町山智浩『パッドマン 5億人の女性を救った男』を語る

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でインド映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』について話していました。

(町山智浩)今日、紹介するのはスーパーヒーロー映画で『パッドマン』という映画なんですが。音楽をお願いします。

(町山智浩)はい。スーパーヒーロー映画の音楽に聞こえますか?

(山里亮太)あの、ご陽気なダンスミュージックな感じです(笑)。

(町山智浩)これ、どこの国の音楽に聞こえますか?

(赤江珠緒)これはインドだなってわかりました。

(町山智浩)そうなんですよ。これ、インド映画なんですよ。『パッドマン』っていうのは。これ、日本の正式なタイトルは『パッドマン 5億人の女性を救った男』っていうタイトルなんですが、これはインドで今年、大ヒットした映画なんですね。で、この『パッドマン』は『バットマン』とか『スーパーマン』じゃなくてパッド(Pad)……これは何か?って言いますと、生理用ナプキンのことです。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)インドでは2000年がはじまる頃まで……2001年まで5億人女性がいるんですけども、生理用品をちゃんと使える人というのはその12%しかいなかったそうなんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ! 結構最近ですね。

(町山智浩)最近ですね。まあインドがすごく経済的によくなったのはその後なんですけども。その時に、じゃあ女性たちは一体どうしていたのかというと、貧しくて生理用品を買えなかったんですね。というのは、生理用ナプキンとかそういうものはみんな、インドの国内では作られていなくて、全て外国からの輸入品だったそうなんですよ。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)そのため、非常に高くて手が届かないので、みんなボロ布とか紙とか、そういったものを代わりに使っていたらしいんですよ。で、それによっていろんな問題が生じていたので、それを解決した男というのがいまして。それがアルナーチャラム・ムルガナンダムさんという人が、1962年生まれで僕と同い年なんですけども。この人が生理用ナプキンをインド国内せ製作するシステムみたいなものを発明しまして。安く、1回2ルピーで買える……普通の貧しい人でも買える値段で作ることができる工場みたいなものを作りまして。それで5億人の女性たちが救われていくという、まあ実話を元にしているんですよ。

(赤江珠緒)ああ、伝記なんだ。へー!

(町山智浩)で、これはね、映画の方はちょっとフィクションになっていまして、アルナーチャラムさんではなくてラクシュミさんという名前になっていますね。主人公は。で、彼がかわいいお嫁さんと結婚をするんですけども、やっぱりね、生理の時に非常に困っているのを見るんですね。というのは、このラクシュミさん……アルナーチャラムさんをモデルにした人なんですけども、すごく貧乏で。それこそ、インターネットも携帯もないような村で暮らしているんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)そこではとてもじゃないけど、その生理用ナプキンを買うことができないわけですけども、それだけじゃなくてインドでは、生理中の女性に対する「穢れ(けがれ)」の概念があるんですよ。

(赤江珠緒)ああー、うんうん。

(町山智浩)これは日本でも昔、あったんですけども。要するに生理になると、その女性は食事を作ることができない。

(赤江珠緒)あ、台所に立てないっていうことですか?

(町山智浩)台所に立てない。その「生理の人が触ったものは不潔である」とされていた。それで夫とも同衾できないで、生理になるとこの映画に出てくるのはベランダに檻があって、そこに入れられるんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)生理期間中は。びっくりしましたよ。

(赤江珠緒)そこまで!?

(町山智浩)そう。びっくりした。で、やはり生理っていうのは「子供が産める」っていうことですから、本当は祝福すべきことなので。

(赤江珠緒)そうですよ! みんな、それで生まれて来ているのに?

(町山智浩)そうなんですよ。それで初潮が来た少女がですね、みんなにお祝いをされるっていうシーンがあるんですね。ところが、お祝いをされたその夜には、その子は檻に入れられるんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!

(町山智浩)すごい世界なんですよ。非常に差別的な。しかも、生理期間中はなにも働けないから、社会進出もできないし、学校も休んじゃうんですね。だから勉強や教育にも問題が起こっていく。逆にその「生理によって穢れるから、月に5日は働けない」ということで女性を社会に進出させるということをしない、その言い訳になっているんですね。で、そういう状況を見たこのラクシュミさんが「これはおかしいぞ。こんなバカな話があってたまるか!」と言って。「いま、テレビでちゃんと生理用品のコマーシャルをやっているじゃないか。あれをなんでみんなが使えないのか?」っていうことで、買ってくるんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、買ってきて奥さんにそれを与えたら、奥さんは「こんな、食べるのもやっとなのにこんなものに高いお金を使えないわ!」って拒否をされちゃうんですね。で、お医者さんに相談をすると、「いまみんなインドの人たちは貧しいから、生理の時にボロ布とかそういったものを使っている。それによって感染症がひどい。病気になるだけではなく、完全に子宮の機能が失われてしまったり、ひどい時には死んでしまうこともある。こんなひどい状況をなんとかしなければいけない」とお医者さんにも言われて、そのラクシュミさんは「ではこの売っている生理用ナプキンっていうのはどういう仕組みなんだ?」って見てみると、スポンジみたいなものではなくて綿が入っているだけなんですね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、「こんなもん、俺が作れるや」って言って。綿はインドは綿花の産地ですから、安いわけですよ。それで作って奥さんに試させると、全然ダメなんですよ。

(赤江珠緒)やっぱり綿だけでは、素人が作ったものではダメっていうことですか?

(町山智浩)綿だけじゃ全くダメなんですよ。血だらけになっちゃうんですよ。で、奥さんは「こんなもの、つけられないわ!」って言うんですね。で、今度はとにかく作ったからには実験をしなければならないから……っていうことで、道を歩いて村じゅうの女性に「これ、ちょっとつけてみないか? それで感想を聞かせてくれないか?」って言って回るんですよ。自分が作った生理用品を持って歩いて。

(赤江珠緒)ああー、うんうん。

(町山智浩)どうなるか?っていうと、インドではものすごく生理については語ることも許されない。研究することも考えることも許されないっていう世界らしいんですよ。穢れっていう概念があるから。だからそれを道端でやっているわけだから、だんだん噂が立ってくるんですよ。「あそこの旦那さん、変態よ」っていうことになってくるんですよ。

(赤江珠緒)そうですよね。受け入れられないですよ、なかなかね。その社会では。

(町山智浩)で、村八分になっていって、もうはっきり言うとまあ、向こうは結婚というのは全部家同士の結婚になるので。個人ではなくて。だから、離婚をさせられちゃうんですよ。

(赤江・山里)ええーっ!?

(町山智浩)「変態だから」って。

(赤江珠緒)ええっ、奥さんによかれと思って考え出したのに?

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自分自身で実験してみる

(町山智浩)そう。奥さんのためなんですけど。でもね、「変態だな」って思わても仕方がないようなこともしていて。この旦那は誰も実権に参加してくれないもんだから、もう自分でやるしかないと思って。生理用品をつけて、その上から女性用のパンツを穿いて。要するに漏れをたしかめるために。で、動物の臓物から取った血をポンプで、それを定期的に流しながら、出血をしながら行動ができるかどうか?っていう実験をするんですよ。

(赤江珠緒)ああー、なるほど。

(町山智浩)で、その現場を見つかるから、完全に変質者扱いになっちゃうわけですよ(笑)。

(赤江珠緒)そうですね。ちょっとそれは弁護をするのがたしかに難しい。その現場を見たら。

(町山智浩)非常に難しいですよね。インドの男性は白い服を着ているんでね。だからお股から血を流しながら歩いている状態になっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)ああーっ!

(町山智浩)で、いまこういう風に話をして「うわっ!」って言っていますけど、この映画はコメディーですから。

(山里亮太)たしかにあの、コメディーだろうなと思って最初の曲も聞いてました。

(赤江珠緒)曲調はね。うん。

(町山智浩)いま言ったようなシーンはすべてコメディーとして演出されています。しかもこれ、実話の社会派映画で、はっきり言って女性の地位というものを抑えておとしめているシステムの中にある、生理に関する穢れという概念を壊すために戦う男の話ですけども、ミュージカルコメディーです。

(赤江珠緒)やっぱりインドだからミュージカルなんですね(笑)。

(町山智浩)はい。歌って踊ります。いま言ったような深刻なシーンも全部コメディー演出です! すっごい楽しいです。

(赤江珠緒)へー! その変態扱いされるところがどうやってミュージカルに?(笑)。

(町山智浩)だからそこがすごいなと思うんですよ。その実験をしていてお股が血だらけになっちゃうところも完全にコメディー演出ですから。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)これがすごいんですが。あと、話もすごくて。次から次への展開が全く予測がつかないんですよ。で、いま言ったみたいな展開だけですごい展開でしょう? これ、最初の40分ぐらいなんですよ。

(山里亮太)えっ?

(町山智浩)その後、どんどん展開していくんですよ。

(山里亮太)えっ、まだ展開があるんですか?

(町山智浩)いま言ったのがまだ前半部なんですよ。発端部なんですよ。

(赤江珠緒)へー! インド映画って結構長いやつが多いじゃないですか。

(山里亮太)『きっと、うまくいく』とかね。

(町山智浩)これは2時間ぐらいです。短いです。

(赤江珠緒)これはそんなには長くない。

(町山智浩)これはそんなに長くないです。ただ、『きっと、うまくいく』の話を出されたんでそれを拾うと、あれはインドの工科大学で学ぶ学生たちの話なんですよね。

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(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)インドっていうのは90年代から公立の工科大学をどんどん作っていって。それで身分に関係なく、勉強ができる子をどんどんそこに入れていくことで、インド全体がはっきり言って技術立国になっていったというその裏を見せる映画だったんですよ。コメディーでね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)これもね、だから非常に近いところがあって。つまり、主人公のこのラクシュミっていう人は物を作るのが異常に上手い男なんですよ。で、いろんなもの、機械とかを見ると自分は学校を出ていないんだけども、それを真似して作っちゃうような人なんですよ。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)だからその「技術力というものがお金儲けじゃなくて、人をたくさん幸せにしていくものに使われるんだ」というテーマになっていますね。

(赤江珠緒)はー! いま、NHKの朝ドラの『まんぷく』がそんな感じですね。人のために……っていう。

(町山智浩)ああ、そうですね。あの主人公、『まんぷく』のモデルになった安藤百福さんっていう人も元々は発明家で。あのテレビ版だとはっきりとは描かれていないですけど、ラーメン以外にもものすごいたくさんの発明をしている人なんですよ。発明が大好きな人なんですよ。この主人公のラクシュミさんも発明が大好きなんですよ。で、とにかくそれが人を幸せにするんだ。それが奥さんへの愛から始まっているんですけど、奥さんはそれがわかっているんだけども、どうしてもこの旦那がもう発明のために何もかもを失っていくので。「あなたは本当に私を愛しているの? もしかして私よりもその発明の方が大事なんじゃないの?」っていう気持ちになってくるんですよ。

(赤江珠緒)あらららら……。

(町山智浩)それは芸術家とか発明家全員にあることですよね。「私よりも仕事が好きなんじゃないの?」って。そこで辛いことにどんどんとなっていくんですけども……それでまたね、これ以上言うとあれなんですけど、天使が現れるんですね。

(赤江珠緒)ええーっ?

(町山智浩)展開は言えないんですけど。この映画、あまりにも展開がジェットコースター展開なので。これね、すごいのは、ちょっと映画の展開の話はできないんで、これはお楽しみに。ジェットコースターですよ! とだけ言っておきますけども。この本当のモデルになった人の方の、アルナーチャラム・ムルガナンダムさんはこの安い生理用ナプキンを作っただけじゃないんですよ。それを作って、その工場のシステムというものを自分で独占してたくさんその生理用品を作って大金持ちにはならなかったんですよ。

(赤江珠緒)ならなかった? ええ。

(町山智浩)ならなかったんですよ。すっごく安い工場のシステムを作ったので、その工場をそこら中に作ったんですよ。インド中に。そしてそれを女性たちに運営させたんですよ。

(赤江珠緒)へー!

作った工場を女性に運営させる

(町山智浩)それで、そのナプキンとかそういったものに対する、「私たちはそういったものをする必要がないんだ。女性は生理の間は、何もしないで家にこもっていればいいんだ。5日から1週間程度は生理によって穢れているんだ」っていう風に思い込んでいる女性たちはいっぱいいるわけですよ。その人たちを少しずつ啓蒙していくために、女性のセールスマンを雇って、各家庭を訪問して生理用品というものがあるんですよ。「これがあれば働けるし、表に出てもいいし、ご飯を作ってもいいんですよ」っていうことを広めていくというのをやっていったんですよ。

(赤江珠緒)そうか。でもその概念を変えるって相当難しいことですよね。

(町山智浩)そう。考え方を変えなきゃいけないから。だからこれははっきり言うと彼にはできないんですよ。男だから。女性の力でしか、革命を起こすことはできないんですよ。これに関しては。だから女性を全部雇っていって、女性たちに……インドは女性差別がひどいわけですけども、彼女たちに雇用を与えることにもなって、経済的な自立を与えることにもなって。それでもう、すべての心から経済からなにから、全部を改革するというすごいことになっていったんですよ。この人は。

(赤江珠緒)ええーっ!

(町山智浩)だから『5億人の女性を救った男』って言われているんですけど、まだ実は普及率はそんなに高くないんですけど。まだね、18%ぐらいまでしか広がっていないらしいんですけども。ただ工場はいっぱい作っていて。それでこの中で出てくるのは、やっぱりね、飲んだくれていてロクに働かなくて自分の女房に売春をさせているようなろくでなしがいっぱいこの映画には出てくるんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)それは女性差別があるから、女の人たちは「私たちは自分では働けないんだ。内職ぐらいしかできないんだ」っていう風に思っているから、そういった男たちに甘んじているわけですよ。でも、もしちゃんと稼げるんだったら、そんなことする必要はないじゃないですか。

(赤江珠緒)たしかに。

(町山智浩)「私たちは勉強をしないでいいんだ」って思っているからしていないんだけども、実際には女性と男性の脳っていうのはほとんど同じなんですから、同じだけの技術者が出るはずでしょう? それを出さないというのは社会がそういう風に彼女たちをしばって、それこそ牢獄に入れているからなわけですよ。それを改革していくということにまで発展していくんですよ。この人のやったことは。

(赤江珠緒)ああーっ、そうか!

(町山智浩)だから、世界的に評価されているんですよ。この人は。国連ぐらいのレベルで。っていうのは、インドだけじゃないんですよ。その女性をそういった差別的な状況に置くことでもって、社会構造で男性の独裁をしている国というのは、イスラムの国がそうですよね。アフリカがそうですよね。そういうところにまで、この人は工場を作るんですよ。どんどんどんどん。

(赤江珠緒)へー! 壮大な話ですね!

(町山智浩)すごい話なんですよ、これ。

(赤江珠緒)ねえ。最初、「生理用ナプキン」っていうなんかすごく身近な話から始まって……。

(町山智浩)小さい話かと思うと、巨大なことなんですよ、これは。すごい人なんですよ。だからアメリカでもこの人、演説をしたり。まあ、世界的な本当のスーパーヒーローになって。それこそバットマンとかスーパーマンが女性を救えるか?って、救えないわけですよね。泥棒を捕まえたりしている程度なんですよ、あいつらは。

(赤江珠緒)ああ、そうか。パッドマンの方が救っていたっていう。

(町山智浩)そう。この人の方が本当のスーパーヒーローなんだっていう話なんですよね。

(赤江珠緒)へー! でもその映画がインドで大ヒットをしているっていうことは、さらにその概念が、この映画でまた広まっていくかもしれませんね。

(町山智浩)はい。ただね、やっぱり誰からも理解されないんですよ。やっている間は。これね、さっき聞いた「パッドメーン♪」っていうあの主題歌は、歌詞が「パッドマンはマッドマンだ」っていうんですよ。だからみんなに「頭がどうかしている」って思われていたんだっていう。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、彼自身のアメリカでやった演説でも、「私もみんなから頭がどうかしていると思われて、村八分にされて、カミさんさえも逃げていきました。でも、本当に何かを成し遂げるのは”マッド”なんです。狂気こそが大事なんです!」って言っているんですよ。

(赤江珠緒)うーん! 深みのある言葉。この人が言うと。

(町山智浩)『ラ・ラ・ランド』っていう映画でも、最後にエマ・ストーンが歌う歌が「なにが大事かって、狂気なのよ!」って言っていたんですけども。まったく芸術とか発明とか、世の中を変えるということはやっぱりそれが必要なんだ。どうかしていると思われるぐらいじゃないと、絶対になにも成し遂げられないんだっていう物語なんですね。

(赤江珠緒)もともとないものを生み出すっていうことは、結局最初は受け入れられないっていうことですもんね。

(町山智浩)そうですよ。だって世の中を変えるんだから、世の中が抵抗してくるに決まっているわけで。みんなが「はい、どうぞどうぞ」って言っているところにはなにも革命は起こらないですからね。

(赤江珠緒)そうですよね。

(町山智浩)それがやっぱりね、最初の方がもう本当に、女性のパンティーを穿いてるわけですからね(笑)。

(赤江珠緒)はー! でもすごい社会派な話なんですけど、これはインド映画としてのミュージカルな部分もたくさんあるということなんですね?

(町山智浩)もうミュージカルのところはすごい楽しいですよ。あとね、この映画に限らないんですけど、インド映画って撮影がものすごいきれいなんですよ。これ、夢のように美しいですよ、この映画は。インドの風景とか、お祭りの撮り方とか。はっきり言ってハリウッドは撮影の技術で全然負けている。

(赤江珠緒)ああ、そんなに?

(町山智浩)本当にこの映画、美しいです。で、歌と踊りと……あとね、インド映画の問題点は美男美女ばかりっていうのが問題点なんですけども(笑)。これ、主人公もね、本当にこれをやった人からははるかにイケメンになっていましてね(笑)。次々と出てくる人がみんな美女というね、これはインド映画の非常に問題点で。現実離れしているところなですけども。リアリズムよりは娯楽で……という方向ですね。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)でね、しかもこれね、非常に切ない切ないラブロマンスでもあるんですよ。

(赤江珠緒)ああ、ラブロマンスも込められているんだ。さすがインド映画。

(町山智浩)これ、言えないんですけど、こういう話で社会派で、世の中を改革して世の中をよくしていって。でも、その向こうにひとつ、ちっちゃい、でもすごい切ない大人のラブロマンスが秘められているんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)だからこの映画、全部ありますよ。インド映画にいつもある中でこの映画に出てこないのは、ものすごいジャンプで空を飛んだりするシーンとね、車が爆発したりするシーンだけがこの映画にはないんですけども。

(赤江珠緒)アハハハハハッ! いまのお話の内容ではそれは必要ないですけども。さすがに(笑)。

(町山智浩)それ以外はだいたいあります(笑)。

(山里亮太)そうか。インド映画ね、いろんな要素が必要だって言いますもんね。

(赤江珠緒)喜怒哀楽みたいなね。

(町山智浩)涙あり、笑いあり、踊りあり、歌あり……っていうことですね。全部ありますね、この映画。素晴らしい映画ですね。

(赤江珠緒)ああ、これはちょっと見たいな。日本では12月7日公開になります。『パッドマン 5億人の女性を救った男』です。

(町山智浩)はい。もうぜひ見ていただきたいと。この映画に出てくる、技術は世の中をよくするんだっていうのはまあ、実は昔の高度成長期の日本人がみんな信じてやっていたことなんですけどね。いまはインドにあるんだなって思いましたね。本当に。

(赤江珠緒)はい、わかりました。ありがとうございます。楽しみに待ちたいと思います。インドの伝記映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』、今日は紹介していただきました。町山さん、ありがとうございました。

(山里亮太)ありがとうございました。

(町山智浩)どうもでした。

<書き起こしおわり>

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