宇多丸 菅原文太 おすすめ映画『あゝ決戦航空隊』を語る

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宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』で亡くなった菅原文太さんを追悼。トラック野郎オマージュ曲をかけ、おすすめ映画『あゝ決戦航空隊』を紹介していました。

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(宇多丸)そうこうしているうちに、世の中的なニュースで言うと、まあいろいろありますけど。選挙だなんだってありますけど。まあ、菅原文太さん。俳優 菅原文太さんが亡くなられて。あの、高倉健さんが亡くなられて、報道があってから1週間ぐらいでまあ、文太さんまで亡くなられてという。東映を代表する2大スターが亡くなられて。このタイミング。しかも今年は菅原文太代表シリーズ『トラック野郎』監督のね、鈴木則文監督も今年亡くなられてますから。なんとも、という感じがありますね。はい。

まあ私、もちろん『仁義なき戦い』『トラック野郎』もちろん大好きですし。特にトラック野郎に関してはもう、最近出たトラック野郎の本とかでね、こういうところが好き!みたいなのをね、コメントを寄せていて。それこそ、玉袋筋太郎さん。同じくトラック野郎好きで知られる玉さんとですね、よくトラック野郎特集をタマフルでやってもよかったな、ぐらいのことを言ってたら、このあれですからね。だから、いずれちょっとやってもいいんですけどね。はい。という感じですよ。

で、ちなみにそのタマフルの関連で言うと、今年。タマフル映画祭。2本立てで上映いたしまして。それが『新幹線大爆破』と『太陽を盗んだ男』。これ、奇しくも健さんと菅原文太さん両方主演されてるという作品で。これも奇しくもという感じでしょうかね。はい。といったあたりで、ちょっとじゃあここで1曲いこうかな?あのですね、トラック野郎オマージュということで、まあ普通主題歌のね、あれをかけますけども。みなさん、どの曲もかけてらっしゃいますけども。ここはあえて、やっぱりタマフルですから。ちょっと違う曲。トラック野郎オマージュという意味で。文太さん本人が歌っている曲ではない。ぶっちゃけもう、縁もゆかりも関係ないんですが、トラック野郎オマージュ曲。

日本語ラップ界にトラック野郎オマージュ曲があるんですね。しかもこの曲、以前ですね、2010年ですか?小島慶子キラ☆キラ。僕、コーナーを持ってる中で、昼の番組でこれをかけたんですね。で、いまこれ歌詞を聞くと、やっぱり暴挙と言わざるを得ない。要するにこれ、主人公のね、文太さん演じる桃次郎はさ、家を持たぬ男。故郷も喪失してるし。で、シリーズが行くに従って彼は実は日本の高度経済成長の、日本列島改造計画の流れの中で、故郷を喪失した男。要するに故郷はダムの底に沈んでいるという男だったりするんですけど。

なので彼のホームは、まあ当時でいうトルコ風呂。いまでいうソープランドに、いつも『自分の家はここだ』と言って帰っていく。で、まあそのソープランドね、トルコ風呂のシーンが売りになっている。そんな描写もちゃんと入っているというあたり、トラック野郎オマージュラップとして、これを2010年昼間にかけてしまいましたが。改めて、菅原文太さん追悼の意味を込めてタマフルではこの曲をかけさせていただきたいと思います。CRAZY-A feat.HULK a.k.a Doc-KMC『トラック野郎 流れる一番星西へ行く』。

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CRAZY-A feat.HULK a.k.a Doc-KMC『トラック野郎 流れる一番星西へ行く』

(宇多丸)『風呂は吉原 気持ちがいい』ってね。まあ途中、QRなんてね。出てきちゃいましたね。こちらTBSラジオでございます。はい。ということでこの曲はね、CRAZY-Aさんの2009年リリースのミニアルバム『To Be Real』に入っている曲でございます。

ということでね、まあ菅原文太さん。いろんな映画に出てて。当然代表シリーズは『仁義なき戦い』『トラック野郎』あるんですけど。なんか他におすすめの作品ありますか?ってこの間、バラいろダンディっていうね、玉さんと一緒に出ているのでフッと聞かれて。パッと答えたのが『あゝ決戦航空隊』って、主役じゃないんですけど。ものすごいね、要するに群像劇なんで。すごいちょっとしか出ないんですよ。文太さんは。小園安名っていう海軍の大佐。

要するに、特攻隊の話なんですね。あゝ決戦航空隊。でもそれの菅原文太さんの役が、小園安名っていう役が、終戦を迎えた時に天に向かってちょっと毒づくんですけど。それが、ある意味仁義なき戦いの役柄とも重なる。それもそのはず、脚本を書いてるのは笠原和夫さんという方で。その笠原和夫さん、『昭和の劇』という長いインタビューというか、素晴らしい本がありまして。それ、ぜひみなさん、映画の本としても素晴らしいんで。文句なしに。

昭和の劇―映画脚本家・笠原和夫
Posted at 2018.4.29
笠原 和夫, スガ 秀実, 荒井 晴彦
太田出版

映画の本だけじゃなくて、昭和史の検証本としても素晴らしい本なので、ぜひおすすめしたいんですけど。要するに、たとえば仁義なき戦いのね、様々なね、広能が言う様々なセリフがどういう考えのもとに、思いのもとに書かれているか、みたいなのがね。特にこの決戦航空隊でモロに出てくるなというあたり、あって。ちょっとおすすめでございます。監督 山下耕作でございます。鶴田浩二さんがね、壮絶な。だからそれこそ鶴田さんは特攻隊を送り出す側として、いろいろずっと自分の中で忸怩たる思いがあって。

故にこの役を受けて。クライマックス、ちょっと壮絶な切腹シーンがあるんですけど。それとかですね、ちょっと事実に即してるんですけどね。これはね。非常に勉強になる。題字を児玉誉士夫が書いてますからね。はい。というね、いろんな意味でもドスンと来る一作でございまして。はい。おすすめでございます。まあ、あの文太さんの主演ではないんですけどね。要するにそういう役でも強烈に印象を残すといったあたりではないでしょうか。

<書き起こしおわり>

あゝ決戦航空隊 [DVD]
Posted at 2018.4.29
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
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