安住紳一郎 2023年全国醤油品評会・農林水産大臣賞受賞醤油5品を語る

安住紳一郎 2023年全国醤油品評会・農林水産大臣賞受賞醤油5品を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2023年10月22日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で2023年全国醤油品評会・農林水産大臣賞受賞醤油5品について話していました。

(安住紳一郎)さて、皆さんにプレゼントがあります。番組では何度もお話していますが。私、日本でただ一人のしょうゆ大使を拝命しておりまして。醤油の美味しさを皆さんに普及するための活動をしていますけれども。全国醤油品評会という、年に一度の醤油のコンテストが行われました。その中で、上位5点に入った醤油には「農林水産大臣賞」というものがおくられるんですが。その農林水産大臣賞が今年、決まりまして。いわば全国のお醤油の中のトップ5。そのトップ5の醤油を小瓶に詰めた農林水産大臣賞ミニボトルセットっていうのがあるんですが。それをですね、番組をお聞きの皆さんにプレゼントということになりました。

ちょうど100cc入りなのでラー油の瓶よりもちょっと大きめくらいの小瓶にそれぞれの醤油が入っていて。それが横にずらりと並んで黒い箱に入っているということなんですが。ちょうど週刊誌ぐらいの大きさの箱になるんですけど。それぞれのよくできたお醤油を食べ比べできるということですね。抽選で15人の方にプレゼントいたします。ずっとね、例年これ、プレゼントしていますよね。

(中澤有美子)ええ。

(安住紳一郎)「醤油の味なんて、そんなに変わるの?」なんていう風に思うかもしれませんけども。やっぱり日本人ですからね。醤油、毎日使ってますから。ほぼ、全員がワインのテイスティングみたいに「これはこうだ」「あれはああだ」ってそこそこ30分ぐらい、ウンチクを語ることができますから。結構ね、楽しい時間になると思います。

(中澤有美子)そうなんですよねー。

楽しい醤油の食べ比べ

(安住紳一郎)確実に「ああ、自分はこの醤油が一番好きだ」とかね、「この醤油はお刺身に合うはずだ」とかね。「ちょっと酢飯くらいに合わせた方が美味しいんじゃないか」なんてね。急に醤油愛に目覚めるきっかけになりますから。

(中澤有美子)本当に。わからないなりに言いたくなるんですよね。

(安住紳一郎)そうですよね。なかなかね、ワインのテイスティングとかになるとほぼほぼ押し黙っちゃう日本人ですけれども。「うん……」って。自信がないからね。やっぱり醤油とかになると、自分たちの食べ物なんだね。ああでもない、こうでもないと必ず言いますからね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)「えっ、どうして?」なんつってね。他の人の意見にいろいろ言っちゃったりね(笑)。

(中澤有美子)ちょっと強めに出られますよね。

(安住紳一郎)そうですよね。なんでしょう? やっぱり身近なものなんでしょうね。そして、意外に味の違いはわかりますから。しかもよくできた醤油食べ比べになりますからね、楽しい時間になると思います。何でも……お刺身でも、お豆腐でも、納豆巻きでもいいですけどね。何でもつけて食べてみてください。さらに、日本醤油協会の方が苦心してお作りになりました醤油三口皿っていうのがあるんですよね。ちょうどお醤油を3種類、並べて食卓に出すことができる共猪口の変形版みたいなものですけれども。さらにオリジナルの風呂敷をセットにして15人の方にプレゼントということになります。

今年はですね、五つ、5メーカーなんですが。これ、あと「そういうのって業界団体が決めてるから、きっと持ち回りで賞を順繰り順繰りに取ってるんじゃないんですか?」なんていう風に勘ぐる方、いらっしゃいますけど。この審査、なかなか厳しくて。メーカー名を隠して審査するんですよ。なので決して、持ち回りとかではないんですね。本当に今年、お作りになったお醤油の中で品質が良いと認められたもの5種類におくられる名誉ある賞です。審査員の先生は「ちょっと喉が渇く」と言ってましたよ。

(中澤有美子)そうですか。きっとそうでしょうね。

(安住紳一郎)で、地方審査があって全国審査があってっていうね、東京農業大学名誉教授の舘先生……舘博(たちひろし)先生っていう教授がいらっしゃるんですけども。俳優の舘ひろしさんと同姓同名なんですよね。私も何度かお話させていただいたことありますけれども。「そうなんですよ。舘ひろしさんと同姓同名。しかも意外かと思われるかもしれませんが、俳優の舘さんの方が年上なんです」なんて、すごくユーモアのある先生なんですよね。舘先生がね、ずっと審査委員長をやっていらっしゃって。「おっしゃる通り! おっしゃる通り! おっしゃる通り! 喉、渇くんですよ」って。

(中澤有美子)って、おっしゃるんですね?(笑)。

(安住紳一郎)ええ(笑)。「審査の会打ち上げの食事ではビールがね進むんですね! はい! おっしゃる通り、おっしゃる通り……」って。すごい、本当に東京農業大学醸造学部醸造学科のもう本当、大権威よ。もう大先生よ。でも、すごく気さくに話してくださる。「おっしゃる通り、おっしゃる通り!」って。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)すごくいい先生。そうなんです。「おっしゃる通り、おっしゃる通り。ちょっと、喉が渇くんです。打ち上げに呼ばれると、ビールが進んじゃうんですね!」って。大変なんですから。メーカー名を隠して、それで品質を……同じお醤油で優劣をつけるの、それはそれで大変だと思いますけどね。

(中略)

(安住紳一郎)今回はこの農林水産大臣賞を受賞したメーカーの醤油ミニボトル5本セットに加えて、テイスティングに便利なお皿。そしてオリジナルの手ぬぐいをセットにしてプレゼントということになります。ちょっと気になりますよね。五つのメーカー、どこかな?っていうところですけれどもね。

(中澤有美子)本当に。はい。

(安住紳一郎)福島県の山形屋商店というところが農林水産大臣賞を取ったひとつのメーカーなんですけれども。信じられないんですけども。ここのヤマブンっていうところなんですが。家訓は「店主自ら作るべし」ということになってまして。店主の渡辺さんが自ら、火入れなど独自の味を決めて作ってらっしゃるというメーカーですよね。蔵ということになりますが。しかもここはですね、農林水産大臣賞はトップ5ですよね? この農林水産大臣賞をこの10年間で6年、受賞してんですよ。この渡辺さん、天才って言われてんですよね。すごくないですか?

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)ねえ。全国の醤油のトップ5をこの10年で6回、受賞してるってすごいですよね。

(中澤有美子)ねえ。並み居る蔵の中で。

(安住紳一郎)ねえ。私は勝手に「醤油界のタイガー・ウッズ」って呼んでいるんですよね。強えんだよ。

(中澤有美子)アベレージが、もう。

(安住紳一郎)うん。強えの。

(中澤有美子)強えのね(笑)。

醤油界のタイガー・ウッズ、ヤマブンの渡辺さん

(安住紳一郎)すごくない? しかもこの渡辺さん、いろんな種類の醤油で取っているんですよ。だからもう、右で打ったり、左で打ったり、大変。もう薄口で取ったり、濃口で取ったり。今回は混合で取っているのかな? そう。だから種類の違う醤油で次から次へと、もう作る醤油、作る醤油、すごい成績がいいんですよね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)まあ、たぶん店主自らやってらっしゃるから、そんなに量は作れないのかもしれないですけどね。で、二つ目は長野県のこみやましょうゆ。もう色と香りが一段、抜けているっていう感じですね。そして愛知県の佐藤醸造。七宝醤油で地元の方には有名ですけども。昔から変わらない味。そして四つ目は、来ました。ビッグスリーの一角、ヒゲタ醤油がここに入ってきましたね。

(中澤有美子)わあ!

(安住紳一郎)はい。番組ではずいぶんとお世話になっていますけれども。ヒゲタ醤油。「伸びがいい」と評される。面白いですよね。メーカーを名隠してるから突然ビッグ3とかがボン!って入ってくるんですよね。やっぱりこういう大きなメーカーでもその年、年によっていろいろ作ったお醤油の性格が違うっていうところはあるかもしれませんね。今年のヒゲタの醤油はよくできたみたいだということですよね。そしてもうひとつは変わったところで、白醤油っていう愛知で昔から愛されている、色が本当に透明なお酢みたいな色なんですけれども。醸造酢のような色してるんですけど、白醤油というカテゴリーからひとつ、トップ5に入ったということですね。日東醸造さんっていうところなんですけども。ここは「変わった醤油で天下を取りたい」っていうことで。もうあえて、白醤油で勝負っていうんですよね。これ、市販されてない業務用なので、小瓶に詰められて消費者に届くってのは非常に稀なケースで。

(中澤有美子)いいなー!

(安住紳一郎)普通の人はこのレベルの高い白醤油の味を知らずに一生を終えていく人がほとんどですよ。

(中澤有美子)本当ですよね。「テレビで見たことある」っていうところですね。

(安住紳一郎)そこで終わりだけども。しかも、そんな出来のいいトップ5に入った白醤油なんて手に入れようがないからね。そうですよ。まあ、白醤油って売ってますけどね。ただ、ものすごく出来のいい白醤油。市販されてないんですから。ねえ。ほとんどの人はこの味を知らずに一生を終えていく……やめなさい!

(中澤有美子)もう一度、言う(笑)。

(安住紳一郎)言わなくていい。そんなことはね。いいじゃない? 「珍しいものだ」っていうことでいいよね? よくない! でもちょっと気になるよね?

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)本当にね、旦那さんとか奥さんと会話がなくなったという家庭にぴったりですからね。これ1箱あるとね、2人で1時間半ぐらいね、ああでもない、こうでもないって言うから。そして「あれ買ってこようか」とかさ、「お寿司を取ろうか」とかさ、「お刺身食べよう」とかさ。

(中澤有美子)仲良しですね。

(安住紳一郎)仲良しになるね。「これ、カツオがいいんじゃないか?」とかね、いろいろ言ったりしたりして。「うんうんうん」という時間ができますからね。ぜひご応募いただきたいと思います。そして、これ何回も……誰も言わないから言うけどさ。これ、俺がいるから来るからね。プレゼントって。

(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)もうさ、言わないとさ、みんなうっかり忘れるからさー。

(中澤有美子)大使のおかげ!

(安住紳一郎)そうだよね。そうそう。ちょっと、そこも忘れないで。

(中澤有美子)大使いるからこそ!

(安住紳一郎)私、頑張ってるんだから。

(中澤有美子)本当に頑張っている!

(安住紳一郎)いろいろね、あるんですよ。でもね、本当にね、いいお醤油ばっかりなんで。ぜひご賞味いただきたいと思います。

(中澤有美子)そうですね。

しょうゆ大使がいるからこそのプレゼント

<書き起こしおわり>

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