松尾潔 Nicole feat. Timmy Thomas『New York Eyes』を語る

松尾潔 Nicole feat. Timmy Thomas『New York Eyes』を語る 松尾潔のメロウな夜

松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でニコルがティミー・トーマスをフィーチャーした『New York Eyes』を紹介していました。

New York Eyes

(松尾潔)さて、続きましては聞こえてまいりました。ティミー・トーマスの古典『Why Can’t We Live Together』。

まあ以前、この番組で1回深く掘り下げたことがございました。

松尾潔 R&B定番曲解説 Timmy Thomas『Why Can’t We Live Together』
松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でR&Bの定番曲、Timmy Thomas『Why Can't We Live Together』を紹介。様々なカバーバージョンを聞き比べながら解説していました。 (松尾潔)続いては、いまな...

ドレイクの『Hotline Bling』の元曲としても知られておりますけれども。

まあシャーデーがカバーしたとかね、ジュリア・フォーダムがこの曲にインスピレーションを受けて曲としてもアーティストとしてもちょっと神格化されているティミー・トーマス『Why Can’t We Live Together』なんですけども。そのティミー・トーマスをフィーチャーした男女デュエットをここで聞いてみたいと思います。ニコルという女性アーティストをご存知でしょうか。ニコルというファーストネームのR&Bアーティストっていうのは結構いるもんなんですけどね。ニコル・レイとかね、まあいろんな人がいますけども。

このニコルという人は数年前、2013年ですか、アメリカ版『Xファクター』に結構、キャリアがあるにもかかわらず。その時点で50代だったにも関わらず出演して高い支持を集めたという人なんですけども。その『Xファクター』に出演する以前にも、ちゃんとメジャーで一時活躍した経験がありまして。今日、聞いていただく『New York Eyes』という曲。これは85年のニコルのアルバム『What About Me?』に収録されているんですけども。

これは本国アメリカよりもイギリスでね、大変シングルヒットしたという、当時そういう記憶がございますし。僕もイギリス版のリミックス12インチなんていうものも持っていますけども。その時はこのニコルはニコル・マクラウドっていう風に言ったりしていたんですけどね。いまはなんかいろんな呼び名でやってるみたいですね。Lillie Arleneとかね。なんか、うーん。出世魚みたいな感じで名前を変えていく人なんですけど、今日は当時のアーティスト名「ニコル」ということでご紹介したいと思います。ニコル with ティミー・トーマスで『New York Eyes』。

Nicole feat. Timmy Thomas『New York Eyes』

ティミー・トーマスをフィーチャーしたニコルの『New York Eyes』。まあかなり色っぽい、そんなムードの1曲でしたね。1985年のヒットでございました。これ、さっきもお話しましたように本国よりもイギリス、そしてヨーロッパでヒットしたんですね。ティミー・トーマスのトレードマークと言ってもいいでしょう。オルガンのサウンドもこの曲の中に織り込んでるっていう。彼の歌声だけじゃなくて、彼の代名詞的なヒット『Why Can’t We Live Together』を思わせるオルガンの音色も入ってるという、なかなか凝った仕掛けがなされてますけども。

僕はね、この曲に個人的な思い出がありました。1990年代後半ですかね、ドイツのハンブルクっていうところに仕事で行った時に、夜にクラブに行きましたかね。そこの中でショータイムみたいなのがあって、大変色っぽい女性や男性たちが一斉に踊ったりしたんですけどもね。その時には男女ともに星条旗の水着というか下着に近い水着を身につけてましてこの『New York Eyes』で踊ってらっしゃいましたね。それぐらいこう、ヨーロッパでヒットしたんだなっていうのと、ヨーロッパでアメリカ!っていうのを表現する時にちょうど良かったんでしょうね。

僕、何でこの曲を今日かけたのか?っていう話なんですけれども、 DA PUMPの『U.S.A.』っていう曲を聞くたびに「なんだろう、この感じ、この手触りは?」と思って。「ああ、ニコルとティミー・トーマスの『New York Eyes』だ!」っていう(笑)。この地名や国名がタイトルに織り込まれた曲っていうのは時々びっくりするぐらいブレイクする時がありますけども。まさにそういう1曲でございました。

<書き起こしおわり>

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