宇多丸 2018年アイドルソングベスト15を語る

宇多丸 2018年アイドルソングベスト15を語る アフター6ジャンクション

(宇多丸)そしてここからはベストテンでございます。第10位、こちらです。

10位:sora tob sakana『silver』

(宇多丸)これも前に番組でかけましたね。sora tob sakanaのこれはEPからの1曲かな。『silver』という曲。これ、まさにこの曲をかけたと思うんですけど。割とオルタナティブ・ロックというかね。

(森田秀一)ポスト・ロックみたいな。

(宇多丸)ポスト・ロック。そういう尖った感じの楽曲が多いsora tob sakanaなんですけど、この曲は特にファンク色が強いっていうか。ダンスチューン色が特に強いというか。

(森田秀一)もうベースがブンブン言ってますもんね。

(宇多丸)すごいかっこよさと踊りやすさ感みたいなバランスが私好みでして、この1曲を選ばせていただきました。第10位、sora tob sakana『silver』。そして第9位はこちら!

9位:WHY@DOLL『Sweet Vinegar』

(宇多丸)WHY@DOLLという札幌をベースにしたグループのシングル『Sweet Vinegar』という。これはAwesome City Club。僕のビクターのレーベルメイトっていうか。同じビクターのめちゃめちゃかっこいいシティポップグループのプロデュースで。ちょっとWinkっぽい感じっていうか。

(森田秀一)2人組だからちょっとそういうのも意識していますね。

(宇多丸)で、なんかカップリングとかもちょっとWinkっぽい、ちょっとスタイリッシュなんだけど下世話感もちゃんとあるっていう。

(森田秀一)芸能っぽい感じ。

(宇多丸)で、そのあえての下世話な味をちゃんと入れられるところがやっぱりAwesome City Clubの本当に垢抜けているところっていうか。すごい味が出ていて素晴らしいなと思いました。これが第9位です。そして第8位はこちら。

8位:ハロプロ・オールスターズ『ハロー!ヒストリー』

(宇多丸)はい。ハロプロ・オールスターズの『ハロー!ヒストリー』という曲で。これはですね、前山田健一さん。ヒャダインさんのプロデュースですね。で、ヒャダインさんのことだからもうハロプロの歴史を全部、名曲をこれ読み込んでいるんですよね。いろいろとね。

(熊崎風斗)はー!

(宇多丸)その上で、ちょっとこのベースラインが元のモーニング娘。の曲『ポップコーンラブ!』のベースラインの感じを踏まえていたりとか。めちゃめちゃ、要はハロプロの歴史を楽曲の成り立ちとか文脈を本当に知り尽くしたヒャダインさんならではのプロデュースだと思います。

(宇多丸)しかもこれはボーナストラック扱いなんですよね。

(森田秀一)そうですね。

(宇多丸)これがメインでいいだろ?って思うんだけどね。名曲だと思いますけどね。この『ポップコーンラブ!』のベース進行感を踏まえていて、絶対にヒャダインさんは狙っていますよね?

(森田秀一)狙ってます、狙ってます。ハロオタはみんな好きですから。

(宇多丸)ねえ。コンバットRECがこれを聞いて2005年ぐらいに泣き崩れたという。「あの頃はよかった」って……(笑)。

(森田秀一)フハハハハハハッ!

(宇多丸)さあ、これが第8位。そして第7位はこちら!

7位:彼女のサーブ&レシーブ『A Hungry Girl』

(宇多丸)これも番組でかけましたね。彼女のサーブ&レシーブという、これはデュオなのかな? 女の子2人のデュオで、どこだっけ? これもローカルですよね。

(森田秀一)ああ、福岡ですね。

(宇多丸)福岡か。それと、場所が違うんだよね。東京と福岡みたいな。彼女のサーブ&レシーブというグループの『SERVICE ACE』という素晴らしいアルバムがあって。これ、全曲素晴らしいんですけども。そこから『A Hungry Girl』という曲を1曲、選ばせていただきましたけども。とにかくこの全くノーマークのところから来た彼女のサーブ&レシーブ。

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(森田秀一)そうなんですよ。いま、侮れないんですよね。もうメジャーもマイナーもないっていうか。

(宇多丸)ちなみにこれ、『SERVICE ACE』は最後にリミックスで長谷川白紙さんっていうさ、この間tofubeatsさんがプッシュしていた人のリミックスが入っていたりして。それも超尖ったリミックスが入っていたりして、素晴らしいアルバムでしたね。『SERVICE ACE』、こちらみなさんお聞きいただきたいと思います。そして第6位は、あえてのこちら!

6位:Perfume『超来輪』

(宇多丸)はい。言わずと知れたPerfumeでございます。Perfumeのアルバム『Future Pop』っていうのが本当に……はっきり言って僕、Perfumeに関しては全作満点なんですね。

Future Pop
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(森田秀一)毎回5マブがついているっていう(笑)。

(宇多丸)全作満点、毎年トップ(笑)。みたいなことなんで。Perfumeはもう全然、置きどころは気分なんですけども。その『Future Pop』の中でも割と最近、ゴリゴリのダンス・ミュージック寄りというかフューチャーベース路線っていうか。そういうのを中田さんはやっていたんだけど。アルバムを聞くと結構こういうキャッチーなというか、普通にポップな曲もいっぱい入っていたりとか。かわいらしい歌詞があったり。この『超来輪』という曲とかはスケールがデカいんだか小さいんだかわかんない歌詞がね、中田ヤスタカさんは本当に変わった歌詞を書くなっていうね。

(森田秀一)ふーん!

(宇多丸)作詞家としても本当に天才だと思っているんですけども。そのあたりがすごく現れていて、素晴らしいんじゃないでしょうか。『Future Pop』はちなみに、アルバムベストテンの方だと何位なのか……。まあ、言っちゃいます。1位です!

(森田秀一)フハハハハハハッ!

(宇多丸)当たり前です! ということで、第6位はPerfume『超来輪』をお聞きいただきました。

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