吉田豪 元チェッカーズ 高杢禎彦インタビューを語る

吉田豪 元チェッカーズ 高杢禎彦インタビューを語る 上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!

吉田豪さんがニッポン放送『上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!』で元チェッカーズ 高杢禎彦さんをインタビューした際のエピソードを話していました。

(上柳昌彦)チェッカーズです。『ジュリアのハートブレイク』が流れてまいりました。懐かしいですけども。チェッカーズのみなさんとは、やはりお会いになってるんですね。

(吉田豪)そうですね。ちょうど2004年に高杢さんが書いた暴露本、あったじゃないですか。まあ、高杢さんは『ぼうろぼん』って読んでたんですけどね。

チェッカーズ
Posted at 2018.10.26
高杢 禎彦
新潮社

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)読み間違えてたっていう(笑)。

(上柳昌彦)まあ、読めなくはないけど(笑)。

高杢禎彦 武内享 鶴久政治への取材

(吉田豪)まあ、フミヤさんとの確執について書かれていて。これが話題になった時に高杢さんと武内享さんと鶴久政治さんの3人を取材したんですよ。

(上柳昌彦)そうですか。まあ僕はチェッカーズがね、デビューの時からよく仕事を一緒にしたんで、なんかちょっと悲しかったですけどね。どうでしたか?その3人に、いろいろ直に聞いてみて。

(吉田豪)武内享さんがとにかくこの時期に取材を全部断っていたっていうのに、僕らのだけはやらしてくれて。本当にいい人で。終わった後もなんかね、メールくれたりとか。すごいちゃんとしてる。

(上柳昌彦)そう。彼はもうね、全部自分のやりたい仕事は自分でやるんだ!って言ってね。全部本当に、いろんな事細かいことまで全部やって仕事を楽しんでますね。かっこいいですよ、あの人の生き方。

(吉田豪)で、当時そのチェッカーズが派閥で言われていて。鶴久政治さんは同じ事務所だったこともあって、高杢派って言われてたんですよね。で、政治さんを取材したら、ぜんぜん違ったんですよね(笑)。

(上柳昌彦)えっ、そうなの!?

(吉田豪)そう(笑)。同じ事務所なだけでぜんぜん高杢派じゃなくて。赤裸々にいろんなことを話してくれて。むっちゃくちゃ面白かったんですけど。同じ事務所なんで原稿チェックで2/3が削られて。全く違う、言ってもない発言だらけになって。で、さすがにこれをこのまま記事に載せたら僕がどうかしてると思われるんで、『ちょっと注釈をつけてくれ』って言ったんですよ。編集に。

(上柳昌彦)注釈。はいはい。

(吉田豪)ちょっとね、『諸事情、大人の事情で原稿チェックが大量に入り・・・』みたいな。を、つけてくれないと僕、ちょっとこれ載せられないって言ったら、その時編集がすごいキャリアの若いやつで。その注釈ごと原稿チェックを送っちゃったんですよ。また(笑)。で、向こうが激怒して、みたいな。大変なことになって(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)『お前、なに送ってんだよ!それ!』っていう(笑)。

(松本秀夫)この内輪の事情も、全部(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。向こうにさらけ出しちゃって。そいつ、3ヶ月ぐらいで編集者辞めちゃいましたけどね(笑)。全く向いてなかったっていう人で。で、高杢さんも面白かったんですけどね。まあ、『チェッカーズ』っていう本自体、すごい面白くて俺、好きなんですけど。高杢さんってヒゲを生やしたのを含めて、クールスが好きな人なんですよ。クールスのピッピさんっていう人を意識して、ああやってヒゲ生やしてたんですけどね。それを踏まえた上で、高杢さんが好きなクールスの本とかも一緒に資料として持っていったんですよ。

(上柳昌彦)うんうん。

(吉田豪)そしたら、『おおー、いいね、それ』って言って、第一声が『ちょうだーい』っていう(笑)。『うわー、どうしよう・・・』って。

(上柳昌彦)彼ら、若くして有名になっちゃったから。ほとんどのことが思い通りになるっていうところがあるんですよ。

(松本秀夫)長嶋茂雄さん的な感じですね。

(上柳昌彦)あっという間にブレイクしたから。まあ、下積みももちろんあったけどね。そうか、そうか。

(吉田豪)どうしよう?と思って、でも、『僕の「チェッカーズ」にサインくれたら、あげます』っていうことで。あげましたよ。クールスの本。で、その後に『撮影、あんだよね。今日』って目の前で着替えたんですよ。それが、『いまユニクロだからさ、着替えた方がいいよね?』っつって、GAPの服に着替えて。あの、ほぼ同じだと思うんですよ(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)『あれーっ!?どういうこだわりだろう、これ?』って

(上柳昌彦)そこにちょっと価値観の違いがあるんですね。あるんだよなー。

(吉田豪)変わった人ですよね。面白い本でしたけどね。いちばんの衝撃のエピソードはね、フミヤさんが辞めるってなった時にね、『俺がボーカルになってもいい』っていうね(笑)。あなたボーカルじゃ、チェッカーズじゃないですよ!ってね(笑)。

(上柳昌彦)『ボン、ボボボボボ♪』の人ですからね。

グループの成り立ちに問題があった

(吉田豪)結局あれって、チェッカーズってグループの成り立ちに問題があったと思うんですよね。チェッカーズが、原点になったバンドが上手く行ってた時に、学校の先輩だった高杢さんが面白そうだって無理やり入ってきたんですよね。その学校の先輩後輩の上下関係がずっと続いちゃっていたっていうのが。

(上柳昌彦)あ、持ち込んじゃったんだけども、人気はやっぱりね、フミヤさんだし。

(吉田豪)そうです。下の代が人気出てるんだけど。

(上柳昌彦)だけど俺は久留米に帰ったら俺、先輩だろ?っていうのもあったのかなー?

(吉田豪)が、ベースにあって・・・

(上柳昌彦)あー・・・仲良かったんだけどね。みんなね。本当ね。で、クロベエくんがね、もう亡くなってしまったし。やっぱりみんな一緒の姿をもう1回見たかったなってね。本当に思いますけどね。

(吉田豪)ちなみに高杢さんの2作目の本がよりすごい本なので。これ、是非とも読んでほしいんですけど。あまり話題になってなくて。すごいですよ。一切感情移入できないエピソードしか出てないという衝撃の本ですね。

ガンが教えてくれた大切なもの
Posted at 2018.10.26
高杢 禎彦
新潮社

(松本秀夫)感情移入できない?

(吉田豪)そうです。『な、なぜここで怒る!?』とか(笑)。えっ!?みたいな。

(松本秀夫)心の動きがじゃあ、尋常じゃないんですね。

(吉田豪)全く読めないですよ。元々野球部だった人で。一緒に野球やっていた人間が、野球部を抜けてバンドを始めたんですよ。そしたら友達がレギュラーになれなくて落ち込んでいた時に、『お前、なにヘコんでるんだよ?』みたいな感じでちょっとキツめに言ったら、『野球を捨てたお前に言われたくない』って言われて。ブチ切れた高杢さんが突然暴力をふるって。『殴り返してみろよ!もっとも、殴り返した瞬間、野球部の大会出場はなくなるがな・・・』って(笑)。ただの悪人じゃん、これ!っていう(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)ええっ!?っていうようなエピソードが普通に出てくるんですよ(笑)。すごい本ですよ。

<書き起こしおわり>

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