町山智浩『The Disaster Artist』を語る

町山智浩『The Disaster Artist』を語る たまむすび

町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で史上最低の映画のひとつと言われている映画『The Room』製作の舞台裏を描いた映画『The Disaster Artist』を紹介していました。

Tonight is big deal, #TheDisasterArtist big midnight premiere. More movie stuff tomorrow. #TIFF17

The Disaster Artistさん(@disasterartistmovie)がシェアした投稿 –

(町山智浩)今日の映画なんですが、『ザ・ディザスター・アーティスト(The Disaster Artist)』という原題の映画です。これ、日本語タイトルはまだ決まっていないんですけども、ワーナー・ブラザーズ配給で公開することになると思いますが。「Disaster」っていうのは「災難」とか「大失敗」とかそういう意味なんですよ。で、「Artist」は芸術家なんで、これは「大失敗の芸術家」っていう意味ですね。

(海保知里)ふーん。

(町山智浩)これ、「アーティストが失敗する」という意味じゃなくて、「失敗作をうまく作る」みたいな意味があるんですよ。

(海保知里)へー!

(町山智浩)この映画は2003年にアメリカで公開されて、史上最低の映画のひとつに数えられている『ザ・ルーム(The Room)』という映画がありまして。日本では未公開なんですが。それの製作裏話を描くコメディーです。

(海保知里)日本未公開なんですね。

史上最低の映画『The Room』

(町山智浩)未公開なんです。これ、『ザ・ルーム』という映画自体はアメリカでは20万円ぐらいしか公開時には儲からなかったんですよ。

(山里亮太)ええっ?

(町山智浩)だから、日本では公開されていないんですが、その後にいろんなことになって。カルト映画のヒット作としていまでは、アメリカを含む世界各国で土曜日の深夜になるとこの映画が上映されて、みんなで大騒ぎするという状態になっています。

(海保知里)ふーん。盛り上がるんだ。

(町山智浩)盛り上がるんです。カルト映画っていうのは要するに、「カルト」っていうのは「新興宗教」ですから。熱烈なファンがついていて、コンサートのようにこの映画で盛り上がっているんですけども。この映画はまず、2003年にハリウッド大通りのビルボードっていうビルの上についている大きな看板で『ザ・ルーム』という映画の広告が出たことから始まるんですよ。

(海保知里)はい。

(町山智浩)で、この映画について当時、誰も知らなかったんですね。で、製作、監督、脚本、主演がトミー・ワイゾーという男という風にクレジットされているんですが、この人について全く誰も知らない。で、その看板に出ている顔を見ると、また怖いんですよ。そちらに写真があると思うんですが。

(海保知里)ああ、なんかちょっとぶっきらぼうそうな表情というか。

(町山智浩)目つきがとにかく悪い人ですよね。でもこれ、完全にマフィアの殺し屋みたいな顔をしている人なんですけども。この人が監督、主演、製作した映画なんですね。『ザ・ルーム』というのは。「その部屋」っていう意味ですけども。映画の内容はこの宣伝だと全くわからないんですよ。

(海保知里)ええ。

(町山智浩)で、この人自身も知らない上に、この映画の上映をしているところもわからないんですよ。

(海保知里)ええっ? その情報もないんですか?

(町山智浩)ないんですよ。この看板だけがあって、しかもその看板はハリウッド大通りのいちばんの目抜き通りのところにあった看板なんで。1週間の広告料が50万円なんですね。それが何年間もずっと広告され続けていたんですよ。

(海保知里)えっ、すごいお金。

(町山智浩)映画自体は上映されていないのに。という、もう謎が謎を呼んだ映画がこの『ザ・ルーム』なんですね。で、少なからず見た人がいて。その人たちの間で口コミが広がっていって、だんだんこれがカルト映画になって、再上映されたりしてお祭り騒ぎになっていったんですけども。これ、こんな怖い顔をした人がこっちを睨んでいる映画なんですが、ラブロマンスなんですよ。

(海保知里)フフフ……(笑)。

(山里亮太)その要素、全く感じないですけどね。このポスターの感じからすると。

(町山智浩)そう。メロドラマで、この怖い顔をしている人がジョニーという役名のこの監督のトミー・ワイゾー自身なんですね。で、この人はなんとこの顔で映画の中では街中の人気者で、全ての人に愛されている気のいい男っていう設定です。

(海保知里)アハハハハッ! いやいやいや……。

(山里亮太)これ、パッと見た感じ、完全に指名手配犯な感じの写真ですけども。

(町山智浩)そうですよね。これね。どう考えても警察署で撮られた写真ですよね。でもね、これは監督で脚本を書いたこのトミー・ワイゾーさん自身にとっては、みんなに好かれている優しい男っていう風に自分のイメージがあるみたいなんですよ。

(海保知里)フフフ……、笑っちゃった(笑)。

(町山智浩)そう。で、彼はリサという女性と婚約して結婚を控えているんですけど、なぜかリサは結婚したがらないので、自分の母親に「ジョニーに殴られている」と言い始めるんですね。で、しかもこの婚約者のリサはジョニーの親友のマークという若者と浮気もしている。で、最後に誕生日パーティーでそれを知らされた主人公のジョニーが拳銃自殺をするという、非常に深刻な恋愛映画なんですよ。

(海保知里)へー……。

(町山智浩)ところがですね、まずこのトミー・ワイゾーという監督・主演の人がものすごく演技が下手なんですよ。

(海保知里)致命的(笑)。

(町山智浩)全く演技が下手で。しかも、おそらく東ヨーロッパのなまりらしくて。何を言っているか、アメリカ人もよく聞き取れない。しかも彼はすごい顔をしているのに、心優しい人っていう演技をしているんで、非常に違和感があるんですよ。

(山里亮太)やっぱりその違和感、絶対に生まれますよね。

(町山智浩)で、この人が演技をしているのは、自分の感情の移り変わりとかを演技で表現できないので、完全に棒読みなんですね。で、このジョニーが婚約者のリサが「殴った」って言っているんで、「俺はリサを殴っていない。それは嘘だ!」って言っていると、そこに親友のマークが来て、「あ、マーク」って言うシーンがあるんですよ。これね、要するに感情がそれで怒り狂っている状態から、親友を見て、ちょっと心が和むという感情の動きがあるシーンなんですけども、全く平坦に演技をするんですよ。このジョニーさんは。

(海保・山里)アハハハハッ!

(町山智浩)「おれはりさをなぐっていない。うそだ。あ、まーく。こんにちは」っていうんですよ。

(山里亮太)フハハハッ! えっ、これ、AIとか?

(町山智浩)何なんだろう?っていうぐらい、とにかく演技を全く経験してない人なんですね。このトミー・ワイゾーさんは。で、シナリオも書いているんですけど、シナリオはあっちに行ったかと思うと、そのまま行きっぱなしで回収しないんですよ。だからこのリサが母親に「私はジョニーに殴られたの」って言うと、母親はそれを全く引き受けないで、「ああ、よくあることよ。ところで私はガンなんだけど、もうすぐ死ぬの」って言うと、娘の方が「大丈夫よ」って言ってそれで終わりなんですよ。

(海保知里)えっ?

(町山智浩)そのガンの話、どっかに行っちゃうんです。

(海保知里)ええっ!?

(山里亮太)ストーリーの真ん中にきそうな事件が?

(町山智浩)そう。非常に重要な引っかかりになるんですけど、「心配ないわ」とか言ってそのまま話に帰ってこないんですよ。お母さんが死にそうって言っているのに。で、しかも背景が普通のサンフランシスコなんですけど、なぜか街の風景が全部合成なんですよ。

(海保知里)なんで?(笑)。どうして?(笑)。

(町山智浩)どう見ても合成なんですよ。で、あとこのヒロインのリサと監督・主演のトミー・ワイゾーのセックスシーンがあるんですけど、トミー・ワイゾーは全裸になってリサの上でお尻をコキコキコキコキ動かしているのをずっと、お尻を映し続けるんですよ。カメラはなぜか(笑)。

(海保知里)ええーっ?

(町山智浩)なんの映画を見ているのか、よくわからなくなってくるんですけども。で、途中まで出ていたあるキャラクターが消えてしまって、全く別の俳優が演じるキャラクターに変えられたりとかですね。明らかに途中でその人はクビになっているんですね(笑)。っていう、もうデタラメな映画なので、あまりにもそこが面白いということでだんだんファンが付いてきて、みんなでそのコスプレをして、映画のセリフに合わせてみんなでそのセリフを合唱したりとかして。

(山里亮太)すごい。コメディーっていう感じ。

(町山智浩)そうそう。みんな、主人公が自殺する話なのに、大騒ぎしている。で、自殺するシーンになると観客全員で「やっちまえ! やっちまえ!」って言うっていう。

(山里亮太)みんな、もう笑いに行ってるんだ。

(町山智浩)そうなんです。で、この映画をどうしてこんな映画が作られたのか? このトミーという男はいったい誰なのか?っていうことの裏話を映画にしたのが今回の『ザ・ディザスター・アーティスト』という新作映画なんですね。これね、監督をしたのはジェームズ・フランコという俳優で。この人、イケメン俳優でね。

(海保知里)『127時間』とかの人ですよね?

(町山智浩)そうそうそう。『127時間』で実際にあった、岩に腕を挟まれて、自分で切断をしたというすごい映画がありましたけども。あれの主演の彼ですね。爽やかな笑顔の。で、彼がトミー自身を主演で演じているんですよ。トミー・ワイゾーの役をやっています。で、すごくメイクをして怪物顔にしているんですけど、このジェームズ・フランコっていう人はすごく変な人で。この人、ニューヨーク大学とコロンビア大学の両方で修士を取っている超インテリなんですよ。

(海保知里)へー。頭がいいんだ。

ジェームズ・フランコが監督・主演

(町山智浩)ものすごく頭がいい人です。この人。で、もう成績はバツグンなんですけど、なぜかバカ映画にしか出ていないんですね。

(海保知里)そうなんでしたっけ?(笑)。

(町山智浩)はい。セス・ローゲンというコメディアンの親友と一緒に……。

(海保知里)あ、アメリカで有名ですよね、セス・ローゲンね。

(町山智浩)そうなんですよ。2人でイチャイチャイチャイチャするブロマンス映画に
ばっかり出ている人です。

(海保知里)そうか! そうだ(笑)。

(町山智浩)で、こんなにイケメンで頭もよくて、でもなぜか彼女が全然いつかなくて。なぜか男とばっかりイチャイチャしている非常に怪しい人がこのジェームズ・フランコという人ですね。で、彼がトミーの役を演じるんですけども。あ、そうだ。『ザ・ルーム』という映画でいちばんとんでもないのはね、タイトルの『ザ・ルーム』、「その部屋」っていう意味ですけど、なんでそのタイトルなのか、さっぱりわからないんですよ。

(山里亮太)解決せず?

(町山智浩)そう。解決しないんですよ。どの部屋のことだよ?ってわからないんですけど。で、やっぱりそれにすごく興味を持ったジャーナリストがいまして。で、この映画の……トミーは全然マスコミに出てこない人なんで、インタビューにあまり応えない人なので。この映画で彼の彼女を寝取る役を演じているグレッグという人に取材をした本がありまして。それがこの『ザ・ディザスター・アーティスト』の原作なんですよ。で、このグレッグという人は19才でサンフランシスコで演劇学校でこのトミーと会うんですね。そしたら、「俳優になりたいんだね」って言われて、「なりたいです!」って言ったら、「じゃあ、ハリウッドに行こう。いまから行こう!」って言われるんですよ。いきなり。

(海保知里)ふーん!

(町山智浩)そしたらなぜかね、新車のすごいベンツに乗ってきて。で、いきなりハリウッドに行っちゃうんですよ。そのグレッグを連れて。「実は俺はロサンゼルスにも家を持っているんだ」って、結構いいアパートを持っていて。そこに住みながら2人でハリウッドの俳優のオーディションを受け続けるんですね。

(海保知里)はい。

(町山智浩)でも、このトミー・ワイゾー、この人は謎のなまりがあるから、セリフが全くダメなんですよ。演技もだし。グレッグくんも全く演技の勉強をしたことがないんで、もうどうしようもないんですね。で、オーディションに2人とも落ち続けるんですよ。それで、「こんなに映画に出るのが大変だったら、俺が金を出すよ」っていきなりトミーが言い出すんですよ。それで、作り始めた映画が『ザ・ルーム』だったんですね。

(海保知里)へー!

(町山智浩)で、すごいのはこのトミーは映画について全く知識がないわけですよ。それでいきなり監督をするって言い出すんですね。だから、スタッフは撮影とか照明とか、全部ハリウッドの本物のプロを使うんですよ。脇役俳優とかも全部ハリウッドの本物の俳優を使うんですよ。やり方がわからないから。そうすると、そのカメラマンが言うわけですよ。「これって、35ミリフィルムで撮るの? それともデジタルのHDで撮るの?」って聞くんですね。で、その2000年頃っていうのはその両方が使い分けられていた時代なんですよ。いまはほとんどデジタルになっちゃったんですけど。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)で、どうしたらいいかわからないから、トミーは「両方いっぺんに撮ろう」って言うんです。

(海保知里)なんで?(笑)。

(町山智浩)で、「両方を撮る、両方のカメラを使うとそのカメラのレンタル料も高くなるよ」って言われるんですよ。そしたら、「レンタルはしない。カメラをそのまま買う」っつって、35ミリカメラとデジタルカメラを買っちゃうんですよ。この人。で、サンフランシスコを舞台の映画なんだけど、ハリウッドで撮るからっていうことで背景が合成になるんですよ。

(海保知里)うーん(笑)。

(町山智浩)だからものすごくこの映画、お金がかかっているんですよ。

(山里亮太)無駄にかかってるな、お金(笑)。

(町山智浩)この映画、実は製作費が600万ドルなんですよ。

(海保知里)600万ドル!?

(町山智浩)そう。『600万ドルの男』なんですけど。昔、そういうテレビシリーズがありましたけども。この6億円っていう金額は日本映画の中堅以上の映画の製作費なんですよ。東宝とかが作る映画がそのぐらいですよ。結構大物映画が。それで、ド素人だからほとんどのお金が無駄にドブに捨てられているんですよ。

(海保知里)もったいない!(笑)。

(町山智浩)もったいないんです。だからその合成も必要ないし、カメラ2台使う必要もないし。しかも、最初にトミーがやったのは自分専用のトイレをセットに建築することだったんですよ。

(海保知里)なんで? いや、なんで?

(町山智浩)この人、なんかそういうことに異常にこだわる人なんですよ(笑)。

(山里亮太)形から入るのかな? わかんないけど。

(町山智浩)そう。形から入る人なんですよ。で、どんどんお金が無駄に使われていくんですよ。

(山里亮太)すごい。ダメな監督だ。

(町山智浩)ダメな監督っていうか、ド素人なんですよ。で、現場で次々とプロの人たちと一緒にやるから、意見が合わないんですね。プロだから、「これはおかしいよ」とか言うわけですよ。片っ端からクビにしちゃうんですよ。

(海保知里)ああ、そうなんだ……。

(町山智浩)どんどんクビにしちゃうから、途中で俳優が変わったりするんですよ。

(海保知里)アハハハハッ! そうなんだ(笑)。

(町山智浩)っていうね、めちゃくちゃな話なんですけど。で、これね、このグレッグというトミーが連れてきた男の子。それを演じるのがデイヴ・フランコっていうジェームズ・フランコの弟なんですね。で、なんかどうも、このトミーはグレッグが好きで、6億円もかけて映画を作っていたらしいんですよ。で、そのさっき言ったお尻を丸出しにしてコキコキ動かすベッドシーンも、現場では「こんなことしなくていい! それをやったらポルノになっちゃうから!」って言われるんですよ。「いや、俺は……俺のこのお尻をみんなに見てほしいんだ!」って突然言うんですよ。

(山里亮太)おおっ!

(町山智浩)で、そのグレッグを指差して「特に君に!」とか言うんですよ。

(海保知里)怖い(笑)。

(町山智浩)「君に捧げる俺のお尻シーン!」っていう(笑)。なにがやりたいのか、わからない人なんですよ(笑)。

(山里亮太)これはすごい……わからないのか、わかるのか。

(町山智浩)わかるんだけどね(笑)。

(山里亮太)そういうことか!

(町山智浩)それでね、「彼のセックスシーン、おかしいな。なんか彼、女の人のお腹のあたりをどんどんどついてるんだけど。お股がどこにあるのか、知らないみたいだな?」って言うんですよ。

(海保知里)ええっ?

(町山智浩)いろいろヒントです、はい!

(海保知里)嘘……(笑)。

(山里亮太)そこをみんなで突っ込みながら見ているの?

(町山智浩)そう。突っ込むところがわからない人に突っ込みながらね、いろいろと見ているんですよ。

(海保知里)ダブルミーニング(笑)。

(町山智浩)それを実の兄弟が演じているという、非常にどうかしている映画です。セス・ローゲンも出ています。セス・ローゲンはこのスタッフで、映画のことを知っている人で、「どうもおかしい」ってずっと言っているスタッフの1人の役で出ていますね。本当にブロマンスもね、本当のブラザーでやっちゃったらそれはマズいだろ?っていうね、新感覚な映画になっていますけども。まあ、すごかったですね。でもね、これ結構すごくて。シャロン・ストーンとかメラニー・グリフィスとかハリウッドの大スターが次々と出てくるんですよ。クレジット無しで。

(海保知里)えっ? 出てくるの?

(町山智浩)出てくるんですよ。どうしてか?って思ったら、みんなこの『ザ・ルーム』のファンなんです。「『ザ・ルーム』、好きだから出る!」ってみんな出てきたというね。で、いまこのトミーさんという人はこのお金の出処とかもまるで、いまもわからないんですよ。

(海保知里)えっ、判明していないの?

(町山智浩)年齢も出身地もはっきりとわかってないんですよ。これだけ有名になっても、全く謎の男だというところも面白いですね。ただ、この『ザ・ルーム』が当たったんで、世界各地で行われている『ザ・ルーム』の上映会には本人が現れて。「俺は最初からみんなに笑ってもらおうとして作った、これはコメディーだったんだよ!」って言っているんですけど、明らかに嘘ですね(笑)。あと付けです。「最初から狙っていたから!」とか言っているんですけど。嘘だったっていうね、そういう映画なんですけど。意外とね、これが泣かせるんですよ。最後に。

(海保知里)嘘でしょう?

(山里亮太)泣くところ、ありました?

(町山智浩)これ、泣かせるんですよ。

(海保知里)ええーっ!

(町山智浩)史上最低の映画監督、エド・ウッドっていう人がいて。その人を映画化したティム・バートンの監督作品で『エド・ウッド』っていう映画があったんですけど、あれも泣かせるんですよ。だからね、映画とか芸術っていうのは出来じゃないんですよ。愛なんですよ。

(海保・山里)愛?

(町山智浩)愛がどれだけあるかだと思います。出来じゃない。上手いだけの映画には何もないなと。

(山里亮太)それがわかるのが、今回の映画なんだ。

(町山智浩)はい。『ザ・ディザスター・アーティスト』なんですけども、あまりにもコアな内容なんで、天下のワーナー・ブラザーズもちゃんと公開するのか心配ですね(笑)。

(海保知里)そうかー!

(町山智浩)まあぜひ公開していただきたいと思います。

(海保知里)そして日本にも来るのかどうか(笑)。町山さんに『ザ・ディザスタ・アーティスト』を紹介していただきました。町山さん、来週はアカデミー賞に向けた賞レースをリードするギレルモ・デル・トロ監督の最新映画『シェイプ・オブ・ウォーター』を紹介してくれます。

(町山智浩)はい。監督本人にもインタビューしてきましたので、その話もします。

(海保知里)どうもありがとうございました。

(町山智浩)どうもでした。

<書き起こしおわり>

タイトルとURLをコピーしました