松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でGallantの新作アルバム『Ology』から『Miyazaki』を紹介していました。
(松尾潔)続いてご紹介しましたのは、LAからガラント(Gallant)という男性シンガー。この番組では初めてご紹介するんじゃないかと思いますね。2年ほど前に『Zebra』というミニアルバムを出していました。まあ昨今のトレンドの主流となりつつある、ちょっとアンビエントなサウンドで。「オルタナティブR&B」なんて言い方もありますけども。要は、ドレイク(Drake)、ミゲル(Miguel)以降のシンガーということができるんじゃないかと思いますが。
このガラント、フルアルバムをドロップいたします。『Ology』っていうアルバムですね。この『Ology』っていうのは、たとえば「Psychology」とか「Ecology」とか、「Ology」ですよね。だから「○○論」とかそういう訳語が当てはまるんじゃないかと思いますが。そのアルバムの中では、いわゆるアンビエントなサウンド満載でございまして。そのシーンの人気歌姫でありますジェネイ・アイコ(Jhene Aiko)がデュエットしているということでも、このアルバムの色っていうのはだいたいご想像できるんじゃないかと思いますが。いま、ご紹介した曲っていうのはね、タイトルがちょっと面白いんですね。『Miyazaki』っていうんですよね。
Gallant『Miyazaki』
一瞬、地名かと思いましたけども、どうやらアニメの宮﨑(駿)監督のようですね。まあファンが世界中にいるわけですから、そう考えると決して不自然ではないというか。「ああ、そういう世代なんだな」ということも感じました。で、この2分ちょっとの『Miyazaki』という曲の中で、ちょっと僕が気になったのはそのタイトルもさることながら、曲のBメロの部分ですね。その部分で、90’s R&Bの名曲のひとつ、グルーヴ・セオリー(Groove Theory)の『Tell Me』をサラリと織り込んでおります。
あ、ここにも90’s R&Bのトレンドっていうのは含まれているんだなと思いまして。まあ、このオルタナティブR&B。アンビエントなサウンドと90’s R&Bっていうのが、どちらもトレンドですからね。高いところで、こういう風にミックスした曲っていうのが出てきてもおかしくないんですが。ここまで自然にできている曲っていうのは、そうそうないんじゃないかな?っていうのが、僕の率直な感想です。技あり! ガラントの『Miyazaki』でした。
<書き起こしおわり>