東京03・飯塚と佐久間宣行 アンタッチャブル漫才復活を語る

東京03・飯塚と佐久間宣行 アンタッチャブル漫才復活を語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

東京03の飯塚悟志さんがニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』に出演。アンタッチャブルの10年ぶりの漫才復活などについて話していました。

(佐久間宣行)だから飯塚さんと結構、こんなに長く話すことはないじゃないですか。

(飯塚悟志)ないですね・

(佐久間宣行)向かい合って……いま、さっき入ってきてここに座った瞬間、まず最初に去来した感情が「恥ずかしい」(笑)。

(飯塚悟志)フフフ、「恥ずかしい」はおかしいでしょう? 今更。

(佐久間宣行)恥ずかしいんですよ。だってもう……よく打ち合わせはしてきたけど、この距離で飯塚さんとっていうことはないですからね。まず、いちばん最初に……本題にいろいろ入ったりする前に、飯塚さんと僕、テレ東の佐久間の馴れ初めというか。最初にお会いしたところから話したいなと思うんですけど。さっき、ちょっとだけ話したけど、僕は2005年なんですよ。

2005年に、先週もちょっと話したんですけども。構成作家のオークラさんから「佐久間さん、どうしても見てほしいトリオがいる。アルファルファって知ってる?」「知ってるよ」「実はそこに1人、角ちゃんっていうのが入ってトリオになったのを知ってる?」「ああ、知らない」って言ったら、「単独やったらすげえ面白いから、見てほしい。たぶん売れることがないから……」って(笑)。

(飯塚悟志)オークラ、そう言ったんですか?(笑)。「売れることがない」って?

(佐久間宣行)うん。「佐久間さんぐらいしかたぶん見ないと思う」って(笑)。

(飯塚悟志)どんな紹介だよ!

オークラさんに誘われて東京03を見る

(佐久間宣行)「でもいま、面白い単独をやっているから、見に来てくれ」と言われて、2005年2月に『trio de sunshine』っていう恵比寿のエコー劇場……あれは100人ちょっと? 150人ぐらい?

(飯塚悟志)150人ぐらいですかね。

(佐久間宣行)そのコントのライブを見に行ったのが最初です。

(飯塚悟志)そうか。えっ、その時、どう思ったんですか?

(佐久間宣行)いや、めちゃくちゃ面白かったです。めちゃくちゃ面白くて、たぶん僕はそのまま、夕方でやってた『シブスタ』っていう生放送の番組があって。おぎやはぎが司会だったの。そこになんか悩み相談が来るみたいなメールのところに、その悩み相談をコントにしてもらって1回、出てもらったっていう。

(飯塚悟志)それは覚えてます。『シブスタ』。そこでコントをやって、そんな結果は芳しくなかったっていう記憶。

(佐久間宣行)生だったからね。

(飯塚悟志)あと、ちょっと野外っぽくなかったですか?

(佐久間宣行)野外っぽかった。

(飯塚悟志)ねえ。それで落ち込んで帰ったっていう記憶(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ! 

(飯塚悟志)なんか、うん。せっかく呼んでいただいたのにっていう。

(佐久間宣行)あれがだからもう15年前で。おぎやはぎとゴットタンとかもやる前で。でもおぎやはぎとかとなんとか仕事を続けたくて、その夕方の『シブスタ』って番組を担当してる時におぎやはぎを呼んで。で、その年がたぶんアンタッチャブルが初めてM-1に出るっていう……ええと、敗者復活じゃなくてM-1に出るっていう年で。

(飯塚悟志)それは2004年じゃないの?

(佐久間宣行)じゃあ、2004年か。

(飯塚悟志)アンタッチャブルの優勝が2004年です。

(佐久間宣行)でも「アンタッチャブルがM-1に出る前に調子を崩そう」みたいな企画を僕、やったんですよね。

(飯塚悟志)なんすか、その企画?(笑)。

(佐久間宣行)おぎやはぎとか素人のおばちゃんが考えた漫才をやらされるとか。「応援をしよう」ってういテイで調子崩すみたいなネタもやったことがあるから。じゃあ、2004年なのかな? そう思いますね。

(飯塚悟志)じゃあ、2004年ですね。

(佐久間宣行)その年に東京03を組んだっていうことですか?

(飯塚悟志)東京03を組んだのは2003年。

(佐久間宣行)2003年。で、その翌年にアンタッチャブルが優勝したと。

(飯塚悟志)そうです。

(佐久間宣行)俺、そういう話もほとんど飯塚さんとしたことないじゃないですか。

(飯塚悟志)そうですね。

(佐久間宣行)東京03のキングオブコント優勝の時もそうですけど、アンタッチャブルの……この話、先にどうしても聞きたいから聞いてもいい?

(飯塚悟志)なんすか?

(佐久間宣行)アンタッチャブルが復活したじゃないですか。それでね、「アンタッチャブル復活」でツイートがバーッと出てくると、「アンタッチャブル 飯塚」「アンタッチャブル 飯塚」ってばっかり上がってくるんですよ。で、なにかって思ったら、ゴッドタンの柴田のマジギライ1/5で飯塚さんが柴田を説教する役として出てきて。「お前、何やってんだよ? アンタッチャブルは俺の夢なんだよ!」っつったその画像だけが日本中でブワーッと上がっていて。

(飯塚悟志)フフフ、あれね! たしかに、たしかに。

(佐久間宣行)あれ……飯塚さんが代弁していて。「飯塚、よかったな」「飯塚さん、泣いてるんじゃねえか?」みたいな。

「アンタッチャブルは俺の夢なんだよ!」

(飯塚悟志)そうそうそう(笑)。それであの『脱力タイムズ』がオンエアーされた時、大阪にいて。大阪で単独ライブだったんですよ。で、単独ライブの地方公演って終わった後にグッズ買った人との握手会があるんですよね。その握手会に並んでくれた人が次から次へと「アンタッチャブル復活、おめでとうございます」って俺に言ってくるの(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!

(飯塚悟志)いや、「おめでとう」って言われても……いや、嬉しいけども。でも、本当によかったっすね。いやー、泣いちゃったな。

(佐久間宣行)だって、あれですよね。脱力タイムズってTVerかなんかで見返そうと思ったんだけども、泣いちゃって見れないから1回やめたんだって?(笑)。

(飯塚悟志)そうなんですよ。家に帰って、ちゃんと自分のテレビで見ようと思ったんですけど、我慢しきれずに。「見ちゃえ!」って思って朝。もうすぐに単独の方に行かなきゃいけないのに、朝見ちゃったんです。そうしたら、山崎が出てきてフリスクのボケやったじゃないですか。一発目。あのボケを見たらボロボロボロッて涙が出てきちゃって。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!

(飯塚悟志)「ダメだ、俺はいま、これを見終わったら自分たちの単独どころじゃない!」と思って。

(佐久間宣行)思い出して泣いちゃうから(笑)。

(飯塚悟志)だから、1回止めたんですよね。いや、あんなこみ上げてくるとは思わなかったな。

(佐久間宣行)だから、やっぱり思い入れがすごいんですよ。まあ、同期みたいなもんですか?

(飯塚悟志)そうですね。まあ養成所で言ったら一期下なんですよ。

(佐久間宣行)アンタッチャブルはそこから違ったんですか?

(飯塚悟志)全然違った。いちばん最初にアンタッチャブルがJCAライブっていう、そのJCAっていう養成所の生徒の時にやる一発目のライブなんですけども。それを僕、見させていただいたんですけど。その時からもう爆笑を取ってましたから。出来上がってた。天使と悪魔の……まあ、いまで言った結構ベタな設定の漫才なんですけど。もう本当にね、一組だけ突出してましたよ。「絶対に売れる!」って思った。

(佐久間宣行)「絶対に売れる!」って思った?(笑)。

(飯塚悟志)いや、本当に。で、ずっとすべってないですからね。アンタッチャブルって。ライブ……。

(佐久間宣行)たしかに。すべっているの、見たことない。

(飯塚悟志)そうでしょう? だから「アンタッチャブルは俺の夢だったんだよ」っていうのは本当に、全然大げさでも何でもなく、本当の思いなの。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!

(飯塚悟志)だから「柴田、何やってんだよ!?」っていう気持ちが強かったんですよ。

(佐久間宣行)それが……まあまあ、有田さんの計らいとか。もちろんね、柴田が頑張ったのもあってね。同じところまで持ってきたっていうのもあって。

(飯塚悟志)いや、本当にそう。本当にそう。もう2人とも怪物だから。そんなコンビ、いないじゃないですか。俺、いますげえ興奮してるな?(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!

(飯塚悟志)3時に来ておいて、すげえいま興奮しちゃっている。いや、いないですよね。どっちもあんな怪物。

(佐久間宣行)いない、いない。あんな怪物はいない。

(飯塚悟志)絶対に天下を取れると思ったんだから。

アンタッチャブルは絶対に天下を取ると思ってい

(佐久間宣行)しかも、それが2004年の優勝した瞬間はどうだったんですか? その頃ってまだ、飯塚さん的にはうまく行ってない時じゃないですか。東京03を組んだばっかりで。でも、同期に近いそのアンタッチャブルがM-1を取った瞬間というのはどういう感じだったんですか?

(飯塚悟志)取った瞬間もそうだし、2003年で敗者復活で上がってきた時、僕は家でテレビを見てたんですけど「うわーっ! とうとうアンタッチャブルが来たか!」っていう。いや、それまでM-1の決勝になぜ出てこないのかがわかんないぐらい、ずっと実力があったのに、やっと出てきた!って思って。それでもう当然、決勝上がって。それでウケて決勝の決勝に行って結果を出したじゃないですか。だから、「もうここからアンタッチャブルはすごいことになるぞ!」って思いましたね。だから自分たちの置かれてる状況とか、あんまり考えなかったですよ。その時は。

(佐久間宣行)ああ、そうなんだ。僕もだからあれ、見返したんですよ。敗者復活のアンタッチャブルが上がってくる時。そしたら、隣にいた小木さんが万歳みたいなの、してるのね(笑)。自分も敗者復活に出ているのよ。で、小木さんはそこにいて、「アンタッチャブル!」って言われた瞬間、小木さんが先にガッツポーズしていたからね(笑)。

(飯塚悟志)フハハハハハハハハッ!

(佐久間宣行)だからたぶんこれぐらい、人力舎のメンバーからしたら「こいつらは面白いぜ!」っていう。

(飯塚悟志)本当そう。ずーっと面白かったし。いや、もう本当……まあまあ、身内贔屓だからなのかもしれないですけど、ずっともうチャンピオンだと思ってたから。漫才はもうアンタッチャブルだと思ってたから。「やっと!」っていう気持ち。

(佐久間宣行)だから「お笑いを存分に語れるBAR」っていう企画がゴッドタンにはあるのね。それで、毎回別の話をしてるのに、飯塚さんが途中から「あのさ、アンタッチャブルはさ……」っつって。毎回関係ねえところからアンタッチャブルの話をし始めるのよ。フハハハハハハハハッ! 毎回。それでアンタッチャブルの話をある程度話してると、涙ぐんでくるの(笑)。

(飯塚悟志)フハハハハハハハハッ! いや、まあね、うん。いや、ちょっと特別なんですよね。本当に。

(佐久間宣行)なるほど。

(飯塚悟志)いや、おぎやはぎもそうだけど。おぎやはぎって結構、認められる早かった気がするから。

(佐久間宣行)ああ、そうかもしれないですね。僕もADで入った2、3年目ぐらいの時から「おぎやはぎっていう変わったコンビがいる」っていうのはもう耳にしてたから。おぎやはぎって特殊ですよね。

(飯塚悟志)特殊。

(佐久間宣行)だっておぎやはぎは人力舎の勢力図を勝手に塗り替えた人なんでしょう?

(飯塚悟志)そうですね。だって本当、コンビ同士で仲いいとかありえなかったんですよ、当時は。

人力舎の勢力図を勝手に塗り替えたおぎやはぎ

(佐久間宣行)みんなピリピリして。で、尖って。相方とは別々で悪口を言い合うみたいな空気が蔓延してる中で、おぎやはぎが2人で来て。「なにそれ? ダセえことやってんの?」みたいな空気を出して。

(飯塚悟志)本当。だからおぎやはぎが人力舎を変えてくれたんですよね。それまで本当、ツッコミならツッコミ、ボケならボケで別々でなんか企画やったりとか。全然仲良くなかったんですよ。ギスギスしてて。それを全部変えてくれたのがおぎやはぎ。

(佐久間宣行)全部変えるってすごくない? しかも養成所出身じゃないのよ。だから外部から来たみたいなもんですよね?

(飯塚悟志)そうです。

(佐久間宣行)外部から来たのに、もういきなりタメ口なんでしょう?(笑)。

(飯塚悟志)そうそうそう。まあ、年は上だったからあれなんですけど。いや、でも矢作さんのカリスマ性ですかね。

(佐久間宣行)やっぱり当時から?

(飯塚悟志)当時から。矢作さんに「面白い」と思ってもらいたいっていう(笑)。

(佐久間宣行)フハハハハハハハハッ!

(飯塚悟志)そうみんな思ってた。なんですかね、あの感じ?

(佐久間宣行)誰も売れてないのに?(笑)。

(飯塚悟志)売れてないのに(笑)。矢作さんが笑ってくれると、なんか嬉しいみたいな感じ。

(佐久間宣行)へー!

<書き起こしおわり>

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