プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中でスポーツ報知の中日ドラゴンズ選手名鑑についてトーク。様子のおかしい寸評の注目ポイントを紹介していました。
(プチ鹿島)さて、「ゴキゲン」と言えばですね、ぜひ紹介したかったのが僕、スポーツ新聞も取っているんですけどね。スポーツ報知の2月27日。先週の水曜日なんですが、プロ野球の選手名鑑がついていたんですよ。もうすぐ、3月になるとオープン戦が始まりますから。そうなると、春の訪れとともにプロ野球ファンはワクワクするわけですよ。で、いまの時期っていうのはみんな平等なんですよね。
(塩澤未佳子)始まる前で。
(プチ鹿島)ええ。誰も負けていませんから。12球団のファンがみんな平等でワクワクなんです。それで選手名鑑がついてきて。名鑑って本屋さんでも売ってますけど、いまはスポーツ新聞でもついてくるんですよ。
(塩澤未佳子)ああ、結構しっかりしてますね。
(プチ鹿島)で、この紙面を抜き取ってちょっと折りたたんだりすると本みたいになるんです。選手名鑑になるんです。で、僕もいろんな各紙の選手名鑑を読んでいたんですけど、どうもこのスポーツ報知のセ・リーグ選手名鑑の中日ドラゴンズの項目がどうも様子がおかしいんですね(笑)。
(塩澤未佳子)なんですか? どういうことなんだろう、それ?(笑)。
(プチ鹿島)たとえば、選手名鑑で名前、生年月日、キャリア、昨年の成績、なんだったら去年や今年の推定年俸なんかもあって。さらに担当記者の寸評っていうのがあるんですけども……これがたとえば横浜DeNAの筒香選手だったらその寸評、なんて書いてあるか。「今オフにメジャー挑戦すればDeNAラストイヤーとなる日本の四番。主将5年目の今季は悲願のリーグ制覇しか見ていない」。まあまあまあ、そうだなって思う。
(塩澤未佳子)おおー。
(プチ鹿島)これが寸評ですよね。ところが中日になるとこの寸評がどうもなんか熱すぎるんですよね。熱が。与田剛監督の項目に行きましょうか。「”肩幅番長”が名古屋に帰ってきた!」っていう(笑)。
(塩澤未佳子)アハハハハハッ!
(プチ鹿島)まあたしかに与田さん、肩幅広いけど……「”肩幅番長”が名古屋に帰ってきた!」って……(笑)。いきなり、1行目からそうなんです。これ、すごくないですか? で、大野雄大投手。寸評。「30歳のシーズンは0勝に終わる」。で、問題は次です。寸評ですよ? 「……何かとソリが合わなかった旧首脳陣が去った今季、宴会部長の復権なくしてチームの浮上はない」。もうザワザワしますね、これね(笑)。
(塩澤未佳子)こんなこと言っていいの?(笑)。
(プチ鹿島)「あ、ソリが合わなかったんだ」みたいな(笑)。でも、担当記者だから。「だから今年はがんばれよ!」っていう。で、中日ドラゴンズは去年、成績がイマイチ。5位だったんですけど、中でも投手陣の成績が……だから投手陣の寸評が熱いんですよ。小笠原慎之介投手。「選手寮では全裸にスピーカー持参でプロレス入場曲とともに風呂に入るのが王道スタイル」っていう。
(塩澤未佳子)なにそれ?(笑)。
(プチ鹿島)どこまで見ているんだ?っていう(笑)。
(塩澤未佳子)それ、必要な寸評なんですか?(笑)。
(プチ鹿島)寸評なんです、これが。しょうがない。寸評なんだから。佐藤優投手。「透き通る色白でヒゲ濃い顔面も半分、青い。」っていう。これ、よくわかんないこと書いている。様子がおかしいんですね。これね。選手名鑑で「ええっ? 中日だけなんかおかしいな」っていう。はい。福谷浩司投手。「昨年オフはヒゲをたくわえ『ちょっとマット・デイモンみたい』との声も」っていう(笑)。
(塩澤未佳子)フフフ、そんな寸評があるんだ。
本日のスポーツ報知、選手名鑑『中日』。担当者の偏愛が伝わってくる。 pic.twitter.com/ZO8jRzcxRl
— プチ鹿島 (@pkashima) 2019年2月27日
(プチ鹿島)これ、石川翔投手。ハタチですよ。だから期待が大きいんですよね。だから寸評にはこんなことが書いてあります。「12月には巨人・菅野も受けた扁桃腺除去。手術歴は大投手の系譜」っていう。だから「手術歴は大投手だよ」っていう。
(塩澤未佳子)そこ?(笑)。
(プチ鹿島)だから「そこ?」なんですよ。そこを書いているんですよ。だからお前も菅野みたいに大投手になれよ。扁桃腺を取ったんだから」みたいな。
(塩澤未佳子)よくわかんないですよね(笑)。
(プチ鹿島)そうそう。笠原祥太郎投手。この方、既婚なんですが。「この世で最も苦手なものは女性。浮気の心配ゼロの人見知り左腕」って、大きなお世話ですよね?(笑)。
(塩澤未佳子)フフフ、褒めているのかなんなのかわからない(笑)。
(プチ鹿島)三ツ間卓也投手。「山本美月似の6歳年上女性と昨年12月結婚。公開プロポーズでイエスと言わせた行動力を投球に生かす」っていう。だからよっぽど投手陣に期待をしているんですよね。
(塩澤未佳子)ハッパをかけてます。
明らかに中日だけおかしい
(プチ鹿島)すごくないですか、これ? 明らかに中日だけおかしいんですよ。でもね、やっぱり優しいんです。ケガをしている選手には優しいんです。丸山泰資投手ね。こんなコメント。寸評です。「昨年12月に右肘手術。あせらずリハビリに励む」。優しいじゃないですか。で、その後です。「……退寮して居をかまえた昭和区はラーメン店激戦地。タオタオの担々麺がおすすめです」って、最終的には自分のことを書いてるんです(笑)。
(塩澤未佳子)それ……ちょっと(笑)。
(プチ鹿島)だから「一人暮らししてリハビリで焦るなよ。引っ越した先の担々麺がおすすめだよ」って、これは担当記者の優しさですよ。
(塩澤未佳子)直接言えばいいんじゃないの、それ?(笑)。
(プチ鹿島)で、中日といえばゴールデンルーキーの根尾ですよね。根尾の項目を見てみましょう。
(塩澤未佳子)なんて書いてあるんだろう?
(プチ鹿島)「高校時代は休み時間に別クラスの女子が押しかけ、教室から出られずトイレを我慢したことも度々。注目度12球団ナンバーワンルーキーが球史を塗り替える」っていう。まあ、だからどれぐらいすごいルーキーかっていうことですよ。
(塩澤未佳子)ああ、そういうことか(笑)。
(プチ鹿島)トイレも行けないんですよ。別のクラスの女子が押しかけちゃって。出ると面倒くせえから。すごいですね、根尾くん! で、その根尾をめぐって先輩たちも意識していますよね。京田陽太内野手。去年大活躍しました。新人で。「遊撃(ショート)を争う根尾に『聞きたいことがある』とヤバめの質問を用意」という(笑)。だから京田も負けてられねえよっていう。
(塩澤未佳子)おおーっ!
(プチ鹿島)高橋周平。「昨年はじめて規定打席到達も根尾加入でレギュラーの座安泰ではない。昨年11月に娘誕生。ナインの反応は『あの周平がパパになって大丈夫なのか?』」というね。石岡諒太内野手、行きましょうか。担当記者の寸評ですよ。「少年時代、姉が勝手に履歴書を送るジャニーズ事務所あるある経験。当然『YOU、入っちゃいなよ』の連絡なく野球に専念」。フハハハハハハッ!
(塩澤未佳子)アハハハハハッ!
(プチ鹿島)まあね、ジャニーさんから返事があれば野球はやっていなかったわけですからね。あと、平田良介ね。これ、外野手。「愛車ロールスのドアに傘が内蔵されていることを報道陣に指摘されるまで知らず」という。大島洋平。これももうベテランのレギュラーですよ。「昨年、サッカーワールドカップ開催中に『大島、半端ないって』応援ボード出現も元ネタ知らず」。大島、「ああ、俺のことを褒めてくれているんだな」って思っていたら、サッカーが元ネタだって知らなかったっていう。
(塩澤未佳子)フフフ(笑)。
(プチ鹿島)アルモンテ外野手。「サカナクション山口一郎から打席登場曲『新宝島』提供されて成績急降下」って余計なことを書いている(笑)。「……6試合で使用中止」って(笑)。
(塩澤未佳子)アハハハハハッ! なんかマイナスな……(笑)。
(プチ鹿島)だからこれ、面白いですね。つまり、何を言いたいか?っていうと、こういうエピソードっていうのは現場で足で稼いで汗をかいた記者さんしか知らないわけですよね。だからいま、いろんな情報って僕らも取れますけど、やっぱりプロの記者の取材力というか。こういうところで爆発すると面白いですよね。
(塩澤未佳子)どこまでも知っているし。
(プチ鹿島)そうそう。だってこれはやっぱりいろいろと話とか会話とか、1日じゃあわからないわけですよ。
(塩澤未佳子)そうでしょう。いや、最初ではこんなこと言えないですよね。
(プチ鹿島)1年、2年、3年……と選手と関係を築いて。で、「今日、どうなの?」とか。そこからの情報が全部詰まっているわけだから。やっぱり汗をかいたものは嘘をつかないとは思っているんですが……汗、かきすましたね(笑)。
(塩澤未佳子)アハハハハハッ!
(プチ鹿島)で、面白いもんでこれを僕、ラジオとかTwitterで紹介したんですよ。そしたらいま、ありがたいですね。これを書いたご本人からすぐに反応があって。「ラジオもエリアフリーで聞かせていただきました」って。実はスポーツ報知の前中日担当。
(塩澤未佳子)前の?
(プチ鹿島)だけど、その数年間の知識や思い入れがあるから、ここにぶつけたんでしょうね。
(塩澤未佳子)そうだったんですか!
(プチ鹿島)これ、様子がおかしいんです。面白かったなー!
(塩澤未佳子)すごい。読み応えがありますね。その寸評だけでも。
(プチ鹿島)そのプロの記者の汗をかいた……だからそういう目線でもこの選手名鑑を見る楽しみってありますよね。もう一度言うと、スポーツ報知のセ・リーグ選手名鑑の中日の様子がおかしかったっていうお話でした。
<書き起こしおわり>