東野幸治『ルックバック』に2024年アニメの最高点をつける

東野幸治『ルックバック』に2024年アニメの最高点をつける 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2024年7月5日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で劇場アニメ『ルックバック』についてトーク。『デデデデ』の98点を抜いて2024年のアニメ最高点、99点をつけたと話していました。

(東野幸治)いやー、皆さん、もちろん見ましたよね? 見に行ってくれましたよね? 『ルックバック』、最高でございました。東野幸治のホンモノ! はい、どうもこんばんは。東野幸治でございます。今日も1時間、お付き合いしてください。私のお話を聞いてくれるのは、この方。

(渡辺あつむ)渡辺あつむです。

(東野幸治)よろしくお願いします。いや、僕も出ました。ついにレコードが。ついに朝9時半から見ました(笑)。9時半から、1時間の映画です。1時間弱なんですよ。『チェーンソーマン』を書いた藤本タツキ先生が読切で書いていて。それの評判がよかったから販売されて。それをたまたま買って。で、『チェーンソーマン』のイメージだったから「どんな話かな? すごいなんかグロテスクな話じゃないかな?」と思ったら、女の子2人が主人公で漫画家を目指していくみたいな話で。

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(東野幸治)でも、それも何年か前ですよ。「めちゃめちゃおもろいな。こんなおもろい漫画、書くんや」って。『チェーンソーマン』もおもろいけど。なんか、もう飛びすぎてて、ついていけないところもあったんですよ。急になんか、蛇になったりとか。なんか急に胸のところに引っ張るもんあったりとか、ついていけないところも正直、あったけど。

普通の田舎の小学生の女の子から物語が始まって、ちゃんと順を追って……みたいな感じで。「うわっ、すげえな、この人!」って以前に思っていて。で、その『ルックバック』っていう作品が映画化されるって聞いてて。ほんで「ああ、見に行こう」っていうんで1時間弱……「すごいな。1時間弱の映画なんや」みたいな風に思いながら品川の映画館に朝9時半から10時半っていう。「午前中の10時、11時は今まで経験していたけど9時半から俺、映画を見に行くんや」みたいな。

で、やっぱりえらいもんで15人ぐらいしかいなかったんですけど。その『ルックバック』が……とにかく今年は『デデデデ』を見て。「ああ、今年のアニメはこれが最高なんだろうな」って思ってたんです。98点が出たんですけど。勝手にね、僕の中で点数をつけてて。まさかまさかの、あのM-1グランプリの紳助さんの鳥人やないけど。本当にもう「100!」と言いたいところやけど、まだ何があるかわからへんけど……99です。

2024年のアニメ最高点「99点」

(東野幸治)めっちゃくちゃよかったです! ぜひぜひあつむくんも、言うたら創作落語? 物を作る人はもう全員、見た方がいいです。物を作らない俺が言うんやから(笑)。

(渡辺あつむ)いやいや、そんなことはない(笑)。

(東野幸治)物を作らない俺が言うんですから、物を作る人は全員見た方がいいです。めちゃめちゃいいし、感動するし、えげつないし、すごいしっていうところ。触りだけ、紹介させてもらっていいですか?

(渡辺あつむ)おしゃべりやわー(笑)。

(東野幸治)俺もだから本をもう1回、読み返してなくって。「どんなんやったっけ?」って思いながら始まって見て。要は小学生の女の子。何でもできる女の子。学年のプリント、学年新聞かな? そういうの中に4コマ漫画を書いていた。当時、いたでしょう? 漫画が得意な人が連載してたりとか。「将来、漫画家になるんや」みたいな人、おったじゃないですか。

で、だから自分で手を挙げて、自分で4コマを書くんです。で、プリントが配られていく。その主人公の女の子は最後の方なんですけど、みんなプリントが配られていって。で、周りのみんなが「面白かった」みたいな、やいのやいの言うみたいなのがあって。それがある日、その先生から言われるんですけど。同じクラスじゃないねんけど、同学年の女の子で名前を合わせたんですけど。◯◯さんっていう人がいてて、その人は引きこもりなんですよ。

その子が「漫画を書きたい。4コマを書きたい」っていうことで。並列で漫画を連載するというか、その学年新聞に載った。おそらくたぶん学校側としても引きこもって学校に来えへんし。なにか学校との接点を……みたいなところで。「ああ、漫画とか絵を書くんやったら、じゃあ書いたら?」みたいな。たぶんそういうものがあったりして。全くセリフとか、そんなんないんやけど。そういうのが想像できる。

で、プリント配られてくる。見る。めちゃくちゃ、引くぐらい絵がうまいんすよ。「なんや、これ?」っていうぐらい絵がうまくて。で、意識をするようになる。ほんで、なんでしょうか? ある時、心折れたというか。圧倒的な絵力によって、その主人公の女の子は「やーめた」って。なんとなく、いろいろ物を作ったりとか、いろいろやっていく時に、すごい人が近くに、どこかに現れる。で、挫折するみたいなところから物語が始まっていくんですよ。

(渡辺あつむ)ああ、よかった。まあまあしゃべってたから。1時間のやつの……これ、まだ最初の方?

(東野幸治)最初の方です(笑)。これが30分やったら俺も痛いですよ。痛すぎです。これ、まだ18分。

(渡辺あつむ)まあまあやな?(笑)。

(東野幸治)いやいやいや! ただ、その主役の女の子の声優さん。これも偶然かなんかわからんけど、河合優実さん。それもだからちゃんと上手に取ってるというか、引いてるところもあるし。そこから物語がグワーッと……「いやーっ! うわーっ!」ってなる。15人ぐらいの劇場の中で、遠くの方でシクシク泣く声が聞こえたりとか。終わったあと誰も立たん。ずっと、明るくなるのを待つみたいな。なんか、いい映画を見た後のみたいな感じですよ。

(渡辺あつむ)東野さんも立たず?

(東野幸治)めちゃめちゃおしっこしたかったけれども。「そんなわけない。1時間の映画でこんなにおしっこしたからこれ、『ルックバック』が2時間やったら漏れてるわ」っていうぐらい。なんやったら、もう1回、見たいぐらい。大至急、もう1回、見たいぐらいの、めちゃくちゃよかったんで。ぜひぜひちょっと『ルックバック』をあつむくんにも。師匠の文枝師匠にもすすめてください。文枝師匠もきっと好きになるし。わかるというか。

(渡辺あつむ)うちの師匠は意外と好きなんです(笑)。新しいの、好きなんです。

(東野幸治)でしょう? 師匠と一緒に見に行ってください。師匠におごってもうてください(笑)。

(渡辺あつむ)わかりました!(笑)。

「桂文枝師匠にも見てほしい」(東野)

(東野幸治)集中して……50何分やから、集中して見れますから。なんやったら世界中にある2時間映画、もう1時間でできるやんっていう。

(渡辺あつむ)ああ、問題発言!

(東野幸治)ぐらい、タイトに余計なものがないっていう感じでございますから。LINEで品川庄司の品川さんにもちょっとおすすめしたりとかしましたので。ぜひぜひ皆さん、また感想の方も書いて送ってほしいと思います。

<書き起こしおわり>

宇垣美里 藤本タツキ『ルックバック』を語る
宇垣美里さんが2021年7月20日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中でジャンプ+に掲載された藤本タツキ先生の読み切り『ルックバック』について話していました。
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