松尾潔・宇多丸が語る 日本にブラックミュージックを定着させる方法

松尾潔・宇多丸が語る 日本にブラックミュージックを定着させる方法 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

(CM明け)

(宇多丸)あの、もうね、松尾さんしゃべる人だから。俺どころじゃなく、しゃべる人だから。こんなのには入るわけない予感はしてたんですけど。もうだいぶ・・・

(松尾潔)(笑)

(宇多丸)みなさん、もうお忘れかもしれないですけど、EXILEのTi Amoの下敷きにした曲はありますか?っていうシリーズ。Hi Glossとか聞いてたんですけど。ここでちょっと、意外なところで。曲から聞こうかな?こんなのも参考にされていたということで。

敏いとうとハッピー&ブルー『星降る街角』

(宇多丸)敏いとうとハッピー&ブルー『星降る街角』。これはどのへんが入ってるんですか?Ti Amo。

(松尾潔)『ドン、パッ♪』とかね。いわゆるラテンの音楽的行為ですよ。

(宇多丸)あと、『タタッタッ♪』って。決めっていうか、留めみたいな。

(松尾潔)『Want you』とかね。だから、Ti Amoっていうのは、Ti Amoで女性にささやくパートをいちばん盛り上がるところにしようと思って。まあ、Ti Amoっていうのは僕、珍しく作曲もしたんですが。曲の盛り上がりのところで、タイトルコールで。そこにラテンを感じさせる言葉。さっきも話したように、最初Te Amoだったんだけども。で、そういうことをやっているのは別に僕が初めてやったわけじゃなくて。いわゆるね、ラテン音楽に出自を見出すことができるような、こういうムードコーラスのグループとかって、たくさんやってるんですよね。すでにね。

(宇多丸)はいはい。

(松尾潔)で、僕はいつも思うんですけど。僕が作っているのはポップミュージックであって。ポップっていうのはいろんな解釈があると思うんだけど、僕はポピュラーでありたいと思っているので。自分が好きなものがそういうものだったという風に思っていたんだよね。まあ、後に自分が好きなものはあまり日本では受けないものなんだっていうことがわかってきたんだけど。まあ、にしても、あんまり小難しいものとか、取説が必要なものはほしいと思っていないし。わかりやすく言うと、最新のものを作るんじゃなくて、最良のものを作りたいと思っているから。

(宇多丸)尖ったものじゃなくてね。

(松尾潔)そうそうそう。その時、これ、もうアメリカのバリバリの時差のない最高の音ですよっていうので競うような、そういうレースに乗っかるつもりはないんですよ。まあ、僕最初、97・8年ぐらい。こういう制作の仕事をはじめた頃は、『松尾さんっていつもアメリカとかイギリスとか行ってる人ですよね?』って、そういうものを求められていたから。あちらと時差のない音作りっていうのをがんばってみたりもしたんですけど。つまんねーなって。

(宇多丸)元々資質がなかったと。そっちに燃えるタイプじゃなかった。

(松尾潔)あとなんか、文化としてそれ、どうなんだろう?って考えましたね。だったらそれ、聞けばいいじゃん。BMW買ってバラして、それよりちょっと安い値段で作って、右ハンドルに付け替えるぐらいだったら、BMW買うじゃないですか。

(宇多丸)ああー、BMWっぽい車なんかね。

(松尾潔)さすがにどこの車なのかは言いませんが。

(宇多丸)まあでも、それはまさにそうですよね。きっとね。だからさっき言った日本のね、カレーのたとえじゃないですけど。なんでそこで工夫をはじめちゃうか?って、そういうことでしょ?

(松尾潔)あと、両立することだしね。BMWも買って、日本車も買ってもいいじゃないですか。音楽の場合、それできるでしょ?僕がやるのはそれだなって思って。

(宇多丸)まあ、敏いとうとハッピー&ブルー。こういうムード歌謡の世界でも、そういう試みはぜんぜんありましたよと。

(松尾潔)そう。だから本当にね、すべての曲が先生ですよね。過去に出たものって。

(宇多丸)すごい、いいフレーズ。

(松尾潔)だって、そう思わない?

(宇多丸)もちろん、もちろん。それはそうですよ。音楽に限らずですよね。さっき、映画評なんかやってると、それは過去のもの全部が。積み重ねがあって、いまの最新作があるっていう感じがしますから。

(松尾潔)なんだってそうだよね。

(宇多丸)単独で生まれたものなんて、絶対にあり得ないわけだから。

(松尾潔)あの、これまたよく僕が使うたとえなんだけど、本当に新規なものがほしければ、無人島で生まれ育った人の雄叫びを聞けばいいじゃん。

(宇多丸)ただ、本当に僕らが見て。それはでも、『ああ、無人島の人の雄叫びだな』っていうとこに還元できちゃうじゃないですか。本当に新規なものを生もうと思ったら、やっぱりちゃんとマップを知っている人が、ここ!ってやんないと、俺は難しいと思いますけどね。

(松尾潔)やっぱりね、懐かしさっていう成分が1%も含まれていない新譜っていうのは、新譜として魅力がないんです。

(宇多丸)おおー!なんか今日、金言が。なるほど。

(松尾潔)そう思わない?さっき僕が『無人島で育った人の雄叫びを聞いてればいいじゃん』って言ったら、『ああ、なるほど!』っていう人もいるけど。『それ自体、ありえねーだろ、バーカ!』って僕、言ってるんです。だって、ないじゃん。無人島で1人で育つっていうか。

(宇多丸)それ、フィクションですね。

(松尾潔)だから本当、その通り。幻想を。みんなの共同幻想をなぞってあげることはできるかもしれないけど。そのことに意味はないと僕は思うんだ。

(宇多丸)なるほどなるほど。完全に新規なものであるという幻想を再現することはできるけど。なるほどなるほど。

(松尾潔)だから、本物そっくりに今回、CGやってますよ!ジュラシックパーク、みたいなそういうことですよ。見てねえじゃんっていう。

(宇多丸)面白いわー、松尾さん。

(松尾潔)あ、これ面白いの?

(宇多丸)面白い、面白い。松尾さんが面白いですから。大丈夫です。なにやっても。酔っ払って来ても大丈夫です。

(松尾潔)(笑)

(宇多丸)Ti Amo流れでちょっと・・・実は松尾さんご自身が携わっていた過去の曲もTi Amoに生かされているということで。1998年リリース。DOUBLEで『BED』。これ、私も間接的に関係深い曲です。

DOUBLE『BED』

(松尾潔)これ、リミックスに坂間兄弟に参加してもらって。Mummy-DさんとKOHEI JAPAN。当時は、JAPANって言ってなかったかな?

(宇多丸)言ってなかった。この間、KOHEI JAPANの何周年ライブみたいなので、これやってました。久しぶりに聞きましたけどね。これはTi Amoに生かされている要素っていうのは?

(松尾潔)これ、まったくこの歌詞の世界観ですよ。『ベッドの真ん中はいちばん寂しい』って歌ってますね。これ、歌い出しでね。で、Ti Amoの歌い出しは、『日曜日の夜はベッドが広い』っていう。

(宇多丸)おおー、同じことだ。

(松尾潔)同じことを言っているだけ。僕はDOUBLEのBED、この時はもうDOUBLEが引退するかどうか。シングル3枚めだったんだけど、はじめの2枚が本当にセールス芳しくないところで、もう本人たち『好きなことやりなさい』って言われて、『じゃあ、松尾さんとやりたい』って言ってくれて。西麻布のYELLOWっていうクラブで僕、ナンパした子たちですよ。この子たち。

(宇多丸)ナンパしたんすか!?(笑)。

(松尾潔)それも、けど本当にね、美人局みたいな話で。

(宇多丸)(笑)。なんてことを言う!

(松尾潔)後ろでね、いま、ユニバーサルに行った今成さんっていたじゃない。『松尾さんが今日、この時間に来てるから、行け!』って後ろからやっていたらしいの。

(宇多丸)なんだよ!ハメられてるんじゃないですか。完全に。

(松尾潔)本当、そうなんだよ。簡単に引っかかっちゃって。後でね、笑い話になっちゃってるのよ。

(宇多丸)でも、いいじゃないですか。いい成果が生まれましたよ。

(松尾潔)妙にプロっぽいね、2人のかわいい子が踊ってるなと思って。

(宇多丸)あんな素人、いないだろ!本当に。

(松尾潔)いま考えるとね。『なにやってんの?』なんて話しかけたもん。

(宇多丸)しかも、姉妹で。おかしいでしょ、そんなの!

(松尾潔)まあ、嘘みたいな本当の話なんですが。けどこれ、自信作だった。それこそ、FILEの岡田さんとかにお願いして・・・

(宇多丸)僕らのね、元のマネージャーだった。

(松尾潔)そうそう。お願いして参加もしてもらったし。DOUBLEにとってはじめてのアナログをFILEから出してもらったりとかね。いろんな、当時僕ができることをいろいろやったつもりだったんだけど。80何位とかだったんじゃないかな?チャート的に。これが収められたアルバムは、オリコン2位とかになったけど。

(宇多丸)あー、そうなんだ。やっぱり98から99、2000、2001あたりの、急カーブじゃないですか。MISIA出てきて、宇多田ヒカル出てきてっていう。まさにそれを描いてるんじゃないですか。85から2位っていうのは。

(松尾潔)そうですよね。まあまあ、お姉ちゃんが亡くなったからとかそういう、悲しい意味での事件性っていうのもありましたけど。そう、それでだけど、ずーっとね、僕はあのR&Bというフォーマットにあの世界観ってぜったいに合うはずだと思っていて。それでDOUBLEのBEDっていうのをもういっぺん、本歌取りみたいな形で、自分たちで『残り火』っていう曲をやったんですよ。これの続編を。それもびっくりするぐらい売れなかったの。

DOUBLE『残り火』

(宇多丸)ああー。そうですか。

(松尾潔)これもびっくりするぐらい売れなくて。それもね、またリミックス。Mummy-Dにお願いしたんだけど。本当に。

(宇多丸)Mummy-Dのせいかもしんないですけどね。

(松尾潔)いやいやいや・・・

(宇多丸)でも、それをもう1回。Ti Amoでちょっとやってみたと。

(松尾潔)これはぜったいイケる!と思ったら、ぜったい僕ね、しつこくやり続けるよ。みんなが気づいていないだけだと思うから。

(宇多丸)いつかはゲージが合ってくるだろう、みたいな。

(松尾潔)止まった時計ね。

(宇多丸)いわゆる、『止まった時計は2回、時間が合う』。秋元康さんだ。はいはい。で、合ったわけですね。Ti Amoの時はね。しかも、メロウな日々、今回の本読んでいて、Ti Amoを最後の制作曲にするつもりだったって・・・

(松尾潔)だから僕、本当にあなたとよく付き合っていた頃もほら、プロデューサーになりたいなんて言ったことないでしょ?

(宇多丸)でもね、『文筆はそろそろ止めようと思う』とは仰ってました。

(松尾潔)ああ、そうですか。なにやろうと思ってたんだろうね?まあ、書いてあるけど、ソウルバーのオヤジになろうと思ってたんだよね。

(宇多丸)でも、その制作も40才で引退しようかな?って前から仰ってて。最後に・・・

(松尾潔)もう、モチベーション不足で。

(宇多丸)まさか、それはぜんぜん僕は。その頃お会いしてなかったから、知らなかったけど。でも、Ti Amoやったら、3度目の正直で。やったら、レコード大賞ですよ。どうなってんの?(笑)。そう考えると。と、いうことで。松尾さん、時間、あっという間に終わりに来てしまいました。ちょっと1個、どうしても聞きたいことがあるので。一旦、時報を過ぎて。もう1個だけ、質問。お付き合いいただいていいですか?

(松尾潔)あなたが前から聞きたがっていたこの話ね。

(宇多丸)昔からこの話を。僕、あちこちでこの話、しちゃってて。しかも。

(松尾潔)その話、間接的に聞きましたよ。この番組でも話、したの?

(宇多丸)したと思うし。文章にも書いちゃったりしてて。ちょっとその話をね、時報明けに伺って。あと、メロウな日々のね、お話もちょっとしなきゃいけないのでね(笑)。

(松尾潔)なに?その急にまとめに入った感じ?

(宇多丸)だって松尾さん・・・なんか緊張してるんですよ。こう見えて。

(松尾潔)(笑)。見てるよ、MXとか。よく。

(宇多丸)やめてくださいよ!

(時報明け)

(宇多丸)はい。ということで、時報明けて、松尾潔さん。お付き合いいただいております。この間にもずーっと、僕がなんで松尾さんを前にすると緊張するか?という話をね、ずっとしてたんですけど。

(松尾潔)僕もその時、話したんですけど。リスナーのみなさんに言いたいんだけど、みなさんより昔から知っている人間として言わせてもらうと、この人、昔から饒舌なんだけど。昔から、照れながら饒舌なんだよね。その照れているところが、佐々木士郎という男の人間性の担保になっていて。そこがないとね、嫌味ぐらいのね。まあ、いいとこの子だしね、高学歴だしね。

(宇多丸)同じ学校じゃないですか!これが困るんだよ!

(松尾潔)人に愛される理由って、あるね。宇多丸さんはね。いま、『宇多丸さん』言いましたよ。

(宇多丸)(笑)。松尾さん、最後にどうしても。この話題をね、がっつり聞きたかったんですけど。

(松尾潔)本当だよ。この話題だけでよかったぐらい。あ、こっちのね。OK、OK。

(宇多丸)松尾さん、プロデュース業をはじめられて、結構順調にやられて。ちょうどSoweluの曲を一緒に。歌詞を共同で。共同でっていうか、実際には松尾さんが書いていて、僕らがアイデア出ししたような曲があるんですが。そん時に、松尾さんが会話で。ちょうどCHEMISTRYもブレイクした時で。僕、CHEMISTRYすごい曲もいいし、好きなんですけど、アメリカの同ジャンルの歌を歌うような人だったら、当然、あのテンポ感のこの曲なら踊るでしょう?と。で、松尾さんはそういうようなフォーマットはね、知らないでってわけはないわけで。なぜ、彼らは直立不動で歌うのですか?と。

(松尾潔)あのね、CHEMISTRYのレコーディングをしている時に、中目黒のあるスタジオでやっていたんですけど。隣のスタジオで、同じデュオで、踊りながら歌うLL BROTHERSがレコーディングをしてたんですよ。

(宇多丸)おおー!素晴らしいですよ。

(松尾潔)本当、対照的ですよ。

(宇多丸)で、そん時の松尾さんの答えが、『日本人は、仮にまったく同じスキルを持って、まったく同じルックスの人がいて、かたや歌だけ。片方は歌いながら踊ると、歌を歌うだけの方を偉いと思うんだ』っていうことをおっしゃってて。これは、大変腑に落ちると同時に、なんなんだろう?と思って。ずーっとこれ、ひっかかってたんですよ。

(松尾潔)あのね、大前提として、僕はそうは思わないけれども・・・っていうのはありますけどね。

(宇多丸)僕がそっちの方が偉いとは思わないけど。

(松尾潔)そう。思ってないんだけど。少なくとも、佐々木さんにその話をした10何年前の時点では、もう事実として、そういう例が多すぎて。たとえば、ジャネット・ジャクソンよりもローリン・ヒルの方が当時、やっぱりアーティストっぽく見られていたし。安室ちゃんに対してのMISIA。相対としてのジャニーズに対してのゴスペラーズ。だから、LL BROTHERSに対してのCHEMISTRYって見えたかもしれないし。もっと踏み込んで言うと、久保田利伸さんに対しての山下達郎さん。

(宇多丸)おおー!

(松尾潔)だって、DJの元ネタで使われるのは達郎さんの方ですよ。

(宇多丸)はいはい。そうですね。それはまた、たしかに僕も、日本の音楽を見る時の感じ方に一部、それはないとは言えないと思って。すごく腑に落ちると同時に、これはやっぱり難しいなというか。

(松尾潔)それね、踊りながら歌うと、やっぱり芸能っていうか。芸事。もっと言えば。と、見なされちゃっていて。それはなんか自発的な何かの発露と見なされない。

(宇多丸)アーティストと、芸をやる人の差になっちゃう。だから、ちょっと芸事蔑視感もあるのかな?アーティスト信仰・・・

(松尾潔)あの、ユーミンさんがね、ライブ。何年前かな?田島さんとやられたりしていた頃のライブが終わった後に、『松尾さんさ、私、踊ったりするじゃん?なんで踊るかな?って思ったりしてるでしょ?』って言われて。『いや、けどお上手ですね。どんだけリハーサルされるんですか?』って話をしたら、『私、芸事好きなのよ。歌が上手い世界で勝負している山下(達郎)くんは踊ったりする必要ないと思うんだけど、なんでか?って聞かれたら、好きとしか言いようがない』って言うんだけど。たしかに、直立不動でギターカッティングしながら歌っている達郎さんの方が、アーティスティックに見えますわなと。

(宇多丸)うんうん。

(松尾潔)だけど、本質的には2人ともシンガーソングライターですよ。

(宇多丸)うんうん。なんかそれ、ユーミンさんご本人にも僕も聞いたこと、あります。『マイケル・ジャクソンとジョニ・ミッチェル、全部同時にやっているから私は正当に評価されないところがある』って言っていて。仰る通りみたいな。

(松尾潔)でも、好きだからおやりになるんだよね。

(宇多丸)でも、その傾向もだいぶ。もう10何年もたって、松尾さんから見てもちょっと変わってきた傾向にある?

(松尾潔)そうなんですよね。もちろん、分業制を徹底したEXILEっていう人たちがいて。だってはじめから、ヴォーカル・パフォーマーっていうね、役割分担を明確に線を引いて、はじめから打ち出しているわけでしょ?で、彼らが総体として、キャラクターとしての全人ですね。硬い、社会学的な言葉で言うと。要するに、全員で安室奈美恵、みたいな。

(宇多丸)全員でEXILEという人格。はいはい。たしかにその通り。

(松尾潔)圧倒的な消費者になっているので、やっぱり踊る音楽をやる時に、踊っている人を自分のところに抱えていないっていうのはちょっと不利な時代になってきたのかな?っていう気がしますね。

(宇多丸)なんとなく、空気が変えてきたのかもしれない。その意味では。

(松尾潔)もっと言えばね、音楽っていうものに対しての幻想って減ってきて。イマジネーションを働かせるっていうのが減ってきて。もういま、目の前で全て見せないといけないっていう、切羽詰まった状況にあるのかな?って。あまり僕、いいことだと思ってないんですよね。そういう意味じゃ。レコード芸術っていうのが本来、あってもいいはずなんだけど。

(宇多丸)割りとこう、わかりやすくその場で消費していくエンターテイメントになっている。

(松尾潔)僕の出した本ね、序文書いてくださった山下達郎さんとかは、やっぱりダンスミュージックの作り手がダンスしなきゃいけないっていうのを、それはおかしいじゃん?って仰ってて。僕、その通りだと思うんです。

(宇多丸)たしかに。それはそうか。

(松尾潔)そうなの。うん。だけど、実際にはもういま、踊っている画がないと、一緒に踊れないっていう人が増えちゃっているのかな?っていう。

(宇多丸)あ、そういう方向。サジェッションになっているってことですか。なるほど。・・・松尾さん、あのね、この話、あと2時間必要なんで。よかったですね!この後、呼ばざるを得ない感じに・・・

(松尾潔)(笑)

(宇多丸)っていうか、出てくれるんですか?呼んだら。ウチの番組、呼んだら出てくれるんですか?

(松尾潔)いや、なんでいままで声かけてくれなかったの?

(宇多丸)松尾さんに会ったら、緊張するから。僕が。

(松尾潔)(笑)

<書き起こしおわり>

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