(サイプレス上野)(メールを読む)「MPCライブ、すごいです。どんな機材でやっているのか、教えてください」っていうね。機材はこれ……?
(STUTS)はい。これはMPC1000ですね。
(サイプレス上野)そう。で、レコードを買ってきて。で、「この音、入れたい」っていうのを入れてやっているのが楽しくてしょうがない。 (遠藤舞)楽しそう! (サイプレス上野)だってドリームの仲間でいちばん最初に買ったのが武士なんだよ。で、別の地区に仲のいい先輩のラッパーの人がいて。その人はMPC2000XLを持っていて。 (STUTS)ああ、名機。 (サイプレス上野)そう。名機ね。俺たちを惑わす名機。ギュッと締められるあの名機。素晴らしい名機があるんですよ。 (STUTS)(笑) (サイプレス上野)本当だからね。で、その人が使い方を教えてくれて。その人のところに原付きでもう、俺も持っていって。そしたらもう、サルが何かを覚えたかのように、ずーっとやるよね。 (STUTS)結構、夢中になりますよね。 (サイプレス上野)夢中になって。で、たとえばドラムの音。「ドッドッカッ!」とかあるけど、それってレコードの中に入っている、いわゆるドラムブレイクの部分を見つけるのね。みんなで。聞いて見つけたところを、ドラムだけを取る。 (遠藤舞)抜き出す。 (サイプレス上野)抜き出す。そう。抜いて、出す。素晴らしいね。 (STUTS)(笑) (サイプレス上野)いや、ハットとかもそうだよね。「このハット、いいな」とか。それをさらに中で変えていって。 (遠藤舞)そうか。お気に入りのハット(の音)を見つけて。抜き出して。 (STUTS)そうですね。抜き出して、それをまた違うレコードの音とかも重ねたりして。で、自分の音色を作っていくっていう。 (サイプレス上野)自分の好きなアーカイブができていくんだよね。そこに。それをずーっとね。 (遠藤舞)いいですねー。もう、無限大だ。 (サイプレス上野)無限大ですよ。使える人は本当に。こういう使える人、うらやましい。俺も。 (遠藤舞)何種類ぐらい音、入れられるんですか? (STUTS)そうですね。メモリーの範囲内なら、全然無限大で。 (遠藤舞)いっぱい入れられる。それ、覚えていくのも大変だね。じゃあ。 (サイプレス上野)大変、大変。ちゃんと文字を入れておかないと、わからなくなるから。「○月○日に入れたやつだから」とか、覚えておいたりして。 (STUTS)大事ですよね。 (サイプレス上野)だから俺のはUSBの前の時代でZIPだったから。ZIPの中とか、10年前の音とか入っているから。「こんなの入れてたんだ、俺」とかたまに思うもん。 (STUTS)あ、わかります(笑)。 (遠藤舞)でも、いま聞いたら「いいな!」みたいなのもね。 (サイプレス上野)いや、「俺、センスある!」とか思うもん。「なんでこれで曲、作らなかったんだろう?」とか。 (STUTS)そういうの、ありますね。 (サイプレス上野)最近、全く触ってないんですけどね。悲しいぐらいに。 (遠藤舞)でも、自分でカスタマイズできるのってちょっと面白いな。 (サイプレス上野)面白いですよ。メール投稿者さんもね、借金してでも買ってください。 (STUTS)ぜひぜひ(笑)。 <書き起こしおわり>