菊地成孔 ロイヤルホスト新グランドメニューを熱く語る

菊地成孔 ロイヤルホスト新グランドメニューを熱く語る 荻上チキSession22

(菊地成孔)まだまだありますよ!スペシャルセットがね、『A・C・スペシャル』。Bがない!っていう。

セットメニュー 菊地成孔 ロイヤルホスト

(荻上・南部)(爆笑)

(荻上チキ)なんでだよ!

(南部広美)本当だ、ない!

(菊地成孔)Bはね、ライスを選択しない人がBなの。

(南部広美)っていうか、この前までありましたよね?Bってね。

(菊地成孔)ありましたよ。あの、ライスがないのがBなんで、それはあるページのすごい隅っこの方に追いやられてるんです。

(荻上チキ)いじめんなよ、ライス好きを・・・(笑)

(菊地成孔)全体の・・・あれですよ。

(南部広美)私、この前Bたのんだから(笑)。Bが抜けてる(笑)。

(荻上チキ)追いやられたね。

(菊地成孔)こんなもんじゃないんですけどね。あんまり・・・いちばん売れてる、いまいちばん推してるハンバーグが『ハンバーグJapan』っていうんですよ。どうしてハンバーグJapanっていうのかな?って思って、理由が分かんなかったんで調査に出たんですけど。事前に『和風』っていうのがあったからだっていう。

ハンバーグJapan

ハンバーグJapan 菊地成孔 ロイヤルホスト

(荻上チキ)(笑)

(菊地成孔)それとの差別化を図るために『Japan』って言うしかないっていうことから、今回『ハンバーグJapan』になったっていう。まあ、こんなもんでいかがですかね?

(荻上チキ)じゃあ、和風ハンバーグはおろしたやつとかをかけたりするんですよね?たぶん。

(菊地成孔)和風ハンバーグはもう、ずっと昔からあったんですけど、『和』を推したいハンバーグが新製品で出た時に、和風ハンバーグのバリエーションじゃ弱いと思ったんですよ。とにかくロイホは溢れてかみまくってるんで。溢れすぎちゃって。なので、『ハンバーグJapan』って言うしかなかったんだっていう選択肢をロイホは取った上に、全体の成績が上がってるっていうことですね。

(荻上チキ)コピーライティングのスキルがすごいですよね。でも。

(菊地成孔)まあ、まとめて見たら体に悪いですよね。本当にね。牛の赤目はちょっと夢に出てきそうです。まあ、是非実際、店頭にっていうかロイホに食べに行かれて、確認していただきたいです。

(荻上チキ)何個つっこめるか?っていうね。ちょっとしたディズニーランドですよね。ミッキーを発見する感覚で、つっこみポイントを探すっていう。

(菊地成孔)これはもうね、氷山の一角に過ぎませんから。

(南部広美)ダメだ、私。なに聞いてもおかしくなっちゃってる。ちょっと(笑)。

(中略)

(荻上チキ)僕、たぶん1人でロイヤルホスト行っても、いちいちつっこまないと思うんですよ。くたびれてるから。日常に。だから・・・

(菊地成孔)いや、僕もクッタクタですよ(笑)。暇してるからつっこんでるんじゃないですよ(笑)。

(荻上チキ)そういうこと言ってるわけじゃないけど(笑)。わざわざ目に入ってこないと思うんですよ。発見しないですよ、そもそも。

(菊地成孔)でも、ロイヤルホストのグランドメニューは社長が実際作ってるんですけど、入り口で配ってるのには業者が入ってるんですね。

(南部広美)持って来てるから(笑)!

(菊地成孔)ちゃんとしてるんですよ。こっちは全く破綻がないの。『なんなの?この2WAY?』って思いますよね。

(荻上チキ)なんでハンバーガーがキャラクターなんだろう?ぐらい思いますけど。そんぐらいですかね。

(菊地成孔)これはね、たぶん作っている業者がモスバーガーとおんなじ業者だと思うんですね(笑)。いやいや、これはね、言葉を失います。本当に。店内は社長チェックなんですよ。だからデザイン会社入ってないと思うんですけど、入り口のキャッシャーで配っているこの紙だけはね、ちゃんとキチッとデザイン会社通してるんです。ここ丸く切ったりとか。

(南部広美)本当だ。

(菊地成孔)別人格ですよね。

(荻上・南部)(笑)

(荻上チキ)表向きの顔はこうってことですね。

(南部広美)じゃあ、あのさっき見せていただいたグランドメニューのあれは、社長さんのフレイバーというか・・・

社長チェック

(菊地成孔)まあ、私の予想と同時に高い、いろんな見識眼のある方の意見を総合すると、やっぱり業者は通ってないってことですね。最後のチェックは社長ですよ。だから『ここ、入れよう』とかね。『小さいグラタン、書かなきゃ!』って後でシール貼ったりしてるんで。

(荻上チキ)ロイホの社長にインタビューしてみたいですね。どういう思いでこれをやってるのか?とか。

(南部広美)菊地さんと対談してほしい。

(荻上チキ)対談。でもこう、伝説じゃないですけど、会ったら逆に終わり感みたいなの、ないですか?

(菊地成孔)ありますよ。だからなるべくそんな、会いたくないですよね(笑)。

(荻上チキ)分かっちゃうとつまんないものも、あったりするじゃないですか。

(菊地成孔)ありますあります。

(荻上チキ)『実は僕はかくかくしかじかで』って種明かしするとね、ショボくなったりしますからね。

(南部広美)たしかにまあ、触れないでいる、この距離のあるところで楽しみたいっていうのはあるかもしれない。

(荻上チキ)そうそうそう。菊地さん、他のファミレスには行かないんですか?

(菊地成孔)行きますよ。

(南部広美)たとえば?

(菊地成孔)たとえば・・・だいたいくまなく行きますよ。まあ、ファミレスばっかり行ってるわけじゃないんですけど。ファミレスはやっぱり、私メニューが混乱してるのが好きなんです。

(荻上チキ)雑多な感じですか?

(菊地成孔)あの、店長が書いてるメニューってあるじゃないですか?東京にはなかなかもうないですけど、地方行ったりすると定食屋さんとかで店長が書いてるじゃないですか。私が子供のころ、千葉県の銚子市なんですけど、近くに洋食屋があったんですよ。そこの店長さんが・・・千葉県銚子市の洋食屋の店長さんで昭和40年代の方ですけど、メニューに手書きでね、『夜のランチ』って書いてたの。

(南部広美)(笑)

(菊地成孔)『夜のランチセットA・B・C』って書いてあって、その店長さんは『ランチ』っていう言葉を『フライの盛り合わせ』っていう意味だと思ったの。

(荻上チキ)なるほどね。

(菊地成孔)うん。と、解釈したの。どっかのランチがフライの盛り合わせだったんでしょうね。なんで、それ以降ランチっていうのフライの盛り合わせだと考えて、夜、ウチがフライの盛り合わせを出す時に『ランチ』って言ったんですよ。『夜のランチ』。まあ、隠微ですよね。

(荻上チキ)『夜の』ってなると。

(菊地成孔)『夜のランチ』。これに衝撃を受けてから、やっぱり探すようになっちゃいましたね。手書きのメニューは。

(南部広美)原体験はそこだったっていう。

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