ZEEBRAとHAB I SCREAM ブラザー・コーン事件の真相を語る

ZEEBRAとHAB I SCREAM ブラザー・コーン事件の真相を語る WREP

(HAB I SCREAM)それこそ当時、僕は下馬に住んでいて。ヒデさん(ZEEBRA)がその事件の後に電話をくれて「大丈夫だった?」って。「いま、こういうのを作っているんだ」って。まだ『証言』の全員が揃っていないバース。ヒデさんのバースもまだ8小節ぐらいしかなかったようなデモ音源を車で聞かせてもらったっていうのもすごい覚えているのね。だから、なにが言いたいかっていうと、当時ヒデさんはそうやって心配してくれたのはありがたいっていまでも思っているし。でも、なんでじゃあユウちゃんはそういう風に違うんだ?ってなると、特に当時「おい、ハブ! 大丈夫だったか?」とかもないし。いまになって、まあ時効的に捉えているのか……俺の中では時効はないと思っているんだけども。でも、いまになって正義漢ぶるんじゃねえよ!っていうのはちょっと思うところなんですよ。

(ZEEBRA)うん。なんかもしかすると、もう結構前の話じゃん? だからユウちゃんも頭の中でこんがらがっちゃっているんじゃないかな?っていう気もちょっとしないでもないですけど。まず、確実にひとつ言えることはたとえば『証言』の俺のバースは、ぶっちゃけると当時、マンハッタンレコードですよ(笑)。まあ、別にそれもいまはもちろん、何もないですし。申し訳ない話なんですけども。当時、それだけじゃなくてね、呼び屋さんがいろいろと向こうから外タレを呼んでらっしゃっていて。そうすると、フロントアクトの話が来るわけですよ。で、もちろんうちらは「前座をやる」というよりも「前座で食ってやるぜ!」ぐらいのつもりで。とにかく、「日本で洋物でも何でもヒップホップが好きなやつの前に出ていってライブをブチかまして、俺らのヤベえところを証明するぜ!」っていう場所なわけで。

(HAB I SCREAM)はい。

(ZEEBRA)そうすると毎回フロントアクトをたのまれれば、なんなら(ギャラが)二束三文でもやるわけですよ。で、それに対して、「いついつ(フロントアクトが)あるから」って周りも盛り上げて。実際にお客さんもパンパンになって。その当時って本当に下手すれば俺が「メインを食った」って言われたことも何度もあるし。そのぐらいみんな本気でやっていたと思うのね。なんだけど……。

(HAB I SCREAM)それはちなみに誰だったの? 外タレ。

(ZEEBRA)誰っていうことじゃなくてね、みんな起きたの。俺もTWIGYもそういうことがあって。自分がよくフロントアクトをふられるところに、自分がふられていない時に外タレが来た時に「ちょっと遊びに行かせてもらっていいですかね?」っつったら門前払いを食らうっていう……。

(HAB I SCREAM)「門前払いも……」。

(ZEEBRA・HAB)「しばしば食う♪」。

(ZEEBRA)ですよ。で、それがやっぱり当時、「なんか俺ら、すげー搾取されてんじゃねえか?」って。だってマジで二束三文でさ、クッソ盛り上げて。で、実際に場を盛り上げるだけじゃなくて、そこにお客さんを呼び込むような盛り上げもすっごいみんなでしていたし。だから、ちょっとおかしくね?っていうのから、「ナメた呼び屋にゃ媚び売らん」っていうことになるわけですね。

「ナメた呼び屋にゃ媚び売らん」

(HAB I SCREAM)なるほど。はい。

(ZEEBRA)だから俺とかTWIGYはたぶんそこがいちばんメインで怒っていて。だからまあ、人によってちょっとだけ違うのかもしれない。もしかしたらユウちゃんはそういうところがあったのかもしれない。

(HAB I SCREAM)だからまあ、それぞれの取り方とか。それは俺も重々わかるし。

(ZEEBRA)もしかするとそれは石田さん(ECD)とユウちゃんの話だったんでしょう?

(HAB I SCREAM)そう。

(ZEEBRA)そこが余計にポイントかもしれない。だってさ、『さんぴんCAMP』の時もド頭でさ、「J-RAPは死んだ! 俺が殺した!」って石田さん、言うじゃん? あの時、いわゆる「J-RAP」っていうのはそれこそ、ブラザー・コーンさんたちが夕方の番組でやっていたコーナーで「J-RAPナントカ」っていうコーナーがあって。まあ、うちらの現場系のやつとはちょっと違う感じでやっていたでしょう?

(HAB I SCREAM)まあ「VS日本語ラップ」的なね。

(ZEEBRA)そうそうそう。だから、そういう構図が当時、まあECDもそれを作っていたし。で、YOU THE ROCK★はカッティング・エッジだったから。当時、石田さんのレーベルの方にいたわけじゃない。だから、そっちの方でそういう話を2人はしていたのかもしれない。で、『証言』をやる時に実際にECDがお金を貸してくれてヴァイナルが刷れたっていうのもあったし。

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(HAB I SCREAM)うん。

(ZEEBRA)そういうところだったのかな?って気がする。だから、俺らは逆に知らなかったことだから。俺とマーヤンは「なんかあれ、ちょっとユウちゃん違うこと言ってるよね」っていう風になって。

(HAB I SCREAM)うんうんうん。なんか、そこにひとつ付け加えるとしたら、一方通行な感じじゃなくて、その当事者の話も、『SWITCH』編集部のイノウさんっていうんだけど……もうちょっと実際にどうだったんだ?っていうことを突き詰めてほしかったなっていうのを会った時にも話したんだけど。そうじゃないと、当時に出た『SWITCH』の話で俺が話していることとか、完全に無視されている感じが……「なんなんだよ?」っていう風に俺はなったんだよね。

(ZEEBRA)ふんふんふん。俺、そこのページはちゃんと読んでないかもしれないから、もう1回ちゃんと読み直そう。でも、そうなんだね。やっぱりだから、時を経て新しい情報とかもさ。

(HAB I SCREAM)盛られちゃってるんだよね。

(ZEEBRA)そういうのもあると思うし。なんかどっかとどっかで話がつながっちゃって、「そうかな?」と思ったりとかってこともあるのかな。

(HAB I SCREAM)うん。でもそこに関してはディスじゃなくてこれはラブで。別にYOU THE ROCK★をディスってるとかじゃなくて。そうやって端を発するっていうのはイコール、俺は「ラブ」っていう風に捉えている部分があるんです。っていうことは、リスナーには間違ってほしくないなとひとつ、付け足しておきたいです。

(ZEEBRA)あくまでも事実をしっかりとここではっきりさせたかったということだよね。

(HAB I SCREAM)間違いないです。そのために来ています。

(ZEEBRA)はい! 昨日の晩、電話をもらっていろいろ話した中で、すっごいいい話もいっぱいこれから話すことがあると思うんですけど。1回ここでCMを入れるんで。よろしくお願いします。

(HAB I SCREAM)はい。

(CM明け)

(ZEEBRA)WREP『LUNCHTIME BREAKS』、お聞きいただいたのは本日のゲストHAB I SCREAM『Movie Star feat. YOUNGSHIM』でした!

HAB I SCREAM『Movie Star feat. YOUNGSHIM』

(ZEEBRA)ビートはBACHLOGIC。

(HAB I SCREAM)はい。

(ZEEBRA)これね、超当時出たばっかの時はフロアでかけやすくて。結構かけさせていただいたんですけどね。ということで、先ほどからかなりもう、これは永久保存的なトークをずっとしているんですけども。まあその後ね、やっぱりみんな、そういう時期を経て、いろんなところでいろいろとあるわけじゃないですか。みんないろいろ……たとえば俺もさ、TOKONA-Xと仲良くなったりとかさ。BIGZAMにディスられたけど仲直りしたりとかさ。

(HAB I SCREAM)あ、それ知らなかった(笑)。

(ZEEBRA)なんかいろいろあるじゃん? みんな、なんか。で、そういうのってまあ、時間が経つといろいろなことが起きて。言ってもさ、狭い世界だからさ。もう全く「知らんわ!」っていう風にはなかなかならなかったりするし。お互いにちょっと気になったりとかいろいろとする中で……ほら。昨日電話で聞いた感じだと、あれがあるんだよね?

(HAB I SCREAM)そうなんだよね。そういう事件があって、さっき言った通り修羅場があったんだけども。その場を経て……その後にファイルレコードのバリー佐藤さんからオファーを受けてそういう事件になってしまってね。契約したディールも1回、崩壊してしまったわけなんですよ。だけどそこでNEXT LEVELの岡田麻起子さんが「だったらファイル辞める!」ぐらいのことを言ってくれたりとかして。首の皮一枚でつながったみたいなところがありまして。その後、(SOUL SCREAMのアルバム)『The Deep』が96年に出たわけです。

(ZEEBRA)はい。

(HAB I SCREAM)っていうのがありまして。そういうバイオレンス的なことに対して……俺とかなんかはラン・DMCとかから入っていろいろとヒップホップをディグって。パブリック・エネミーだ何だって入って。やっぱりKRS・ワンの当時、「Stop The Violence」っていうムーブメントがあったりとかして。そういうのを目の当たりにして。当時、VHSとかも出ていたりとかして。

(ZEEBRA)出てたよね。

(HAB I SCREAM)そういうのを見ていて、「ヤベー、このKRS・ワンの革ジャン、かっけー!」みたいになっていて。

(ZEEBRA)あれさ、あれに出ていたKRS・ワンのA&Rがコバラユウスケのおばさんなんだよ。

(HAB I SCREAM)えっ?(笑)。そうなんですか?

(ZEEBRA)そうなの。だから俺、もともとコバラユウスケのおばさんに先に会って。向こうで。まあまあ、いいんだけど。話が逸れるから(笑)。

(HAB I SCREAM)ミス・メロディではなくて?

(ZEEBRA)日本人……東洋人の人でA&Rの人が1人、インタビュー受けていたの。「Stop The Violence」の。その人が実は……。

(HAB I SCREAM)まあ当時、その影響というかインスパイアがすごくデカくて。正直俺は殴られていないんだけど、さっき言った同級生のMIっていう6人目のメンバーが最後まで謝らなかったりとかして。ちょっと収拾がつかないみたいなところがあって。その帰り道に俺はそいつのことをさらにちょっと小突いたりとかしたりもしたんだけど。「お前がそんな感じだから、収拾がつかなくてこんなことになっちまったんだよ!」みたいなこともあったんだけど。でも、時を経て……でも、「俺らは悪くないよ。お前は間違っていなかった」っていうような思いもあって。それは後の、それこそさっきかけてもらった『Movie Star』の入っているアルバムの中で『ソウルメイト』っていう曲があって。その中で「お前の気持ちは間違っていなかったし、それは俺には真似できないし。お前はかっこよかったよ」みたいな。そんな歌を当時、僕の『PALPABLE』というアルバムの中で歌っていたりするんだけど。

(ZEEBRA)うん。

(HAB I SCREAM)それで、さらに時を経て、SNS時代に入りまして。Facebookでさっき言ったYOU THE ROCK★がね、なんの脈絡なのかよくわからないけど、SOUL SCREAMの『黒い月の夜』っていう楽曲、YouTubeに上がっていたもののURLをFacebookに貼り付けて。別にメッセージとか文章はなかったけど、なんかよくわかんないけど貼っていていて。

(ZEEBRA)うんうん。

(HAB I SCREAM)で、誰がこれに「いいね」をつけているんだろう?って思って。その100件ぐらいの「いいね」をピコッてクリックして見た時に、そこにブラザー・コーンが「いいね」をつけているんですよ。「ええっ!」って思って。正直……震えた。ブルッとして。だからなんて言うんだろう? 「バイオレンスに対してバイオレンスで返すのはヒップホップじゃねえ」って俺らは当時すごく……それこそ、周りの血の気の荒い仲間とかが「仕返しにいこうぜ!」みたいなやつもいたんだけど。「おい、待て」と。

(ZEEBRA)パトとかな(笑)。

(HAB I SCREAM)(笑)。「Pさん」とかって言おうと思ったけど(笑)。

(ZEEBRA)パトとか、パトとか、パトとかな(笑)。

(HAB I SCREAM)そうそうそう(笑)。「おい、ハブ! なにやってんだよ!」みたいになったりとかして。「おいおい、ちょっと待て。それはまたややこしくなるから……」って。

(ZEEBRA)そうそう。「やめろ、やめろ」って。俺も言った時があったよ(笑)。

(HAB I SCREAM)(笑)。そういうのもあって、時を経て。俺らは音楽、ヒップホップをやりたいからって。さっきのKRS・ワンの「Stop The Violence」じゃないけど。「そうじゃないんだ、ヒップホップは」っていう気持ちがあったから、そういう風なレスポンスは返さずに、俺たちは音楽でっていうところでアルバムを作って、出していって。で、さっきの話の『黒い月の夜』でコーンさんが「いいね」をつけているっていうのは、俺の中で「ああ、ようやくここで終止符を打てた」と。

ようやくここで終止符を打てた

(ZEEBRA)そうだね。すごい、当人たちの中でいちばん大切な瞬間。ねえ。みんなやっぱりさ、うちらはエンターテイメントだから外に見えるものがやっぱりみんなにとっては全てかもしれないけど、実はその大切なことって自分と相手の間のいろんなことであって。それって本当に……これはこうやって、こういうタイミングがあったから今日たまたま話にして、みんなが聞いたら「いい話!」ってなると思うんだけど。それは別に言わなくてもいい話っていうか。

(HAB I SCREAM)そう。だから俺はその話自体も3、4年前ぐらいの話なんだけど。ここに来て、なんかよくわからない感じで盛られちゃって、ゴシップネタの『週刊文春』みたいになっちゃっているから……「おいおいおい」って。やっぱり、現場にいた人は修羅場すぎちゃって、そのことに関して触れられないんだよね。現場にいた人なんかは。だけど、ケーダブなんかもそれに対して端を発することもなかったと思うし。シゲルさんがそれに対して当時のことを語るっていうこともなかったと思うし。そこにいなかった人が話を盛ってゴシップネタにされちゃうのは、当の本人としてはちょっと面白くないよと。

(ZEEBRA)うん。

(HAB I SCREAM)だけど、こういう経緯があって、さっき話した通り、俺らは音楽で……っていうところで。そのFacebookの「いいね」が果たして、「それで終止符を打てた」と俺は言うけど、それが正解なのか不正解なのかはもうわからないけど。でもSOUL SCREAMのHAB I SCREAM、俺の中の個人的な意見としてはね、息が詰まるというか。終止符というか。「これでいいじゃねえか」っていう風に思っているし。別に俺は「いまになっても根に持っていますよ。あの時のことを恨んでますよ」ってことは特に思ってもいないんだよね。やっぱり過去のことは過去のことで。水に流そうっていう気持ちもあるし。それよりかは、現在進行形で常に走らせている自分でいたいから。

(ZEEBRA)うんうん。

(HAB I SCREAM)もう過去のことは水に流して、先に進もうっていうのが俺の本意、気持ちですよっていうのをこの場で伝えたい。だから、もうひとつ付け足しておくと、余計なことをしゃべんじゃねえぞ!っていう(笑)。

(ZEEBRA)(笑)

(HAB I SCREAM)そういうところです(笑)。

(ZEEBRA)そうだね。あの、俺はせっかくこういうところ(WREP)ができたからさ。ハブもどんどんどんどん来て、発信してくれた方が俺はいいと思う。あのね、たぶんどんどん勝手に勝手に人は話すよ。それはしょうがないと思う。その分、自分がやっぱりもっと大きな声でちゃんと言えば俺はいいんだと思うから。そういうことをちょこちょことここに話に来てくれたら。

(HAB I SCREAM)そう。何度もこのことに関してTwitterでつぶやこうかなとか思ったりしたし。セロリ(DJ CELORY)がそのことに対して、さっき言った通り「えっ、その事件がきっかけで『証言』が生まれたんですか?」みたいな感じで言っていて。それに対するレスポンスが、「いや、ユウちゃん盛りすぎだから。鵜呑みにしないで」っていうようなマーヤンがいたりとかして。それは俺は、ある意味外野から見ていたりとかして。ずーっと黙り込んでいて。沈黙を貫き通していたわけ。そこに。なんだけれど、やっぱりどこかで俺も自分の生の声で発信したいという気持ちがずっとこの半年間ぐらいあって。

(ZEEBRA)うんうん。

(HAB I SCREAM)このタイミングでそれが言えてよかったなかという風に思っています。

(ZEEBRA)そうだね。はい。ということで、常日頃こうやっていろんなことが世の中でありながらも、自分たちの立ち位置をしっかりと見極めながらも、これからもがんばっていきたいなと思うんで。それには、方位磁石が必要ですよね?

(HAB I SCREAM)コンパスですか?

(ZEEBRA)はい。ということで、1曲行ってみたいと思います。SOUL SCREAM『コンパス 』。

SOUL SCREAM『コンパス』

(ZEEBRA)WREP『LUNCHTIME BREAKS』。お聞きいただいたのは本日のゲストHAB I SCREAMが所属するSOUL SCREAM『コンパス』でした! はい。ということで、そろそろ番組終了なので……。

(中略)

(ZEEBRA)ということで、ハブ。もうあっという間に1時間なんだけど。また今度、ぜひ遊びに来てください。

(HAB I SCREAM)ありがとうございました。とりあえずスッキリしたというか、この半年間ぐらいずーっとモヤモヤしていてね。YOU THE ROCK★のTwitterとかもブロックしたりしていたんだけどね。

(ZEEBRA)(笑)

(HAB I SCREAM)とりあえず(笑)。

(ZEEBRA)じゃあ、またそろそろ、YOU THE ROCK★のTwitterを復活させてやってくんね?(笑)。

(HAB I SCREAM)ウィッス!

(ZEEBRA)ということで、最後の曲はSOUL SCREAM『蜂と蝶』。Let’s Go!

(HAB I SCREAM)Peace Out!

SOUL SCREAM『蜂と蝶』

<書き起こしおわり>

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