R-指定とDJ松永 ZORNの魅力を語る

R-指定とDJ松永 ZORNの魅力を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんとDJ松永さんが2020年2月4日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でラッパー、ZORNさんの魅力について話していました。

(R-指定)では、ここでスペシャルウイークのお知らせです。再来週、2月18日の放送にゲストが来ます。お願いします!

(DJ松永)ZORN!

(R-指定)これはすごいですよ!

(DJ松永)びっくりした。ZORNさんが来るの?

(R-指定)そう。ラッパーのZORNさんが来てくださいます。これ、どんなラッパーかというと、1回日本語ラップ紹介のコーナーでも曲をかけさせてもらったんですけど。まあ我々と同じ世代ですよね。本当にもう俺らの2、3個上の先輩でホンマに10代の頃から東京で活躍してたラッパーの人で。東京の新小岩が地元。で、当時は「ZONE THE DARKNESS」っていう名前で、俺らの世代でいち早く10代でMCバトルで名を挙げた人なんですよ。

(DJ松永)たぶん一番最初の世代じゃない? 10代で大人に交じってバトルで勝ちまくって有名になったラッパーは。

(R-指定)そう。今は高校生ラップ選手権とかがあるけども、そのはるか前のことですよ。俺らの時代に、だから同世代でMCバトルで大人たちに勝つ人がいるなんて……って思って衝撃を受けたのがこのZORNさん。それでそこからソロでアルバムを出してリリース重ねて、般若さんの主催する昭和レコードに入って、さらにアーティストとしてのキャリアを大きいものにして。その時にZORNさんの普通に日々生活しながら、家族たちを守っていくっていうようなことをヒップホップに落としこむというスタイルが確立されて。そんな中でも有名なラインとして「洗濯物を干すのもヒップホップ」(『My life』)っていうZORNさんのパンチラインが生まれたんですよ。

(DJ松永)そうだね。超名パンチラインですよ。

ZORN『My life』 – 「洗濯物干すのもヒップホップ」

(R-指定)で、最近昭和レコードを離れてまた1人でやられ始めたという。独立してこのZORNさんが……。

(DJ松永)いや、もう本当にもう最近ますますかっこよくて。もう本当にいろんな人の支持もどんどん増えているからね。

ZORN『Rep feat. MACCHO』

(R-指定)これね、ZORNさんのラッパーとしての素晴らしい特徴を言っていきましょうか。まず、歌詞が素晴らしいね。

(DJ松永)うん。歌詞、素晴らしい。

(R-指定)そして韻がめちゃめちゃ固いです。もうどんな曲でもかならず8文字、9文字ぐらいのライムでパンチラインを残してくる。

(DJ松永)残してくるよね!

(R-指定)そして、イケメン!

(DJ松永)顔、かっこいい!

(R-指定)顔、めちゃめちゃかっこいい・。

(DJ松永)あと、優しい!

(R-指定)いい人! これ、ちょっとZORNさん、こんなことをされたら他のラッパー、困ります。

(DJ松永)いや、本当なんですよ。本当、1個だけですがって生きている人たちもいるんです。やめてください!(笑)。

(R-指定)ラッパーの能力の5角形のうちの1個だけで戦っているラッパー、たくさんいるんです。それなのにZORNさんはもうパンパンの5角形。

(DJ松永)残酷です。ちなみにそのZONE THE DARKNESSの1枚目の『心象スケッチ』っていうアルバム、一応自主でリリースした作品なんですけども。当時ね、もうものすごい売れて。もう中古盤がめちゃめちゃ高値がついてましたからね。

(R-指定)そうですよ。

心象スケッチ
昭和レコード

(DJ松永)そこから再発したりしてたけれども、結構昔からいろんなファンが多くてですね。で、私はやっぱり好きでしたから、DJ松永が初めて……まあRと出会ったぐらいのところかな? 出会ったちょっと後ぐらいかな? ハタチそこそこの時にファーストソロアルバムみたいなのを出すんですけど。そこで、まだ当時ZONE THE DARKNESSだったZORNさんを客演で招いて。あと、当時から仲良くしてもらっていた輪入道さんとね。

(R-指定)だから俺ら10代の頃のホンマに同世代の一抜けしていた人たちな。

(DJ松永)そう。それを集めて3人で曲を出したりとかしていて。

DJ 松永『東京Night Walker feat. ZONE THE DARKNESS, 輪入道』

(R-指定)うんうん。

(DJ松永)で、その曲を出した頃は俺、まだ地元にいたんですよ。新潟に住んでいて。それで曲を出して。それで3人でまだ1回も会ってなかったから「俺、東京行きます」って言って東京に行って。ZORNさんの地元の新小岩に輪入道さんと2人で行って。それで3人で焼肉食いに行って、ZORNさんにおごってもらって。で、そこで3人で帰り道に新小岩の近くのゲーセンに入って、それで3人でプリクラを撮ったりしてましたよ(笑)。

(R-指定)3人とも……松永さんはまああのヒョロ長い青年。それでZORNさんと輪入道さんはめっちゃいかついのに目がキラッキラ(笑)。

(DJ松永)そう。目がキラキラ(笑)。

(R-指定)もうかわいい、ぱっちりとした目で。

(DJ松永)ZORNさんってもともと超イカつい人だから。目がキラキラのZORNさんが手を前に出した時、手に入れ墨入ってんのよ(笑)。

(R-指定)ZORNさん、いいねえ!

(DJ松永)それがさ、もうかなり前じゃん? やっぱりなんか、熱くない? みんな、頑張ってるじゃん?(笑)。

(R-指定)そう。熱い。みんな頑張ってる。ZORNさんも輪入道さんも。

(DJ松永)俺も頑張ってるじゃん?

(R-指定)そう。俺もZORNさんの初対面は……。

(DJ松永)フフフ、なんか今、「お、俺も! ZORNさんとの初対面の話、させてくれよっ!」みたいな(笑)。

(R-指定)言いたいやん(笑)。それこそ、同世代でバリバリ名を売っていたからさ。それは意識、ライバル視してるわけですよ。そんな中、UMB。初めてMCバトルの全国大会に俺が出た時に、東京代表の晋平太さんと大阪代表の俺が一回戦で当たるわけですよ。その時に晋平太さんのセコンドで晋平太さんのスパーリング相手みたいなのをずっと付き合ったのがZORNさん。

(DJ松永)えっ、そうなの?

(R-指定)そう。

(DJ松永)そうなんだ。知らなかった。

(R-指定)だから晋平太さんは俺とやることを見越してZORNさんとバリバリスパーリングして仕上げてきてたんですよ。

(DJ松永)ちょっと待って? 晋平太さんって昔からヤベえな?(笑)。

(R-指定)ヤベえ。マジで(笑)。

(DJ松永)あの人さ、一番MCバトルにマジで取り組んでいたよね。昔から。ヤベえな。

(R-指定)いや、そうよ。それで俺が負けたんですけど、その後にバーッと裏に戻った時にZORNさんと初めてしゃべったの。

(DJ松永)えっ、初対面はその時なの?

(R-指定)その時が初めて。で、その時にその晋平太さんとの試合が結構いい感じに延長しまくったからバーッと戻ったらZORNさんが一回戦やったけど「まあ実質、今のが決勝だろう。お前、ヤベえな」みたいな感じで言ってくれて。「ありがとうございます!」って。

初対面のUMBで「お前、ヤベえな」

(DJ松永)おおーっ! もう当時からスターだった、しかもめちゃくちゃいかついZORNさんから「お前、ヤベえな」って言われるなんて、めちゃめちゃ勲章だよね? で、そんなZORNさん。我々のツーマンツアーの『生業』でZORNさんが東京公演に来ていただく事になっておりますので。ここでラジオに呼べることは非常にありがたい。

(R-指定)ちょっとね!

(DJ松永)そして前回のスペシャルウィークはヒプノシスマイクでしたから。そこからのZORNさんですよ。渋い!

R-指定と岩崎諒太 SOUL’d OUTを語る
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(R-指定)ガッとヒップホップサイドに寄せましたから。だからヒプマイ流れで入ってきてくれた人に急に、もう特濃の100%ヒップホップをお届けできるわけですから。これは嬉しいですよね。

(DJ松永)R、甘いね。ヒプノシスマイクでついたファンはもうとっくに離れているよ。

(R-指定)ええっ、嘘! 嘘や?

(DJ松永)フフフ、お前、何週間たったと思ってるんだよ? 逆にお前、まだ残ってると思ってるの? ふざけんなよ!

(R-指定)えっ、ああ、そうか。その間に俺ら、なんかめちゃくちゃアホみたいな話ばかりしてたから……。

(DJ松永)俺らのラジオからヒプマイ要素を取り除いたらヒプマイファンが楽しめるわけないじゃん? いい加減にしろよ、お前。お前、のぼせ上がるなよ?(笑)。

(R-指定)嘘や! まだ残ってくれていると思っていた!

(DJ松永)そこでつかめたわけじゃないんだから。あれはドーピングなんだから。ヒプマイはドーピングなんだから。変わらねえよ。そのヒプマイを呼ぶ前と呼んだ後で俺らが持っている数字、実数は変わらねえよ。

(R-指定)そうか……でも、いいですよね。ホンマに同世代のラッパーの人を呼べるのは初めてですから。

(DJ松永)本当だね。でもZORNさん、ますます規模とかも大きくなってるしさ。俺の地元でもさ、ZORNさんさ好きなやつ、めちゃくちゃ多いし。普通にラッパーとかでもないようなやつがさ。結構ヒップホップを聞いてないような人でもZORNさんが好きな人、多いんだよな。

(R-指定)それはやっぱりね、あんだけラップ上手いし、高度なラップ技術を使いながらも、やっぱり歌う内容が日常のこととか、ホンマに普通に生活してる人らがちゃんと共感できるような内容、重ね合わせられるような内容を歌ってくれてるからなんですよね。

1曲に1回は心に残るパンチラインを残す

(DJ松永)あの人は1曲に1回はさ、絶対心に深く残るパンチラインを残していくよね。あれ、すごくない?

(R-指定)すごい。

(DJ松永)あれ、絶対難しいよね?

(R-指定)めっちゃムズいから、あれ。

(DJ松永)めっちゃムズいよね?

(R-指定)やっぱり韻なんですよね。韻が固いからやっぱそういうか頭に残るフレーズが入ってくるというかね。

(DJ松永)普通に韻という制約があるとさ、その言葉選びも制限が出てくるからこそ、事故的に面白い言葉選びが生まれたりとか。普通に韻という制約がなかったらその発想はないみたいな言葉選びとかあるもんね。

(R-指定)そうなんですね。

(DJ松永)でもZORNさん、基本に忠実なのもやっぱり我々としては胸が熱くなるというか。

(R-指定)そうですね。やっぱり。

(DJ松永)皆さんね、再来週の放送をね、お聴き逃しないように。

<書き起こしおわり>

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