安住紳一郎 大学受験の思い出 合否通知を見分ける方法を語る

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安住紳一郎さんがTBSラジオ『日曜天国』の中で2009年2月に話したトークの書き起こし。受験生時代に学んだ、大学から郵送されてくる合格・不合格の通知を判別する簡単な方法などを話していました。



(安住紳一郎)さて、いよいよ2月ということで、東京・神奈川の中学校の入学試験が解禁になるんですかね?中学校入試なんかがもうそろそろ。勉強熱心な方はね、私立中学を狙っているという方は、もう始まっているようですけども。

(中澤有美子)そうなんですよね。

(安住紳一郎)たぶん今日じゃないですかね?結構ね。学校の受験があるのは。

(中澤有美子)集中しますからね。受験日。

(安住紳一郎)そうですよね。各種入学試験など、この時期にずいぶん集中して行われますが。この番組にも『今年受験です』というようなメッセージを送ってくださる方もいますし。また、娘さん、息子さん、家族の方が受験生だという方もね、いらっしゃると思うんですけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)私は、受験に2度失敗しています(笑)。人より受験生を長く経験しています。

(中澤有美子)大学受験の時ですよね。

(安住紳一郎)この時期、ラジオ・テレビからは『受験生のみなさん、がんばってください』というような言葉がよく聞こえてまいりますけれども。私も実際、そう思いますし、別にそれは構わないことなんですが。でも、そんな言葉じゃ受験生には実は届かないんだよなという気持ちも、いつも抱えています。

(中澤有美子)あー。

(安住紳一郎)受験生にかける言葉はとても難しい。朝青龍へのインタビュー並にいま、難しい課題ですね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)私たちの仕事としては。

(中澤有美子)かもしれません。はい。

(安住紳一郎)『えっ?なに言ってんの?』ということにね、なってしまいがちなんです。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)家族の中に受験生がいて、この1年間ずいぶん気を使って生活をしたという方もいらっしゃるのではないかな?という風に思います。私は受験に2度失敗しています(笑)。いま、振り返るだけでも、胸が苦しい。

(中澤有美子)ああー、そうですか。

(安住紳一郎)あれはやはり大変な出来事でした。ええ。ダラダラと毎日生活していて、たまにこう、時間が戻せたらいいなあというようなことを思う時がありますが。人生で、あの時だけには絶対に時間を戻してほしくない!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そこまで断言できる時期でありました。何校か受験するんですけれども。また当時、私たちの時は、結構数多く試験を受けるのが主流というか、当時のブームというか、風潮だったんですよね。いまの受験生もそうなのかな?とは思うんですけども。1年目が、6校受けたんですよね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)で、全滅。それで2年目が、12校受けたんですよ。だいたいちょうどいまの2月の上旬から3月の中旬くらいまで、ずーっと受験を続けるんですけれどね。で、こう試験の1週間後ぐらいから続々と結果が出始めるわけなんですけれども。郵便で届くんですよね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)ご経験ある方は、わかるんじゃないかなと思いますけれども。指定校推薦、あるいは一般推薦で学校に進まれた方はたぶんこういう経験はないんじゃないかなと思うんですが。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)中澤さんは?

(中澤有美子)私も受験しましたよ。

(安住紳一郎)あ、受験したんですか?あ、失礼しました。

(中澤有美子)なんかいま、すごい敵意を感じましたけど(笑)。

(安住紳一郎)いえいえ。あ、一般受験出?

(中澤有美子)一般受験です。はい。届くドキドキ、覚えてますよ。

(安住紳一郎)何校くらい受験しました?

(中澤有美子)えー・・・やっぱり5・6校は受けたと思いますね。

(安住紳一郎)5・6校。1年でクリアされた?

(中澤有美子)(笑)。そうですね。受かったところに行ってしまったんですね。はい。

(安住紳一郎)ああ、1年でクリアされた。

(中澤有美子)そうなんです。

(安住紳一郎)なるほど。

(中澤有美子)すいません(笑)。

(安住紳一郎)いえいえ、それは優秀な証ですから(笑)。私は2年かかってるんですよ。

(中澤有美子)でも、あれですよね?高3の時に受けて、もう1年で大学生になられたんですよね?

(安住紳一郎)そうですね。ええ。で、ちょうど試験の1週間後ぐらいから続々と結果が出るわけなんですが。その結果が郵便で、当時届くんですよね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)いまの人はちょっとね、どういう風に結果を受け取るのかは分からないんですけども。それで、だいたい合格か不合格かは音で分かるんですよね。

(中澤有美子)はー、そうでしょうかね。

(安住紳一郎)ちょうど、私の当時住んでいた部屋は、ドアが1枚ありまして。そのドアの向こう側の外側に、細長い窓のような郵便受けがあって。で、内側に金属製の受け皿がついていて、それで郵便物を受けるというような、そういうようなドアなんですけども。

(中澤有美子)なるほど、はいはい。

(安住紳一郎)不合格だと、封筒1枚に『残念でした』と書かれた厚紙が1枚、中に入っているだけの長封筒が届くので、郵便受けからストーンと入って、その金属の受け皿の下にぶつかった音。ポツーンって音がするんですよ。

(中澤有美子)なるほど(笑)。

(安住紳一郎)またそれが悲しい音で。ポツーンっていう音が聞こえるんですよ。ちょうど次の学校の準備をしてたりとか、あるいは起きてすぐだったりするんですが。だいたい午前中ですよね。10時から11時くらいにかけて、朝の郵便屋さんが来て。その、ポツーンっていう音が悲しい音でね。それを私、何十回と聞いているわけですよ。ポツーン・・・ポツーン・・・っていう音を。

(中澤有美子)あー・・・

(安住紳一郎)で、受かっていると、大判の封筒に入学の案内書などがわっさりと入っているので、分厚いのが来るんですよね。

(中澤有美子)なるほどなるほどね。

(安住紳一郎)郵便屋さんが郵便の受け口に新聞を押しこむような感じでこう、ゴソゴソッ!っと入れてくれるわけですよ。中に入学の案内書とか、寄付金のお知らせとか、生協申し込みの書類なんかを、一式で入ってるわけですよね。それを新聞よろしく、入らないぐらいの勢いでゴソゴソゴソッ!っと。

(中澤有美子)ムキムキっと。

(安住紳一郎)はい。入れてくれるんですよね。で、こうバイクが停まるような音がするんですよ。ブブブーン、ブーン。コソコソコソ・・・『ん?コソコソ?うわー、受かったー!』みたいな。

(中澤有美子)(笑)。そうですね、うん。

(安住紳一郎)そうなんですよね。でも、だいたいはコツーンっていう音で。で、聞かないようにはしてるんだけども、やっぱりちょっと、その音がね、聞こえてしまうんですよね。

(中澤有美子)申し合わせたように、どの大学も不合格通知はそういうものだったですか?

(安住紳一郎)だいたいそうだったような感じがしますね。それで、もう1年めはコツーン、コツーン、コツーンで。で、2年目。何校かは合格をもらったんですけども、まあちょっといい方はあれなんですけども、全部すべり止めだったんですよね。それで、第一志望、第二志望と落ち続けて、あとようやく第三志望だけが残ってたんですよね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)で、第三志望のそろそろ合格通知・不合格通知が来る頃だなという意識はあって。祈るような気持ちで、『ここがダメだったらもう1年だな』なんていう風に考えていて。『1年間勉強したのに何やってるんだろう?』みたいな、そういうような気持ちを持ちながら、ちょうどテレビで100万円クイズハンターなんかを見てたわけなんですよ。

(中澤有美子)ああ、そうですか(笑)。うんうんうん。

(安住紳一郎)懐かしいですね。柳生博さんのね。

(中澤有美子)ああ、ありました。

(安住紳一郎)100万円クイズハンターなんかやっていたら、ちょうどバイクがやって来て。ブブブブブーン・・・コツコツコツ・・・『きたー!うわー!どうなるんだろう、これ?』と思って。コツーンなのか?ゴソゴソなのか?コツーンだったらもちろん不合格だし、ゴソゴソだったらなんとか合格。『ゴソゴソなのか?ゴソゴソであってほしいな・・・ゴソゴソ、来い!ゴソゴソ、ほしい!不合格通知でもゴソゴソ入れてくれ!』みたいな気持ちになっているわけなんですよね。

(中澤有美子)あー、大変・・・

(安住紳一郎)郵便局員の方はね、そんなあんまり考えてないと思いますけれども。で、ブーン、プスンプスンプスン・・・郵便局の人が、コツコツコツってちょっとね、急ぎ足めな感じで来て。それで、郵便受けの金属製のひさしがクチュンって開いた感じの音もして。カシャンって。で、どんな音がするのか?コツンなのか?ゴソゴソなのか?ゴソゴソなのか!?コツンなのか!?って、祈るような気持ちでその音に集中して。どんな音がするんだろう?と思って集中して耳をそばだてて聞いていたら・・・ポトリって。

(中澤有美子)ん?

(安住紳一郎)『んん?あれ、ちょっと待てよ。聞いたことのない音だぞ?』と思って(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)あれっ?と思って。もうその時点で不意をつかれちゃって。あれ、なんだ?みたいな感じになって。コツーンでも、ゴソゴソでもないんですよ。ポトリっていう感じなんですよ。パタッ、ポトッていう音。あれっ?なんだこれ?と思って。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)『あれ?初めて聞く音だぞ?なんだなんだ?』と思って。で、ちょっとそんななんか自分の合格か不合格かみたいな興味も一瞬削がれて。『あら?なになになに?』と思って。『誰か下に下敷きでもはめたのかな?誰かスポンジでも敷いた?』みたいな感じでわさわさあって玄関の方に行って開けたら・・・

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)その第三志望の学校の封筒で。『やっぱりお知らせじゃん』と思って。でも、見たことのない大きさだと思って。

(中澤有美子)なるほど、はい。

(安住紳一郎)で、後々分かるんですけども、当然それは初めて聞く音に相応しい初体験に相当する封筒だったんですよ。

(中澤有美子)えっ?合格?

(安住紳一郎)ちょうどコツーンとゴソゴソの重量感の真ん中のポトリですね。薄くもない、厚くもない、中途半端な厚さ。コツーンとゴソゴソの間のポトリ。みなさん、お気づきでございましょうか?合格と不合格の真ん中の重量感ですね。言ってしまえば。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)ここまで言えば、おわかりになるのではないでしょうか?そうです。補欠合格のお知らせだったんです(笑)。

(中澤有美子)(笑)。ごめんなさい、笑っちゃって(笑)。

(安住紳一郎)ちょっと私の受験生生活を笑わないでください。

(中澤有美子)ごめんなさい(笑)。

(安住紳一郎)びっくりしました。まさにミドルな感じなんですよ。

(中澤有美子)ミドルな感じ(笑)。

(安住紳一郎)重量感的にも真ん中。結論的にも真ん中。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)不合格だと中に厚紙1枚入ってるんで、ちょうどね、なんかこう、ものを立てかけたようなコツーンって音がするんですけど。

(中澤有美子)わかります、わかります。

(安住紳一郎)補欠合格だと中に『補欠ですけど、あなたは入りますか?入りたいんだったら電話ください。電話をくれたら入学の手続きの書類を、分厚い封筒を送ります』っていうようなA4の紙の便箋2枚ぐらいを3つに折りたたんだようなものが長封筒に入っているんで、コツーンではなくて、ポトリっていう音をね、するんですよ(笑)。

(中澤有美子)ほえー。

(安住紳一郎)こうして、私は第三志望に補欠で合格という、なんとも鉛色のメダルをもらって受験生活を締めくくったのでした。

(中澤有美子)(笑)。そっかー、でも、あれですよね?待っててくださいじゃなくて、そこで一応合格は確定だったんですよね?あの、本人が希望をすれば。

(安住紳一郎)あ、本人が希望をすれば。そうですね。ええ。

(中澤有美子)じゃあまあ、はい。よかった、ですよね?

(安住紳一郎)まあ、よかったんですけどもね。まあでも、第三志望で・・・ちょうど第三志望に補欠で入ったということなんですけどね。

(中澤有美子)そうなんですね。はい。

(安住紳一郎)まあ、いろいろあった受験生活でしたけれども。補欠で入学した私のこの後の話は、前もお話したと思いますけども。補欠で学校に入ったこと、みなさんはありますか?ないでしょうね。ある方、いらっしゃいますかね?ええ。

(中澤有美子)結構いらっしゃると思います。

(安住紳一郎)そうですかね?学校で初めて同級生と顔合わせがあるんですよね。クラス全員を集められて。それで、これからの生活の案内みたいなのを先生が説明してくれる集まりがあるんですけども。その時に、出欠を取るんですよね。それで先生が前に立って、クラス80人ぐらいいるのかな?結構いるんですけどもね。

(中澤有美子)ええ、ええ。

(安住紳一郎)で、『相川くん、阿部さん、石田さん、岩田さん・・・』なんて言ってこう、出欠を取るわけですよ。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)どうやら、あいうえお順だなっていうのはなんとなく、途中で気づくわけですよ。すると私、安住紳一郎という名前をつけているものですから、本当は前半で呼ばれなくちゃいけないんですけれども。どうやら、『石田さん、岩田さん・・・』って『い』の段に行っちゃってるわけですよ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)あれ?おかしいな?と思って。『待て待て、俺の名前を「やすずみ」と読んだな?』と思って。

(中澤有美子)ああ、なるほどね(笑)。

(安住紳一郎)『「や」まで待とうじゃねーか』と思ってたら、『矢作さん、和田さん、渡辺さん・・・』ってなっちゃって。『あれ?「わ」まで行ったぞ?』みたいな。

(中澤有美子)あれー?(笑)。

(安住紳一郎)『どうなってんだ、これは?クラス、間違えたかな?』と思って。で、当時、そこの学校、韓国とか中国から留学生が結構、わんさとやって来てて。今度、留学生の順番に入っちゃったんですね。『キムさん、チョウさん、リュウさん、ヤンさん、リュウ・シュウインさん、リュウ・シンセイさん・・・』って。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)『うわー!留学生だ。どうしよう?』と思って。『キムさん、チョウさん、リュウさん、リン・セイさん、アンジュウさん・・・アンジュウさん、いませんか?アンジュウ・シェンイーランさんですよー!』。

(中澤有美子)えっ?(笑)。

(安住紳一郎)『ちょっと待てよ・・・アンジュウ・シェンイーラン?待て待て・・・俺の漢字、そう読めるな』と思って。アンジュウ・シェンイーラン?

(中澤有美子)(笑)。なんとなく、うん。ちょっとわかる。合っているところがある。はい。

(安住紳一郎)『アンジュウさん?アンジュウさん?』。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)補欠だから、いちばん下に入れられてて。留学生のコーナーに入っちゃってたんだね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)あいうえお順の正規組があって、留学生があって、補欠組があったんだね。で、補欠組の俺、先頭だったから。ヤンさん、リュウさん、キムさん、チョウさんの方に入っちゃったの。で、先生も留学生だと思っていたから。『アンジュウさん』なんて。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)そんなね、経験がありますね。

(中澤有美子)そんな、補欠合格の人をそんなくっきり分けてたんですね。

(安住紳一郎)なんかね、やっぱりちょっと、最初だけでしたけどね。やっぱり並びがいろいろあって。それぞれのなんか、ありましたよ。どのルートから入ってきたか?っていうのが。しばらくは、私、日本語が抜群に上手い中国人留学生だと思われてましたけれども。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)なかなか、いい体験でした。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)前置きが長くなりましたが、受験生のみなさん、がんばってください。

(中澤有美子)はい。

<書き起こしおわり>

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