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菊地成孔が横浜元町で出会った酒乱の悪くてバカで面白い話

菊地成孔が深夜の大久保病院で見た 大ゴネする女性患者の話 菊地成孔の粋な夜電波
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菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』の中で、SIMI LABの面々と行った横浜元町のソウルバーで出会った酒乱の悪くてバカで面白い話(WBO)をし、曲を捧げていました。

(菊地成孔)この話は、さっきの大久保病院の夜中に担ぎ込まれた任侠の方の話とちょっとオチが近いので・・・まあまあ、そんなに、最初に言っておきますけど、結果的にはハッピーエンドなんで。というのを最初に申し上げてから話しますけど。まさに昨日の話です。昨日の晩です。菊地凛子さんのRinbjö名義でのアルバムの、せっかくアルバム完成しましたしね。ヨーロッパ発売も決まって、いま全米の発売のルートもあたっているところですので。まあ、スタッフ一同、いい調子だっちゅうことで。

年末にはビートメイカー。まあ、カラオケ作る人ね。作曲家じゃなくて。作詞作曲と編曲は私がやってるんですけど、カラオケ、ビート作る子たちがいて。で、私もビート作ったんですけど。ビートメイカーと凛子さんで打ち上げ。忘年会。で、新年会の方は今度上モノ。ラッパーだけで。だから昨日、凛子さん、I.C.I、MARIAさん、オムス(OMSB)、DyyPRIDE。で、まあほとんどSIMI LABだし、SIMI LABが多いから横浜で飲み食いしようぜって事になって、元町にある美味い店に行ったんですね。

で、HI’SPECもDJだけど来て。ほいで、なんだか知んないけど、関係ないJUMAまで来たんですよ(笑)。JUMAは『すいません、参加してないのに』って言いながら、まあいたんですけど。まあ、やってました。どんどん飲んで。凛子さんもいい調子で。9時くらいから始めて、11時も過ぎると電車もなくなってきます。もう、横浜ですからね。私は朝までいようって気だったんですけども。で、まあ凛子さんがまず帰りました。『今日はどうもありがとうございました。アルバム、ライブがんばります』。

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打ち上げ 二軒目のソウルバー

で、MARIAさんも帰って。気がつくとSIMI LABの野郎ども。DyyPRIDE、オムス、JUMA、DJ HI’SPECと私で5人で飲んでたんですよ。残りの4人は20代ですからね。で、『二軒目行こう!』っつって。で、二軒目がソウルバーで。まあ、店の名前は出せませんけど、元町で有名なソウルバーに行ったんです。全員で。したら、あの調子で入っていって、マスターも『あ、SIMI LAB?』ってわかったんじゃないですかね?ガンガンガンガンいい曲をかけてきて。もう、うちら最高になっちゃって。テキーラ、バンバンバンバン飲んで。もういい調子で、JUMAとか踊り出したりして。

そしたらね、カウンターに女性と、あと身長がね、150センチくらいの、なんつったらいいかな?ヒッピーみたいな感じの、まあ元町が縄張りなんでしょうな。いかにも遊び人っていう。結構な寒さでしたよ。でも、ビーサンだったの、その人(笑)。あの、菱田さんの横浜版みたいな人です。その人、刺青がもうね、手の甲まで刺青が入っているから。まあ、おそらく全身が紋々だってことがわかるんですけど。それで、女性の方とね、なんか口論をされてたんですよ。で、よく口論に耳をすませたら、女性は女性じゃなくて・・・まあ、その方と数分後に私は名刺を交換したんですけど。なんでかって言うと、歌舞伎町の店でオカマちゃんのバーをやっている方で。

で、『私、もう出ちゃいましたけど、ずっと歌舞伎町にいたんですよ。すしざんまいの上にいたの』『ええっー!?名刺、交換しませんか?』って。名刺交換して。すごいいい人。楽しい方で。でもね、その、ちょっとやっぱりね、酒乱なのね。横浜の菱田さんが。『横浜の菱田さん』っつってももう、シーズンも8だからわかんない人がほとんどだと思うんですけど(笑)。まあ、酒乱なわけ。菱田さんと同じで。まあ、絡む絡むでね。

TBSラジオ 感謝deサカス 菊地成孔 粋な夜電波 killer smells
※参考画像 KILLER SMELLS 菱田さん

まず、JUMAに絡んできまして。それからもう、DyyPRIDEに絡みまして。オムスに絡みまして。やがて、もうとうとう・・・連中はね、なにせ基地で働いてますから、もう酔っ払った海兵隊員ぐらいは簡単に扱える・・・扱えるって別にその、上手くやりすごす。なんかいろいろ突っかかられたりするでしょう。そういう仕事していれば。でもまあ、連中慣れてますから、もう。で、連中も、『菊地さんは元々水商売だ』っていうのは知っているわけですよね。だから、酔っぱらいが絡んできても大丈夫だっていうヴァイヴスでいたんですけど。もう絡みが酷くて。とにかく。

彼曰くですね、『俺はインドに4年いたんだけど、そのうち2年半はインドで食らってたから』っつって(笑)。『ホントっすか!?2年半、インドの刑務所キツくないっすか!?』とかって。もう半ば、オムスとかニヤニヤしてるんですよね(笑)。で、みんなで、SIMI LABと私でその人を取り囲む感じになって。で、うちらはもうバンバンに飲んでましたけど、みんな強いんで。誰も崩れてなかったんですよ。で、その人、腰砕けてたところにもってきて、絡みだったんで。悪酔いプラス絡みでね、『うわー、絡まれちゃった』って思ってるんですけど、まあみんなで楽しくあしらってたのね。

私はとにかく、4才から店で、店のバイトをさせられてましたから。それも酷い話なんですけど。よくもまあ、あんな情操教育が必要な児童っていうか幼児にですね、あんな危険な場所に置き去りにしたのだろう?バイトの青年と2人でとか、親の神経を疑りますけど。まあ、もういま死語ですけど、見巧者っていう言葉があるんですね。見巧者っていうのはね、『見るのが巧い者』っていう意味ですけど。とにかく数を見てるから、ケンカは私は見巧者なんですよ(笑)。

4つから14くらいまで、10年間くらいほぼ毎日見たんで。だからもう、見ただけじゃなくて、後処理もしましたからね。ええ。実の母と一緒にね。まあ、床じゅう・・・私は血とゲロに強いんです。とにかく。血は毎日拭いてましたし、ゲロも毎日拭いていたからね。まあ、ケンカは見巧者なんで、始まったらどうなるか、これくらい酔っていたらどうなるか、まあわかるんですよね。で、『まあまあ大したことにはなんねーだろ、こいつなら』って思って。オムスやダン(DyyPRIDE)も本当、うまいですから。

調子に乗せて喋らせて、こいつらに任せておけば大丈夫だって思っている間に、その店も4時で閉店。閉店ガラガラ。で、まずオカマちゃんは私と仲良くなりましたから。で、そのオカマちゃんの友達なんですよね、その人ね。で、『マスター、ごめんなさい』みたいな感じで、まず2人が下りていったの。その店は1階じゃないんですよ。ほいで、オムスたちと一緒に、『まあ、あいつらが下りて、バイバイかなんか言って、通りから消えた頃に下りよう。マスター、もう2、3曲いいですか?1杯ずつ飲むんで』っつって。『ああ、いいっすよ』っつって。『なんかすいませんね』みたいな。『いえいえいえ、いっぱい見てるんで。ああいうの』って。

で、マスターがなんかいい感じのね、NE-YOとかをかけたりして(笑)。NE-YOがかかったらいい調子になっちゃって。みんな。で、いい気分でNE-YOがかかって、下りたんですよ。階段に。そしたら、もうオカマちゃんがブルブル震えて電話してんの。『ん?』って見たら、階段の真ん中から下が血だるまになってるんですよ。それはどうしてか?って言うと、転落しちゃったんだよね。酒乱のお兄ちゃんが。倒れてるの。見たら。で、血の海になっていて。ほいで、『やっべーな、これ。やべえもん見たな』って。ああいう時はね、はっきり分かれるんですよね。絶対無理な人と、ぜんぜん大丈夫な人と。

HI’SPECは見る見る血の気が引いちゃって。JUMAも見る見る血の気が引いちゃって。で、私とDyyPRIDEが、もう急いで脈とって。で、うつぶせてたんで、首が包まる形で寝てたんで、気道確保しなきゃと思って表にひっくり返して。1メートルくらいの血の海になっていて。ただね、どんどん広がってったらヤバいんですけど、止まってるんですよ。だから、まあまあ、流れ続けてねえな。後頭部を触ったらパックリ割れてるんですよね。『救急車、ここだとすぐ来ますか?』っつったら、『1分くらいで来ます。そこにあるんで』って言われて。『ああ、じゃあ大丈夫だ』っつって。ダンが『おい!救急車来るから、寝るな!寝るなよ!』っつって。で、私は脈をとって。

体もあったかいし、脈動もむしろ酒飲んだばっかりっていうのもあって。これがどんどんどんどん数字が落ちたらヤバいんだけど、落ちてないから。で、そのオカマちゃんが震え上がってるんで。『大丈夫、大丈夫。ぜんぜん。大ケガに見えるけど、頭って血が出るからね』っつって。で、結局来たんですよ。救急車が。で、『これこれこうで、階段から落ちたと思います。ベロンベロンに酔っぱらってたんで』っつって。で、『あなたたち、ご関係は?』『我々はないです。彼女があります』っつって。『はい』っつって。『じゃあ、彼女も同行しますね。みなさん、関係ない方は帰ってください』『はい、失礼ます。よろしくお願いします』っつって。

で、『がんばれよ!頭、痛えだろうけど、がんばれよ!』っつって。したら、『うわーっ!』って目も開けて唸ったんですよね。だからまあ、割れてたんだけど、まあさほどの・・・割れたら大変なんですけどね。実はね。ただその、致命・・・死んでしまうとかね、大ケガではないと思ったんで。で、私とダンの手が血で汚れまして。服にもちょっと血がついたんで、まあこれは手洗いがてら飲み直そう。で、まあそこの店で塩を盛ってもらえばいいよって話になって。で、結局、周りの店が全部閉まってたんで、元町からね、関内駅前まで歩いたらスポーツバーが一軒だけ開いてたんですよね。

そこにSIMI LAB四人と髪の短いサングラスの、まあ、サングラスじゃないんですけど。老眼鏡なんですけど。不審な男が両手血だらけの男が入ってきたんで、すんげーびっくりして。そこのバーの人が(笑)。後ろにのけぞったんですけど。『あ、ちょっとちょっと、ケンカがあって。いま。止めたんで。手、洗わせてください』っつって。で、『すいません。オーダーストップなんですけど』『一杯ずつだけでいいんで。あと、ピッツァ・マルゲリータと、塩、あります?』っつって。で、塩を盛ってもらったんで。

まあ、一応お祓いしておきましょうや。階段落ちると危ないですからね。だからまあ、パパパパパッとみんなで塩を振ってですね。DyyPRIDEと私は手を洗って。んで、朝まで。始発が出たんで。で、私はタクシーで。連中は電車で帰りまして。まあ、あの人、痛かったろうなと思って。なので、彼に・・・インドに4年間放浪したうち、自称2年半はインドの刑務所にいた・・・あり得ないと思いますけど(笑)。インドの刑務所にいて、傷だの打撲だのが痛いだろう彼に1曲、今日は捧げていこうと思いますね。

この番組でも何回かプレイしたんですけど。私、お座敷小唄みたいなのを作りたくて。これも曲的には15年くらい前の曲ですけど。『フロイドと夜桜』っていう曲を作ったんですよね。これはまあ、女の人が男運に恵まれなくて、悪い男ばっかりが好きで。で、そのいちばん好きな男は背中に夜桜のタトゥーがばっちり入っていて。で、そいつのことを忘れたいんだけど、クリスマスに悲しいことがあって。で、今日がクリスマス。だからお釈迦様は暇でしょ?私にちょっと説教してくれませんか?ちゃんとするようにって。

まあ、お座敷小唄。自分的にはね。お座敷小唄的な、小唄端唄的な歌を作ったつもりで。では、私とSIMI LABたちと昨日一晩出会った、全身紋々の横浜で遊んでいる酒乱に1曲捧げたいと思います。

<書き起こしおわり>

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