町山智浩 『カメラを止めるな!』を語る

町山智浩 『カメラを止めるな!』を語る たまむすび

(山里亮太)町山さん、我々、町山さんおすすめの『カメラを止めるな!』を見てまいりましたよ。

(赤江珠緒)やっと見ることができましたよ!

(山里亮太)いや、面白かったー!

(町山智浩)ああ、本当に? 最初、「これ、どうなるの?」って思いますよね。

(赤江珠緒)いや、本当。正直、町山さんに紹介していただかなかったら見ていなかったと思いますもん。

(町山智浩)ねえ。

(山里亮太)もし紹介してもらってなくてたまたま見たとしても、「うわっ、これやっちまったな。これ……この映画はちょっとヤバいな」みたいになってしまっていたところが、いやー、すごい! 説明、難しいっすね。

(町山智浩)ねえ。なにも言えないでしょう?

(山里亮太)なんも言えないっす。

説明は難しい

(町山智浩)言ったら全部パアになっちゃうんで、まあ難しいんですけど。なんて言うか、映画愛がある映画なんですよね。

(赤江珠緒)そうですね。うん。

(山里亮太)そうそう、だから……あのTシャツを着てみたいっていう気持ちがわかってきたっていう。

(町山智浩)ああ、はいはい(笑)。

(山里亮太)もう1回行く時は、あのTシャツを着ていこうっていうのがわかるんですよね。

(町山智浩)あとね、やっぱり父と娘の話なんですよね。

(赤江珠緒)うんうん。そうだった!

(町山智浩)それで泣けるんですけど。はい。ちょっと言えないですが。

(赤江珠緒)そうですね。いや、素晴らしいですね。

(山里亮太)本当に面白かった!

(赤江珠緒)なんだろう。役者の方とかあまり存じ上げない方が多いんですけど、また配役が見事というか。ディレクターの方もね、私知り合いなんじゃないかな?っていうぐらい、なんか職場で会ったことがあるんじゃないか?っていうようなディレクター感がある人でね。

(町山智浩)リアルですよね。で、あれで製作費が400万以下っていう。

(山里亮太)すごいですね。お金がなくてもあんな面白いのが撮れるんだっていう。

(町山智浩)すごいですよ、本当に。それがまた当たっているのが素晴らしいなと思いますね。

(赤江珠緒)そうですね。

(山里亮太)でも町山さん、なんかそうやって安いお金でやった監督がその作品で評価されて次にガツンと予算をもらって映画を作るみたいなことがあったりするじゃないですか。この方もそういう風になったりするんですかね?

(町山智浩)なったりするんですよね。それが大変なんだと思いますよ。それがいちばん大変なんだと思いますよ。だから、お金が入ると……まああの『カメラを止めるな!』の中でも出てきますけども。いろんな人がいろんなことを言ってくるんで。最初に考えていたこととどんどん違っていくんですよね。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)だから、実は低予算でやっている方が思ったようにできたりするというところもあるんですよ。ちょっと難しいんですけどね。

(赤江珠緒)そうかー。

(山里亮太)いろんなメッセージを投げかけているんでしょうね。

(町山智浩)そうですね。だからあれは結構本当に映画を作っている人が苦労をすることが結構出てきていますよ。特に事務所から紹介された女優さんが「あれがNG、これがNG」って言うとか。

(赤江珠緒)ありますね。

(山里亮太)いま、この映画は大絶賛の嵐ですよ。

(町山智浩)ねえ。

(赤江珠緒)で、もっと見たいということで、場所とかも増やしてほしいという意見も多いですからね。

(町山智浩)まあ、どんどん増えていくと思いますけどね。はい。

『カメラを止めるな!』大ヒットを語る

2018年8月7日の『たまむすび』で作品の大ヒット、上映館数拡大について話していました。

(山里亮太)町山さん、ここでご紹介いただいたあの『カメラを止めるな!』、もう大ブームになっていますよ。日本で、もう。

(町山智浩)ああ、すごいですね!

(山里亮太)劇場も、いままで「見れない」っていうのが多かったから、大きな劇場でガンガンいま、やっています。

(町山智浩)こういう映画、内容を全然他の人に話せない映画がヒットするって珍しいですね(笑)。

(山里亮太)本当にすごいことになっていますよ、いま。

(町山智浩)たぶんね、みんな職場とかネットもそうだし、話題になっているんだけど、「なんだろう?」って調べるとみんな言わないようにしているから、わからないから。映画館に行くしか……。

(赤江珠緒)うんうん。たしかに、見た人もゴニョゴニョって、言わないようにしますもんね。

(山里亮太)でももうそろそろ気をつけないと、もういちばん幸せな状況で見ることはできなくなるぐらいの……。

(町山智浩)そうかもしれないですね。ただ、映画館に行かないとならないんで、仕方なく行っている人とかも。「ああ、イライラするな」みたいなことで行っている人も多いんじゃないかなって。

(山里亮太)でも、行ったら行ったでそのイライラも吹っ飛ぶぐらい、「来てよかった!」って。リピーターがすごい多いんですってね。

(赤江珠緒)ですってね。

(町山智浩)それはね、もう1回見直さないと「あそこがどうだったのか」とかね、少なくとも2回は見ないとならない映画なんですよね。だから実際には動員数は2倍、稼いでいると思います。この映画は(笑)。

(赤江珠緒)アハハハハハッ! そんなこと言わなくていいんですよ、町山さん(笑)。

(町山智浩)そうか(笑)。

<書き起こしおわり>

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