プチ鹿島 貴乃花親方・相撲協会理事選挙落選の舞台裏を語る

プチ鹿島 貴乃花親方・相撲協会理事選挙落選の舞台裏を語る YBSキックス

プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中で相撲協会の理事選挙に出馬し落選した貴乃花親方についてトーク。選挙後の新聞各紙の解説から見えてきた舞台裏について話していました。

(プチ鹿島)「貴の乱」って言われていたね。そういえばね。だいたいだから8年前のはじめて理事選に出た時。それまで無風選挙だったのが貴乃花親方が思いっきり出ちゃって。で、「貴の乱」って言われたわけですよ。若くして。で、あの時に「知恵袋、参謀で自分の片腕になって票集めをしてくれ」ってたのまれたのが、貴闘力さんなんですよね。

(塩澤未佳子)うんうん。

(プチ鹿島)この間、『ワイドナショー』でも証言してましたけどね。だから、それが目立っちゃったのか、誰かに睨まれたのか、あの時「貴の乱」で活躍した、もしくは1票を入れた大関の琴光喜さん。貴闘力さんが野球賭博でね。何十人も名前が上がっていたのに、あの2人だけ追放されちゃって。「えっ?」っていう瞬間もありました。

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(塩澤未佳子)ええ。

(プチ鹿島)だから、あれきっかけで貴乃花はやっぱり「相撲協会に改革をする人なんだ」っていうので、同情的な……特に相撲とかを見ていない人はそう思いますよね。ワイドショーしか見ていない人はね。だからこの間もほら、理事選があって。そこで、貴乃花一門っていうのがあるんですよね。

(塩澤未佳子)そうなんですね。

(プチ鹿島)そこでたしか11票かなんか持っているんですよ。で、そこで阿武松親方……元関脇益荒雄。白いウルフ。男っぷりのいい。あそこが貴乃花一門で、8票を取ったんですよ。つまり、貴乃花一門の10票、11票は全部そこ、益荒雄・阿武松さんでみんな票を集めましょう、固めましょうっていう。そしたら、貴乃花も出ちゃったんですよね。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)で、貴乃花親方は2票しか取れなかった。そのうちの1票は義理の息子、親戚筋の親方だから。言ってみれば身内なんですよ。で、どう考えるか?っていうことなんですが……ワイドショー的に見ると、貴乃花はなぜ出たのか? だって1票、2票しか見込みがないのに……8票、9票取らないと落選ですよ。で、実際に落選したじゃないですか。なんでそんな無謀な戦いに出たのか?って言ったら、世の中に改革を訴えるため。もしくは、選挙というシステムがあるんだったら、民主主義だから。自分が出ることによって隠れ貴乃花を……「隠れトランプ」みたいな言い方になっちゃいましたけども(笑)。

(塩澤未佳子)誰かいるかも……って。

(プチ鹿島)いるかもしれないから……っていう。言ってみれば、まあまあ選挙という民主主義を信じで出たという。まあ、好意的に見られていましたよね。だから、「自分は少なくていいからその分を阿武松親方(益荒雄)さんに8票、9票を集めてくれ」って、そういうので出したと思いませんでした?

(塩澤未佳子)そうですね。思いました。

(プチ鹿島)ところが終わって、スポーツ新聞をいろいろとチェックしてみると、「あれっ?」っていう解説が意外と多いんですよ。たとえばスポーツ報知。「貴、一人相撲」。これ、なんか見出し王みたいですね。まあ、一人相撲っていうのはいいんですけど、「貴乃花親方にはついていけない」という声が多かったという解説を載せているんです。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)これ、どういうことかというと、僕のイメージだと貴乃花一門から、「じゃあ阿武松さん(益荒雄)にまず票を集めて、彼だけを当選させてくれ」という指示が貴乃花から発せられたと思っていたんですが、どうやら違うんだと。もう最初から、貴乃花一門には「貴乃花さん、この間処分を受けているし、今回は出ないで阿武松さんに行きましょう」って、自然に阿武松さんに集まっていたと。

(塩澤未佳子)そうなってくると……。

(プチ鹿島)実は貴乃花一門の中でも貴乃花は求心力がなかったっていう解説が出ているわけです。これ、他の新聞でもそうです。で、「昨年の元・日馬富士の暴行問題から始まった一連の不祥事とその背景を間近に見て(選挙に)出るっていうんですけど、他の一門から(隠れ貴乃花的に)協力が得られなかったのは、2年間の勤務態度にもある」という。これ、解説が書いてあるんですよ。

(塩澤未佳子)はいはい。

理事としての勤務態度

(プチ鹿島)「巡業先では協会を代表して、角界を支える有力者として接する立場だが、朝稽古に顔を出さずに巡業終了前に移動したため、興行主が挨拶を出来ずに困惑した例もあった」と。だから、こういう……僕は貴乃花の相撲協会、もしくは相撲とは何か?って改革をしようっていう美しい、志が高いことはたしかだと思うんですよ。だけど実際に現場ではこういうリアルな、「でも言っていることとやっていること、違うじゃん」っていう不満がどうやら、暴行事件前からあったみたいなんですよ。これって面白くないですか?

(塩澤未佳子)はー!

(プチ鹿島)小池百合子さんとも似ていますよね。「自民党にはブラックボックスがある!」って言って、内部には仲間がいないから世の中に改革を訴える。そうすると、拍手喝采じゃないですか。で、じゃあ自分が権力を握ったら、どういう振る舞いをしているか?って言ったら、豊洲移転決定のプロセスは公開しないとか。「どこで決まっているの? あれ? 小池さんも権力を握ったら、どうなの?」っていうのとか、だんだん。で、ついには去年の秋、ああいうこと(衆議院選挙で大敗)になりましたよね? だからこれを読んでいて、面白かった。貴乃花の志は高いんだろうけど、でも人間って職場でもそうじゃないですか。やっぱり人間関係というか、日々なにを地道にでもいいからやっているのか?ってみんな、見ているじゃない。

(塩澤未佳子)うんうん。

(プチ鹿島)で、もっと言うと、この貴乃花親方っていうのはかつて、これはスポーツ報知。協会顧問を務めて不明朗な金銭授受などの背任行為があったとして協会から訴訟を起こされた人物と近いとされている。言ってみれば、協会・現場からすると、「あいつ、怪しいな」っていう、限りなく黒い人と近い関係とされている。だから、貴乃花親方に憧れていた若手親方は、「そういう人間関係に失望した。以前は投票したいと思っていたが、その気持ちは消えた」っていう。だから、「改革、改革」と訴えているけど、なんかそういう……これ、調べれば名前はすぐ出てきます。各々調べてもらえばわかるんですけど。なんか相撲協会の黒い部分で私腹を肥やしている人物と、むしろいちばん近いのは貴乃花じゃん?っていうのが現場の中で、どうやらあったらしい。

元顧問との密接交際

(塩澤未佳子)うんうん。

(プチ鹿島)だから、面白いですよね。もしかしたらそういう悪評を消すため、高い志を掲げて世間に訴えたのかもしれないし。どっちが最初なのかわからないし。どっちも正しいことを言って、どっちも悪いことを言っているというのが人間なのかもしれないし。

(塩澤未佳子)うんうん。

(プチ鹿島)そう思うと、なんて言うか貴乃花が今回、選挙に出て落ちたというので、「相撲協会は本当に悪の巣窟で。貴乃花さんみたいな高潔な人を落とすんだ」みたいな。それは僕は偏りすぎだと思うんですよ。人間ってもっとごちゃまぜだと思うんですよね。理想と現実って。理想だけできれいにやっている人って……いたらもっと信頼が厚いはずですよ。だからそういった意味で、あの日馬富士の暴行っていうのもパーン!って出たっていう。

(塩澤未佳子)うんうん。そうね。はー!

(プチ鹿島)「さあ、これを世間に公開してやる!」って。で、実際にそれで世間は「えっ、なんだそれ? 相撲協会」って思ったわけですから。そういう意味でね、面白かったです。これ、他のスポーツ新聞を見ても「記者の目」っていうので。貴乃花ね、「惨敗を生んだ非協力的態度と実績の少なさ」って。現場ってそういうことじゃないですか。「あいつ、世間に対してはきれいごとを言ってるけど、実績なにやったんだよ?」っていう。これ、暴行事件とか全く関係ない、親方としての普通の毎日の振る舞いを評価されているという。「ああ、そういうことか」ってちょっと原点を見たような思いなんですけどね。

(塩澤未佳子)はー!

(プチ鹿島)あと、これラジオだからみなさん、野次馬の人には言っておきますけど。そんな貴乃花さんが選挙に落ちた翌日の2月3日。節分の豆まきに。

(塩澤未佳子)ああ、いいお顔でね。ニコニコと。

(プチ鹿島)ただ、どこでやったのか?っていうのを調べていただくと、これまた面白いんじゃないですか?

(塩澤未佳子)ええっ!?

(プチ鹿島)京都にわざわざ行っているんです。じゃあ、そこがどういうところなのか?っていうのは、各自調べていただくと、面白いんじゃないかなと思います。またそれが貴乃花親方のひとつの一面が出てくるということで。

(塩澤未佳子)ああ、また別のお顔が。

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(プチ鹿島)だからそういうところに全部ヒントというか、答えが落ちているわけですよ。

(塩澤未佳子)ああーっ!

(プチ鹿島)面白いですよ。なかなか。野次馬物件でね。「なるほど、わざわざ東京から京都へ行ってるのか。ここで豆まきしてんのか」っていう。

(塩澤未佳子)フフフ(笑)。なんだなんだ? 気になるな。

(プチ鹿島)ということでございました。

<書き起こしおわり>

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