古川耕推薦図書 清野とおる『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』

古川耕推薦図書 清野とおる『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

古川耕さんがTBSラジオ『タマフル』秋の推薦図書特集の延長戦、放課後ポッドキャストで、清野とおる『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』を紹介していました。

その「おこだわり」、俺にもくれよ!!(1) (ワイドKC モーニング)

(古川耕)で、あとこれも良かったんですね。清野とおるさんっていう、『東京都北区赤羽』でお馴染みの。

(宇多丸)ああー、前にしまおさんがね、推して。

(古川耕)その後、ドラマ化もされてね。

(宇多丸)まあドラマ化っていうか、かなりイレギュラーなドラマ化だけど。

(妹尾匡夫)あれはちょっと変わったドラマだったよね。

(宇多丸)あれはいわゆるそういうね、メタドラマというかね、感じでしたけど。

(古川耕)その、清野とおる先生の新刊で『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』っていう漫画がいま出たんですけど。要は、清野さんがまたインタビュースタイルでいろんな人に聞いていくんですけども。対象は市井の普通の人々です。

(宇多丸)うん。

(古川耕)ただ、それぞれなにか一点だけ特殊な、すごく身近なものなんだけど、それに対してなにかこだわりとかフェティッシュなものを持っていて。それを、清野さんがひたすら、うらやましそうに聞くっていうテイの漫画なんです。1話読み切りなんですけど。

(宇多丸)うんうん。

市政の人々のこだわりを、ひたすらうらやましそうに聞く

(古川耕)で、初期に出てくるのは『ポテトサラダが私、好きなんですよね』っていう人にインタビューしていくの。で、ポテトサラダをある日、酒を家で飲んでいて。酒のアテがないなっていう時にポテトサラダを食べてみたら、意外といいぞ!と。で、ただすぐなくなっちゃうんで、バクバク食べるんじゃなくて、割り箸を一本だけ持って、そこにポテトサラダをニュッとつけて口にギュッと入れて氷結の500ミリリットルをガッと飲むとすげー合う!っていうところから・・・

(妹尾匡夫)(笑)

(古川耕)その人がだんだんポテトサラダにハマッていって。自炊をするようになって。で、最初ハムとかきゅうりとかを最初入れていたんだけど、それもどんどんどんどんいろんなものがなくなって。最後は芋だけを使ったポテトサラダっていうのを作るようになってったと。で、それをやっているうちに今度、周りでバカにしていた友達もそのポテトサラダに魅力を感じ始めるようになって。最後はその人の家に集まって、みんなでポテトサラダを大量に作って。ポテトサラダの山を作り、そこに割り箸を真ん中に立て、みんなが思い思いのヘラとか、あと素手とかでポテトサラダの山を崩し・・・

(宇多丸)(笑)

(古川耕)で、氷結を飲むとかって。氷結だったかな?これの時は違う・・・金麦だったかな?なんかそういうのをやって楽しんでいるんですよって。それを清野さんが聞いて、『うらやましい!』っていうだけの漫画が・・・(笑)。

(宇多丸)いや、でもこれすごい。ディテールがすごい、やっぱりね。

[リンク]おこだわり人「ポテトサラダの男」(試し読み)
http://www.moae.jp/comic/okodawari/1/1

(妹尾匡夫)割り箸一本で食べる料理ってあるんだよね。時々。

(古川耕)あ、そうなんですか?珍味的なものとかってそうだったりするんですか?

(妹尾匡夫)ところてんは一本で食べるんですよ。本当はね。

(古川耕)ああ、そうなんですか?

(妹尾匡夫)あと、お蕎麦屋さんの蕎麦味噌。あれも割り箸一本に絡めて、それこそポテトサラダのように舐めて日本酒を飲むと。

(古川耕)ペロッと舐めて(笑)。これ、本当にくだらないのばっかりで。『眠るのが好きなんです』とか『シーチキンにマヨネーズを入れて胡椒を入れるのが好きなんです』とか。もう、食い物に限らないんですけど。とにかく、一話一話普通の人のこだわりを見て。で、清野さんがそれを『くそー!うらやましい!』っていうだけのね(笑)。

(宇多丸)コンソメパンチ。ポテチのね。

(古川耕)コンソメパンチの話もすっごい面白いです。

(妹尾匡夫)『うらやましい!』と言われるとも思わずやってるからね。

(古川耕)そうそう。コンソメパンチの人はとにかくカルビー・・・

(宇多丸)『結果、SEXしてしまいました』『結果、チップス食っただけですから!』。

(古川耕)(笑)。カルビーのコンソメが好きなんだけど、湖池屋にちょっと浮気しちゃったみたいな話とか。

(宇多丸)ああ、そういうことね。

(古川耕)もう、割と最高で。

(宇多丸)まあ、ねえ。変な人が出てきて・・・っていうのはありますけどね。それを全力で受けてっていうね。

(古川耕)うちの番組にもそれこそちょっとおこがましいようですが、通ずるようなものもあるので。うちの番組がお好きな方は・・・

(宇多丸)いや、これ読んでいて思ったのはね、清野さんに。『敬礼女子、受け止めきれるのか?』と。

(古川耕)敬礼女子はねえ・・・難物件。

(宇多丸)まあ、ぶっちゃけ俺も、まだ番組では受け止めきれてないわけだが。

(古川耕)いまのところ、周りでは誰も受け止めきれてないっていうのが敬礼女子ですね。はい。巨大な怪物ですよ。

(妹尾匡夫)受け止めかけているよ。俺は。

(古川耕)(笑)。本当っすか?

(宇多丸)それ、でもね、そのね、『受け止めかけてるよ、俺は。こうでしょ?』って言うと、『いや、それは・・・』って。

(古川耕)あの吉野さんっていう編集者自身がまだ明確に掴みきれてないんじゃないか?っていう気もしますよね。

(ミノワダD)で、今日、お会いする機会があってお話したところ、『いや、敬礼ブームが来てるんですよ。敬礼の。そのムーブメントを紹介するのはどうですか?』って話になりまして。

(宇多丸)(爆笑)

(古川耕)『われに正義あり』みたいなスタンス、嫌だなー。怖いな、それ。

(宇多丸)出た!『圧倒的マジョリティー』(笑)。

(一同)(笑)

(宇多丸)じゃあ、もう1回紹介ね。

(古川耕)ということで、講談社から出ている『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』。第一巻。清野とおるさんですね。

<書き起こしおわり>

その「おこだわり」、俺にもくれよ!!(1) (ワイドKC モーニング)
Posted with Amakuri
清野 とおる
講談社
販売価格 ¥702(2018年3月25日8時49分時点の価格)
清野とおる おこだわりグルメを語る
漫画家の清野とおるさんがTBSラジオ『荻上チキ Session22』に出演。著書『その「おこだわり」、俺にもくれよ!!』のおこだわりグルメとおこだわり人について話していました。 (荻上チキ)さて、ここからはセッション袋とじ。 (南部広美)今
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