星野源さんが2025年2月11日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で新曲『Eureka』に対するリスナーからの反響を紹介。「”今”は過去と未来の先にあるんだ」という歌詞を書いた瞬間について話していました。
(星野源)もうちょっとメールを読みます。岡山県の方。「『Eureka』リリース以降、毎日何十回も聞いてます。自分でも不思議なくらい飽きません。私は聞いた人の中にそれぞれの世界が広がるような余白のある歌詞が好きで、源さんの書く歌詞がとても好きです。『”今”は過去と未来の先にあるんだ』という歌詞で私は目から鱗が落ちました。 日常では過去、現在、未来と表現することが多いので私の中では『今は過去と未来の間にあるもの』という感覚しかありませんでした。はっとさせられました」という。ありがとうございます。
そうですね。うん。なんか、こういう歌詞ってすごく面白くて。自分の感覚なんですけど。これって。自分で「こうだな」って思う前に書いてるんですよ。なんていうんだろうな? 意識の方がちょっと後に来るんですよ。こういう歌詞って。「あっ」と思って、「あっ」って感じがあって……この時はペンじゃなくて、パソコンのキーボードなんですけど。カタカタカタッて「”今”は過去と未来の先にあるんだ」って書いて。
で、書いた瞬間ぐらいから「そう!」って思うっていうか。なんか、それがすごい面白いんですよ。なんか詞が生まれる瞬間っていうのはそういうことなのかなっていうのは、この歌詞を書いてる時に思いました。で、前々からこういうことを文字として考えていたっていうわけじゃなくて。自分の中であった感覚みたいなのが自分の意識的な思考の前にポンって出てきて。
自分の中にあった感覚が意識的案思考よりも前に出てきた
(星野源)で、そのポンって出たその0.何秒後ぐらいに「ああ、今って過去と未来の間にだいたいあるものだけれども、そうじゃないよね。過去も未来も俺の後ろにあるよね」っていう、なんかそういう。「今の後ろ、背中側にあるよね」っていう、そういう感覚みたいなのを意識していくっていう。なんかそんな感じの作詞でした。はい。そんな感じでぜひ、もっとたくさん聞いていただけると嬉しいです。『Eureka』、ビデオも本当に最高なんで。ぜひ見ていただければと思っております。
星野さんのこの作詞エピソード、とても興味深いですね。キーボードで何気なく文字を入力した後にその歌詞の意味を把握して納得するみたいな……それまで意識していなかった自分の中の感覚がナチュラルに出力されたのがこの歌詞なんでしょうね。なんだかわからないけど、わかる。そんな感じのナイスな歌詞だと思いました。