宇多丸とZEEBRA ラッパーたちのカラオケ「握り」事情を語る

宇多丸とZEEBRA ラッパーたちのカラオケ「握り」事情を語る AbemaTV

ZEEBRAさんがAbemaTV『水曜The Night』にゲスト出演。宇多丸さん、サイプレス上野さん、DJ松永さんとラッパーたちのカラオケ、「握り」について話していました。

(宇多丸)まあでも、ねえ。直接話し合うような距離感ではないにせよ、どうしたらいいのかな?っていうのを考えてるのはみなさんも同じでしょうから。ここじゃなくても。

(ZEEBRA)まあ、だからたまに会った時とかに普段思っているようなこととかを話し合うと「ああ、やっぱりそこに気づいてるよね」みたいな感じにはなるし。

(宇多丸)だし、超くだらねえカラオケ会とかもしていますから。

(DJ松永)ええっ?

(宇多丸)地獄ですよね。地獄。あれ、上ちょいたっけ? ドキッ! ラッパーだらけのカラオケ大会。

(ZEEBRA)死にそうなやつ(笑)。

ドキッ! ラッパーだらけのカラオケ大会

(サイプレス上野)いや、俺、行ったことないっす。

(宇多丸)あれ? 上ちょいなかった? あれはなんの会だっけ?

(ZEEBRA)いや、いたんじゃねえの?

(サイプレス上野)俺、あれだ。1回だけ行ったことあります。

(宇多丸)アメブロのライブだっけ?

(サイプレス上野)なんかライブの帰りに行きました。

(ZEEBRA)あとTAROとか。

(宇多丸)KEN THE 390もいたし、DABOもいたし。

(サイプレス上野)そうか。俺、何回か行ってますね。

(宇多丸)結構なメンツがいて。

(ZEEBRA)もう最悪なやつでしょう?(笑)。

(宇多丸)で、最初はお互いのラップを歌うみたいなのをやっていたんだけど、そのうちに普通に歌を歌いだして。そこで俺がはじめて見たジブさんのあれっすよ……。

(ZEEBRA)布施明っすか?

(宇多丸)布施明もあったかな。

(ZEEBRA)尾崎っすか?

(宇多丸)ああ、尾崎、尾崎。尾崎豊を歌ってさ、これがいやらしい! もうさ、「うーわ! これで何回落としてきたんだ、こいつは?」っていうさ。「なにこれ!」っていう。

(ZEEBRA)いやいやいや……。

(宇多丸)「もう、サイテー!」っつって。

(DJ松永)「サイテー!」(笑)。「ジブサイテー!」(笑)。

(ZEEBRA)「ジブサイテー!」(笑)。

(サイプレス上野)俺らの世代からしたら、「カラオケなんて行くやつはクソだ。ヒップホッパーだったらカラオケなんて行ってるんじゃねえ!」みたいな教えを受けていたのに……「カラオケ、上手えな!」みたいな(笑)。

(宇多丸)ジブさんはまず、カラオケがすごい好きなのよね。「握る」っていう。「握りますか?」っていう。

カラオケ=握る

(ZEEBRA)握りですよ、握り。最近はあのね、結構やっぱり俺は声質的に行くとね、桑田佳祐さん行けるんだってことがわかっちゃったわけ。

(サイプレス上野)ああーっ! 超一緒に行きたい! ヤバい!

(ZEEBRA)もうメロディーとかも……まあ、毎回十八番で歌いまくっているわけですよ。そしたらこの前、サザンが東京ドームでライブがあった時になんか、ヤジかなんかで「ラップして!」みたいなのが入ったらしくて。そしたら「なんだ! お前、ZEEBRAじゃねえんだから!」って言っていただいたみたいで。

(DJ松永)ええっ? ヤバい!

(ZEEBRA)さすがやっぱりね、カラオケで歌っているだけあってね、気持ちはもう伝わっているっていう……。

(DJ松永)いやいや、そこは関係ない!

(宇多丸)その妄想はヤベえだろ(笑)。

(DJ松永)カラオケじゃなくて、ZEEBRAさんのいままでの活動があってからの……ですよ(笑)。

(宇多丸)でも、そこはやっぱりミスターヒップホップだから。代表格としてジブさんがすぐに出るっていう。

(ZEEBRA)たぶん知っているんだと思うんだよ。俺のメロディーが上手いっていうのを。

(宇多丸)フフフ、DABOがすっごい桑田さんマニアなのよ。で、あいつもすごい歌が上手いから……。

(ZEEBRA)DABOはね、ちょっと特殊ですよ。やつの握りは特殊です。

(宇多丸)「握り」(笑)。

DABOの握りは特殊

(ZEEBRA)これ、言うたら申し訳ないんだけど。俺とかはカラオケなんですよ。DABOはね、ショー。DABOの曲。

(DJ松永)ああ、自分のものにしているんだ。

(ZEEBRA)そう。完全にDABOが歌っている、DABOが誰かの曲をカバーしているみたいな。それが素晴らしいんだよ。

(宇多丸)やっぱりでもね、ラッパーでスキルのある人は歌も上手い説はやっぱりあるんだよね。

(ZEEBRA)RINOのヤマタツとかね。

(DJ松永)うおおーっ、すげえ!

(ZEEBRA)RINOのヤマタツ、超ヤベえから!

(宇多丸)アハハハハハハッ!

(DJ松永)「RINOのヤマタツ」っていう言葉がもうすごい(笑)。絶対に交わらない2つの単語が(笑)。

(サイプレス上野)歌っていてほしくないって思っちゃうよね(笑)。

(ZEEBRA)俺も大好きだからやっぱり歌おうとするんだけど、あの人は高いから出ないわけよ。でもRINOは結構高いからいけちゃうわけよ。突き抜けた高音が。だから僕は陽水さんぐらいで我慢をしておくっていう。

(DJ松永)おおっ、それもすげえ! Rさんがずっとジブさんと握りたがってましたよ。

(ZEEBRA)ああ、本当に?

(DJ松永)「握りてえっす!」って。

(宇多丸)R先生はなにを握るの?

(DJ松永)Rさんは、でもそれこそあいつ、サザンが超好きで。あと、中島みゆきとかも超好き。椎名林檎とかも超好きだし。あとはやっぱり日本語ラップも……あれ、カラオケでやっぱり日本語ラップの名曲を歌って技術を学んだところもあるって本人、言っていましたから。

(宇多丸)人のラップ、難しいんだよな! それでつくづく……『MR.DYNAMITE』ぐらい、あれだけ単純化されたライムでもやっぱり、なかなかだなっていう感じがあったよね。

人のラップを歌うのは難しい

(ZEEBRA)なんていうか、まあ譜割りの問題ですよね。結局は。譜割りが全部頭の中に入っていれば言えるのかもしれないけど、それがなかなかね、かならず毎回同じ譜割りでもないし。

(DJ松永)ZEEBRAさんのラップ、割とシンプルな曲でもカバーをするとすっごい簡素に聞こえるんですよね。

(宇多丸)シンプルにしているように見えて、よく組んであるんだよ、これが。

(ZEEBRA)なんですかね? あの、こう言っちゃなんだけども、フィジカルで乗り越えるところもちょっと正直あるよ。

(宇多丸)つまり歌い方とかのスキルで、普通に歌ったらそんなかっこよくないところも乗り切っちゃうっていう。

(ZEEBRA)その通り。たとえば「ナントカ、カントカ、ナントカ、カントカ……」だったらつまらないわけだよ。でもそれをかっこよく聞かせようとすればかっこよく聞かせられるとか、あるわけですよ。

(宇多丸)まあDさんの『K.U.F.U』の歌詞とかもそうかもしれないね。もう全部をオンで、バカみたいなフロウなんだけど、それでもかっこいいんですけど……みたいな。それが彼のスキルだという。

(DJ松永)すごいな……。

(サイプレス上野)勉強になります。

(宇多丸)でもね、そのドキッ! ラッパーだらけのカラオケ大会。これも最悪だったし、俺はジブちゃんと奥さんとご一緒した時のプライベート『Perfect Queen』。「俺はなにを見せられているんだ?」っていう(笑)。「なんだ、こりゃ?」っていう(笑)。

(一同)フハハハハハハッ!

(宇多丸)やっぱりさ、奥さん強いからさ、ジブちゃんに「『Perfect Queen』、歌ってよ!」って。「ハイッ!」っつって(笑)。

(ZEEBRA)「わかりました」って(笑)。

プライベート『Perfect Queen』

(DJ松永)すっげー!

(宇多丸)またそういう時のね、すごいんだ、またね。ちゃんとやるんだよね。

(DJ松永)すごいっすね! いい関係ですね! で、それを宇多さんが見ているんですよね?

(宇多丸)朝4時とかだよ? 「もう帰っていいですか?」っつって(笑)。

(DJ松永)ですよね(笑)。「ご自宅で……」っていう感じですよね?

(ZEEBRA)見せてる俺もちょっと気まずいっていう(笑)。「やってよ」って言われているからやっているんだけど……。まあ、そんなね。

(DJ松永)いやー、いいですね。

(ZEEBRA)でも、前回ご飯を食べてからまたちょっと1年半ぐらい空いているかな? またちょっと行きましょうよ。

(宇多丸)そうですね。

(サイプレス上野)カラオケ、行きたいね。松永。

(DJ松永)いや、カラオケ行きたいですよ!

(ZEEBRA)行こうよ。

(DJ松永)握りに。ちょっとRさんも呼んで。

(ZEEBRA)行く? 今日。

(宇多丸)今日は俺……明日仕事だから。

(ZEEBRA)今日は……俺もそうだ。明日もラジオあるし。

(宇多丸)でもジブちゃんのシマあたりで結構メシ食ったりしているから。

(ZEEBRA)ああ、ぜひぜひ。

<書き起こしおわり>

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