プチ鹿島 自民党が高投票率を望む理由を語る

プチ鹿島 自民党が高投票率を望む理由を語る 水曜日のニュース・ロバートソン

プチ鹿島さんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中で自民党が参議院選挙で高投票率になることを望んでいるという記事を紹介。その理由を話していました。
(プチ鹿島)僕が気になったニュース。「期日前投票、10日で631万人。前回並み」ということで。僕、投票率について面白かった記事がありまして。7月10日の日経新聞。「自民、高投票率を期待」という。つまり、自民党は投票率が高い方がいいんだっていう記事。これ、どういうことか?っていうと、20代、30代の若年層の自民党への支持率というのが他の世代に比べて高いんですって。

(モーリー)結構優位に高いですよね。

(プチ鹿島)ただ、その20代や30代の若年層っていうのは投票率が低いので、ここはなんとか上がってほしいという。

(モーリー)そうすると、高齢者の立憲民主党なんかを支持している人たちなんかを押しのけて、少子化にもかかわらず若い人たちがそれを押しのけて相殺してくれるみたいな目論見だよね?

(プチ鹿島)そう。で、投票率が低いから、これをなんとかしようという。「このままだと、たとえば組織票が強い野党にひっくり返させるぞ!」みたいな通達を二階幹事長が所属議員に出しているんですって。これはでも、変われば変わったなと思いませんか? ちょっと前、10数年前には森喜朗さんが「無党派層は選挙の時に寝ていてくれればいい」って言ったんですよ。

それから考えると、なにが変わったのかな?って。いろいろと記事を読み比べたんですが。朝日新聞かなんかに若者……アルバイトや非正規雇用でもしかしたら将来はホームレスになってしまうかも?って思っているような人が意外と自民党支持っていう。

(モーリー)働いてへとへとになって家に帰ってきて、唯一の贅沢が缶ビールみたいな人たちが安倍さんを支持するんだよね。

(プチ鹿島)「支持政党はどこですか?」「自民党」って言うんですよ。で、「いまの貧困は自己責任だ」って言っているんですよ。

(モーリー)あのね、日本は本当にトランプが生まれない国なのかな?

現状を淡々と受け入れている若年層

(プチ鹿島)だから積極的に支持しているというよりは、淡々と……「諦め」とは言わないですけども、受け入れている。

(モーリー)受け身だよね。で、妙に「自分の責任だ」って思っていて、税制とか富の分配に関しては「そんなこと、ちっぽけな俺1人では変えられるわけがない」って。

(プチ鹿島)「だったらまだ、いまの生活を守った方がいい」っていう。

(モーリー)それでかつての民主党政権みたいに戻って、変にいじられて自分の働いている周りが削られたり、増税されたりするのは嫌だっていう。おおっ、(アメリカの2020年大統領選の話との共通点が)来た!

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(プチ鹿島)だから、そういう記事を他で読んでみると、たとえば自民党への支持率が高くても積極的に選挙に行かない理由っていうのは矛盾しないかなっていうのも読み解けるなと。

(モーリー)つまり、積極的に投票は行かないけど、漠然と安倍支持。そして投票する若者がいるとしたら、その人は安倍さんに傾く傾向が強いみたいな。

(プチ鹿島)だから「いまのこの状況を変えろ!」っていうよりも「いや、自己責任ですから」っていう人が意外と多いっていう。

(モーリー)それで5、60代のコメンテーターが左の日本の地上波テレビでいくら安倍さんを攻撃しても、「自分と関係ない逃げ切り世代。どうせ年金もらえる人なんでしょう?」みたいになって。それも冷たく冷ややかに見ているという。

(プチ鹿島)だから冷ややかでしらけているというか、諦めているというか。だからそういう記事をいろいろと読むと、支持は高いんだけども投票率は低いというのは矛盾はしないのかなっていうのを思っちゃったんですよ。その世代。

前の世代も「長いものには巻かれろ」だった

(モーリー)結局、前の世代……うまくいっていた、年金逃げ切りの人たちも生き方としては「長いものには巻かれろ」で大企業に自分を自己犠牲にして働いていて。そんな自分に対してクエスチョンしなかったんですよ。そうすることによって生活は安定するし、子供も育てられるからいいじゃないかって。

(プチ鹿島)だってその人たち、大企業に就職する前には学生運動とかをやっていた世代ですからね。

(モーリー)学生運動をしておきながら、年功序列でいま、いい思いをしているから。「なんだ、それ?」っていう。日本は受け身大国じゃないですか。だからその受け身が全体にガラガラポンすると日本の政治環境も変わるけども。結局ね、選挙結果はもうやる前からわかっちゃうんだけども。日本は参院選の翌日になっても、変わっていません。ということが明るみになるんじゃないかな。

(プチ鹿島)はい。一足早い選挙特番をお送りしました。

<書き起こしおわり>

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