星野源『私』ミュージックビデオを語る

星野源『私』ミュージックビデオを語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2020年2月25日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で『私』ミュージックビデオについて話していました。

(星野源)そう。それでその番組の最後に『私』という曲が流れたんですけれども。そのミュージックビデオ、これを公開しました。ありがとうございます。僕、星野源がね、歌う姿をもうほぼ全編フィルムでね。16ミリフィルムというフィルムで撮影したミュージックビデオでございます。撮影もすごい楽しかったし。いわゆるフィルムで撮影するって、今のハードディスクとかSSDにどんどん映像を流し込むみたいなスタイルではもちろんないので、使えるフィルムっていうのは限られているわけですよ。

16ミリフィルム撮影

で、しかも確認ができないですから。現像まで待たなきゃいけないので。それもいいんですよね。何が撮れてるのかよく分からないっていうのがすごい楽しいし、あと本数が少ないから集中してやらないと撮りきれないんですよね。フィルムがなくなっちゃったらもう終わりなんで。だからテイクも重ねないし、すごいあっさり終わって。そういうなんか瞬間の集中力みたいなものがこのミュージックビデオにすごい入ってるなと思います。

で、感想メールをちょっと読みましょう。長崎県の方。「『私』のミュージックビデオ、見ました。直前のインスタグラムに上げた水色の投稿、とても優しい色でいいお知らせなんだろうなとドキドキしながら待ちました。とにかく圧倒されました。映像は静のイメージなのにまっすぐな目線や感情をさらけ出したような表情に心をとても揺さぶられました。今までに見たことのない、でもとても懐かしい気持ちになるミュージックビデオですね。最後、映像の色が変わるところがありますが、フィルムに光が当たっているんでしょうか?(感光?)。黒い画面に切り変わって源さんの残像が残るのがすごく好きです。撮影時のお話とかありましたらぜひ聞かせてください」という。ありがとうございます。

そうですね。特に何か……本当にあっさりと終わったので(笑)。ないんですけども、いわゆるここまで自分しか映ってないっていうミュージックビデオはもしかして初めてかもしれないですね。自分、ミュージックビデオは好きなんですけど自分が映ることがあんまり好きじゃないので。いつも自分じゃない人を映したくなるんですよ。だからバンドメンバーがいる時はバンドメンバーの画を増やしてほしいなって言ったりとかするんですけれど。

なんかこういう風に割り切ってずっと映ることによって、いわゆるミュージックビデオのセオリーから逆にすごく外れているようなビデオができたっていうか。ここまで自分しか映ってなくて……まあ歌ってない瞬間もあるんですけど。それって今のミュージックビデオの中には逆にないようなものができたなっていう風にすごく思うし。この無機質な感じだけど何か何か温かいっていうような。静かだけどすごくなにか感情を感じるとか。

なんかそれが16ミリフィルムっていうものとも相まって。あと、照明も素晴らしいし。日の光の入り方とか画角とかも本当に素晴らしいし。非常にですね、嬉しい。こういう作品が出来て。『Ain’t Nobody Know』もすごく嬉しかったし。この作品も非常に嬉しいなという、そういう作品でございます。ぜひたくさん見ていただければと思います。じゃあ、ここで1曲聞いていただきましょう。星野源で『私』。

星野源『私』

<書き起こしおわり>

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