松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でタミアの『Leave It Smokin’』のワーレイをフィーチャーしたリミックスを紹介していました。
(松尾潔)今年の夏……まあ、ここで総括するわけじゃないんですけれども。「エラ・メイ」ってって何回番組で言いました?っていう話なんですが(笑)。まあエラ・メイだけが独走したわけではなかったR&Bシーン、もちろんR&Bっていうカテゴリーを飛び出したところでドレイクの独走状態であったこの2018年の夏とも言えるわけですし、アダルトR&Bシーンに目を向けていますと派手な活躍だったエラ・メイの影にかすみがちですが、実はずーっとね、ピタッと2番目のポジションを死守してたっていうかね、そこを離れることがなかったのはこのタミアなんですね。
いまバックで流れておりますタミアの『Leave It Smokin’』。この番組でもご紹介いたしました。
https://miyearnzzlabo.com/archives/50359
サラーム・レミという存在としては渋い印象がありますけれども、いままで手掛けてきたヒット作品、名作ってのは数知れず。わかりやすい所で言いますとね、フージーズっていうのを真っ先にあげることができます。もちろんあのローリン・ヒルのフージーズですよ。あとはエイミー・ワインハウスも彼の作品ですね。まあエイミー・ワインハウスっていうとどうしてもマーク・ロンソンがヒットの仕掛け人のようなことを言われがちです。
『Rehab』なんていうのはもちろんマーク・ロンソンが手がけているんですが、僕に言わせるとマーク・ロンソンはもちろん素晴らしいんだけれども、やっぱりエイミー・ワインハウスのブラックネスっていうのを裏打ちしていたのはサラーム・レミの作品だったりするんじゃないかなと思いますね。『Tears Dry On Their Own』なんてのもサラーム・レミが手がけた傑作のひとつですが。
そのサラーム・レミ。2018年は後々、タミアの『Leave It Smokin’』をプロデュースしたということでずっと語り継がれていくんじゃないんでしょうかね。もうそれぐらいの滋味深い名曲だったように思います。タミア、この人は病気なんかもございまして、キャリアは必ずしもまっすぐな道ではなかったかと思いますが、40代に入ってから好調ですね。その『Leave It Smokin’』、ロングヒットが続きますが、その勢いが衰える前にアルバムが出ました。『Passion Like Fire』というアルバムなんですが。もちろん『Leave It Smokin’』がアルバムの中の目玉曲になっているのですが、それ以外も聞きどころの多いナンバーです。
このアルバムのことは追い追い、またご紹介していくとしまして、今日は『Leave It Smokin’』を久々に聞いてみたいと思います。リミックスバージョンが出ております。これはアルバムとは別個にシングルのリミックスが出ております。そちらの方も歌好きにはたまらない仕上がりなので聞いていただきたいと思います。かなり歌っぽいフロウで知られますワーレイというラッパーがいます。マライア・キャリーと共演したことなどでもおなじみですが、ワーレイをフィーチャーしております。タミアで『Leave It Smokin’ Remix』。
Tamia『Leave It Smokin’ Remix feat. Wale』
この5月に43歳になりましたタミア、ここに来て絶好調ですね。先ほどもお話しましたようにアダルトR&Bチャートではエラ・メイの『Boo’d Up』を追い抜くことっていうのはなかなか難しかったんですけどぴったり、ずーっと2位につけてましたね。まあこういう曲っていうのは逆にマキシマムな消費から逃れることができて、ずっと聞き続けられるんじゃないでしょうかね。本当に僕の好きなタイプ、滋味深い1曲。年間トップ20でもいいところに入ってくるんじゃないかな、なんて他人事みたいに言ってますけれどもね。アルバムの方もまた改めてご紹介いたします。タミアでした。
<書き起こしおわり>