東野幸治 康芳夫を追悼する

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東野幸治さんが2024年12月6日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で亡くなった康芳夫さんを追悼していました。中山美穂さんの訃報に触れ、「びっくりしました」とその驚きと話した東野幸治さん。その後、同じく最近、訃報が発表されたプロデューサーの康芳夫さんについて話し始めます。

(東野幸治)あと今日、びっくりしたんですけど。中山美穂さんが……びっくりよね。我々『毎度お騒がせします』世代からすると。中山美穂さんがお亡くなりになって。びっくり。僕よりも年下ですから。「ああ、残念やな」と思いつつ、いろんなドラマとか映画も見させていただいたし。あと、アイドル全盛時代のトップランナーですから。なんか寂しいなっていう思いと。

それで今週、中山美穂さんも亡くなりになって寂しいなと思うし。あともう1人、今週お亡くなりになった方……発表が今週、あったのかな? 「1度、会ってみたいな」って思っていた方がお亡くなれたんですけど。康芳夫さんっていう、鶴瓶師匠が昔、フジテレビの深夜で『平成日本のよふけ』かなんか、やってて。なんか覚えてるじゃないですか。南原さんとか、香取慎吾くんとかやってた中に出てきた康芳夫さんっていう方。日本と、たぶん名前からすると中国の方の、今で言うダブルっていうの? 当時だとハーフっていうの? おじいちゃんで、白髪で、ロングヘアの謎めいたプロデューサー。

で、本人曰く「虚業家」みたいな。そういう、言うたプロモーター、プロデューサーみたいな。僕らが言う山師的な……「ほんまかいな、この人」っていう仕事をしてて。で、それはその番組とか、本を読んだとかして知ったんですけど。僕ら子供の頃にネッシー捕獲とか、木曜スペシャルでやっていて。あとはアリ vs 猪木戦とか。

ああいうのを山師として動いて、マッチメイクして興行を打つ。「ネス湖にネッシーはいるんだ!」って言って日本中を……テレビが一番うさん臭くて、最高に面白い時で。誰もそんな怒りもせえへん時代に「ネス湖にネッシーがいてる」って言って煽るだけ煽るとかっていう、そんな仕事をされた方で。で、その中で一番印象残っているのがオリバーくん。覚えてない? オリバーくん。

(渡辺あつむ)お猿さん?

(東野幸治)お猿さん。チンパンジーと人間のミックスの人が見つかったっていうので、康さんが木曜スペシャルでやるんですけど。言うたら、チンパンジーが生息してるところのちょっと離れたところに2速歩行の、チンパンジーのようでチンパンジーじゃない、人間のようで人間じゃないっていうのを発見した。で、髪の毛もちょっと頭の方とか薄くて。で、ちょっと2速歩行してて。で、日本の女性に発情する。で、ビールを飲む。タバコを吸うん。っていうのを見つけたっていう。それで木曜スペシャルで来日するっていうので。俺、ちっちゃい頃、見てたのを覚えてるんですよ。

で、その方がプロデューサーで仕組んでるのよ。飛行機で着陸して、タラップが出てきて。ほんで2速歩行で降りてくるっていう映像で始まって。で、東京のホテルの超スイートルームに泊まるのよ。ほんで、番組をやるって言って煽って煽って、高視聴率を叩き出すんですけど。で、スイートルームで泊まったりすんねんけども、当時のその番組のADが面倒を見ることになって。ほんなら、「今やから言うけど」っていうので……やっぱり、チンパンジーなんですよ。

だから、おしっことかうんちとか、スイートルームでしちゃうんですよ。で、それを血気盛んなADがめちゃくちゃ怒るんですよ。「そんなんしたら、あかんやろ!」ってめちゃくちゃ怒って。それで本番前になったら、もうオリバーくんはそのADの顔すら見いひん感じになって(笑)。で、そのADというのが後のテリー伊藤なんですよ。

(渡辺あつむ)はー!

人間とチンパンジーのハーフという触れ込みでやってきたオリバーくん。そのオリバーくんの世話役となったのがテリー伊藤さんだったという東野さんの話運び、いい感じですねー。聞いていて「おおっ!」となってしまいました。たしかに若くて血気盛んな頃のテリーさんに恫喝されたら、チンパンジーだって怯えますわ(笑)。

オリバーくんの世話係となったADテリー伊藤

(東野幸治)テリー伊藤がオリバーくんの教育係というか、ADをしてて。ほんで、そんなオリバーくんっていう人間とチンパンジーの合体の子供がいてんねや、みたいなワクワクドキドキして。で、ずっと一緒にスイートルームに泊まったら、ただのチンパンジーで。「てめえ!」って。おしっことかうんちとか、いっぱいいっぱいしてっていう(笑)。

それでもうテリー伊藤、当時伊藤輝夫さんをオリバーくんはもう怖くなって、目を合わせなくなったって……俺、それをテリー伊藤から聞いたから。ほんで、言うたら康さんっていう方が仕組んだのが、今やったらめちゃくちゃやけど。そのオリバーくんの子供を産んでくれる女性を募集すんねん。「産んでくれたら1000万」みたいなことをやって。

(渡辺あつむ)めちゃくちゃや!

(東野幸治)めちゃくちゃでしょう? たぶん今から50年ぐらい前。で、何人か応募したっていう……これ、嘘かほんまか。ほんまに応募してきたかどうかは知らんけど。で、「あなたです!」って決まるまで放送したって、Wikipediaでは書いてあったけども。「実際に、そういうこともなかったそうです」ってあったけども。そういう、うさん臭い山師みたいな方がお亡くなりになって。会いたかったなって思って。

「オリバーくんの子供を産んだら1000万」なんて50年前でもめちゃくちゃなことをやってますね。人権もへったくれもない感じ、ちょっと恐ろしいです。そんな康芳夫さんが仕掛けたビッグイベント、アントニオ猪木 vs モハメド・アリ戦についても東野さんは言及します。

(東野幸治)猪木とアリの試合もなんか話を聞けばね、アリサイドからしたら「話が違う」っていう。リングに上がって初めて「話が違う」ってなって。

(渡辺あつむ)らしいですね(笑)。

(東野幸治)らしいよね? だから、アリが猪木のアリキックで……なんか今、思えばリングサイドに向かってしゃべってるのよ。「違う違う違う! いや、話が違う、違う!」って。で、リングにその康なんたらが座ってんのよ(笑)。いやー、やっぱりテレビっておもろいなと思って。そういう方もお亡くなりになって、なんか寂しいな。

会いたかったなっていう風に思ったんですけれども。そういう方々が毎週毎週、いろんな方が……たとえば桂雀々さんもそうですけども。大好きな方が亡くなっていくのは寂しいんですけども。そういうことも振り返りつつ。だからYouTubeとかね、いろんな映像とか残ってますから。音楽もありますから。ぜひぜひ皆さん、楽しんでほしいと思います。

猪木 vs アリ戦の仕掛け人・康芳夫

猪木 vs アリ戦、アリは途中で明らかに「これは話が違う」ってなっているんですよね。あの試合の舞台裏、ものすごくいろんな人の思惑が入りまくっていて、めちゃややこしいんですよね。様々な方の裏話を聞くたびに頭がクラクラしてくるんですが、そんな世紀の一戦をちゃんと試合として、興行として成立させたというのはとんでもないことですよ。康芳夫さん、勉強不足であまり存じ上げなかったのですが、本も出ているみたいなのでちょっと読んで研究してみたいと思います!

『東野幸治のホンモノラジオ』2024年12月6日放送回

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