星野源 加齢による肉体的&精神的不調との向き合い方を語る

星野源 病室の窓から見る桜を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2024年4月9日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で歳を取ることによって徐々に肉体的および精神的に不調な時間が増えつつあることについてトーク。そんな自分との向き合い方について、人生の先輩リスナーたちからメールで教えを受けていました。

(星野源)あとは喉が……ちょっとまだ咳が出そうになるんで、あれなんですけども。お聞き苦しかったらすいみません。でも、うつる感じじゃないらしいのよ。どの眼科に行った時にも、呼吸器科に行った時にもみんなに言われたのは「免疫力の低下ですね」っていうので。だから、疲れているっていうことね。なんでこんなに疲れるのよ? 本当に。いやー。だから、先輩方からメールを募集します。

この番組、いろんな世代の人が聞いてるんですよ。それこそ10歳ぐらいの子から、60代、70代ぐらいの人も聞いているんですよ。この番組のリスナーって、めちゃくちゃ幅広いんですよ。だから、人生の先輩に聞きたいんですけども。僕もね、40を超えて。前だったらやっぱりこの前の2週間で終わっていたはずなのよ。この感じ。だけど、続いているな、みたいな。たぶん、そういうのが今後、増えてくるでしょう? で、そうなった時にやっぱりさ、なんかしょんぼりするわけ。その、なんていうか……で、人生の先輩はきっとこれを経験してるわけじゃない? だからこの気持ちの処理、どうすればいいですか?っていう。

まあ、対策はなかなかね、それは「健康であれ。ちゃんと食べて寝ろ」みたいなことなんだろうけども。その気持ちの問題ね。このしょんぼりを回避するにはどうすればいいですか、先輩?(笑)。教えて、先輩! ねえ。ちなみに年下の「そんなの、よくわかんない」っていうような後輩は、予想で送ってきてください。この番組恒例のね(笑)。それもメールテーマにしますんで。「おや? 今までと違うぞ?」ってなった時のメンタル対処法をぜひ、教えて下さい(笑)。

(中略)

(星野源)さっき「私、星野源がちょっと体調を崩して。なかなか全快まで行かない。前だったらもっと早く治さのに……」みたいな話をして。先輩方に「このしょんぼりした気持ちをどうしたらいいですか?っていうのをご教授いただきたいな」って。この番組は年齢層がめっちゃ幅広いので。いろんな人が聞いてるってことでね。それでメールをたくさんいただきました。ありがとうございます。

たくさん届いた人生の先輩たちからのメール

(星野源)こちらのメール。「今年、51歳になります。僭越ながら先輩です」。ありがとうございます、先輩。「本当になんでこんなに疲れるんねんって感じです。体力作りも大切だと思いますが、加齢にはやがて慣れます(涙)」。そうか……。「とはいえ、源さんのお仕事を待ってる人はたくさんいるので(もちろん私もです)、どうかどうかご自愛ください。そんなみんなのパワーを受けて源さんのパワーも充電されますように。娘と一緒に応援しております。いつも素敵な時間をありがとうございます」。なんだ、このいいメールは! すごい、胸が温まるなあ! ねぶり棒です。

ちょっとね、なんか急にちょっと胸がポカポカしちゃったよ。素敵ですね。ありがとうございます。いやー、でもやっぱりね、「なんでこんなに疲れんねん」っていうのは本当に、わかりますね。これから、どんどんそうなっていくんだろうね。続いて、兵庫県の方。「源さんより10年先輩です」。ありがとうございます、先輩! 「45歳を超えると、もっと体のガタが身にしみてきます。あちこち痛いところも出てきます。もう諦めです。そんなもんです。友達との会話も病院の話が増えます。受け入れていきましょう。(でも定期検診は続けてくださいね)」。優しい! みんな、優しいよ! 先輩方、優しいな。ありがとうございます。嬉しいね。ちょっと、ねぶり棒です。ありがとう、先輩。いや、いやなんか優しさに胸が今、あたたかいですよ。

続いて、富山県の方。「私は50歳を過ぎて、体力と気合でゴリ押しが効かなくなりました」。これはね、本当そうだろうなと思いますね。「疲れの蓄積は抜けないし、体力も気力もはっきりわかるレベルで減衰したことに落ち込むことが多かったです」。やっぱり、落ち込むよね。「メンタル的な対処法は『納得する』。諦めるしかなかったです。現状を受け入れるのが鍵だと感じています。失ったものを嘆いても回復するわけではないと納得できたので、今あるリソースで工夫する気になりました。時間はかかりましたけどね……」。フゥーッ! 重み……。この「時間はかかりましたけどね」の1行にどれほどの苦悩が詰まっているだろう。すごいですね……。今、なんか「すっごいですね」みたいな、所さんみたいな言い方になっていたけども(笑)。すごいですねー。こちらの方にもねぶり棒を差し上げます。

では、続いて。東京都の方。「源さん、諦めてください」。アハハハハハハハハッ! 「年齢を重ねるごとにますます体調は良くなりません。『ここは治った』と思うと、また別のあちこちの場所が次々、痛み出して、気分を含めて調子いい日は1年を通して数日あるかどうか」。すごくね? 「1年通して数日あるかどうか。源さん、一緒に乗り越えましょう」って。これはまあ、でもそうですよね。近田春夫さんのね、『調子悪くてあたりまえ』という名曲もありますけれども。そうだよね。いやー、諦めだな。大事なのは。諦めまーす!(笑)。

ビブラストーン『調子悪くてあたりまえ』

(星野源)でも、なんていうの? ジムに行っているんですけども。パーソナルトレーナーさんにやっぱり、「今がマジで鍵です。今、ここまで作っておくとこの後が超楽です」みたいなのがあるっていう。だから、なんか僕ら、ラストチャンスっぽいっすよ?(笑)。

寺坂:ええーっ!?

(星野源)マジでラストチャンスっぽいっすよ。今。寺ちゃんもジム、行ったら?(笑)。

寺坂:教えて下さい(笑)。

(星野源)ああ、いいジムをね。それは教えるよ。それは全然、教えるよ。まあ、それはね、あるトレーナーさんが言ってることですから。もちろん、いろんな諸説あると思うんですけど。やっぱり、これだけの人がさ、「諦めて」って……もうみんな、言ってるから。だからやっぱり本当に、これから上向きにはなかなかならないってのは本当にそうだと思うから。本当、そうよ。でもね、だから日々、ジムにも行ってたんですよ。でも、こうなると行けないじゃん? やっぱりね、具合が悪くなると、行ったらもっと悪くなっちゃうからさ。そうなるとさ、なんて言えばいいの? なんていうか、行ってちゃんとキープなり、もうちょっと向上を……「向上していくぜ!(離陸!)」みたいな時に具合が悪くなるのよ。あれ、なんなの? なんか、いっつもそうなんですけど。こういう人、いない?

なんかやっと安定してきたっていうか……やっぱり、始めたばっかりでしんどいからさ。ちょっと休んでいて、始めたばっかりとか、しんどいんですよ。それが1週間に1回とか、週2とかやっていくと、だんだん軌道に乗っていくわけ。「ああ、離陸するぜ。気持ちよくなっていくぜ。どんどん鍛えていくぜ!」っていう時に、具合悪くなるのよ。風邪ひくみたいな。で、また治って「やるぞ!」ってなって。「やるぞ、やるぞ!」ってなると、めちゃめちゃ曲の締め切りで行けないみたいな(笑)。なんか、もうそれの連続なんですけど。もう。これも諦め? 諦めるしかないわけ? 「ないわけ」とかって(笑)。

あの、野田クリスタルさんがさ、YouTubeでこの間、偶然、出てきて。生配信かなんかやってんのかな? それの、筋トレの説明をしてるのがあって。わかりやすくてびっくりしちゃった。すごいわかりやすいんですよ。野田クリスタルさんの解説が。もうムキムキじゃないですか。野田さん。だから、なんか参考にしようと思って、メモりました。参考になりますっていう。もうちょっと読もうか。先輩方からのメール。ラジオネーム……これ、いいラジオネームですね。61歳の方。神奈川県の方。ラジオネーム「ハートスランプあっち向いてほい」。アハハハハハハハハッ!

これ、『ハートスランプ二人ぼっち』じゃないの? ねえ。『ハートスランプ二人ぼっち』じゃないの? 『探偵!ナイトスクープ』の主題歌でおなじみ。「ベッドのー♪」でおなじみの。「まわりーにー♪ なにもかも脱ぎちらして♪」の。「二人ぼっち」と特に韻は踏んでないんですけど。何か意味があるのかな? こういうパターンがあったりするのかナ? 僕が知らないだけ? もしそうだったら、ちょっと不勉強でした。面白いぞ(笑)。いいなー。いいラジオネームだ。「ハートスランプあっち向いてほい」って。すごいいいです。好き(笑)。

(星野源)「源さん、年齢を重ねていくと足やら肩やら、急に来る『何これ?』の連続です。61歳、まだ慣れません」。うわー、そうですか。そうか。還暦をもう超えられても、慣れない。「特殊な症状でない限り、歳を取るとみんなこれと付き合ってるんだよねと思わざるを得ません。より先輩方たちへ頭が下がる思いを日々重ねていこうと思います」。なんかさ、先輩のメール、めっちゃ丁寧じゃない? 全部。素敵だね、なんか。いや、すごいな。なんか今、それにしびれ始めてるんですけど。文面の綺麗さに。こちらもねぶり棒です。

先輩たちのメールの丁寧さにしびれる

(星野源)続いて。沖縄県、66歳の方。「精神年齢はアラサーのままの私。記憶力体力の低下はもとより、仕事で『えっ、そんなミスをしたの? 私が!?』と思うことは日々のあるあるになってしまった今日この頃。『60年以上も体を貸してもらっているんだから仕方ないよね。でもあと40年はメンテナンスしながら頑張ろうね』と励まし励まし、1ケタ台の若者とお子ちゃま言葉ではなく、きちんとした会話をしながらエネルギー補充をしていると思い込んでいます。私はこんなんですが、どうでしょうか?」。ええっ、なるほど。なるほど……ええと、「おばあ」って言わない方がいいかな? まだ66だと。どうなの?

なんとなく、僕は沖縄居酒屋でずっとバイトしてたんで。あと、ちょっと沖縄に非常に縁があるんですけど。なんていうか、いわゆるこれ、たぶんお孫さんがいるって話だと思うんだけども。お孫さんがいる人ってなんとなく「おじい」「おばあ」って言うから、「おばあ」って言うけど。なるほどね。「この体は借り物だ」っていう意識があるってことだよね。めっちゃくちゃ面白いっすね! なんか、たとえば魂みたいなのがあって。この体は借りているものであって、いずれ返すみたいな。なんか、そういう感じなのかな?

「あと40年はメンテナンスしながら頑張ろうね」っていうのも「100まで生きるぞ」みたいな。でも、本当にそんなんだよな。沖縄のおばあって、めっちゃ長生きだよね。素晴らしいよね。あと「1ケタ台の若者」って、たぶんお孫さんでしょう? まだ10歳にも行っていないってことだよね。「お子ちゃま言葉ではなく、きちんとした会話をしながらエネルギーを補充」っていうのも「◯◯ちゃんでちゅねー」とか、そういうのじゃなくて。「◯◯だよね」っていう……だから「同じ目線に立つ」っていうことでしょう? それって。

同じ目線に立つことで、上から目線じゃなくて。まっすぐ、同じ立場で話し合うことで、そのエネルギーを補充できるっていうか。人との会話って、なんかエネルギーの交換っていうイメージは僕もあるんですよ。すごい、それはわかるんだけど。なんか、そんな感じなのかな? すごいね、このメール。くぅーっ! ねぶり棒です。すごいなー。今日、なんかしびれるなー。引き続き、メールを募集しております。

(中略)

(星野源)そうだ。先輩方からのメール、まだ読めるかな? 「50代前後の方のメッセージを聞いて思うことがあってメールします。私は今年10月で56歳になりますが、深夜アニメもアイドル声優も追っかけていますし、20代の頃よりもアクティブです。何を諦める必要があるのでしょうか? 気合です。全ては気合。年齢に負けてはいけません。まだまだこれからです。一緒に頑張りましょう」。ああ、こういう方もいますね。すごい。さっきね、関根勤さんもコラボレート・ニッポンの中で「まだまだ売れたい」って言っていましたからね。だから、いろんな人がいるということで。いろんな先輩、いろんな後輩、いろんなメール、ありがとうございます。また来週は、ファミリーレストランから!

<書き起こしおわり>

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