堀込高樹 KIRINJI『cherish』のサウンドを語る

堀込高樹 KIRINJI『cherish』のサウンドを語る ジェーン・スー 生活は踊る

堀込高樹さんがTBSラジオ『ジェーン・スー生活は踊る』にゲスト出演。ジェーン・スーさんとKIRINJIのアルバム『cherish』のサウンド、トラックダウンやミキシングなどについて話していました。

(ジェーン・スー)さあ、今日はメガネの話をしてくれたんですけども、本筋はそれじゃないじゃないですか。KIRINJIのニューアルバムが明日発売ということで。実はそのお知らせに来ていただいたんですけども。

(堀込高樹)フフフ、すいません。なんかいつもお邪魔しちゃって。

(ジェーン・スー)通算14枚目のオリジナルアルバム。びっくりしちゃったんですけども。『11』と同じアーティストか?っていうぐらい、やっぱり音像というか、変わっていますよね?

(堀込高樹)そうですね。

(ジェーン・スー)それは何か、心境の変化とかがあるんですか?

(堀込高樹)なんかこう、ラジオから流れてきたりとか、あとはいちばん大きいのはサブスクリプションで一緒くたに聞かれるじゃないですか。音楽が。

(ジェーン・スー)わかる。すごいわかる。

プレイリストで一緒くたに聞かれる時代

(堀込高樹)そういう時に「地味だな」とか「パッとしないな」っていう風になると嫌だなっていう気持ちは前からあって。でもそれが高じて、こういう今時っぽい感じのボトムのしっかりしたサウンドにしようっていうことで。

(ジェーン・スー)そう。だから全米トップ100とかと合わせて聞いても、少なくとも音像的には違和感を感じさせないっていう。

(堀込高樹)かもしれないですね。

(ジェーン・スー)でも本当にそう思うんですよ。いま、誰でも彼でも音楽をAppleMusicだったりに上げられたりするようになったじゃないですか。そうすると、TDとMAが悪いとガクン!ってそこで……あれ、結構CDにはなかったインパクトというか。

(杉山真也)TDとMAっていうのは?

(ジェーン・スー)失礼しました。トラックダウンとマスタリング。これはプロに聞きましょう(笑)。

(堀込高樹)トラックダウンっていうのは演奏したものをまとめる。普通に聞けるようにすることなんですけども。その時点で各楽器のトータルの帯域……低いところとか高いところとか、あるいは音の広がりですよね。そういったものが決定されるんですけども。それをマスタリングという作業で周波数を落とさないといけないんですよ。配信とかCDにする場合には48kHz、あるいは96kHzで録られたものを44.1kHzに落とさなければいけない。その時にちょっと劣化する場合があるんですよ。そういうのを補正したりとか。

あとはたとえばうーん……3リットル入るところにみっちり3リットル情報を入れたいみたいな時、ありますよね? それを上手い具合に……同じ3リットル入っているんだけども、音がちっちゃく聞こえたりとか、大きく聞こえたりするんですけども。そういうのを上手く調節してやるっていう。それをちゃんとやらないと、ショボく聞こえるっていう。わかったようなわからないような?

(杉山真也)サブスクリプションだとちょっとそれが目立ってしまうという?

(ジェーン・スー)そう。たとえばそのイヤホンで聞いているとか、あとは家のスマートスピーカーみたいなので聞いてるとかってなると、どこからどこまでの音を聞かせるかとか。まあ、この話で2、3時間になっちゃうので。今日はそんなTDとMAがしっかりと施された曲はどういう曲かっていうのをぜひ聞いていただきたいと思うんですが。2月からは全国ツアーも始まるということなんで、こちらもみなさん、お楽しみに。アルバムはYonYonさんとか鎮座DOPENESSさんとか、ラッパーの方たちをフィーチャリングしたりしていて。かなりアーバンかつ硬質な感じもありつつのKIRINJI節は健在という形で。

(堀込高樹)ありがとうございます。

(ジェーン・スー)私がしゃべってどうするんだ?っていう話ですけども。

(堀込高樹)フフフ、一応ライブがありまして。ツアー2020、東京周辺は3月24日と25日のLINE CUBE SHIBUYA……なんだそれ?っていう方もいらっしゃると思いますが、渋谷公会堂のことです。一般発売が12月14日からなのでぜひともみなさん、奮ってご参加ください。

(ジェーン・スー)では、アルバムの中から1曲かけたいんですけども。曲紹介をお願いできますでしょうか。

(堀込高樹)はい。それでは聞いてください。KIRINJIで『「あの娘は誰?」とか言わせたい』。

KIRINJI『「あの娘は誰?」とか言わせたい』


<書き起こしおわり>

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