永)今、スポーツ番組とかを?

(宇多丸)そう。スポーツ番組の映像会社をやっているんだよね。

(DJ松永)すごい! いやー、いい話が聞けました。

巣鴨プリズン時代のDr.LOOPER(藤田飛鳥)

(宇多丸)もう巣鴨プリズン時代からの飛鳥との腐れ縁話は山ほどありますからね。あいつが何ヶ月も家出してた時代の話とかね。彼の家出癖がすごくて。それを何度か呼び戻しに行った時のね……高校時代だけでも何ヶ月とかやるわけですよ。それで、どこでどうやって暮らしてるのかって。

(サイプレス上野)それは高校に通ってるんですか?

(宇多丸)いや、行ってない。

(R-指定)じゃあ、音信不通じゃないけど?

(宇多丸)ただ、時々実家に物を取りに帰ったりはしていました。で、その彼が家に帰るように新宿に説得しに行って。もう1人、西川くんっていう友達と説得しに行って。「じゃあもうお前さ、いい加減に帰れよ」って言って。それは夜中で……もう時効ですよ? 高校生だったけど、夜中のオールナイトで。「じゃあ、ちょっともうオールナイトで映画の二本立てを見て。そしたらもう帰ろう」っつって。それで見た映画の二本立てが大林宣彦さんの高橋幸宏さん主演の『四月の魚』と『パンツの穴』で。

(R-指定)フハハハハハハハハッ!

(宇多丸)もう最高なの。『パンツの穴』とか。「うわあ、もう最高! 超最高!」っつって。それで見終わって明るい表に出たら、これはちょっといろいろと事情があって、俺らがいる場所をご両親がわかって。ご両親が来ていて。お母さん、もう泣きながら。それで「あっ……」っつって(笑)。それで俺らもお父さんからこっぴどく叱られて。「俺ら、呼び戻そうとしているのになんで叱られてんだ? なんでお前の家出の件で俺らが叱られてんだ?」っていうね(笑)。

(DJ松永)おかしな話ですよね(笑)。

(R-指定)これ、ちょっとウタさんのね、自伝映画を作る時はぜひそのシーンはほしいですよね。

(サイプレス上野)『パンツの穴』のね。

(宇多丸)当時の新宿のロッテリアで説得して、映画を見に行って。最高でしたね。

(DJ松永)いいですね。どんどんといい話が聞けているんですが。じゃあ、次に行っていいですか?

(R-指定)次、行きますか。こういう話がほしかったんですよ!

宇多丸・Creepy Nuts・サ上 RHYMESTER『あしたのショー』を語る
宇多丸さんCreepy NutsのDJ松永さんとR-指定さん、サイプレス上野さんが2020年4月8日放送のAbemaTV『水曜THE NIGHT』の中でライムスターの過去のアルバム楽曲についてトーク。セカンドアルバム『EGOTOPIA』より...

<書き起こしおわり>

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