石山蓮華とでか美ちゃん『落下の解剖学』を語る

町山智浩『落下の解剖学』を語る こねくと

石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2024年2月27日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『落下の解剖学』について町山智浩さんと話していました。

(石山蓮華)先週は人里離れた雪山の山荘で起きた転落死を巡る物語を書いた『落下の解剖学』をご紹介いただきまして。私、石山も……。

(でか美ちゃん)でか美ちゃんも見ましたー。

(町山智浩)どうでしたか?

(石山蓮華)私が見たのが公開初日の夜、東京日比谷の映画館だったんですけど。ほぼほぼ埋まっておりまして。昼の回も、他の映画館でもほとんど満席で、なかなか席が取れないような状況だったんですが。この映画、冒頭の紹介していただいた音楽からしばらく……。

(町山智浩)やかましい音楽がねね(笑)。

(石山蓮華)ねえ。ドンドコドンドコと。「聴覚」がキーになる映画だなと思いながら見たんですけれども。なんか、終盤のあるシーンからその犬の臭いとか、吐瀉物の臭いとか、お酒とかタバコとか、疲れた親の臭いとか。

(町山智浩)「疲れた親の臭い」(笑)。

聴覚や臭覚にフォーカス

(石山蓮華)その、人が暮らすとか、人と暮らすことっていう、その愛みたいなものを表現するためにグッとこの嗅覚っていうところにフォーカスしていったところが……法廷劇って、本をめくっていくように情報、情報、情報って与えられていくのかな?って思ったら、なんか急に温かみを感じるようなシーンがあって。面白かったです。

(町山智浩)なるほど。

(でか美ちゃん)私もなんか、その作品の構成としてたぶん、もっとハキハキとテンポよく作ることって可能だったと思うんですけど。この物語の内容的に。でも、あえてもう、めちゃめちゃ足を運んでいる裁判傍聴マニアの疑似体験みたいな時間がしばらくあるんですよ。あれが結構リアルで。私はすごい面白いなと思ったし。あと、町山さんもおっしゃってましたけども、ワンちゃんの名演技がね。

(石山蓮華)素晴らしかった!

(でか美ちゃん)普通に……あえて言いますけど、嫌な気持ちになるぐらい演技が上手いんですよ。ただ「演技だよ」っていうことは言っておくので、安心して見てほしいんですけれども。ぐらい、やっぱり……どんな訓練をしたらあんな名俳犬が生まれるのか?って。それにすごい、びっくりしました。

(町山智浩)今、映画を見ると必ず「この映画では動物を傷つけたりしてません」って出てきますよね? 最後に。だから、あのシーンは撮るのが難しいわけですよ。昔だったら、動物をある程度傷つけても撮影しちゃってると思うんですよね。大昔だったら。でも今はそれができないから、犬に演技をしてもらう以外に方法がないんですね。あとは犬を完全にCGで作ってやるか、そのどっちかしかないんですよ。で、今回は2ヶ月間のトレーニングでワンちゃんにあの、すごいリアルな演技をさせたという。

(でか美ちゃん)すごいですよね。

(石山蓮華)犬のトレーニングに2ヶ月かけてたんですね?

(町山智浩)まあ、演技って言ってもあそこだけなんですけどね。

(でか美ちゃん)2ヶ月でも、なんか想像がつかない。

(町山智浩)今でも、言われるとあの演技、できるそうです。あのワンちゃんは。1回、教えるたから身についてるんですね。

(でか美ちゃん)もう引っ張りだこになっちゃうんじゃないですか?

カンヌ映画祭で最優秀ワンちゃん賞を受賞

(町山智浩)カンヌ映画祭で最優秀ワンちゃん賞を取ったみたいですけどね。

(でか美ちゃん)まあ、それは取るよなー。

(石山蓮華)最優秀ワンちゃん賞があるんですか?

(町山智浩)あるんですね。カンヌ映画祭はね。すごいなというね。

<書き起こしおわり>

町山智浩『落下の解剖学』を語る
町山智浩さんが2024年2月20日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『落下の解剖学』について話していました。
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