星野源 ZAZEN BOYS『Honnoji』を語る

星野源 ZAZEN BOYS『Honnoji』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でZAZEN BOYSの『Honnoji』について話をしていました。

ZAZEN BOYS4

(星野源)ここからはイエローミュージックのコーナーです。イエローミュージックは僕の大好きな音楽です。海外の音楽の影響とか憧れがありながらも、真似や質感の追求だけではない、日本人としての音とか世界観とか情緒とか、日本人がグッと来るようなことを実現したポップな音楽を僕はイエローミュージックと呼んでいます。ええとですね、『イントロクソやべえ』のコーナーはちょっと今日もないですね(笑)。普通にイエローミュージックをちょっとやりたいなと。『イントロクソやべえ(仮)』なんでタイトルまだまだ募集しておりますから。「このイントロいいよね」みたいなのはまたちょっと後日、やりたいと思います。

星野源 槇原敬之『もう恋なんてしない』・荒井由実『あの日に帰りたい』を語る
星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でイントロが素晴らしい楽曲を特集。槇原敬之『もう恋なんてしない』と荒井由実『あの日に帰りたい』を紹介していました。 (星野源)『星野源のオールナイトニッポン』、イエローミュージック...

で、今日はイエローミュージックなんですけど、今日かける曲はZAZEN BOYSの『Honnouji』という曲です。これ、僕、発売してすぐに買ったんですけど。いま、改めて発売日を見たら2008年でした。もうすぐ10年っていうことじゃない? 9年前っていうか。「そんな前なの?」って思って。そんな前っていうか、割りと最近なイメージでいたんだけど。このアルバム。そんなにもう時間がたっているのかと思って。ちょっとこう、ゾッとしましたけども。時間がたつのは早いなと思って。で、僕、高校卒業したぐらいからNUMBER GIRLというバンドが本当に大好きで。ずーっと聞き続けて、解散まで全アルバムを聞いて、大好きだったバンドなんですが。

で、僕も『透明少女』という曲があって。NUMBER GIRLというバンドの。それのカバーを、ライブだけですけどさせていただいたりとかしてて。そのボーカルだった向井秀徳さんとですね、実はイベントで一緒になって。2人で一緒に歌を歌ったりとかさせてもらった時にそのカバーをさせてもらったんですけど。で、「もっとやった方がいいよ」って言ってくださって。で、自分のライブでもやるようになりました。で、そのNUMBER GIRLだった向井さんがその後に組んだバンドがZAZEN BOYSでございます。そのZAZEN BOYSの吉田一郎くんっていうベーシストに僕のバンドでちょっとお願いしたりとか。そういう交流もあったりしつつも、ZAZEN BOYSも好きで毎回追いかけていたんですけど。この『Honnoji』という曲には本当にもうぶっ飛んでしまいまして。

その頃、よくイベントとかで一緒になることが多かったんです。フェスとか。だけどね、生でこの曲を見た時に「本当にすごい!」って思って。この曲のジャンルを僕は言えないです。わかんないです(笑)。「プログレッシブロック」とか近い言い方はあると思うんですけど、でも「ZAZEN BOYS」としか言いようがない感じがしますね。なんて言ったらいいんだろうか、これは。まあ、ポリリズムといいますか。だいたい歌というのはイントロがあって、Aメロがあって、Bメロがあって、サビ。で、Aメロがあって、Bメロがあって、サビ。大サビ、サビサビ、アウトロみたいな。だいたいこう、流れができていたりとか。

「ここからここまでがAメロですよ」とか、そういうのがわかりやすい。で、「1、2、3、4でここが1小節です。ここが1拍目から4拍目で、これが1小節です」みたいなのがだいたいわかりやすいでしょう? それがですね、すごく楽器たちが様々なことをすることによって、その継ぎ目が全くわからないようなリズムだったり。これはどうやってみんなきっかけを合わせているのかが全くわからないみたいな。「ジャッ! ジャッ!」って音が合うんだけど、なんでそれが合えたの? みたいな。どうやったんですか? みたいなのが……音源を聞いた時は、たとえば楽譜なりがあって。それを見ながらやっているのかな? なんて思ったりとかした時もあったんですけど、ライブで見るともう本当に気迫で合わせているとしか言いようがないという。それが、もう本当にかっこよくて。

で、向井さんとそしてZAZEN BOYSのみなさんにしかできない音楽をやっていて、当時からしびれまくっていて。これはCDの音源を今日は流そうと思うんですが、ライブ映像とかもいろいろ動画サイトにあると思うんで。ちょっと見てみてください。これ、もう本当にかっこいい。海外でやっている映像もあったりして、本当にしびれてしまいますので見てみてください。今日ね、こんな深夜にZAZEN BOYSを爆音で聞くのもオツなのではないかということで。ちょっとね、久しぶり? 『恋』をはじめて聞いた時ぐらい、みなさんボリュームを上げていただいて。ラジオのボリュームをグーッと上げていただいて。で、この曲を聞いてください。ものすごいパンチがあるのでね。曲紹介もすごく静かにやります(笑)。曲を大きく聞いてほしいので。それでは、今日のイエローミュージックはこれです。ZAZEN BOYS『Honnoji』。

ZAZEN BOYS『Honnoji』

お送りしたのはZAZEN BOYSで『Honnoji』でした。かっこよすぎるぜ(笑)。はー! 京都市26才の方。(メールを読む)「イエローミュージックのコーナー、いつも楽しく聞かせてもらっています。このコーナーのおかげでもともと好きだったYMOや細野さんの曲をさらに聞くようになりました。『Honnoji』、めちゃめちゃ僕も好きです。学生の時にやっていたバンドでコピーしたのですが……」。おおっ、よくやりましたね! 「……タイトすぎる、かつ変拍子を合わせるのがしんどかった思い出があります。『本能寺で待ってる』でテンションが上がって最高です」。いやー、すごいね。これは僕、コピーするの……いいなあ。

いや、本当にテンションが上がるよね。後半の「ジャカッ、ジャカッ、ジャッ、ジャッ、ジャカッ!」の後のカッティングギターのところに移るところがもう、ライブで見ているとかならず「ほぁっ!」って言ってしまうんです。いやー、ちょっともう……いや、いいわ(笑)。さらに元気になりました。そんなわけで今日はZAZEN BOYS『Honnoji』をお送りしました。イエローミュージックでした。

<書き起こしおわり>

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