NONA REEVES西寺郷太さんがTBSラジオ『たまごレディオ』でゲストのTRICERATOPS和田唱さんの作詞作曲を絶賛!いま聞きたい曲として、『2020』を選び、その歌詞のスゴさや意味を語っていました。
(西寺郷太)で、あのね、作詞作曲ですよ。まず焦点1個、当てていいですか?作詞作曲に焦点を当てさせてください。是非、和田唱くんの。僕、1曲選んだんですけど、もう言います。先に曲。トライセラの、僕、岡村(靖幸)さんの時もそうだったんですけど、自分から、僕が好きなその人の曲を選ぶようにしてるんです。勝手に。
(和田唱)うん。
(西寺)『2020』っていう曲。
(和田)2020ね。
(西寺)これ、2003年に『DAWN WORLD』という、ビクターに移籍したはじめてのアルバムのファーストシングルとしてね。
(和田)その通りです(笑)。
(西寺)これね、2020ですよ、みなさん。2003年に、2020っていう東京の街の歌なんです。これ。正直言うて、俺そん時、えらい先の歌詞うたうなって思ったんですよ。17年後の歌ですよ。
(和田)まあね。
(西寺)ほんでまたね、これね、僕もうすぐ40になりますけど、当時まだ20代から30代になろうとしている僕からしたら、17年後って47とかなわけですよ。想定して。その時のラブソングを、なんでこの人うたうんやろ?って。やっぱり変な人やなって思ったんですよ。正直。これね、1行目からちょっと読んでいいですか?
(和田)あー、はい。恥ずかしいけど。
(西寺)2020。TRICERATOPS。これ、2003年ですよ。東京生まれ東京育ちの和田唱が書いた歌詞ですけど、『生まれてきた時から建っていたビルは 跡形もなく無くなってしまった おもちゃの汽車と回るキャンディーマシーン ずっと一緒にはいられないんだね』ってこれ、プロモーションビデオ、改めて見ました。原宿の駅からこう、表参道をゴーッと歩いております。この、『生まれてきた時から建っていたビルは 跡形もなく無くなってしまった』のところで同潤会アパートが映っております。
(和田)あ、本当だ。
(西寺)で、表参道ヒルズになってるんですよ。いま。これも7年の差ですけれどもね。あ、2003年だからちょうど10年前の歌ですけど。これ、どんどんリアルになっておりまして。
(和田)本当だ。わー、そこには今、初めて気づいた。
(西寺)あ、シングルは2002年の5月にリリースされたということです。アルバムが・・・
(和田)そうだね。これ、ファーストシングルだったから、そのアルバムからのね。
(西寺)さっき大森さんから2003って言われたから、僕2003言うたんです。
(和田)あ、すいません。うちのマネージャーが(笑)。
(西寺)俺は、『2002、ちゃいますか?』言うたんですよ。
(和田)あ、でもここに書いてくれてた。2002年の5月にリリースだって。ごめんね。俺が言わなくて。
(西寺)この2020で、僕『TOKYO』って出たでしょ?あのオリンピック(候補地決定)の会場で。『トライセラ、来た!』って思いましたよ。あのTOKYOって。みんな、滝沢クリステルさんとかいろいろ騒いでましたけど、和田唱!1回それも、落ちてるんですよ。東京は。2016でもよかったんですよ。実際は。『来た!トライセラ!』と思いました。
(和田)こんなことなら、もうちょっと暗示させるっていうか、匂わせておけばよかった。
(西寺)相当匂ってますよ!これ。えらい予言者ですよ。この歌。ちょっと聴いていい?俺、しゃべりすぎやけど。この曲、この歌詞を・・・これからオリンピックの曲、さんざん出てくると思うし、実際『2020』っていう曲も出てくるでしょう。
(和田)あ、それなんかちょっと悔しいですね。
(西寺)だけど、これは先に作詞作曲していたあなた、勝ちですよ。これ。
(和田)ありがとう。でも、これ本当作った時からね、なんて言うんだろう?割りと自信作だった。
(西寺)うん。いや、いい歌ですよ。これ。めちゃいいと思う。じゃあ、聴いてみましょうか。僕が好きな歌なんで、僕に。TRICERATOPS『2020』。
TRICERATOPS『2020』
(西寺)はい。TRICERATOPS、西寺郷太のいまいちばんこの曲聴いてくれ!っていう曲で、2020でした。これは、割りと初期の『Raspberry』とか『FEVER』とか『GROOVE WALK』のようなノリノリの曲を出してきたトライセラにしては、比較的地味というか。
(和田)地味だった。地味だった。しかも移籍一発目にしては。割りとそういう意見もあったんだけど、なんかやっぱりちょっと今までと違うことがしたくって。俺としては結構自信を持って。
(西寺)まあちょっとポリスのね、『見つめていたい』トリビュート的なというか。淡々としてるけど、グッと来るような。
(和田)そう。そういう感じにしたかった。
(西寺)そんなイメージで。僕、『DAWN WORLD』ってあのアルバム、割りとフェイバリットなんですよ。
(和田)マジで?
(西寺)あれ、ちょっと今までと違う感じが多いじゃないですか。
(和田)ああ、いま思うと反省点もいろいろあるんですけど。
(西寺)あの、ファルセット使ったりとか、いろいろ。でも、いいですよ。あれは。あれはあれで。
(和田)ありがとう。
(西寺)このね、2020っていう数字がこれからだんだん見ると思うんですけど。やっぱりそのオリンピックの時に、自分どんな感じかな?という風に、みんな思うと思うんですよ。たとえば子供がいる人だったら、その子が何才かな?とか。もう、『2020年の夜明けに映る僕ら どんなんだろう』っていうことを、たぶんみんながこれから漠然と思うこと。具体的に思うことを、10年前の時に歌にしてるって、これもう本当にすごい作詞だと思いますよ。僕は。
(和田)ありがとう。本当に。
(西寺)あとさ、『流行りの服で 君に変わらず歌を聞かせるような そんな僕でいたいのさ』っていうのも、なんかね、若いじゃないですか。イメージとして、すごく。『流行りの服で 君に変わらず歌を聞かせるような』っていうのが。47才だったんで。その30ぐらいの時に聴いたんで。えらい先の話だと思ったけど、たしかにそういう大事なところっていうか、基本的なところは変わんない。
(和田)変わんないよね。でしょ?
(西寺)どうせ歌ってそうですもん。あなたも。ねえ、そんな・・・少なくとも7年間でね、人間が猫から変わるわけじゃないですから。
(和田)まあ、そうなんだよ。だから思ったよりも、すぐ来ちゃうからね。
(西寺)そうだよね。まあ、そういう意味で今こそ、この『2020』、オリンピック東京が決まったからこそ、このスゴさをわかってほしいなと思って。まず1つ目の。
(和田)そう来たか。うれしいよ。
(西寺)和田唱、作詞作曲家として、ここがスゴい。まず来ました。1個。
(和田)まず来ました。だそうです、みなさん!
<書き起こしおわり>