松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でジェレマイがクリス・ブラウンとビッグ・ショーンをフィーチャーした『I Think Of You』を紹介していました。
(松尾潔)さっそくお届けいたします今月のクリス・ブラウンですね。実はクリス・ブラウン、本人名義の新曲というのもリリースされているのですが、フィーチャリングでその真価を発揮するクリスと。彼のファンなら誰もが知っているその強みを生かした、そんな1曲をお聞きいただきたいと思います。じゃあ、誰名義の作品か? といいますと、ジェレマイでございます。ジェレマイもこの番組では贔屓にしているというか、『Oui』という曲はね、曲はね、『メロ夜』クラシックスの中の1曲という風に僕は認識しているんですが。
そのジェレマイとクリス・ブラウン。以前から共演ナンバーがいくつかありましたけども。今回はさらにビッグ・ショーンを迎えて、まあ若くて活きのいい男3人が三つ巴でゴキゲンなナンバーを作ってくれました。聞いてください。ジェレマイ feat. クリス・ブラウン&ビッグ・ショーンで『I Think Of You』。
Jeremih『I Think Of You ft. Chris Brown, Big Sean』
お届けいたしましたのはジェレマイ feat. クリス・ブラウン&ビッグ・ショーンで『I Think Of You』でした。ジェレマイ、好調ですね。『Late Nights』というアルバムからの『Oui』という曲はもう本当にこの先も息が長い活動を見せてくれるんだろうなという、そんな信頼に足るナンバーでしたが。今回、仲良しのクリス・ブラウン、そしてビッグ・ショーンを迎え入れての『I Think Of You』。これはね、まあジェレマイという人の声がまず面白いですよね。予備知識なく聞くと、歌が上手いまだ10代の男の子という風に聞こえるんじゃないかな? という気さえしますけども。
見た目はね、クリス・ブラウンなんかと同じで、モテそうな感じなんですね。で、この『I Think Of You』っていう曲はそうですね。2000年のヒットになるのか。モンテル・ジョーダンの『Get It On Tonite』っていう曲を下敷きにしていますね。ベースラインの「♪♪♪♪」っていうのはね。
で、モンテル・ジョーダン自体がネタありきの、クローディア・バリー(『Love for the Sake of Love』)ですか。の、曲だったんですが。まあ、ジェレマイが若い時というか、まあ子供の頃、モンテル・ジョーダンのグルーヴとかに身を任せていたんだろうなということまでもうかがい知れる。まあ、それは同じことがクリス・ブラウンやビッグ・ショーンにも言えるわけなんですけどもね。いわゆる90’s R&Bのさらに子供のような曲。こういった曲がいまシーンには大変多いのですが、その中でも割りと真打ち的な、それぐらいのキャッチーさとすごみを持った曲ですね。
ジェレマイは最近ですと人気ラッパー……いま、いちばん勢いがあるラッパーと言ってもいいでしょう。チャンス・ザ・ラッパーと一緒にコラボ作品を出しています。チャンス・ザ・ラッパーと言えばね、この間のグラミー賞で新人賞を授賞しましたが、彼はいままで出した作品というのはCDなんかのパッケージで出してなくて、ネットだけで。しかも無料で音を公開して。それでグラミー賞をとってしまうという特例中の特例の存在になったんですが。こういう異端の人がいつも歴史を作ると考えると、チャンス・ザ・ラッパーがグラミー賞をとったというのは後々音楽ビジネスのあり方を変える起点として記憶されるのかな? なんていう気もいたします。
<書き起こしおわり>