(ケンドーコバヤシ)だから2時間弱、かけてその病院に着いて。
(いとうあさこ)悪化の一途をたどる(笑)。
(ケンドーコバヤシ)ほんでだから受付に行って。
(いとうあさこ)絶対また顔色が紫色だと思いますよ(笑)。
(ケンドーコバヤシ)ちゃんと受付を……筋通して受付に行って。ちゃんと並んで。で、俺はもう再発や思い込んでるから。
(いとうあさこ)いや、だとしたらもう1回、言いますけど。本当にタクシーだって。再発だと思ったなら。
(ケンドーコバヤシ)「再発してます」って言って。「分かりました。検査します」ってそれで検査されて。「再発してないんで、ちょっと他の検査していいですか?」って言われて。それでやったら「アニサキスがいます」って言って。で、アニサキスっちゅうのはもう手術で一瞬で取れんねんけど。「小林さん、これ、何日前から痛かったですか?」って言われて。「3日前からです」「えっ、3日!?」ってなって。
(いとうあさこ)「よくいましたね」って話ですよね。
(ケンドーコバヤシ)「だからか。これ、手術できないです」って言われて。「胃にいるやつを取る手術なんですけど。小林さん、我慢しすぎでもう小腸まで行ってますんで。これ、摘出できないんで今から入院してもらって。こちらの管理で絶食してもらって、アニサキスを飢え死にさせるしかないです。栄養を与えずに」って言って。
(いとうあさこ)えっ、あの変な話、下剤で出すとかも?
(ケンドーコバヤシ)できない。噛みついてるから。ヒルみたいに。
(いとうあさこ)何なの、それ?(笑)。
絶食してアニサキスを餓死させるしかない
(ケンドーコバヤシ)で、だから餓死させたのよ、あいつを。アニサキス餓死。で、最後にやっぱり言われた。「小林さん、どうやって……受付、通られたんですよね? 救急じゃなくて」って言われて。「ああ、そうです。受付から来ました」「あの、こういう時は救急車、使ってください。たぶん耐えられない痛みやったと思うんで」「でも先生。僕、ニュースで見たんです。最近、ギャルが付け爪外れたって救急車を呼んで、けしからんっていうニュースを見て」って。
(いとうあさこ)だって違うじゃん、話が(笑)。
(ケンドーコバヤシ)「あれを見てから俺はやっぱり救急車って税金で賄われているもんですから。俺は使わないって決めたんです」って。
(いとうあさこ)とっても分かりますよ。私もだから救急車は知らないですけど。やっぱりその感覚がありますんでね、我慢しちゃうタイプではあります。昔から。
(ケンドーコバヤシ)でしょう? 昭和の人ですから。
(いとうあさこ)でも、歩いちゃダメだ(笑)。2回、うずくまって。
(ケンドーコバヤシ)ほんまによくなかったみたい。
(いとうあさこ)もしかしてそれで、車で行ってたら噛む前だったかもしれない。アニサキスが。小腸に行く前かもしれない。歩いてることでだんだんなんかこう、リズムで落ちていって。
(ケンドーコバヤシ)でも、あさこに褒めてほしいことが1個だけあるのよ。この間で。アニサキス期間で。で、次の日に退院して。ほんまは「もう1日、入院してほしい」って言われたんやけど。俺、タバコが吸いたくて。
(いとうあさこ)かわいそうに。ストレスだ。うん。吸いたい。それは吸いたい。
(ケンドーコバヤシ)もう顔色が青いまま「いや、先生。もうピンピンですよ」って。力こぶを作って。
(いとうあさこ)誰が見ても「青い」ってなってるわけですよね、たぶん。その日も(笑)。
(ケンドーコバヤシ)で、「なんかあったらすぐ戻ってください」って言われて、特別に退院させていただいて。で、一旦家に帰って。その時、ちょうどうちのカミさんが妊娠中で、もう実家に帰ってたんかな?
(いとうあさこ)ああ、なるほど。そのタイミングだ。
(ケンドーコバヤシ)だからもう、とんでもない時期に俺、そんなことやってんのよ。俺、なんやったらお手伝いとか寄り添いとかしなあかん時期に入院してんのよ。
(いとうあさこ)しかも「パパ、元気で」って話ですよ、本当に。
(ケンドーコバヤシ)「これを知らせても母体に良くないな」と思って。で、褒めてほしいのはその後なのよ。
(いとうあさこ)何ですか?
(ケンドーコバヤシ)家に帰って。まあ昼寝をちょっとしてね。で、起きて。
(いとうあさこ)もう痛みはゼロ?
(ケンドーコバヤシ)まあ食欲とかは一切、ないね。
(いとうあさこ)ああ、アニサキスと一緒だ。餓死だ。
(ケンドーコバヤシ)もうほんま、しんどい。ただただ、だるい。ただ、ここで雑炊とか、素うどんとか。そんなぬるいことしたらあかんやろ? そんなやつにはもう一度、アニサキスが襲ってくるぞ。どこかで見てるはずや、アニサキスが。
(いとうあさこ)しかも餓死したから。
(ケンドーコバヤシ)餓死された仲間の怨み。
(いとうあさこ)その家族とか友達が「あいつ……タカシがあの中で死んだぞ?」って。
(ケンドーコバヤシ)で、その日の夜、寿司屋に行って。イカ主体に……(笑)。だから、乗り越えたのよ。
(いとうあさこ)なんで? なんでイカに行ったの?
(ケンドーコバヤシ)乗り越えたんです。ここで乗り越えなきゃ……俺、前に牡蠣で当たった時もそれをやってんけど。「乗り越えなきゃ俺、イカが嫌いになる」と思って。
(いとうあさこ)嫌ですもんね。イカは好きですもんね。
(ケンドーコバヤシ)イカはこんなに俺のことを愛してくれてるのに、俺がイカ嫌いになってどうすんねん?っていう。
(いとうあさこ)愛情深き方だ。思った通りの方だ(笑)。
(ケンドーコバヤシ)イカ尽くしを食べて。
イカ尽くしを食べて乗り越える
(いとうあさこ)もう職人さんも大将もなんか、おっしゃいませんでした? 「今日、ケンコバさん、イカすごい食べますね。召し上がりますね」って。
(ケンドーコバヤシ)いや、これを言うたら止められると思って。「やめましょう。ちょっと火入れたものにしましょう」とか、どうせ言うやろなと思って。
(いとうあさこ)温かいおつゆとか、あと茶碗蒸しとか。あと、まあ言っても何か蒸したアナゴとかね。
(ケンドーコバヤシ)してくれると思う。やっぱり料理人やし。
(いとうあさこ)でも、それは違うんだ?
(ケンドーコバヤシ)違う。やっぱり刺身と握りとイカそうめんと、ぶち込んで。その分、ちょっとやっぱり保険じゃないけど熱々の熱燗で。
(いとうあさこ)ちょっと消毒しようと思ってません?(笑)。1個ね、自分を。ちょっと遠い自分が「アルコール、入れときなさい。強めのを」って。
(ケンドーコバヤシ)熱々のやつ(笑)。
(いとうあさこ)熱燗は全ての菌をやると思ってます。
(ケンドーコバヤシ)そうそうそう。思うよね。
(いとうあさこ)はい。私も日本酒派なんで。

アニサキスの激痛で3回ぐらい、インタビュー中に気絶していたとか、壮絶すぎるお話ですね。その後のイカリベンジ話もヤバい!(笑)。
