市川紗椰と上坂すみれ『装甲騎兵ボトムズ』を語る

市川紗椰と上坂すみれ『装甲騎兵ボトムズ』を語る TBSラジオ

声優の上坂すみれさんがTBSラジオ『サヤエンド~市川紗椰と語るディープな世界』に出演。市川紗椰さんとアニメ『装甲騎兵ボトムズ』について熱く語っていました。

(市川紗椰)次の話題にまいりましょうか。続いては、こちらです! ロボットアニメ『ボトムズ』愛を語りたい!

(上坂すみれ)おおーっ!(拍手)。

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(市川紗椰)ちょっと、これは本当にうれしいんですよ。『ボトムズ』好きって。

(上坂すみれ)あの、この紅茶とかミルクティーとかが置いてある傍らに、スコープドッグがいるんですよね!

(市川紗椰)そうなんですよ。気づいてくださって。

(上坂すみれ)しかも、これ……お作りになったんですか?

(市川紗椰)そうなんです。ちょっと私が作ったプラモデルを今日、図々しくも持ってきて。

市川紗椰自作のスコープドッグ

(上坂すみれ)めちゃくちゃ上手ですね! これ、塗ったっていうことですよね?

(市川紗椰)そうですね。ちょっと、できるだけ。

(上坂すみれ)すごーい! 被弾してるじゃないですか! このチュリーン!って効果音が。

(市川紗椰)あれ、いいですよね!

(上坂すみれ)いいですよね。ローラーダッシュのギューン! みたいな。めっちゃ上手ですね!

(市川紗椰)いやいやいや、全然。ちょっと気分を高めようと思って。

(上坂すみれ)いや、これテンション上がりますね。うれしい!

(市川紗椰)そうなんですよ。ちょっとね、語る前にもしかして、『ボトムズ』をそんなに知らないというリスナーの……。

(上坂すみれ)いや、そんな人はいない。日本人はみんな見てますからね。

(市川紗椰)そっか。じゃあ、内容に行きますか……あ、「ちょっと言って」って指示があったので。どんな作品なのか。1983年から4年にサンライズ制作で放送されたリアルロボットアニメで。高橋良輔さんが監督で。『太陽の牙ダグラム』と同じ監督で、同じように泥臭さが特徴的ですね。ハードSFで。

(上坂すみれ)そうですね。

(市川紗椰)あらすじ……あらすじは簡単に言うとアストラギウス銀河を二分する戦争が100年起こっていて、その末期に物語が始まるんですけど、すごく端折りますが、キリコという主人公がとにかく逃げます。っていうところで、とにかくどうだろう?(笑)。

(上坂すみれ)だいたい合っている(笑)。

(市川紗椰)で、私がすごい好きなのが、舞台が変わってそれをぶっ潰していくっていうのが……アームド・トルーパー(AT)。ロボットを乗り捨てていくところが特徴ですかね。いままで、たとえば『ガンダム』だったらアムロがガンダムに乗って(その1機を)大切にするんですけど。ロボがみんな量産型なんですよね。でも、それもたしかにちょっとソ連っぽいっていうか。そういうところにも惹かれたりするんですか?

(上坂すみれ)もう、この勝ち目のなさそうな感じ(笑)。絶対にこのスコープドッグ1機で切り抜けられないでしょ?っていう場面もガンガンに越えていくっていう。なんか孤独な……主人公機があってなきようなもので、スコープドッグを乗ったり、まあ全然違う機体にも乗ったりしますけども。なんか、途中から出てくる機体の方が強そうな感じがするんですけど。クメン編とかサンサ編とかいろいろあるんですけど。キリコは割とスコープドッグがお気に入りで。このボロボロのやつに乗っては破壊し、乗っては破壊し……。

(市川紗椰)主人公キリコは凄腕なんですよね。なのに、だいたい最後には破壊されちゃいますね。

(上坂すみれ)割と窮地には追い込まれますよね。

(市川紗椰)でも、きっかけは? 私も上坂さんも2人とも生まれる前の作品ですよね。見るきっかけは?

(上坂すみれ)私は、たまたまお家のテレビで映画版をやっていたんですよね。割と最近の。それを見て……それはCGで。なんでしたっけ? 名前、ど忘れしちゃったな……。いちばん最近のは劇場に見に行ったんですけど。なんとかファイル。

(市川紗椰)『ペールゼン・ファイルズ』?

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(上坂すみれ)『ペールゼン・ファイルズ』! ああ、ありがとうございます。『ペールゼン・ファイルズ』をたまたま見て、「なんだろう? これ、本当にロボットアニメなのかな? めちゃくちゃぺちゃんこになっているけど……」って。ちょっとソ連戦車っぽさを感じて、それで元のアニメを見てみようかな?って思ったら、セルで描かれたATの味わい深さとか、クメン編のあのちょっと内乱っぽさとか。

(市川紗椰)はい。

(上坂すみれ)ちょっと微妙に政治っぽさもあるし、SFっぽさもあるし。いろんな要素があって。ウドのあの汚い感じとかも大好きですね。

(市川紗椰)いいですよねー。なんかあの閉鎖感が好き。圧迫感。見ていて逃げ場がない感じが。

(上坂すみれ)スコープドッグの乗り心地も最悪そうだし(笑)。

(市川紗椰)(笑)

(上坂すみれ)市川さんは何で知ったんですか?

(市川紗椰)私は、でももともとサンライズアニメが大好きで、小学校の頃からロボアニメが大好きで。それで「とりあえず全部見よう!」っていう時に……。

(上坂すみれ)「とりあえず全部見よう」っていう気迫がすごいですよね。

(市川紗椰)そう(笑)。やっぱりアメリカに住んでいたからこそ、日本に来る時は作品とかを買い漁ったりとかして。で、戻って、アニメ漬けっていう流れだったので。その時に普通に流れで見たんですけど。やっぱりリアルロボの完成形で。これでもう、「『ボトムズ』だ!」っていうので。一話からわかったかも、ぐらいですね。空気感から。っていうか、あの曲が流れた時から。

(上坂すみれ)いや、もう『炎のさだめ』がかっこよすぎて。

(市川紗椰)かっこよすぎますよね!

『炎のさだめ』

(上坂すみれ)最後にキリコとスコープドッグが半々で映るみたいな。あの銃を撃つシーンが大好きで。

(市川紗椰)わかります!

(上坂すみれ)しかも、キリコはモノローグでめちゃくちゃしゃべるんですよね。

(市川紗椰)あ、そうですね。たしかに、基本的に主人公キリコはあんまりしゃべらないんですよね。

(上坂すみれ)すごい無口でね。

(市川紗椰)なのに、モノローグはたしかに(笑)。

(上坂すみれ)すごく饒舌に、あらすじとかも詳しく教えてくれるし(笑)。

(市川紗椰)たしかに、説明役を担うところはありますよね(笑)。

(上坂すみれ)割と彼は思い悩んでいるんだっていう。そこも含めてすごい好きですね。

(市川紗椰)好きなキャラクターはやっぱりキリコですか?

(上坂すみれ)キリコ。あとはゴウトが好きですね。ゴウトはたくましいですね。

(市川紗椰)ああ、いいですね。うんうん。

(上坂すみれ)あとはロッチナも好きですね。

(市川紗椰)ああ、私も好きです。ただのキリコオタクですよね(笑)。

(上坂すみれ)そう(笑)。追っかけじゃん!っていうところ。しかも、みんな(姓の)「キュービィー」じゃなくて「キリコ」って呼ぶのがいいですよね。敵も味方も。

(市川紗椰)ああ、たしかに。下の名前で親しみを持って。

(上坂すみれ)「キリコはどこだ? キリコが逃げたぞ!」って。みんな、大好きかよっていう(笑)。

(市川紗椰)たしかに。本当ですね(笑)。マニアがいっぱいいる。

(上坂すみれ)みんなに愛されているキリコですね。

(市川紗椰)でも、いいキャラクターがいっぱいいますよね。

(上坂すみれ)そうですね。フィアナと2人きりで宇宙船に乗っているところも、あの作品随一のロマンチック界ですけど……お酒を飲んでめちゃくちゃむせちゃうところとか(笑)。

(市川紗椰)たしかに。意外と、はじめてのお酒でしたっけ? あのシーンでは。

(上坂すみれ)そうなんですよ。あそこ、萌えポイントですね。

(市川紗椰)私、実はフィアナの髪型を真似してこの前髪なんですよ。もともと(笑)。

市川紗椰の前髪はフィアナの真似

(上坂すみれ)ああーっ! なんかこのフワッとした服装もフィアナの、ジジリウムを浴びる前の服みたいですごくいいですね!

(市川紗椰)たしかに(笑)。たまたまですけど(笑)。

(上坂すみれ)袖の感じが、めちゃくちゃこう……(笑)。

(市川紗椰)次からそう言おう! たまたまですけど。

(上坂すみれ)(笑)

(市川紗椰)でも本当、前髪をもともと切ったのは、髪を切る人に「フィアナみたいに」って言って、写真を見せて。ちょっと前髪を眉毛より上っていうところで。それでその髪を切ってくれている人が一応アニメも見てくださったんですよ。でも、一話でフィアナが出て来る時、最初はボウズじゃないですか(笑)。

(上坂すみれ)「あれっ?」っていう感じで(笑)。

(市川紗椰)そう(笑)。「拍子抜けした」っていう風にすごい言われました。

(上坂すみれ)わー、そうだったんですね。私もすごいフィアナにあこがれて、ぱっつん黒髪をずっとやっているんですけど。

(市川紗椰)あらっ、一緒だったんだ。まさかの!

(上坂すみれ)そうなんですねー(笑)。

(市川紗椰)「あらためて、フィアナってどんなキャラ?」っていう、すごい定番のところを話していないって来ましたけども。

(上坂すみれ)フィアナ、なんて説明すればいいのか。

(市川紗椰)まあ、一言でいうと、作品のヒロインです。そこさえ言っていなかったっていう。

(上坂すみれ)で、めちゃくちゃ強くて。PSという、人造人間ですかね。

(市川紗椰)そうですね。簡単に言えば。

(上坂すみれ)最初に出会った時はもうキリコを倒しちゃうぐらいの勢いの強さで。でも、PSでいることが嫌だったり、戦いたくなかったり、人間らしい感情を持っている。そして、初登場シーンは全裸にボウズっていう……ヒロインとは思えない(笑)。

(市川紗椰)斬新さ(笑)。そうなんですよね。

(上坂すみれ)目が開く時の効果音も怖いんですよ。

(市川紗椰)いや、めちゃくちゃ怖いんですよ。

(上坂すみれ)キュリュリュリュリュ……! うわっ!って。

(市川紗椰)そう。これが後にあんな惚れるキャラクターになるとは、誰も思わないような。でも、あの不気味さに最初、惹かれるところはありますよね。

(上坂すみれ)たしかに。忘れられない感じ、しますよね。

(市川紗椰)なんか、「この作品は普通じゃない。なにかが違う!」っていうのを感じさせる一瞬なので。一話で、ここをぜひチェックしてほしいですね。

(上坂すみれ)みんなキリコの気持ちになれると思う。「うわっ!」って。

(市川紗椰)たしかに(笑)。虜になるところはありますよね。

(上坂すみれ)いやー、こんなに同世代の方で『ボトムズ』をお話できるなんて。もううれしいです!

(市川紗椰)ちょっとね、上映会したいですね。実況をしながら。

(上坂すみれ)いいですね! めちゃくちゃ時間かかりますね(笑)。

(市川紗椰)たしかに(笑)。

(上坂すみれ)いいですねー。

(市川紗椰)ねえ。本当にもっと人気が……まあ、人気は人気ですけども、もっと届いたら。いまだに続いていますからね。

(上坂すみれ)そうですね。いろんな商品も出ているし、小説とかも出てたり。愛されてますよ。

(市川紗椰)見たことがない方は、ぜひぜひ見てほしいですっていうところです。

(上坂すみれ)はい。

<書き起こしおわり>

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