菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』の中でミゲルの最新アルバム『Wildheart』から『A Beautiful Exit』を紹介。ディアンジェロ『Black Messiah』が与えた影響について話していました。
(菊地成孔)そうですね。来週『韓流最高会議』なんで。再来週は(シーズン9の)最終回だから、シーズン10の1回目ぐらいでやろうかな?あの、ディアンジェロの『Black Messiah』によって、ブラックミュージック界っていうのはもう、変わったと思うんですよね。いろんな意味で変わったと思うの。それはいろんなライターの人が書いていると予想されますけども。具体的にどう変わったか?あんまり書かれてないんじゃないかと思うんですよね。
1回ね、ディアンジェロの『Black Messiah』とケンドリック・ラマーの『To Pimp A Butterfly』。あの2枚が15年。今年の・・・まあ今年はとにかくブラックミュージックの流れが決定的に変わったグレートヴィンテージになると思うんですよね。だからあの2枚を1時間で簡単に総括するということをやろうと思うんですけど。その明らかに影響下にあります。ミゲルもビラルも久しぶりでソロ・アルバムを出したんですけど。どっちも露骨にディアンジェロの影響を受けてますね。
どっちかっつーと受けてない方。ミゲルの最新譜から1曲聞いてみたいと思います。ミゲルは、そうですね。まあ、説明はいいですよね?(笑)。ブラックミュージックの人ですけど。これなんか、カニエがポール・マッカートニーとリアーナと一緒にやろうとして、あんまり上手く行かなかったことを成功させた例だと思うんですよ。
あの、一聴するとブラックミュージックに全く聞こえないです。ソングライトの構造だけ聞いたらね、いちばん近いのはビージーズですよ。あの、UKのポップスに近い内容のことをブラックミュージシャン。もうドロドロの夜のミュージシャン、まあミゲルがやるという動きも、『Black Messiah』以降の動きのひとつになると思います。『Black Messiah』が与えたインパクトはもっと、多岐にわたるんですけどね。
まあ、その特集は少々お待ち下さいということで、ミゲルの最新アルバムから1曲目の『A Beautiful Exit』っていう曲を聞いていただきます。
Miguel『A Beautiful Exit』
はい。ミゲルの最新譜から『A Beautiful Exit』。非常に素晴らしいというか、先ほど説明したような曲ですね。レコーディング、LAです。前のアルバムはニューヨークでしたけどね。そのリラックスも出ていると思いますね。CMです。
<書き起こしおわり>