相席スタート山添さんが2024年3月5日放送のラジオ大阪『サクラバシ919』の中でテレビ番組の企画で自動車運転免許の一発免許試験に挑戦したことについてトーク。仮免筆記試験のために訪れた鮫洲の運転免許試験場で出会った高圧的な態度を取るブチギレ試験官との戦いについて話していました。
(山添寛)(一発免許の仮免筆記試験当日に)朝、早めに起きて勉強をして。朝の8時か7時半ぐらいに集合やったんですよ。で、集合して試験を受けるということになって。ここがね、皆さん。大問題なんですよ。本当に……もうね、鮫洲の運転免許試験場に行って。テレビのスタッフさんから「用紙があるので。自ら進んで、視力検査とかやるんで。案内に従って進んで、試験を頑張ってきてください」って言われて、送り出されたんですよ。
それで試験場の中に入ったら……なんか角刈りのね、おっちゃんがおるんですけどね。もうめっちゃ顔、怖い。『お金がない!』のヤクザみたいな顔をしてる。短髪の方のね。みたいな人がね、試験官の格好をして、おるんすよ。で、俺はね、言ったらあんまりちゃんとこの後のカリキュラムを把握できてないんですよ。一発免許やから。皆さん、そもそも「一発」ってまず、思うでしょう? 一発免許って、1回の試験で合格やったらOKやと思うじゃないですか。でも、実際はそうではなくて。仮免の筆記試験があって。それに合格したら仮免の技能試験があって。それに合格したら本免の学科試験があって。それに合格したら本免の技能試験があって、応急処置という科目を1科目、別で受けて。それぞれに合格して初めて、免許取得になるなんですよ。これを全部ひっくるめて「一発免許」と言われてるらしいんですよ。
実は段階が結構あるみたいな。だからめっちゃ早く取れても、たぶんね、半年ぐらいはかかるんちゃうかな? なぜなら試験を予約するのに結構、みんな予約入れてるから。1ヶ月半後とか2ヶ月後とかになったりするんですよ。自分のスケジュールと合わせたりして。だから何だかんだで……僕らのタイミングがたまたま混んでたのかわからんけど。早くても半年はかかるような感じではありまして。で、初めての筆記試験。俺は一発免許が今日から始まって、受けに行くんだっていう気持ちで行く。そしたら強面の試験官がおる。受付の前の玄関みたいなところにおる。で、とりあえず「すいません。これって、どちらに向かったらいいですかね?」って言って、書類をね、その教官っぽい強面の人に見せたんですよ。そしたら(強い口調で)「えっ? なに? 仮免? 仮免筆記? 本免? 本免の人?」って。で、俺もね、すみません。「一発免許」っていう頭、一点だけで入ってもうてるもんやから。でも教官の人たちが「一発免許」なんていう言い方をするわけもないしな、みたいなんで。「ええと……」って俺、言ってたんですよ。
(強い口調で)「えっ、なに? 仮免? なに? どこに向かってんの?」って。「この人、えらい高圧的やな……」って思っていたら、その思っている時間にもたぶん、イライラしてはって。(強い口調で)「だから! どこ向かってんの?」って言われて。「ああ、すいません……」って。で、もう仕方ないから。もう僕が持ってる単語のね、「一発免許」っていうのを言ったんですよ(笑)。なんかね、すごい言いにくいんですよ。一発免許って。なぜなら噂で、普通の教習所に通って免許を取得する方よりも、一発免許の人には「そんなに簡単に取らせないぞ」という目線も持たれてるし。厳しい目で合否が分けられるというのを聞いていたから。一発免許ってなんか、あんまり言わん方がええのかな、みたいな葛藤もありつつ。「ええと、一発免許……」って、言いにくいながらも言ったんですよ。
玄関でいきなり高圧的な教官に遭遇
(山添寛)そしたら(強い口調で)「一発試験ね。書類、見せて? ああ、筆記試験でしょ? じゃ、こっち行って! あっちの方へ行ったら、それで写真をさ、切って、貼って。で、受付に行って!」って。「えっ、ここ、タダなん? 俺、タダやったら別にこの言われ方してもええわ。俺がタメ口に変えたらいいだけの話やから。金かかったら、許さんぞ!」って思って(笑)。で、「あ、はい」って言って、案内の方まで言ったんですよ。ほんなら、受付をちゃんと、もちろんね。試験費用も必要なわけで。それを支払ってね。で、視力検査とかも行って。で、細かいそういうのが終わったら、いよいよ筆記試験の会場に向かうと。そしたら「エレベーターで2階に上がってください」っていう案内を受けて「ああ、わかりました」って。諸々の書類を持ったまま、2階に上がるんですよ。
それで2階に上がったら、上がったところに女性の職員さんがいらっしゃって。「2階に上がってって言われたんですけれども……」ってお伝えしたら、「ああ、じゃあ筆記試験の方。あの会場、教室に入って」「ああ、わかりました。ありがとうございます」って言って、その教室に入ったんですよ。そしたら、その試験が8時50分ぐらいからやったんちゃうかな? でも8時10分、15分ぐらいは俺、その教室の中に入っていたから。だいぶ時間があるなということで。ここでもう、先にトイレを済ませておいて。で、問題集ももしかしたらこんな時間があるかと思って、持ってきていたんですよ。だから最終チェックを中でしようと思って。ズラッとね、言ったら広い教室みたいになってるんですよ。もう机がバーッて並んでいて。で、あんまり目立たへんところにいたいし。右の奥の後ろの方にね、席を選んで。で、8時50分から試験が始まるから、ギリギリまで問題集を開いて。赤い下敷きで隠して。「はい、OK。はい、これもOK。当たってる、当たってる、OK、OK。よしよしよし……」って。で、自信もわいてきて。「だいぶ時間あるな」って思って。
そしたらなんかチラチラね、その生徒の人たちに顔を指されている感じがあって。でも、そういうのは気にせずにね、俺はもう試験に集中だとって思って。それであっという間に45分ぐらいになって。ギリギリまで……問題集の中に、そのテスト範囲みたいなんが何個もブロック、あるじゃないですか。もう2ブロック、3ブロックとやったし。点数的にももう、いけるんじゃないかなっていう自信もわいてきたから。「OK」と思ってもう、問題集もカバンにしまって。あとはもう、精神統一というかね。余裕を持って試験に取り組めるような状況を作れたんです。そしたらカツカツカツ……って試験官が入ってきたんですけど。さっきの玄関にいたあの高圧的な教官で。「よりによってこいつかよ……でもまあ、関係あらへん」と思ってね。普通にスッと座っていたんですよ。
そしたら俺の方をチラッと見てね、クッと見てくるんですよ。「うわっ、さっきの時点で目、付けられてるわ。もうおとなしいしとこう」と思って。下を向いて試験開始まで待っていたら、カツカツカツカツ……って俺の方に寄ってくるんすよ。「えっ、なに?」って思っていたら俺の前まで来て。「お前、どこ座ってんだよ! お前、勝手に座るんじゃねえよっ!」って。この声量やで? 「えっ?」「お前、なにしてんだよっ! えっ? お前、ここに座っていいって、誰かに言われたのか? 言われてねえだろう? なんでお前、ここ座ってんだよ?」って。もう俺、ほんまにテンパって。意味わからへんから。「えっ? ええっ?」「お前! 受付したのかよっ! 勝手に座んなよ、お前!」って。「えっ? 一発免許取ってこんなにメンタル削られるの? えっ、ここもテスト内容?」とか思って。だって大人になってから俺、こんなに人に怒られたことないから。
「へっ? ええっ?」ってなっているのよ。「どういうこと? いや、落ち着け……」と思ってね。「いや、僕、案内に従って2階に上がって。で、そのエレベーターの前にいらっしゃった女性の職員の方に『この教室に入って』っていうい風に教えていただいたので」って言ってる時に、もう食い気味で「誰が言ったとか、いいんだよ、お前っ! お前が勝手に座ったんだろう? 勝手に座るなっつってんだよ! お前、みんな受付を済ませて、決められた机に座ってるんだよ! なんだよ、お前! 勝手にここに座って! なにしてんだよ、お前! 勝手なことをして!」って。「こいつ、あかん……俺がそのね、合っているとか間違っているとかは一旦置いておいて、こいつはあかん!」って俺もなって。「いや、ちょっと待ってください。僕は視力検査を先ほど、済ませて。そしたら『2階に上がって、職員の方に聞いて』って言われて。それに従ってエレベーターを上がって……」「聞いたよ、お前! だからそれは! 誰が言ったとか、もういいんだって! 受付してねえんだったらお前、勝手に座るな!」「ああ、すんません」って。もう腹が立ってきて。
「ああ、すんません」「お前、もう試験、始まるから! 受付……もう、うーん! ええと、ちょっと!」って。教室を出て。「お前、こっち来い!」って。みんな、俺の方をめっちゃ見てる! 「山添、なんかやらかしてやん?」って。「やばっ!」って思って。「っていうかこれ、誰が悪い? あの女性が悪いのか? でもあの人めっちゃ親切そうな感じやったぞ? 他の人もみんな親切やった。こいつが絶対やばい! 他、やばないから。誰が悪いねん、これ? 俺か!?」って思って。「だから受付! お前、ちょっと行け! うーん……もう、間に合うか!?」とか、時計をチラチラ見て。「おい、こっち来い!」とかって教室を出て。「お前、ちょっと受付のところに行け! 俺が話をつないどくから! とりあえず、受付をして、それを済ませて。時間が間に合うようだったら入れてやるから!」って言われた時に俺、もう腹が立って。「ああ、もう結構です」「ああん?」「あの、もう結構です」って言ってスーッと行ったのよ。もう、腹が立つから。「帰ろう」って思って。
それで歩いていったらその教官の下に手下みたいな……『カイジ』を読んでない方には申し訳ないけど。『カイジ』のシリーズのスピンオフの漫画で『ハンチョウ』っていう……大槻班長っていう地下労働施設で地下労働者たちからペリカを巻き上げてるやつがおるのよ。そいつとそっくりな男が現れて。めっちゃそのガラ悪い教官に敬語を使って。たぶん先輩・後輩感があるのよ。おそらく、手下なのよ。そいつがね、俺よりたぶん三つぐらい年下よ? 言っても。33から5ぐらいよ。「えっ、どうしたんすか?」って。俺も「えっ?」ってなって。なんか足止めをくらって。そしたらその教官のやつが「こいつがなんちゃらかんちゃらだから、お前、あの……チッ! ちょっと時間もあれだけど、受付がなんちゃらかんちゃらだから。ちょっとなんちゃらかんちゃら、してやってくれ!」って。それでスタスタスタッて教室に入っていって。
大槻班長的な手下、登場
最近ちょっと物欲抑えてたんだけど
大槻班長がチラチラしだした pic.twitter.com/cce8iY95E3— こうせい@ピンクマン改めPPN (@kosei847pinkman) March 1, 2024
(山添寛)そしたらその手下が「はぁー……」って俺の方を向いて。でっかいため息をついて。「ちょっと! こっち来て!」って言われて。「はい」って。受付の方に行って。「受付、してないんですよ、ねっ?」って。その、本当に何にもできないやつに対する言い方をされたのよ。「受付、してないんですよ、ねっ? 受付、してなかったら勝手に入らないで!」って。問題児の扱いで。俺、もちろん腹が立つから。「いや、すいません。僕、視力検査を終わって。それで『エレベーターで上に上がって』って案内されて。そしたら女性のね、職員さん、いらっしゃったんですよ。どの方だったかな?」「誰だっていいから! それ。なに? それ、今、関係あるの? 試験、受けるんじゃないの?」って言われて。
「こいつも許さんぞ!」って決めて。で、ブワーッて言われているのよ。もう、ため息混じりで。「ちょっと待って。ちょっとその、緑の書類、貸して?」とかって、その書類を取られる感じでいろいろ進められて。「あかん。なにか俺にできる反抗はないか?」って思ってね。もう、そんなことをするつもり、ないですよ。クレームを入れるつもりもないし。でもとりあえず、俺が今できる最大限の反抗は、そいつの左胸にね、名札がついていて。名前がね、すごいいいバッヂの感じでつけてあるから。「こいつの名前をずっと、しっかり見てやろう」って思って。で、俺がめっちゃ、目を見てしゃべるんじゃなくて、名札を見ようとしているっていう姿勢だけで「なんだ、こいつ? なんかちょっとややこしいことしてきよるやつなんちゃうか?」っていうのは伝わるんちゃうかと思って。「お前がやばいやつなんやったら、俺もじゃあ、やばいやつになる可能性あるぞ?」っていう姿勢を取ることに決めたのよ。
で、名札を見ようとしたら、そいつがなかなか恰幅がよかったんやけど。ひとつサイズがたぶん大きめの教官の服を着てるのよね。だからちょっとダボッとしてて。バッヂが下を向くのよ。「だからね、受付してなかったら自分の席とかはもう、用意されてないから!」とか言われている最中もずっと、その胸元の名札を……「お前、名前見せろや!」っていう感じでジロジロジロジロ見てて。ちょうどそいつも問題児へのしゃべり方、してるから。カッカカッカしてるから、肩が上下に動きながらしゃべるのよ。「えっ、で、ボールペンは持ってるの? 持ってないんでしょ?」みたいなしゃべり方するから。もう名字が上下して。「なんや、これ? 木へんか? 木へんに何や?」みたいなんで(笑)。「もう、わからん! こいつの名前!」ってなって。で、そいつに「いや、もう試験いいんです。僕、試験受けないんで。大丈夫です」って言って。「へっ?」って向こうもリアクションを取ったまま、俺がスタスタスタッて帰ったのよ。試験を受けずに。
結局、試験を受けずに帰る
(山添寛)でね、後々で「本当にアホなことしたな」って思うんですよ。だってこれ、自分の感情に任せてね、試験を受けずに帰ってきたわけじゃないですか。でも、この試験って俺がシンプルに個人的に免許を取りに行った筆記試験ではなくて。スタッフさんが同行してくれて。朝早う起きて、集合してくれてっていう、テレビの企画なのに。それを感情に任せて俺、帰ったんすよ? 試験会場から。「もういい」って言って。それで俺、「やってもうた」って思って。どんだけなめられようが、恥をかこうが、自分のことやったらええけど。スタッフさん巻き込んでまで帰るのはこれ、よくないわ。やってもうたなと思って試験場を出て。すぐにスタッフさんに電話してね。
そしたらスタッフさんも俺が今、筆記試験を受けてると思っているから「えっ、なんで?」ってなってるはずなの。「もしもし? えっ、山添さん? どうされたんですか? えっ、試験、終わりました?」って言うから。「いや、すいません。ちょっと腹立って……試験、受けずに帰っちゃいました」って(笑)。「えええーっ?」ってなって(笑)。