朝井リョウ『Nizi Project』パク先生(J.Y.Park)の魅力を語る

朝井リョウ『Nizi Project』パク先生(J.Y.Park)の魅力を語る 高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと

(朝井リョウ)まず、その素人の女の子たちがまず入ってくるじゃないですか。で、入ってきたらまず一言目に「会えて嬉しいです」って言うんですよ。

(高橋みなみ)優しい。

(朝井リョウ)優しいでしょう? でもそれによって、相手の女の子がどう答えるかによってその子の知性だったりとかがすでに結構出るわけです。やっぱりもごもごと「あ、ああ……」みたいになっちゃう子と、スッと「ああ、私も嬉しいです」って答えられる子と……だから器みたいなものがいきなり問われるみたいなこともありますし。この私がすごく感銘を受けたのが、ちょっとこれまでたくさん出てきた子と比べるとふくよかな女の子が登場して。

それでパク先生的にはすごくいい感じだし、ダンスも歌もこういけそうだけれども、でもその体型についてたぶん指摘したいんだなっていうのなんか見てても分かったんですけど。すごくそれって難しい問題じゃないですか。特にね、10代の女の子に向かってって。自然とさ、ホルモンバランスで太っちゃったりもするじゃん? 食べていなくても。

(高橋みなみ)そういう時期もありますよ。

とても難しい体型についての指摘

(朝井リョウ)それでパク先生はそれをどう指摘するのかな?っていうところで「ああ、さすが!」って思ったんですけども。パク先生は「私が25年、歌手活動をしてきた中で一番大変だったことが何かわかりますか?」っていう質問をするんですよね。で、その子があんまり答えられないでいると、「それは体系を管理することなんです」っていう。「自分が25年間やってきた中で一番大変だったのが体型を管理することなんです」っていうことを伝えることで、「痩せている方がきれいに見える」とか、そういうことではなくて、「表に出る人間として体型を管理するということは、振り付けの面や衣装の面などいろいろなことで大切なんですよ」っていうことを伝えることに成功をしていて。

(高橋みなみ)伝えるのって難しいからね。本当に。体型のこととか。

(朝井リョウ)そうでしょう? そういうのがすごくいっぱいあってさ。

(高橋みなみ)いや、だって言うの、めっちゃ難しかったもん。いろんなことを指摘することが。

(朝井リョウ)AKBグループのパク先生としてね、やっぱり高橋さんもね。

(高橋みなみ)いやいや、それは秋元さんになるんだろうけど(笑)。

(朝井リョウ)やってこられましたからね。でもそこは表舞台に立っているのは高橋さんですから。

(高橋みなみ)まあね。立っているものとしてやっぱり私もパク式で。割と「自分の経験上、こういうことがおろそかになってるとこういう風に見られるからもったいなかったんだよね」っていう伝え方をしてきました。

(朝井リョウ)えっ、これ、見えてきたな。次のオーディションで高橋みなみ選考委員が10代の女の子たちに向かって……。

(高橋みなみ)いや、ああいうのってでもさ、人生を背負うわけじゃん?

(朝井リョウ)いや、本当にそれがもう超伝わるのよ。見ていて。

(高橋みなみ)だって見ているとさ、変な話、「自分もやりたいって思わないのかな?」って私は逆に思うの。朝井さんに対して。

(朝井リョウ)どっちですか? 審査員側?

(高橋みなみ)プロデューサー。審査員として。

(朝井リョウ)思わないです!

(高橋みなみ)ああ、そこは違うんだ。

作家脳が働いてしまう

(朝井リョウ)私はだから本当によくない癖。物語を求めてしまうから。今も、一番とにかく練習生として修業を積んできた子がいるんですけれども。私はだから作家脳が働いて「この子を最終的に落とす」という……。

(高橋みなみ)ああ、そういうことね!

(朝井リョウ)そう。でもその子は何でもできるの。でもその何でもできる子が最後に落ちたりするじゃん?

(高橋みなみ)する。

(朝井リョウ)何か「人間的な魅力がどうのこうの」みたいなので!

(高橋みなみ)そういうの、考えちゃうんだ(笑)。

(朝井リョウ)そういうのを考えて、人の人生をもてあそんだりしてしまいそうなので、よくないですね。私はそういうことをしてしまいそうなので。

(高橋みなみ)なるほど、なるほど(笑)。

(朝井リョウ)だからJO1が生まれた番組とは全然違う面白さ。Nizi Projectです。ぜひご覧ください!

(CM明け)

(高橋みなみ)エンディングです。パクさん、割とあれですね。ちょっとムキッともしてるね。

(朝井リョウ)はい。非常にインパクトのあるいでたちの方で。私はハロオタとして菅井先生というボイストレーナーで非常に個性的な方がいらっしゃるんですけれども。その方とパク先生はまた似たところがあって。ハロオタとしても「おや?」みたいな。

菅井先生的なパク先生

(高橋みなみ)なんかね、もうNizi Projectに選ばれたメンバーよりもパクさんが気になってるわ。

(朝井リョウ)でも本当、そういう番組です。やっぱり。

(高橋みなみ)どういう番組!?(笑)。

(朝井リョウ)やっぱりそういう番組なんです。その1人のプロデューサーが独断と偏見でメンバーを選ぶということはもうその人が非常に魅力的でないと成り立たないっていう。

(高橋みなみ)でもね、それで成り立っているということは本当に面白いっていうことですもんね。

(朝井リョウ)そうなんです。「やりたくないことを毎日続ければ、やりたいことを一生の仕事にできるよ」。BY パク先生です。

(高橋みなみ)パク先生! 今の、BY パク先生?

(朝井リョウ)本当の。音程がうまく取れない子に向かって「私は毎日30分間、その地味な音程のトレーニングを続けています。やりたくないことを毎日やると、やりたいことを一生の仕事にできるんですよ」って。対比もきいてるし、すごいいいな!って思って。

(高橋みなみ)めっちゃパクさん観察している(笑)。

パク先生の名言

(朝井リョウ)「目に見えないものを目に見えるようにすることが芸術です」。

(高橋みなみ)BY パク先生?(笑)。

(朝井リョウ)これも本当にそうだなと思って。「曲で描かれている気持ちをダンスで表現するから振り付けっていうものは大事なんだよ」っていう。

(高橋みなみ)Nizi Projectの話がね、本当にたくさんでしたけども。

(朝井リョウ)「私の10周年記念本が3月5日に発売されます」。BY パク先生です。

(高橋みなみ)いやいや、違う違う! それはBY 朝井先生ですから(笑)。

(朝井リョウ)これもパク先生がおっしゃっていたので。大事な言葉として。

(高橋みなみ)はい。チェックしてください。以上、高橋みなみと……。

(朝井リョウ)朝井リョウでした。

(高橋・朝井)大変失礼しました。

<書き起こしおわり>

Nizi Project by Hulu

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