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杉作J太郎 夏木陽介を追悼する

杉作J太郎 夏木陽介を追悼する 痛快!杉作J太郎のどっきりナイトナイトナイト
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杉作J太郎さんが南海放送『MOTTO!!~痛快!杉作J太郎のどっきりナイトナイトナイト~』の中で亡くなった夏木陽介さんについて話していました。

(杉作J太郎)それではここからちょっと、生放送だからこれはどうしても触れておきたいんですけども。村田修一選手の去就が決まらない。これは確かに大変です。あと大相撲も休場続き。そして、小室哲哉さんがなんと、返す刀で引退という。あの、壮絶な物語になってきました。小室さん。いろんなことが世の中で起きているんですけども、そんな中、実は俳優の夏木陽介さんがお亡くなりになりまして。実は僕は、Twitterでも誰かが「夏木さんのことをしゃべってくれ」っていうのがあったんですけどね。夏木さんは2年ぐらい前ですかね? 東京スポーツという新聞で1ヶ月に渡ってインタビューをさせていただきまして。

お会いしましたらね、これは本当の話なんですよ。別に図々しくて言うわけじゃないんですけどね。歳は違うし、向こうはスター。こっちはもうなんだかわからないんですけども、完全に意気投合しましてね。それでその意気投合した理由がいくつかあるんですけど、その大きな理由のひとつが、僕が自動車で長距離移動をしているんですよね。いまはちょっと事情があってこの数ヶ月は減っているんですけど、基本的には僕は日本だったらどこでも自動車で行くんですよ。で、自動車で行って戻ってくる。東京と松山なんかは基本的に自動車でいつも行き来していますんで。月に下手すると4回ぐらい。片道が850キロぐらいありますんで、1700×4だからそれだけで6800キロぐらい走るんですけども。

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長距離運転つながり

僕はこれ、相当なもんだなと思っていたら、夏木さんもそれぐらい走っているっていうんですよね。それで夏木さんはもうね、その頃で80才ぐらいだったんだと思うんですよ。で、話をしていたら夏木さんはさすがに四国までは行っていないんですけど、ちょうどその頃に夏木さんがよく行っていたのは和歌山県まで行くと。夏木さんが珍しい自動車をたくさんお持ちになっていて、そのクラシックカーの展示会みたいな時に自分で車を運ぶっていうんですよね。そしたら、その運ぶ時に東京から和歌山はおそらく500キロぐらいあると思うんですけども。「1回も休まない」っていうんですよ。夏木さんは。

僕は松山・東京間を走る時、年齢的に若干……若い時にはね、僕も20代、30代の時にはノンストップだったんですけど。さすがにやはり、安全運転のためには休憩が必要なんで。どうしてもね。で、途中で風呂に入ったりとか、途中で睡眠をとったり、何度か休むんですけど。夏木さんがね、「なに言ってるんだよ、君! 君はまだ若いじゃないか! 俺なんか1回も休まないぜ!」みたいなね。あの人はラリーをやっていましたからね。あの方はパリ・ダカール・ラリーとか出てましたからね。

で、話を聞いたらね、ラリーをやっている時は水は上から吊るされていて、チューブで飲むって言っていましたね。で、チューブで飲むんだけど、チューブで水を飲むとおしっこに行きたくなるので。おしっこをする時間とか……行きはしないんですけど、車の中でなにかに出すんですけども。その時にタイムをロスするということで、横にいるドライバーとか、ドライバーを交代している時にそいつが水を飲もうとすると、「飲むな!」って言ってたって言ってましたけどね(笑)。「なんて残酷なレースなんだ……」って思ってね。

で、また夏木さんが話をしていますとね、食べ物が僕に似ていたんですよ。「ラーメンとトンカツとカレーライスが大好きだ」って言ってましたね。「基本的にそれがローテーションで回っているよ、俺は」って言うんですよ。「全部外食だよ、俺は」なんて言ってね。そう。夏木さんもずっと独身なんですよね。で、「ラーメン、カレー、トンカツ。それが俺は好きなんだよ」って。

でね、元気だなと思ったのはね、タバコもブカブカ吸うんですよ。ちょうどその話を聞いていたのがレストランだったんで、絶対に禁煙だったんですよ。それが高級なレストランっていうことじゃなくて、公共の、区がやっているレストランでね。もう、絶対に吸っちゃいけないんですよ、そこは。絶対に吸っちゃいけないところで夏木さんがね、ポケットからタバコを出して口に持っていってね、「吸っていいかな?」って言ったんですよ。そしたらね、マネージャーの人が「絶対にダメです!」って言ったらね、「ああー……」なんて言ってね、我慢していました。

それでその日、かなり僕らは気が合いましてね。「また続き、話そうぜ!」って。夏木さんが「俺、麻雀も好きだからさ!」って言って。僕もね、ずっと気にはなっていたんですよ。夏木さんにお会いしたいなっていうのがあったんですけど。やっぱり今回、思いましたけども。本当に訃報を聞いた瞬間に思ったのは、やっぱり人間の命には限界、限りがあるから、生きている間に伝えることは伝えなきゃいけない。話したい人がもしいたら、生きている間に話に行っておかなきゃいけないと思ってね。改めて……もうこれは誰にも言わなかったけど、ものすごく心の中でちょっと後悔が起こりましたね。

僕は夏木さんともっともっと長距離運転の話をね――あんまり長距離運転の話が合う人もいないんでね――夏木さんと長距離運転の話がしたかったですね。で、あと夏木さんといま、なんとなくぼかしましたけども、夏木さんと僕はね、女性の好みも割と合うんでね。夏木さんの女性の話も面白いんですよ(笑)。あと、夏木さんの黒澤明殺害計画の話が面白くてね(笑)。もともと夏木さんは東宝にいたんですよ。今日は東映特集ですけども、夏木さんは東宝にいらっしゃいまして。黒澤明さんの映画にずいぶん新人の頃は出られていた。

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夏木陽介・黒澤明殺害計画

そしたら、黒澤明さんっていうのはやはり完璧主義というか、やっぱり厳しい方で。何度も何度もダメ出しが出るそうなんですよね。それであまりにも夏木さんに対してNGが出るので、夜に家に帰ってから、猟銃を持って殺しに行こうとしたらしいですよ。それは本当の話だって言っていましたけども(笑)。「いや、本当の話って、殺人犯じゃないですか! やらなくてよかったですよ!」みたいなね。あそこで夏木さんが銃を持って殴り込んでいたら、歴史が変わっていましたよね。日本の映画史、世界の映画史の。だって黒澤明さんがいなかったら実現していない海外の映画もかなりありますからね。まあ、夏木さんが勇気を出して踏みとどまっていただいて本当によかったですけどもね。

本当に愉快な楽しい方でね。「もうすぐ80だ」って言っていたんですけど、まったくその年齢の感じを感じさせない方でね。僕がちょうどその頃、東京スポーツでいろんな役者さんの話を聞いて回っていたんですけども。聞いている人のを夏木さんが読みましてね、「いやー、やっぱりみんな歳取ってんな! 俺はまだ若いよー!」みたいなね(笑)。「俺はだって、もう毎日でもトンカツ食えるもん!」なんて言ってね(笑)。

それでその日もね、話が終わったら「今日も珍しい自動車で来ているんだよ」って言うからね、その公共の建物の地下の駐車場に行ったら、夏木さんが……あれは珍しいミニクーパーで来ていたんですかね? 昔の。で、「見せていただいてありがとうございました」なんて言ったら、どうもそれが違うんですよ。車を見せたかったわけじゃなくてね、早く駐車場に行ってタバコが吸いたかったんですよね(笑)。だからそのあたりの気配りっていうかね。タバコが吸いたかったらサーッと行けばいいんですけど、サーッと行ったら僕に対してよくないって思ったんでしょうね。だから「車を見せてやるよ」みたいなことを言ってね。駐車場に行って、なにかと思ったらすぐにタバコを吸ってましたもん。プッカプッカ(笑)。もうね、立て続けに吸っていましたよ。

そんな役者さんがもう1人、僕がお会いした中でいましたね。藤竜也さんもそんな方でしたね。藤さんもタバコをよく吸うんでね。で、おまけに藤さんも僕も……もう一度繰り返し言いますが、向こうは大スター。こっちはなんだかわからない人間なんですけど、それを超えてすごく親しくなれる感じが藤さんもしたんですよね。それでなんでか?って言いますと、藤さんが「外でお酒を飲むのが大好きだ」っていうんですよ。公園で。で、僕も一時期、よく公園でお酒を飲んでいましたんでね。たしかに公園でお酒を飲むのって、安上がりなんですよ。缶詰とお酒を買ってきてね、公園のベンチで飲むんですよ。雨が降っている日なんかはね、便所の軒下で飲んだりしていたんですよ。

で、藤さんに聞きましたらね、「全く同じだよ」って言うんですよ。で、藤さんの場合は僕よりも全然、さすがに大スターでしたよ。「ホームレスに友達がいる」っていうんですよ。で、ホームレスの人たちと一緒に酒を飲むのが大好きだっていうんですよ。いやー、本当に見た感じと全然違う人だなと思ってね。映画やテレビに出ている時は髪の毛をきれいにポマードをつけてね。で、サングラスをかけて。ほんできれいな服を着ているでしょう? 「いつもすごいきれいだから、全然僕らピンと来ないですね」って言ったら、「あれは衣装だよ」って言ってましたよ。「役者はね、全部衣装なんだから」なんて言ってね。いやー、本当に……まあ、ちょっと話が逸れましたね。夏木陽介さん。

夏木陽介さんは本当にだから、生きている間に……本当に生きている間にみなさん、大事な話は聞きに行きたいものです。みたいな話を僕がいま、していますけども。僕も結構歳を取っているっちゃあ取っていますからね。この間、大阪の仕事に行きましたら、大阪の宗右衛門町にロフトプラスワンウエストっていうのがありまして。そこで年に何回か……今度ももうすぐ4周年で。4周年の日にまたトークショーをやるんですが。そこの店長でいま小林タクオっていうやつがいるんですけどね。

去年の秋ぐらいですかね? 大阪のそのロフトに行ったら、タクオ店長がね、若いやつを集めてね。「おい、みんな! 集まれ、集まれ。今日もうJさん、これから帰るけど、お前らあれだよ。Jさんの話、よく聞いておかなきゃいけないよ。本当、いつ何があるかわからないんだから。Jさんもな」って(笑)。「いや、ちょっと待って! いま、聞き逃せないんだけど、なんて言ったの?」って言ったらね、「いやいや、本当ですよ。Jさんだっていつまでも生きてないんだから」って言うんですよ。もうすごいなんかね、僕は気分を害しましてね。「なんてひどいことを面と向かって言うやつだ」って思ったんですけども。まあ、でも言われてみたらその通りだしね。まあ本当、一期一会という言葉がありますが。やはり一瞬一瞬を大事に生きていきたいものです。

<書き起こしおわり>

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